リスナーのお便り紹介
真夜中の読書会おしゃべりな図書室へようこそ。こんばんは、KODANSHAのバタやんこと河童です。真夜中の読書会おしゃべりな図書室では、水曜日の夜にホッとできて明日が楽しみになるをテーマにおすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介します。
第190夜を迎えました。今夜のお便りご紹介します。
ブルームブルームさんからいただきました。バタやんさん、はじめまして。こんにちは。
私は実家の家業を継いで自営業をしています。朝の仕入れや配達の車の中で真夜中の読書会を聞いています。
先日過去の回を全部聞き終わってしまいました。新しい回が待ち遠しいです。ぜひ無理せず長く続けてください。
ありがとうございます。
ブルームブルームさんだからもしかしたらお花屋さんですかね。違ったらすいません。運転中眠たくならないか心配してしまいますが、そんなにたくさん聞いてくださってありがとうございます。
先日の回で嫌なことを言われて心をハイジャックされた時というお話をされていましたね。
実は私が今まさにそんな感じで今回メッセージを初めて送らせていただきました。
うちのお店についてネットの口コミに非常に厳しい言葉の評価とコメントを書かれてしまいました。その言葉がずっとずっと心を支配しています。
うちのお客様は近所の方が多いのであの人だろうかと考えて怖くなってしまったり、そんな風に人を疑ってしまう自分も嫌です。
何か心がスカッとするような気が晴れる本があれば教えてくださいといただきました。
口コミの影響と恐怖
ありがとうございます。
なるほど、口コミそうですよね。
誰が書いたかわからないし怖いですよね。
それが言われのない指摘だったとしても多少何か思い当たることがあっても落ち込みますよね。
文字面として残りますしね。
なるほど、なるほど。
スカッとする本って難しいなぁと思っていたんですけれども、ぴったりの本を見つけました。
今夜の勝手に貸し出しカードはゆずきあさこさんのあいにくあんたのためじゃないにしました。
タイトルからして何か流音が下がりそうなスカッとさせてくれそうな予感がしますでしょう。
あいにくあんたのためじゃないはですね短編集になっています。
6編収録されていますので気軽にそれ読み始められるんじゃないかなと思って、
どの編から読んでも楽しめるんじゃないかなと思ってご紹介しました。
6編ともすごく面白いんですけど、ブルームブルームさんにぜひ読んでほしいなと思ったのは一つ目の面や評論家を断りという小説です。
主人公は過去のブログが炎上中のラーメン評論家なんですね。
あいにくあんたのためじゃないというタイトルから推測されるようにですね、
どの短編も何かに起こっていたりとかムムムってなっているとか何か悪があるんですね、潜んでるんです。
この1編目は読み始めたところでラーメン評論家が主人公と言いましたけれども、
彼が被害者で意識の高そうなラーメン店の店主が悪なのか、もしくはその逆なのか、あるいは悪は別にいるのか、
どっちがどっちなんだろうっていうのがちょっとわからないまま進んでいくところがミソ、面白いポイントだなと思いました。
なんでそこをちょっとネタバレせずに喋る、説明するのが非常に難しい作品なんですけれども、
悪が明らかになってそこからフラッシュモブ的な衝撃の復讐劇に切り替わるんですね。
韓国ドラマもびっくりです。
わー、そういう展開ってなるのでぜひびっくりしてください。
こんな感じでどれもどの話もこの話どこに行くんだろうとか、この人は良い人なのか悪い人なのかどっちなのって、
往々にしてどっちの側面もあるわけですが、ハラハラドキドキ。
これはある種のサスペンスですね。これどれもサスペンス小説だと思いました。
5つ目の商店街マダムショップはなぜ潰れないのかをブルームブルームさんには楽しんでいただけるんじゃないかなと思ってお勧めしたいですが、
今日のテーマであるそのコメント評論評価をつけるということで1話目をご紹介しました。
このラーメン評論家みたいになんとか評論家じゃなかったとしても、なんとかライターとかそういうなりわいにしている人じゃなかったとしても、
今は誰かが誰かを評価するっていうのはよくあることだし、皆さんも何かに評価コメントをつけたことがあるかもしれないですし、
こういうふうに書かれた何か評価されたことがある方も多いかもしれないですよね。
怖いことでもありますよね。その名前がわからない状態で誰かが誰かを評価できちゃうっていうのは。
最近増えてるじゃないですか、フィードバックを寄せくださいみたいなアンケートが送られてきたり、
QRコードがあって、ご利用者の方に今後のサービス向上のためご協力お願いしますみたいなやつって、
いいことだとも思う一方、私すごくそのフィードバックお願いしますメール恐怖症になっていて、
この間ちょっとそれを強く感じることがあったんですけど、アップルストアで買い物をしたんですね。ケースを買うだけだったらそんな長いしたわけじゃないですけど、
決済をしてお店を出たらすぐに、マサーだったかトシだったかちょっと忘れちゃいましたけど、
