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【どんでん返しの魔術師】ミステリー短編集で「ご褒美読書」
2026-06-10 20:09

【どんでん返しの魔術師】ミステリー短編集で「ご褒美読書」

EP.249▶︎今夜のお話: 海外ミステリーという「大縄跳び」に飛び込めない不安 / 主人公のテンションや文体で決まる「波」の捉え方 / 期待値を引き上げる、どんでん返しの魔術師 / 人間ドックの待ち時間、スマホを置いて開く文庫本 / 1990年代末のアナログな鑑識捜査と、映画『ボーン・コレクター』のアンジーの魅力 / 携帯電話のない時代だからこそ成立する『古畑任三郎』のエレガンス

▶︎今夜の勝手に貸出カード 

・ジェフリー・ディーヴァー著 / 池田真紀子訳『サプライズ・エンディングス 罠』(文春文庫)

・ジェフリー・ディーヴァー著 / 池田真紀子訳『サプライズ・エンディングス 嘘』(文春文庫)

アメリカのミステリー界が誇るどんでん返しの魔術師、ジェフリー・ディーヴァーさんによる、オンライン発表の短編群を日本独自に編纂した中短編集です。ライムやショウといったお馴染みのヒーローが登場する作品も含め、1話ごとに鮮やかに世界がひっくり返る極上のカタルシス! 各4編ずつ収録されています。

▶︎あわせて読みたい「海外ミステリー・大人の贅沢」におすすめの本

・ジェフリー・ディーヴァー著 / 池田真紀子訳『ボーン・コレクター』(文春文庫)

・フリーダ・マクファデン著 / 高橋知子訳『ハウスメイド』(ハヤカワ文庫)

・マシュー・ブレイク著 / 池田真紀子訳『眠れるアンナ・O』(新潮文庫)

▶︎番組概要 

夜眠りにつく前の“聴くだけ読書会”。講談社のバタやんこと川端里恵がおすすめの本や心に響くフレーズをご紹介します。毎週水曜日の夜に、リスナーの方のお悩みや気分のリクエストにおこたえして、本を1冊、勝手に貸し出しいたします。読んでも、読まなくても、”あしたが楽しみになる”読書の時間を共有する図書室です。ぜひフォローと評価、コメントをお願いします!


▶︎本のリクエスト、番組へのメッセージはインスタのDMよりお送りください

https://www.instagram.com/batayomu/

▶︎番組ハッシュタグ#真夜中の読書会

▶︎MC: バタやん(川端里恵・KODANSHA)

1979年生まれ。2002年に講談社に入社。広告営業、女性誌「with」「VOCE」「FRAU」「mi-mollet」編集部などを経て、今は人事・総務を担当しています。文芸編集者も漫画編集者も経験していないけど、本と漫画と雑誌を読むのが好きです。メンタルケア心理士。 ※講談社の出版物に限らず紹介します。発言や感想は、完全に個人の見解で会社を代表するものではありません。

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サマリー

今回の「真夜中の読書会」では、海外ミステリー初心者でも楽しめるジェフリー・ディーバーの短編集『サプライズ・エンディングス 罠』と『サプライズ・エンディングス 嘘』を紹介。どんでん返しの魔術師と呼ばれるディーバーの作品は、短い中でも緻密な伏線と鮮やかな結末が特徴で、人間ドックの待ち時間のような隙間時間にも読みやすいと語る。また、携帯電話のない時代ならではの捜査やトリックが魅力の『ボーン・コレクター』や『古畑任三郎』にも触れ、アナログな時代のミステリーの味わい深さを堪能する。

