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#14 『昭和・平成レトロを巡る東京さんぽ』—「歩くのって、つまらない」散歩が「答え合わせの旅」に変わる
2026-05-08 12:55

#14 『昭和・平成レトロを巡る東京さんぽ』—「歩くのって、つまらない」散歩が「答え合わせの旅」に変わる

【本日紹介の一冊】

『昭和・平成レトロを巡る東京さんぽ⁠⁠⁠』(エクスナレッジ、本橋信宏・著)

▼書籍の詳細・ご購入はこちら

www.amazon.co.jp/dp/4767835534


【エピソード概要】

「ただ歩くのは、つまらない」—そんな散歩を「過去への旅」に変える一冊を今回は取り上げる。著者は、Netflix『全裸監督』の原作者でもある本橋信宏。40年以上にわたり東京を歩き続けてきた著者による「東京さんぽ」の魅力とは。「街に染みついた記憶(地層)」「そこに生きた人々の足跡(地霊)」「文豪・永井荷風から続く散歩文学の系譜」の三つの視点から語り合う。


【チャプター】

() オープニング/「ただ歩くのって、つまらない」

() 著者・本橋信宏と『昭和・平成レトロを巡る東京さんぽ』 と本書の概要

() 本書の魅力① 椎名町や練馬にも宿る「地霊(ゲニウス・ロキ)」

() 本書の魅力② 「昔はよかった」はおじさんのボヤキではない

() 本書の魅力③ 永井荷風的「非効率的さんぽのススメ」

() こんな人におすすめ/散歩はどう変わるか

() クロージング


【出演】

プレゼンター :栗下 直也

ナビゲーター :首藤 淳哉

【関連書籍】

『日和下駄』


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【収録場所】

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感想

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サマリー

本エピソードでは、本橋信宏氏の著書『昭和・平成レトロを巡る東京さんぽ』を紹介。単なるウォーキングを過去への旅に変える本書の魅力を、街に宿る記憶や人々の足跡(地霊)、そして永井荷風に連なる散歩文学の系譜という三つの視点から深掘りします。「昔は良かった」というノスタルジアが未来への活力となり得る可能性や、非効率な散歩のススメについても語られ、退屈な散歩が「答え合わせの旅」へと変わる体験が語られます。

