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2021-03-17 16:15

緊張せずに、わかりやすく人前でしゃべる修行法【第50夜】

「今度、人前で話す機会があるのですが、話す練習や思考をまとめて口に出すときに参考になる本を教えてください」とのリクエストにお答えして、池上彰さんの『相手に伝わる話し方〜ぼくはこんなことを考えながら話してきた』をご紹介します。私の話す特訓方法や緊張しない技などもお話ししてみました。


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ミモレ 真夜中の読書会 おしゃべりな図書室へようこそ
こんばんは、KODANSHAウェブマガジン ミモレ編集部のバタやんこと川端です。
おしゃべりな図書室では、水曜日の夜にホッとできて明日が楽しみになるおテーマに、皆様からのお便りをもとに、おすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介します。
さて、今夜で第50回を迎えました。そして、ちょうど1年前の3月17日から、こちらの配信をスタートしましたので、今日がめでたく1周年となりました。
パチパチ、ありがとうございます。そんな今日のお便りは、こちらをご紹介します。
ペンネームふみつきさんからいただきました。
真夜中の読書会を始めることになった時、話す練習をされましたか?話し方の本を読んだ、練習した、または毎回の収録には内容を書いて準備する台本はあるのでしょうか?
落ち着いた話し方で、人柄が伝わってくるような内容がスラスラと耳に入ってくるので、お聞きしたいと思いました。
といただきました。ありがとうございます。
そして、ふみつきさん、今度は20分程度一人で話す予定があるのですが、全く話せません。
これまで人前で話したこともなく、また一人で誰かに語りかける、自分の思いを伝えるということをした経験がなく、ちょっと練習したらあまりの話せなさにおののきました。
そもそも日常で自分の内側にあるものを整理して、誰かに口で伝えることを意識したことがありません。
一人で話す練習の参考になるような、または思考をまとめて口に出すときの参考になるような本があれば教えてください。
といただきました。ありがとうございます。
わかります。すごい、ちょっとしゃべって練習してみるとおののきますよね。
おっしゃる通り、私も人前で話すこと自体はあまり自信がなくて得意ではなかったので、
最初に自分で聞いたときは自分の声も話し方も嫌だなと思って、こんなまったりした声でこんなまったり話してるのかとね、自分の声って嫌ですよね。
まさか1年続けられるとは思いませんでしたけれども、この1年でいろいろ反省と研究を繰り返していました。
先に種明かしをしますと、話をする原稿は書いています。いつも事細かに原稿に一語一句書き起こしています。
しゃべってみて、声に出してみて、書き直して、しゃべって直してっていうのを繰り返すので、その間に覚えてしまって、
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読み上げてるというよりは一応手元に置いておくという感じですね。
このポッドキャストでは小説のあらすじや本の内容を説明することが多いので、
登場人物の名前だったりとか氏名だったりを読み間違えたり、えっとえっとってならないように平仮名で書いておいたりしています。
この原稿を書いて覚えるというスタイルでやっていこうと思うきっかけになった本がありまして、
それを今日は勝手に貸し出しカードとして文月さんにご紹介したいと思います。
池上明さんの相手に伝わる話し方、僕はこんなことを考えながら話してきたという本です。
池上さんのこちらの本に、はじめはカメラの前で気が遠くなったとか、挨拶の文章まで原稿にしていたって書いてあったんですよ。
それで池上さんでそうなら私がいきなりスラスラとしゃべれるわけなかろうって原稿を書いておくスタイルをしてみました。
文章を書くこと自体は割ともともと好きだったのもあって、用意しておいて読むっていう形ならできそうだなと思ったのもあります。
インスタライブとかイベントのように生で臨機応変にペラペラとしゃべらないといけない方が緊張のプレッシャーもありますね。
実際に話す原稿を書いてみると、それはそれで難しくて、記事を書く原稿としゃべる原稿は全然違うんだなということに気付かされました。