海外ミステリーへの不安と番組への思い
真夜中の読書会、おしゃべりな図書室へようこそ。
今晩は第249夜を迎えました。今夜のお便りをご紹介します。ペンネームふみこふみっくすさんから頂きました。
バタやんさん、こんにちは。こんにちは。初めてDMをお送りします。
このポッドキャストを知り、読書の幅が広がりました。読んだことのない本まで読んだ気になっています。
昔はミステリーが好きでよく読んでいたので、先日紹介されていた、『献詩館シリーズ』や、『ワシントンポー』、『北欧ミステリー』なんかも面白そうだなと思ってメモしてあります。
でも海外の小説はあまり読み慣れておらず、上下感あったりすると読み切れる気力と時間があるだろうかと躊躇してしまいます。
海外ミステリーの初心者でもとっつきやすいおすすめの本、これだけは読んでおけ、みたいなのがバタやんさん的にあれば教えてください。
これからも無理のないペースで長く続けてくださることを願っています。」と頂きました。ありがとうございます。
番組の持続可能性にも応援のコメントを寄せて頂きありがとうございます。
そうですね、ちょっと不定期になっちゃったんですが、春の人事奏無って忙しくって、忙しくってってのは物理的、時間的に忙しいというよりも心が忙しくって、ちょっと休みがちになってしまって本当に申し訳ないです。
動画形式がいいのか音声だけがいいのか、色々形式も試行錯誤しつつなんですけど。
配信すること自体とか本を読むことが義務みたいに感じるようになったらやめようかなと思っていて、
とにかく面白かった本を誰かに共有したいっていうその一点の情熱だけでやれてきているので、楽しく細く長く続けられたらというふうに思っています。
はい、さてリクエストありがとうございます。そうなんですよね、海外小説で日本語を訳されているものって結構ビッグヒットシリーズが多いと言いますか、売れることが初めからある程度保証されているものになりがちっていう背景もあるんだと思うんですけども、
大体がその本国でも人気があってすでに大きなファンコミュニティがあってとかっていうものが多いですよね。
大人気シリーズの待望の第何弾みたいなことが帯に書かれていると、面白いんだろうなと思う反面、途中から入れるかなっていうその大縄跳びに入れるだろうか、ついていけるだろうかっていう不安もありますよね。
まあちょっと小説だけじゃなくて、例えばなんかスターウォーズとかハリーポッターみたいなビッグファンコミュニティがあるようなシリーズって、もしそれまで一度も触れてこなかったとしたら、今からジョインできるだろうかっていうちょっとこうファンの熱量が高ければ高いほど面白いんだろうけど、後から入りづらいちょっとハードルが高い感じがありますよね。
海外ミステリーの「波」に乗るコツ
そんなわけで、小説のビッグヒットシリーズも後から入るとハマれるものとハマれないものが私もあったりして、それって何だろうなーっていうこの波に乗れるやつと乗れないやつのその差って何ですかっていうところをちょっと今日改めて考えてみたんですけれども、
私の場合はそのミステリーってことで言うとトリックの面白さとかストーリーのダイナミックさとかっていうことよりは文体の問題と言いますか、特にこの翻訳ものについては文体っていうか、もっと端的に言うとこう主人公のキャラのテンションが好きになれるかなれないかみたいなのが大きい気がしますね。
例えば、その主人公のキャラクターのテンションというのは、例えばケイ・スカーペッター、検視官のシリーズのケイは基本的には冷静沈着な女性なんですけれども、ちょっとどっかイライラしてたり不安気だったりもするっていう、表だってその周りの人たちと喧嘩したりとかはしないんだけど、
心の中で毒づいたり皮肉屋だったりするところもあるっていうのが共感するポイントでもあり、ヒロインとしての魅力だと思うんですね。
一方、ワシントン・ポーシリーズはもっとオラオラ系と言いますか、ワシントン・ポーとそのバディたちもいつも憎まれ口を叩き合っていたりして、怒りの感情も犯人に対しての怒りの感情とか表に出しがち、ケイとかに比べると出しがちですけれども、
早い展開で犯人を追い詰めていくっていうところに魅力があります。掛け合いの面白さとかスピード感みたいなところが、その独特のテンションがあるんですよね。
歩行ミステリーは一概にみんながみんなそうとは言えないかもしれないんですけれども、私の好きないくつかの歩行ミステリーのシリーズはどちらかというと地道な操作、地味な操作でじわじわ追い詰めていくみたいな感じなんで、
主人公の感情の起伏がちょっとあまり見えづらいというか、静かな怒りみたいなタイプが多い気がしています。全体的に寒そうとかね、ちょっと暗い感じがあったりしますね。そういうトンマナと言いますか、テンションがあります。
