1. 土壌医あさひのオモテじゃ語れない農業トーク
  2. 液肥って本当に意味あるの?←..
2025-10-29 15:48

液肥って本当に意味あるの?←解説します。


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サマリー

液肥の重要性や土壌改良の必要性が解説されています。異常気象への対応として、葉面散布や液肥の活用が提案され、具体的なコストや効果についても触れられています。液肥の投資効果や経営判断について詳しく説明されており、成長と収量を向上させるための適切なアプローチが示されています。また、防除や散布についても新たな視点からの重要性が強調されています。

液肥の必要性
おはようございます、あさひです。
このチャンネルでは、農家へ出入りする業者だけが知る情報や、
経営がうまい生産者が実践するテクニックなど、
知って利用であまり知られていない話を、独自の視点で語っていきます。
ウェブ上には存在しないオンリーワン情報を発信しますので、ぜひフォローしてください。
一緒に農業経営の価値筋を考えていきましょう。
さて、今日のオモテじゃ語れないトークは、
昨日に続き、コスト削減に成功した場合のその次の一手、2つ目です。
2つ目の私の提案です。
1つ目は、きのう土壌改良を提案しました。
これについて詳しい内容は、きのうの配信を聞いていただければと思います。
今日は、土壌改良から離れて、
中間管理でやるべきこと、ここでやること、やったらいいこと、これをお話しします。
もう世の中の多くの農家さん、きちんと石灰を入れてペーハーを適正に保っているでしょうし、
有機物もきちんと投入していると、
堆肥を毎年1トン、2トン入れているという方も少なくないと思います。
そういう方は手を尽くしているので、
ではどうしたらいいのか、ここについてお話ししようと思います。
私が提案したいことは、中間管理で防除、もしくは陽面散布の回数を増やすです。
防除と陽面散布、液費ですね。
これ2つ話すとちょっと長くなってしまうかもしれないので、
まずは液費、陽面散布、ここからちょっとお話ししようかなと思います。
皆さん陽面散布はやっていますか?
これやっている方と一切やらないという方、かなり両極端に分かれるかなと思います。
陽面散布をやっている方の意見としては、少しでも窒素を補っていきたいだとか、
なかなかブロキャスで流浄肥料を散布できないから、陽面散布で液費で足したい、
何か成分、養分を足したいという方がいるかもしれません。
他にも異常気象だとか高温対策だとか、こういうところで何か陽面散布に頼っているという方もいらっしゃるかなと思います。
逆に全く液費を使わないという方、この方たちの意見としては、
やってもやらなくても取れるとしては取れないし、取れないとしては取れないという考えもあるかなと思います。
どっちも決して間違っていないかなと思います。
どちらも間違っていないと思うんですが、
私はそれでも液費・陽面散布の必要性を訴えたいなと思います。
なぜなら、異常気象がやはり普通に今までのやり方では乗り越えられなくなってきているからです。
葉面散布の重要性
北海道でも、もはや夏場の30℃超えは普通になってきました。
それも普通というこの30℃超えが、下手したら35℃になって、
それが1週間、2週間続くということが日常的になってきています。
これは今までのやり方をただただ繰り返しているだけでは、さすがに厳しいです。
高温や干ばつ、極端な雨、これに対応するためには、乗り越えるためには、
一番最初にやるべきことは、やっぱり土壌改良なんです。
土壌改良をして、少しでも根っこを晴らしておけば、少しでも水分を持ってこれる、
もしくは少しでも水はけがよくなる、そういう生育の良し悪しを通して異常気象に耐えられるようになってくるんです。
なのでまず一番最初にやるべきことは、葉面散布ではなく、土壌改良なので、
昨日の配信でまず土壌改良の重要性を解きました。
その上で何ができるかといったら、もう土壌改良すべてやってるよと、できること全部手を尽くしてるよと、
そういう方であれば、次やっぱり葉面散布なんです。ここしかないんです。
マラソンで言うならば、マラソン大会に出る前に、先にきちんと体を作っておく。
これはやっぱり必要ですよね。
日頃から走り込みをしておいて、スタミナをアップしておく必要があります。
それをしないで、マラソン大会中にどんなスポーツドリンクを飲んだらいいのか、なんて考えたって、
それ以前にまずやるべきことをちゃんとやりましょうよ、という話になってしまうわけです。
なので優先順位としては、あくまでも土壌改良、基礎、このトレーニングなんですが、
その後ですべて手を尽くしているよという方は、やはり葉面散布に進みましょう。
個別の液費の話はしません。
いろんな業者が、いろんなメーカーが、いろんな液費を出していると思うので、
それぞれいろんなメリットがあると思います。
なので、その一つ一つを掘り下げても話しか進まないので、
ここではどんな液費を使ったとしても、それなりに価値はあると私は考えています。
カルシウムにはカルシウムの、アミノ酸にはアミノ酸の、
その他いろんなバイオステミラント資材、BS資材にはそれなりの効果があると私は考えていますので、
どれを使おうが皆さんの考え方次第ですし、