今日はそんな私のしゃべって伝えるということの1年間の特訓と、
文月さんが緊張しいかどうかはこちらには書いていませんでしたが、私自身は割と緊張しいなので、それを紛らす技なんかをご紹介したいなと思っています。
初めてこのポッドキャスト用に自分で書いた原稿を読み上げてみたときに、つっかえつっかえになって、むしろ原稿がない方がしゃべりやすいかなと思ったんです。
池上明さんの本にはそれを修正するヒントがいくつか載っていて、今日は2つご紹介しますね。
1つは自分の意気に合わせて原稿を書き直す。
具体的には文章を短くすることと、1つの文で言いたいことは1つまでとあって、
しかに書き原稿と読むための原稿は違うと、この中で何度も書いていらっしゃるんですが、
まず書き言葉だとどうしても一文が長くなってしまって、話してみると意外とそんなにしゃべれないんですね。
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あとこれは私の実感なんですけど、不快な要素として人って語尾の癖があるので、
それが私だといまいってのでっていう、何々のでってつい言ってしまうんですよ、思うので、なんとかなので、
それを原稿では何々と思うから何々したんですけどに変えておいたり、
あと何々じゃないですかとか、何とかですよねっていうのが2回続くとちょっと不快かなと思ったり、
原稿の時に自分の言ってしまいがちな語尾とつなぎ言葉のバリエーションをつけておくっていうのは1つあります。
もう1つ池上さんの言葉で、聞く人の知りたい順に話すとありました。
これがなかなか難しいです。書き原稿に慣れているとその癖から抜け出すのに、ここが一番難しかったかもしれないです。
だんだん革新に迫る、だんだん盛り上がっていくっていう話の作りをしたくなってしまうから。
でも書き原稿とそういう聞いたり、音声、映像のメディア、あとスピーチもそうだと思うんですけど、
一番の違いは、新聞や雑誌、記事なんかも書いた原稿だと、先々に書いてあることをちらっと見てから読み始めることができますよね。
映像や音声って時間の経過とイコールだから、今の私の声を聞きながらちょっと先に喋ることをちらっと先に見ておく、聞いておくってことができないですよね。
だから大事なことから話すっていうことと、これからこんなことを喋ります、あとどのくらい喋りますっていうのを先に言った方が聞く人はストレスがないのかなっていうことを途中で思いました。
例えば、角田光雄さんがすごいなと思うところを今から読み上げますねとか、具体的に3つ紹介しますとか、時間がなくなってきちゃったので簡単にご紹介しますとか、
先に言ってから話し始めるっていうことをしてみました。
ブログの記事だったら引用文が先にあって鍵カッコでくくられていて、というところが角田光雄さんのすごさだなと思いました。
引用文の後につけてたのを先に言うっていうやり方に変えてみたんですね。
この先に言うやり方は、プレゼントかイベントで話すとき、インスタライブで話すときにも有効だなって気づいて、
そういえばまず今日は最近の傾向を簡単にお話しして、その後具体的な活用の事例を3つご紹介しますとか、
先に何をどんな順番でどのくらい喋りますっていうのを宣言しちゃうんですね。
この方法を取り入れてから、自分がめっちゃ緊張している、
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例えば話した第一声、名乗った講談者の川端ですという声がちょっと震えているくらい緊張しているときとか、
マイクを持ったりパワーポイントを送る指が震えているような緊張感があるときも、
今日はこんな話をしますって言っている間にちょっと落ち着いてくるっていうのがあって、
そんなふうに自分の緊張をほぐす術もこの後いくつかご紹介したいなと思っています。
最近は人前で話す機会も増えてきまして、
人からはまた緊張しているようには見えなかったよってよく言われるんですけど、
私は昔から割と緊張シーンなので、その分自分を紛らす技をたくさん身につけてきたというか、
乗り物用意をする子どもが遠足に薬や飴を用意していくように、
結果乗り物用意をせずに済んだだけであって、そのための準備はしておくっていう感じですかね。
一つはですね、原稿を用意したらプリントアウトして、
私はよくお風呂に浸かりながらとか、声に出して喋ってみます。
この目で覆うのと喋ってみるのは結構違うので、