接客をしてくださった方のニックネームが書いてあって、マサーの接客はいかがでしたかみたいなアンケートフォームが送られてきたんです。
メールで。とても気持ちのいい買い物だったから満点ですって送ろうと思ったんですけど、
なんか例えばものすごいディスったコメントを今ここで書いたらこの後どうなるんだろうって思ったんですよね。
向こうだって接客してくださった方だって、さっき接客した人だとか、黄色いiPhoneケースを買った人だと思う。覚えてますよね。
あんなにニコニコ返って行ったのにこんなひどいこと書いてるとか、気づかれたら怖いなとか、ショックだろうなと思いましたし、お互い怖いですよね。
本人がそれをリアルタイムで見れるとは思いませんけれども、後どういうふうに公開されているのかわからないですが、向こうにも顔を知られているっていう状態なのもちょっと怖いなと思ったりして、
サービス向上のためにという理由で今とてもそういうのが広まっていますけれども、もともとは欧米とかに多い制度だったんですかね。
ちょっとわかんないですけど、日本でも増えてますよね。
これが怖いなと思っているのは、なんだかまるでナイフを渡されるみたいな、お好きにどうぞって言われるような感じがするっていうか、
たとえ少し嫌な思いをしたとしても、それを書いて送ってしまうと、誰かに罰をつけたっていう罪を私の方が負わなきゃいけないような責任を感じてしまうんですよね。
すごく良かった時でも、お店に対してあるいはその接客してくださった誰か、人に対して何らか評価のコメントを書くってやっぱりとても上からの行為、上から目線のような感じがどうしてもしてしまう。
おすすめの本紹介
だから私はフィードバックを寄せくださいメール恐怖症なんです。答えないという選択肢ももちろんありますけれども。
さてちょっと話が逸れてしまいましたが、今日はこの面や評論家を断りから紙フレーズをご紹介して終わりたいと思います。
おしゃれタウンで愛される懐かし系を袋風味のほっこり中華そばとして何度かブログで取り上げただけではなく、部活帰りに友達の家でお母さんがちゃちゃっと作ってくれた醤油ラーメンを思わせる愛情たっぷりの手作りの味、
教習の味わいに独絶ラーメン節も涙がにじみそうとして長文で褒めたたえたはずだ、という文章があります。これはあれですね、褒めている。褒めているつもりなんだけど何かを下げている。下に見ている。典型じゃないですか。
この嫌な感じわかりますよね。うまいなーって思う。こういうところ大好き。この男女差別的なニュアンスもあるかもしれないし、お袋の味とかちゃちゃっと作ってくれた愛情たっぷりみたいな感じも褒めていると思わせつつ、プロじゃないよね、みたいなことなのかもしれないです。
この嫌な感じがわかりますよね。とはいえ私たちも常に誰かやお店に何々っぽいとかっていうのは求めてしまうっていうのはあると思うんですよ。無意識のうちに。勝手に求めたものと違うとなんか感じが悪かったとかがっかりしたとか期待外れだったって勝手に思ってしまうことはあると思って。
ちょうど今ネットフリックスでやっていて、私も夢中で見たんですけど白と黒のスプーンっていう韓国の料理バラエティ対決番組があるんですけど、
来ると思いますのコーナーで取り上げたいと思いつつちょっとタイミングを意識してしまいましたが、いろんな料理のジャンルの料理人たちが対決する番組リアリティショーなんですけれども、あれを見ているとまさにそういうことを考えたんですよね。
男性には革新的なとか攻撃的なチャレンジャブルなシェフ像を求めてしまうし、女の人にはお袋の味的な懐かしい味とか故郷の味みたいなストーリーをついかぶせてしまいたくなってしまう自分がいるなと思ったりしました。
はい、ぜひ白と黒のスプーンもよかったら見てみてください。そしてゆずきあさこさん、あいにくあんたのためじゃないでブルームブルームさんがちょっと留意が下がるとスカッとできるといいなぁと思っています。
リクエストありがとうございました。
今週もちょっと短めになってしまったんですけど、実は今配信されているこのタイミングでは私また海外の方に行っていまして、収録は東京でやっていたんですけれども、1週間ほどボストンとニューヨークに行っているので、来週の配信もちょっとお休みさせていただきます。
本当は年内に200回に行きたかったんですけど、このペースだと年を超えてしまいますね。
またちょっとお知らせしたいと思いますけれども、別の番組、ポッドキャスト番組に出させていただいたので、そちらの配信も決まったらお知らせしますので、ぜひそちらも聞いていただけたらと思います。
本の紹介じゃなくてキャリアの話をしてまいりました。
はい、今週も最後までお付き合いいただきありがとうございます。リクエストは引き続きお待ちしております。
さて、今夜もお時間になってしまいました。
真夜中の読書会おしゃべりな図書室ではリスナーの皆さんからのお便りをもとにおすすめの本や漫画を紹介しています。
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それではまた来週水曜日の夜にお会いしましょう。
おやすみなさい。
おやすみ。