頼りにしている業者さんや農協の方がいたら、その方たちの話をぜひ聞いてみてください。
決して嘘はつかないはずです。
理論的には正しかったり、試験をして結果が出ているから商品化しているはずですから、
それらが決して無駄だとは思っていませんし、一定の効果は期待できると私は考えています。
例えば、なぜ高温間伐時にこの液費の効果があるか、これについてはさらっとお話しします。
まず、高温間伐時には根が水分を吸えなくなっています。
水分が吸えなくなっています。
皮は切り切っているのでパサパサ、もしくはガラガラの土地で養水分を吸えなくなっています。
こういう状態では水分とともに本来一番吸われるはずのカルシウムが吸えなくなっています。
あるならば両面散布で葉っぱからカルシウムを入れてやるほうがありません。
高温時なので本来は蒸散しなければいけないんですけど、
蒸散して葉っぱの温度を冷ますことが植物が生き残る唯一の術なんですが、それができなくなってしまいます。
カルシウムが不足すると蒸散がうまくいかなくなってしまうんです。
根から吸えないのであれば、両面からかけるほかないじゃないですか。
人間で言うならば、薬を飲めないのであれば、ご飯を食べれないのであれば、天敵するほかありませんよね。
そういう考えです。
液費だけで何も生き延びようとは思っていませんが、今一時的に環境が良くなるまで何度か延命するために液費は必要な、かつ有効な手段です。
コストと効果
逆に雨が降りすぎて、湿害が起きている、排水してしまって根腐れを起こしてしまいそうだと、そういうような状況でも両面散布が重要です。
もちろん雨が降り止まない限りは、排水がちゃんと進まない限りは根本解決しません。
ただし、根っこが傷んでいる状況で、その根がどんな養分を吸えるのか、どれくらい吸えるのかといったら、これもかなり厳しいです。
これも例えて言うならば、2日酔いして、もう食欲がない男性、女性でもいいんですけど、そういう人間に対して、まずは栄養をとることだから、まずご飯を食べようと言ったって、もう食べれる状態ではないんですよね。
そういう時は、まずスポーツドリンクでも飲むのがいいんじゃないでしょうか。
まず水分は多分不足しているんですよね、そういう人はね。
なので、水分は与えてあげたいけど、同時に栄養も補給してあげたい。こういう時は、両面散布、やっぱり重要なんですね。
両面から養分を吸収して、作物体が少しでも元気を取り戻せば、もちろん根っこも活性を取り戻します。
活性を取り戻した根は、そこから養水分を再び吸収できるようになります。
そのための足掛かりとして、液費を使いましょう。
こうやって聞いたら、液費はやっぱり重要だなって思いませんか。
ただし、皆さん気になるのは、やはりコストの部分ではないかなと思うんです。
事前にコスト削減に成功した場合、それをどう使うかっていう前提でお話ししましたが、
コスト削減ができてなくても液費を使っている方はどうしたらいいのか。
はたまたそれが本当に終了に結びつくのか、その投資がちゃんとリターンとして返ってくるのか、ここが気になる方もいるかなと思います。
ここについて解説していきましょう。
大事なのは解像度を上げることです。
液費ってなんとなく効果はパッとしなくて、でも液費1本の単価は高くて、
なんか金はかかるけど本当に効果があるのかわからないっていう風に思っている方が多いのではないでしょうか。
このぼやっとした感覚が一番よくありません。
まず液費のコスト面なんですけど、今いろんな液費、大きさ、規格、容量、倍率も様々で、単コストも様々です。
10Rあたりのコストも様々です。
ただし押し並べて言うならば、だいたい300円前後の液費が多いかなというのが現場の感覚です。
もちろん500円超えの液費もあったり、1000円ぐらいの液費もあったりするので、
たくさんいろんな種類があるので一概には言えませんが、300円から500円ぐらいのラインナップが多いと私は捉えています。
よくありがちな話が1本1万5千円の液費を、例えば10ヘクタール分、10兆分買ったら、
それは掛け算したら20万にもなるじゃないかというような話もあります。
今ちょっとざっくり適当な計算をしたのでわかりやすく考えましたが、
20万もかかってそれで収入が増えなかったらどうするんだというような安易な発想をしてしまうと液費は使えません。
やっぱりコストをかけるときは10Rあたりに割り返さないと正しい判断ができないんです。
仮に300円の液費を使用したとします。
もちろん液費というのは1回使ったから効果が出るというものではなく、
継続的に3回程度の散布が推奨されています。
液費の効果はだいたい持続期間が1週間から10日程度です。
なのでそれを1ヶ月ぐらいキープさせることができたら、
収料に結びつく可能性が非常に高くなります。
なので最低3回ぐらいは目安として覚えておきましょう。
300円の液費を3回かけたとして、その場合の単コストは約900円、1000円としておきましょうか、今わかりやすいように。
この1000円のコストをかけてどれぐらいの収料が上がるかというところが非常に重要ですね。
そもそもトータルの金額だけを考えていると10Rあたりいくらかかっているのかわからない。
液肥の投資効果
ただただ合計金額20万円しか見ていないと20万も払ってっていう発想になってしまうんです。