喋ってみて、何度か喋ってみて覚えるぐらい、濡れたら捨てればいいやっていう感じで、
お風呂でね、浸かりながら喋ると声も響くので、そんな感じで練習しています。
あと、あんなに練習したから大丈夫って思うためにも、
この喋っておくっていうのはすごく後で緊張を紛らしてくれます。
もう一つは、さっき言ったように、今日はこんな話をこのぐらいしていきますっていうことで、
自分が落ち着くまで時間を稼ぐっていう方法です。
今日は私の体験をもとにこういう話をしたいと思っています。
短いお時間ですけれども、お役に立っても嬉しいですとかって、
聞いている人に喋っているというよりは、自分に言い聞かせるように声に出していってみると、
落ち着いてくるっていうのがあるんですよ。
あと、この時間を稼ぐっていうのはもう一個。
人の心配をすると自分の緊張が紛れるっていうジンクスっていうのが私はあって、
後ろの方見えますかとか、
今日はスライドがちゃんと映ってますかとか、
あと、会場の空調が寒かったりした時に、ちょっと寒くないですかみたいに、
人の心配をすると、いやいやお前が一番大丈夫かよって感じなんですけど、
だんだん落ち着いてくるっていうのがあります。
ぜひこれはちょっとやってみてください。
そしてあんなに練習したから大丈夫っていうのと、
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自分の経験を喋るだけだから大丈夫って思うと落ち着いてきます。
生け神あきらさんだってカメラの前で頭が真っ白になるぐらい緊張するんだから、
私なんかが多少声が震えてたって何が恥ずかしいことかと思っていいですよね。
今日はこの本から神フレーズをご紹介して終わりたいと思います。
相手の心に届く言葉とはどんなものか、実はまず言葉にしてみなければわからないのです。
相手に伝える言葉を紡ぎ出してみることで、その言葉が客観的に見て使える言葉なのか、
相手に伝わる言葉なのか吟味してみることができます。
と同時に言葉にすることは自分の考えをまとめることにもなるのです。
こちらにあります。
確かにおっしゃる通り、このポッドキャストを始めてみて、
もともと本の感想はブログに書いたりもしてたんですけど、
喋りながら納得していくという、こういうことをこの本にたつけられたんだなということに改めて気づくことがたくさんありましたね。
だから、ただなんとなく思っているだけじゃなくて、
誰かに伝えるつもりで言葉にしてみて、やっと自分の気持ちに気づくということは他にもたくさんあるような気がします。
20分お話しされるという言葉ですよ。
このポッドキャスト10分喋るのに私だいたい3千文字、4千文字弱ぐらいの原稿なんですけど、
もうちょっと喋るのが早い方だったら20分あれば1万字ぐらい喋れるかな。
1万字のインタビューって大スターか、オリンピックの金メダル選手にしか与えられないようなそんな文字数ですから、
そのぐらい自分の言葉をまとめたらきっと喋ったこと以上に気づくことがたくさんあったり得られることがたくさんあるんじゃないかなって思いました。
もうすでにこの文月さんの私に送っていただいたメッセージがとてもまとまってますから、
多分大丈夫ですよ、何も緊張することはないのではと思いますが、
もう一つ池上さんの言葉を紹介しますよ。
生放送に緊張する出演者がいると私はいつもこう言います。
生放送は楽ですよ。何せ時間が来たら終わるんですからと。
確かに始まったらあっという間なんですよね。
あんなに練習したのにとか準備したのにとか、もっとこういうふうに言えばよかったとか思うことはありますけど、
始めてしまったらあっという間ですから、
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ぜひちょっと心地よい緊張感も終わった後のすがすがしい感じも楽しんでいただけたらと思いました。
三月さん応援しています。頑張ってください。
今日はメッセージをありがとうございました。
さて、そろそろお時間になってしまいました。
真夜中の読書会おしゃべりな図書室はこんな感じで、
皆さんからのお便りをもとにしながら、いろいろなテーマでお話ししたり、本を紹介したりしています。
MIMOREのサイトからお便り募集しているので、ぜひご投稿ください。
また来週水曜日の夜にお会いしましょう。
おやすみなさい。おやすみ。
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