オープニング「ただ歩くのって、つまらない」
こんにちは。BIBLIO JAM始まりました。本日のプレゼンターの栗下直也です。
ナビゲーターの首藤淳哉です。この番組は、話題の新刊ノンフィションをじっくり深掘りしていくポッドキャスト番組です。
今日も、日本橋浜町のブックカフェ、浜ハウスさんからお届けしております。
首都さん、突然ですけど、最近歩いてますか?
これは耳が痛いですね。かかりつけの医者からは1日最低8000歩歩けとか言われてるんですけど、
デスクワークとかやってると、1日3000歩いかない日なんかもありますね。
僕もですね、ちょっと体重増加が厳しくて、まずいと思って、一歩手前の駅に降りたんですけど、
なかなかこれが続かない。というのも、ただ歩くだけってめっちゃつまんないんですよ。
まあ確かにね。その辺結構本音っちゃ本音ですよね。
歩数系の数字稼ぐだけの修行というか作業というか、なっちゃうんですよね。
歩数がいったかいってないかな。全然景色も入ってこない。夜歩いたらなおさなる。
でもですね、哲学者のアルター・ベンヤミによれば、
有法者にとって街路は過去へと自分を連れていく急勾配。過去の坂道なんだそうです。
急に今日どうしたんですか。かっこつけちゃって。パリでもないのに。
日本人ハマチョウなのに。ベンヤミン・クリスタと呼びますか?
ぜひぜひ。今日はインテリっぽくいこうかなと思いますので。
ベンヤミン・クリスタとして。
ベンヤミン・クリスタで行っちゃうとなりました。
でも過去の坂道って表現はいいですよね。過去を呼び覚ますガイドになるみたいなことですよね。
そんな散歩を退屈な作業から過去への旅に変えてくれるのが今日ご紹介する一冊です。
著者・本橋信宏と『昭和・平成レトロを巡る東京さんぽ』
本橋信博さんの昭和平成列島を巡る東京散歩。出版社はエクスナリティですね。
これ読んでからで僕の散歩っていうのはなかなか答え合わせの旅みたいに変わりましたね。
答え合わせの旅。またかっこつけて。
なんせベンヤミですから。
著者の本橋信博さんといえばなんといってもネットフリックスの大ヒットドラマ前田監督の原作者として有名ですよね。
そうですね。来てます。来てますじゃなくてお待たせしましたですね。
来てます。来てます。
ちょっと間違えました。
お待たせしすぎてしまったかもしれません。
本橋さんってピンとこない人でも前田監督の原作者といえばああってなるはずで。
本橋さん結構お年で、1956年生まれ。
そんなのありますか。
ワソラダイク出てからノンヒクションライターとしてですね。
どちらかというとアングラの取材をもう40年以上やってきたっていうベテランライターですね。
そうですよね。言ってみれば東京の裏側のプロって言いますか。
そんな方が描くレトロ散歩って言うと普通のガイドブックとは違うような感じがしますけど何が違うんですか。
そうですね。長年ライターやっていただけにいろんなバック側もあるんで
その土地に積もった記憶の地層みたいなのを一枚一枚剥がしていくような本になってますね。
はっはっは。結構なんだろう。その土地に積もった歴史を全部一枚一枚剥がしていく。
非常にあれですね。五感の解像度が非常に高そうっていうか。
現場の街の匂いまで伝ってくるような感じしますね。
ですから、路地に立てば、ここには漫画家の仕事場があったとか、ここにはあんな残殺な事件があったというエピソードが歩く足元から出てくるんですけども。
面白いのがですね、この反元がですね、エクスナリッドという出版社も結構面白くてですね。
そうですよね。建築の専門士の建築知識とか出してるとこですよね。建築のプロ御用足しの候補派なイメージありますけど。
元橋さんだと宝島社とかね。イーストプレスみたいな出版社が多い印象なんで結構意外ですよね。
建物の構造への厳しい視線と元橋さんならではの人間の情念みたいな洞察が合致した本になっていると。
エクスナリッドの芸風と合わせたみたいな。
ちょっと褒め過ぎかもしれないですけど、そういったうまくハードとソフトが合体して。
だから階段の勾配一つ一つから街の記憶を読みとか。非常に濃密な追想の書というか、追憶の書というかになってますね。
なるほど。
本書の魅力① 土地に宿る「地霊(ゲニウス・ロキ)」
この本の魅力を大きく3つで言います。
3つ。
ベンヤミンらしくですね。
ベンヤミン。
ちょっと違いますか。
ベンチャミンじゃなくてベンヤミンね。
ベンチャミン伊藤です。伊藤志能です。
天服トリオでした。
戻ります。
脱線せずに戻りましょう。
1つ目は土地に宿る地霊。
三森学芸賞を取った鈴木ひろゆきさんの東京の地霊という本があるんですけど。
ありますね。
あそこで土地には姿や形がなくても漂う世紀。それを地霊と読んでるんですけど。
鈴木さんこの概念を日本の建築論に持ち込んだ人なんですけど。これと非常にこの本というのが親和性があるというか。
結局関わってると。
急にまたゲニエフスロキとかカッコつけてますね。
今日どうしちゃった。
今日はもうちょっと違う一面を。
地霊というと歴史や記憶と結びついたその土地が持つ宿命みたいなものですよね。
ですから本屋さんはこの地霊をうまく取材で拾い上げてると。
例えば再開発で消えゆくエリアの数え切れない人の欲望だとか。
ドラマがエリアには地層という風に積もっているとか。
それを建築物やその土地で起きた事件から読み取っていくと。
それは別に新宿とか六本木ダンドも取り上げてるんですけど。