これでは正しい経営判断ができないので10Rあたりの投資をちゃんと見極めましょう。
今皆さんの畑1枚あたりの生産費はいくらかかっていますか。
そこにプラス1000円かかったとして、それは整合性というか経営判断として正しいですか。
そこを確認しないと使っていいのか使ってはいけないのか、これが全くわからないわけです。
今農家さんの経営規模は増えていますので、液費1つ散布を増やすだけで莫大なコストがかかってしまう。
そういうふうに考えてしまう人が多いかなと思います。
なので運10万単位の投資になってしまうんですが、それでは正しい判断ができないのでちゃんと10Rあたりのコストに割り返しましょう。
そして話を戻しますが、900円のコストをかけたとして3回の4面3等としてどれぐらいの収量が上がってくるのか跳ね返ってくるのか。
ここについてなんですが、私の感覚値としてだいたい5%とか万が一10%とかで収量がアップしたらこれはすごい話です。
だいたい5%前後の収量増が期待値として適切ではないかなと思っています。
もちろんそれだけでは判断できません。
今生育がマイナスになっているのであればそこからプラスに持っていくためにこの1000円の投資をするという考え方もあるでしょうし、
今生育が順調であるならば伸びしろさらに5%とか上積みすることができればその分増収増益となりますので、
そういう使い方なのかマイナスをプラスに持っていく4面3等なのかプラスをさらにプラスにする4面3等なのかこれについてもかなり変わってくるはずです。
話をシンプルにするためにまず台図で例えてみましょう。
台図で1票60キロですね。
5票を取っていれば300キロこれが平均収量の人がいたとします。
ここでもし4面3等を3回して5%の増収に成功しました。
さて皆さんこれはプラスになるでしょうか。
それとも経費としてただただ出費が増えただけでマイナスでしょうか。
それともプラマイゼロでしょうか。
ここの経営感覚非常に重要です。
ではまず試算してみますね。
台図の1票単価これが数量払いもろもろ合わせておそらく1万18000円ぐらいが今の感覚では正しいと私は考えてるんですがどうでしょうか。
皆さんの感覚と合ってるでしょうか。
まぁちょっと細かいんでざっくり2万円だったとします。台図1票あたり2万円だったとします。
それを5票取ったら単収で10万円になりますね。
10Rあたり5票の台図を取った。
600キロの収量を上げた。
この方が5%の増収に成功しました。
300キロの5%は15キロです。15キロ。
10万円の単収が5%増えると10万5000円です。
10Rあたりの収益が5000円増えたわけになります。
5000円増やすのに投資はいくらだったでしょうか。1000円です。
1000円の投資で5000円増えたらプラマイ4000円となっています。
4000円の増収となっています。
こういう感覚を両面散布する方持っているかどうかですね。
駅費を使う方経営判断を下す方がこういう感覚を持っているか持っていないか
ただただ駅費が20万円とか30万円とかかかると思ってしまうと
これを見通すことができなくなってしまいます。
もちろん先ほど言ったように
もしマイナスの状態であればそれをプラスに持っていくための投資となりますので
一概に最終収益がプラスになるというわけではありませんが
それでもマイナスになることを回避することができる
そのための1000円の投資であれば全然OKかなというふうに私は考えています。
防除の重要性
今の例は駅費の両面散布でしたが
殺虫剤だとか殺菌剤だとか防除も同じ考えでできます。
2年のためもう1回殺菌剤を打っておこうか
予防剤として散布しておこうかという考え方
これで仮に単コスト1000円かかったとしても
それで何事もなく収量を取ることができるのであれば
病気にかかった虫にやられたという厳重よりも
はるかに少ない出費で済むかなと思います。
今までの気象条件とはかけ離れているのがここ数年なので
同じ防除体系で同じ収量は取れるわけがないです
必ず病気が発生する
必ず今まで聞いたことがない虫が発生する
そういうことが日常茶飯事です
実際に今年2025年はそんな年だったではありませんか
なので防除も必ず増やさないといけません
そのために浮いたコストを回す
これは非常に重要な発想ではないかなと思っているんですが
リスナーの皆さんはどうでしょうか
ぜひ何か思っていることがあれば教えてください
以上が今日の内容の全てになります
昨日から浮いたコストをどう使うか
これについての私の提案をしてみましたが
いかがだったでしょうか
土壌改良が一番重要ということは変わらないので
これは最優先事項としてぜひ抑えておいてください
完璧にもう手を尽くしているという方は
両面散布、防除、ここにぜひ費用を割いてみてください
今までと同じやり方では通用しなくなってきているのが
今後の必要条件です
私の今回の話も今現時点ではこう考えているというだけであって
今後さらにいろんな薬剤だとか
いろんな変種が出てくる可能性がありますので
それに合わせた柔軟な思考と体系を
取っていこうかなというふうに考えています
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ではまた!
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