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2023-07-26 11:06

鳥丸聡のZoomUp

長崎県立大学教授エコノミスト 鳥丸聡

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この時間はZoomUp、毎週水曜日は九州経済です。 長崎県立大学教授でエコノミストの鳥丸聡さんです。
鳥丸さん、おはようございます。よろしくお願いします。 今日は貿易のお話ですかね。
先週6月の九州の貿易統計が発表されました。 6月が発表されるということは、今年上半期ですね。
1月から6月のデータがまとまったということになります。
半年ごとの結果を見ると、3期連続で、3期連続というのは1年半続いているということですが、貿易赤字だって言うんですよね。
赤字。
赤字。ウクライナ危機以降っていうのは、貿易赤字だって、結果の評価はなかなか難しいものがあって、
一般に貿易赤字っていうふうに聞くと、すぐ輸出が減って輸入が増えたんだなっていうパターンだけを連想しがちになるんですね。
確かにそうですね。
データを見ると、確かに原油価格や輸入食材の相場高騰があったり、為替相場の円安で、九州の輸入は5期連続で増えてるんですね。
一方の輸出を見てみると、こちらが減少しているんじゃなくて、むしろ5期連続で増えてるんですね。
輸出も輸入も増えてるんですね。
両方とも増えてるんです。
ロシアのウクライナ侵攻以降の九州の貿易っていうのは、輸出も輸入も増えているんだけど、輸入の増え方の方が大きいので貿易赤字になっているっていうこと。
輸出については安心してください。増えてますよっていう。
最近よく聞くフレーズですね。
よく聞きますね。イギリスの方です。
全国とほぼ同様の結果なんですけど、異なるのは九州の輸出の場合、5期連続で2桁増加が続いているっていうんですね。
これ遡って九州の輸出が5期連続で2桁も増えたことが近年あったのかっていうのを調べてみると、
2005年の下半期から2007年の下半期において5期連続2桁増。
どんな時かっていうと、戦後最長の景気回復局面ってなった小泉構造改革の後半ですね。
そしてリーマンショックで世界同時不況になる直前の時期っていうことです。
当時の九州の輸出が2桁増加を続けた最大の理由っていうのは、当時はもう間違いなく中国特需です。
中国が何でも作る世界の工場から、何でも買うぞという世界の市場に大きく変貌を遂げたときなんですね。
03:08
ところが、直近の足元5期連続の輸出2桁増加でも中国が主役かっていうと違うんですよ。
違う?
違う。中国向けの輸出って一心一体なんですね。
特に今年上半期の中国向けの輸出は9%前年割になっていて、
中国への遺存度っていうのは低下傾向にあります。
韓国とかアセアン向けの輸出は増えているんですけれども、中国向けが減少していますから、
アジア全体への輸出っていうのは前年比0.1%減少。
ほぼ横ばいで、いわゆる九州の高いアジア度っていうのは頭打ちになってるんですね。
じゃあ、好調続く九州の輸出を牽引している国・地域はどこなのかっていうことなんですが、
内訳を見るとですね、アメリカ向けが24%増えてて、アメリカ向け3期連続増加です。
EU向け、ヨーロッパ向けに至っては93%増加ですから、ほぼ倍増ですね。
5期連続で増えています。
なんだかんだ言っても、4年前に2019年の2月に日欧EPA、
日本とヨーロッパの経済連携協定がスタートしてるんですけど、
この効果が大きくてですね、ヨーロッパ向けの日本車っていうのは10%関税かけられていたのを、
8年かけて0%にしましょうということで合意されて、
今ちょうどその中間年にあたるんですけど、
今年上半期の九州からのヨーロッパ向けの自動車輸出っていうのは前年比5.5倍に増えてるっていうですね。
だから今の九州の輸出を支えているのはアジア度の高さじゃなくて、
欧米度の高まりっていうふうになってきてる。
だからコロナ禍からウクライナ危機を経て、九州の貿易構造が大きく今転換しつつあるっていうことは、
いろんな経営判断する上でとても重要なことだろうと思います。
日銀単管の結果なんかで、九州は全国で最も景気がいいっていうことになってるんですけど、
貿易統計の面からも欧米度の高まりっていうので、九州はやっぱり元気がいいっていうんですね。
要するに産業立地面では台湾のTSMCが進出してくるっていうので、設備投資が活発になっていたり、
あとインバウンドが中国からの観光客だけじゃなくて世界中から来るぞっていうので、
外資系のホテルが多く立地するようになってるんですよね。
06:03
つまり九州って今、他力を取り込んでそれを自力に変えていく、
この好循環の真っ只中にいるんだっていうことになるかと思います。
一方の輸入のほうなんですけれども、輸入品目を見ていて、ちょっと気になる品目が一つあったんですよ。
何でしょう。
トウモロコシ。
トウモロコシっていうのは、アメリカからの輸入総額の1割以上を占めてるんですけれども、
輸入トウモロコシのほとんどは家畜の餌になる配合飼料の原料になってるんですね。
注意しなきゃいけないのは、統計分類上はトウモロコシと私たちが食べるスイートコーンって全く異なってて、
家畜の餌に使われるトウモロコシっていうのは穀類に分類されてて、ほぼ輸入100%です。
一方、私たちが湯がいたり焼いたりして食べるスイートコーン、こちらは野菜に分類されていて、自給率ほぼ100%っていうふうになっています。
飼料用の餌用のトウモロコシの輸入を税関別で見ると、第一位は長崎税関。
長崎税関っていうのは、長崎港が輸入してるわけじゃなくて、
鹿児島県の渋滞港なんですね。ここがダントツ一位。
都道府県別で見ると鹿児島県が一位で、鹿児島県のトウモロコシ輸入って14年連続日本一なんですね。
熊本県とか福岡県も都道府県別で見ると、毎年ベスト10に入り続けていますから、
九州は輸入コーンアイランドでもあるっていう。
やっぱそれだけ畜産が盛んだからっていうことなんですかね。
そういうことですよね。その餌の原料になっているっていうことです。
ただ今年に入ってアメリカ産トウモロコシの輸入が減少してるんですよ。
理由は鳥インフルエンザ大流行で処分が大きかったっていうことの影響ですよね。
これが復活していったらまたアメリカ産のトウモロコシが増えるのかっていうと、必ずしもそうじゃなくて、
コロナ前の2018年だとアメリカ産が9割を占めてたんですけれども、
昨年1年間見るとアメリカ産は5割のシェア。
ブラジル産が3割、アルゼンチン産が1割強っていうので、
畜産飼料では南米度が高まっているっていうことになる。
今九州ってあれなんですよね。どっか一箇所にっていうのじゃなくて、
ビジネスチャンスがあるところに多方面の貿易をどんどん進めていっているっていうことで、
どっか一箇所に集中するって、中国に集中するっていうのじゃなくて、
09:01
リスクを分散する傾向にあって、とてもいい傾向にあるんじゃないかなっていうふうに、
今度の貿易統計を見ていて、そんなことを思いました。
やっぱりサプライチェーンっていう意味では、ITとかそういうことだけじゃなくて、
こういう資料とかそういうものも含まれるわけですね。
含めたところで、デカップリングっていうのがよく言われますけど、
多方面にリスクを分散していくっていうのは、とても大切なことだろうと思います。
はい、わかりました。
鳥丸さん、ありがとうございました。
長崎県立大学教授の鳥丸さとしさんでした。
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