結構この本面白いのは椎名町とか練馬。
椎名町の時はそう。
練馬なんか残殺な殺人事件があったとか。
練馬で。
僕練馬実家なんで。
それにつらい時代を書きますけど。
そういった人々の欲望みたいのがうまく描かれている一冊で。
飽きた人のこれを読むことによって
違う散歩ができるんじゃないかと思うんですけど。
本書の魅力② 「昔はよかった」は未来への活力
古いものを懐かしむのっていうと
単なる後ろ向きな現実逃避みたいに思われる可能性もあるんじゃないかなと思うんですけど。
その辺はどうなんですか?
そうですね。
それはまさにおっさんになった証拠だと思うんですけど。
昔は良かったと。
でも一冊によると
昔は良かったっていうのはそんなに悪くないと否定もされてるんですよね。
メンタルヘルスなんかでいうノスタルジア効果ってやつですね。
そうですよね。
懐かしい記憶は孤独感を和らげたり
幸福感を高めるだけじゃなくて
実は未来の詳細に向かう原動力になったり
目的追求の動機を深めるってことが分かっていくと。
過去を振り返ることが
未来を生きる活力になるって
ポジティブな効果もあるっていうことですね。
そうですね。
ですから今Z世代を中心に
昭和平成レトロがブームですけど
平成がレトロか。
つい10年も経ってないですよ。
あ、でもそうか。
このメンバーのトネさんは平成生まれ?
そうですだって。
なんかドヤ顔されてまいっちゃった。
ドヤ顔されました。
ですからモッタヒさんが再開発で
消えゆく街を記録するってことは
実は僕たちが未来へ向かうための
心の資源を保存する行為でもないんじゃないかと。
そこがこの本の2つ目のポイントとして
面白いかなと思います。
本書の魅力③ 永井荷風的「非効率的さんぽのススメ」
でもこうした街の記憶を歩くスタイルっていうか
自分自身の人生と街の変遷を重ね合わせるっていうのは
懐かしい気もしますよね。
古くは長居加夫なんかもそうですもんね。
変人小説家と知られる長居加夫の
日和げ太っていう人があるんですけども
加夫が江戸のフル地図を持ち歩きながら
明治の終わりから大正の街を歩いたのと
結構モッタヒさんの本っていうのは
精神的につながってるんじゃないかと。
でも加夫はなんでそういうの好んだんでしょうね。
変人ではありますけどね。
多分それで終わっちゃうんですけど
無理矢理ちょっと解説すると
加夫って近代化して自動車が走り回り始めた東京っていうのを嫌って
あえて非効率な裏道だとか
名もなき祠を愛したと。
なるほどね。
加夫の散歩っていうのは
効率みたいなのとは全然真逆っていうことですよね。
そうですね。ですからモッタヒさんも同じじゃないかと。
今の時代GPSがあれば最短で目的地に行けますし。
ですね。
それって結局人間の本能みたいなのが失われていくんじゃないのか。
たまあると思うんですよね。
ですからこの本はあえて無用な遠回りをして
街の隙間にある雑草だとか
錆びた看板みたいなことをめでることで
いかに人間性の回復みたいなのを試みているのではないかと。
ベンヤミンらしくまとめてみました。
本書の楽しみ方とクロージング
すごい織り込んでいきますね。
織り込んでいきますよ。
これ確立しようとしてますか、スタイルを。
クリスタルさんはベンヤミンの有法者フラヌールっていうか
無有法者だからね。
お酒飲んでフラフラしてるっていうね。
そっちに話振らないで。
そう捉えるとこの本は
街の舞台裏っていうかね
そういうのを知りたい人って言いますか
ディープなエピソードを楽しみたい人に
取ってだけじゃなくても楽しめるような気がしますよね。
そうですね。
そもそも冒頭にも言いましたけど
別に僕街歩き好きじゃないですよね。
でもこの本読むと
意外に歩いてみるのもいいかもと。
例えば自分がよくわからないと
過去を追体験して
自分とは何かっていうのを確認するとか
あとは未来への活力を得たり
効率的な生活に疲れたなっていう人は
この本を読んでですね
あえて遠回りすることで
人間なしさみたいなのを取り戻すのも楽しみに
面白い一冊じゃないかと。
スマホの地図見ないで。
そうですね。
なるほど。
ということで本日は
本橋信弘さんの
昭和平成レトロをめくる東京散歩を紹介しました。
本橋さんの散歩は明日からどう変わりそうなんですか?
そうですね。
今のままなんなんですか?
ちょっと弁案らしいことを言おうと考えたんですけど
出てこなかったんですよ。
やっぱり無理かなと思いつつ
ただ運動じゃなくて散歩っていうのは
一歩踏み出すことで
足元が昭和や平成の記憶が響いてくる
そんな歴史的・偽物論的な散歩をしたいなと。
偽物論的な散歩?
今日は酔ってます?
酔ってます?
そんなことですか?
知らんです。
知らんですか?
最初から最後までどうしたんですかね。
ちょっと難しくなりましたけど
とにかくクリスタルは今日絶好調な感じでよかったです。
まとめが多いんですけど
皆さんもぜひ書店でチェックしてみてください。
さて、ビブリオジャムいかがだったでしょうか?
ノートにビブリオジャムのマガジンがありますので
ぜひこの番組の感想もお送りください。
本日も日本橋浜町のブックカフェ
ハマハウスからお届けいたしました。
今回のプレゼンターのベニャム・クリスタルでした。
ナイゲーターの首都純也でした。
最後まで絶好調ですね。
それではまた次回お会いにかかりましょう。
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