なので、いきなり上下感みたいなすごい長編を買ったり借りたりするよりは、できればちょっと立ち読みなりなんなりして、このキャラ、このテンションに、この作品の世界観のテンションにはまれるだろうかっていうのを確認する方が、日本のミステリーよりテンションの差が大きいような気がしますね。
ジェフリー・ディーバー短編集の紹介
というわけで、ふみこふみっくすさんのリクエストにお答えしまして、今夜の勝手に貸し出しカードは、ジェフリーディーバーの短編集、サプライズエンディング、わなとサプライズエンディング、うそという2つの文庫本にしました。
文体とかキャラクターのテンション、世界観がお好みに合うかどうか測るのに、まずは短編集で手をつけてみるのはどうでしょうというご提案です。
ジェフリーディーバーといえば、ミステリー界のどんでん返しのイリュージョニスト、魔術師とか、ジェットコースターミステリーの巨匠とか、いろんな行業史異名が、大名詞がいっぱいある大作家の一人だと思うんですけれども、聞いたことある方も、読んだことある方もいらっしゃるかもしれません。
代表作はリンカンライムのシリーズとか、キャサリンダンスのシリーズとか、これまた世界的なヒットシリーズをお持ちで、私も新刊が出てたら買いたいなって思う作家さんの一人でもあります。
今日ご紹介するこの2つはどちらも短編集なんです。罠と嘘と2冊とも日本オリジナルの短編集だそうで、ジェフリーディーバーが個別にオンラインとかで発表していたものを収録してまとめて、サプライズエンディング、驚愕の結末集っていうタイトルが、サブタイトルがついてますけれども、
このタイトルはディーバー自身が本名、本人が命名したそうです。そんなね、鈍然返しの魔術師イリュージョニストとか呼ばれる人が、自らサプライズエンディング、驚愕の結末集ってつけるっていうのはすごいことですよね。
大谷翔平が世紀のスーパースター、奇跡の逆転ホームランを打ちますって、自ら先に予告するみたいな、そんな感じですかね。ちょっとよくわかんなくなっちゃった。自ら期待値をどんだけ上げるんだ、みたいな感じですよね。
そんなふうに、鈍然返しがあるぞって先に言って期待値を上げられると、簡単には騙されないぞっていう気持ちに読者としてはなりますけれども、そこまでハードルを上げておきながらも、ちゃんとカタルシスを感じられる、短い中にもひねりが効いたプロットになっている小説なんで、お見事。
お見事としか言いようがない感じでした。
一冊に4ペンずつ収められているので、すごく短いというよりは中短ペンぐらいの長さでしょうか。
この8本の中で、私が一番好きな気に入ったやつを一つご紹介します。
この8本の中で、私が一番好きな小説を紹介したいと思います。
この8本の中で、私が一番好きな小説を紹介したいと思います。
それでディーバーの短編集には、気をてらっただけの鈍電返し、安易な小細工みたいなことではなくて、
すごく無駄なく、全部が伏線、全部が前振りみたいな感じで、緻密に作られていて、
ああそうか、そうなるかっていうやられた感じがあります。
どんでん返し どんな話かって言いますと 町の犯罪組織を摘発するために作戦を考える 協力をしてほしい捜査に協力をしてほしいっていう風に警察から頼まれた人気作家
人気ミステリー作家が その悪党を罠にはめるための筋書き プロットを考えるっていう話になっています
ミステリーの対価とはいえ ただの資生の作家の一人が 犯罪捜査に協力してくれって言われるってことからして ちょっとやや無理めの設定だと思うんですけれども
そこもスロープがうまく作られていて そういうこともあるかなって思わせる作りになっています
冒頭 主人公からすると ちょっと格下の女性作家と対談するっていう場面から始まるんですね
ここからかなり引き込まれる 小説好き ミステリー好きとしては すごく引き込まれるスタートになってるんですけど
さてそれがどう転んでいくのかっていうのは 短いだけに何を喋ってもネタバレになってしまいそうなんでこの辺りにしておこうとやめておこうと思います
ぜひ読んでみてください
人間ドックでの読書体験とアナログな魅力
私 この本をですね つい最近 人間ドックに1日行ってまして
その検査と検査の合間に待ち時間に読もうと思って 持って行って読んでたんですよ
2冊とも
人間ドックって診察着みたいなやつに着替えて 小バッグみたいなものを出せてくれるじゃないですか
そこにこの文庫簿を入れて持ち歩きながら読んでたんです
なんかこう いい感じにぐいぐい読み進めたところで
はい次何番の方どうぞ 次の診察室にどうぞって呼ばれちゃって
ああいいとこだったのになって
でまた次の診察終わったら椅子に座って ちょっとまた先を読んでっていうのを繰り返して
すごく充実した1日だったんです
検査は疲れたんですけど
なんていうか 久しぶりにそういう体験をしたなって思って
最近やっぱりちょっとした隙間時間を埋めるのは ついついスマホを見てしまうし
まあ見たいと思って見たわけでもなく
なんとなく見るともなくSNSを見ていると 時間を費やしてしまうし
会社のメールもチェックしたり 平日だったのでチェックしたりしていると
時間というのは過ぎていくんですけれども
あえてちょっとした待ち時間に文庫を読むって やっぱいいなと改めて思ったというか
昔はねそれしかすることがなかったから
歯医者さんとか銀行とかちょっと出かけるっていう時は
なんか短編集でも1個持ってていこうかって思ってたんですけど
最近はそういうのやらなくなってたなと思って
そんなちょっとした隙間時間にちょびちょび読み進めるにも
すごくおすすめな罠と嘘でした
ジェフリーディーバー読んでみようかなって思った方には
ぜひリンカンライムシリーズとか 大きなビッグシリーズを読んでいただきたいんですけど
リンカンライムは映画とドラマにもなっているので
もしかしたらちょっとそっちを先に見てみるっていうのも
いいかもしれないなと思ってご紹介します
リンカンライムどういうシリーズかというと
ライムは捜査官なんですけど科学捜査官なんですけれども
捜査中の不良の事故で手足が麻痺状態となっていて
首から下が動かせなくなっているんですね
指と頭を使って彼は部屋から一歩も出ずに
ベッドとか車椅子の上で履いていく機器を駆使して
現場の証拠を分析して犯人を追い詰めていく
割り出していくっていう面白さがあります
その動けない現場に行けないライムに変わって
彼の目となり足となり現場に這いつくばって
文字通り這いつくばって証拠を収集するっていうのを
女性の捜査官アメリアっていう
彼女が活躍することでライムの捜査が進んでいくっていう話で
アメリアとライムのバディ者でもあるんですね
そんなそのリンカンライムシリーズの一作目で
知名度が高い上がるきっかけになった
ボーンコレクターっていうのは
皆さんも聞いたことあるかもしれないんですけど
ボーンコレクター映画になってまして
リンカンライムをデンゼル・ワシントンがやってるんですよ
アメリアはアン・ジョリーナ・ジョリーが演じてるんですね
これ1999年の公開とありましたんで
もう20年以上30年近く前なんですね
だから2人ともデンゼル・ワシントンもアン・ジョリーナ・ジョリーも
すごい若くてみずみずしきらきらしてるって感じで
アンジーはちょうどその17歳のカルテが
注目を集めたちょっと後ぐらいなのかな
なんか警官の服装がとっても似合っていて
ちょっとアクションシーンっていうか
カチキで無鉄砲みたいな役でもあるんで
そんなアメリアは多分アンジーにはハマリ役で
出世作の一つなんじゃないかなと思いますね
ぜひ見てみてください
印象的だったのは
ボーンコレクター公開した直後も見た記憶があるんですけど
最近ちょっと紹介しようと思ってもう1回見たんですけど
印象的だったのがスマホとかがまだない時代なんで
アンジーがアメリアが現場近くにいた子供に
お金を渡して使い捨てカメラを急いで買ってきてって
お願いするシーンがあるんですよね
今だったらスマホで録音も録画もできると思うんですけど
使い捨てカメラを買ってきてもらうんですよ
ライムに写真の撮り方が上手かったおかげで
よく助かったみたいな褒められたりするシーンもあったりして
科学操作とはいえPCもすごいでかくて
昔のPCですし
ちょっとすごくアナログな感じもありまして
それもまた味わい深いっていう感じがしましたね
今ちょうど古畑忍三郎をネットフリックスでやってますよね
見てますが
あれも30年ぐらい前だから
もちろんスマホはなくて
携帯も特別な人しか持ってないみたいな感じかな
だからこそ成立するトリックとか
アリバイ作りとか
犯人と古畑さんのエレガントさが際立ってる感じもあって
味わい深いですよね
さてちょっと話が逸れてしまいました
番組からのお知らせとエンディング
チェフリーディーバーのサプライズエンディングの2冊
よかったらチェックしてみてください
さてそろそろお時間になってしまいました
真夜中の読書会おしゃべりな図書室では
皆さんからのお便りをもとに
おすすめの本や漫画紙フレーズをご紹介しています
リクエストご感想は
インスタグラムのまたよむよりお寄せください
お届けしたのは講談社のまたやんこと川端理恵でした
また水曜日の夜にお会いしましょう
おやすみなさいおやすみ
20:09

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