土壌診断の基本概念
おはようございます、あさひです。このチャンネルでは、農界で居住する業者だけが知る情報や、経営がうまい生産者が実践するテクニックなど、
知っているようであまり知られていない話を独自の視点で語っていきます。
今日のオモテじゃ語れないトークは、CEC、土壌診断書のCECについてお話ししていこうと思います。
前回から土壌診断書の読み方についてお話ししています。今回はCECで、前回はpHでした。
一応今回は、今回というかこのシリーズは3本立てにしようかなって思っていたんですが、前回言うのを忘れていました。
最初はpH、2回目はCEC、3回目は臨産でいこうと考えています。
なぜこの3つにフォーカスしたかと言いますと、一番経営への影響が大きいからだと私が考えているからです。
もちろん大事なことはそれだけじゃなくて、延期バランスだとか、もっとたくさんまだまだ話したいことというか重要な指標はあるんですけど、
特にその中でも影響力が大きいものはこの3点じゃないかなというふうに考えてまずはピックアップしました。
なので皆さん、土壌分析、土を出して診断書が手元に来た時に、まず一番最初に見てほしい項目としてpH、CEC、臨産、ここの3つをまずは見るべきかなと思っていますし、
実際私は仕事をしている中でこの3つをまず見るようにしています。
それではなぜ私がCECに着目するかについてお話ししていきます。
前回お話ししたようにpHは土の体温と呼ばれるようにすごく大事な指標なんですが、
このpHを改善しようと思った時、またはこのpHの示す意味、この数値の意味を読み解く上でCECがかなり重要になってくるからです。
例えばpHが5.5だった時に、その土壌が浄土なのか砂地なのかここの違いでかなり意味合いが異なってくるからです。
意味合いが異なるというよりも、それを改善するのにどれくらいの時間とコストがかかるか、またこれがどの程度影響を及ぼすのか、
この辺がCECが分かっていないと全く何をしていいのか、どれくらいの時間やコストがかかるのかが想像つかなくなってしまうんですね。
なのでpHだけにとらわれてしまうと何をしてどうなるのかここまで想像が及ばなくなってしまうんです。
例えばpHが5.5の時にこの土壌が砂地でした。
であればまだまだマシかなっていうような感じになります。
それは何と比べてかというと、低炭土とか黒木土のpHが5.5だとこれは厄介だなというふうに感じるわけです。
私の場合は。
なぜでしょうか。分かりますかね。
知識がある方、鋭い方はすぐ推察できるのではないかなと思うんですが、
砂地の場合比較的pHの改善は容易です。
一方で黒木土だとか低炭土のように粘土もそうですね。
比較的CECが高いような補助でpHが低いとこれは非常にpH矯正に時間とコストがかかってしまうんです。
なぜかと言いますと土の干渉能というものが働くからです。
干渉能、これは外部環境の影響を極力和らげるようにするような地の性質です。
例えば突然石灰を入れたところであまり変化をしないようにするような能力が干渉能ですね。
大量に肥料を入れたときも肥料焼けしないような土壌が黒木土だったりCECが高い補助なんですが、
そういうところも良い意味で胃袋がでかいのでちょっとやそっと肥料を入れたくらいではあまり過剰症だとかそういう肥料焼けとかそういうことが起きにくいんですが、
逆に言えば石灰をちょっと入れたくらいでは土は満足しないというのがCECの大きい土壌の特性なんです。
なのでこういった非常にCECの大きい、胃袋の大きい、補給力の大きいというような言い方もできますが、
こういう土壌のpHが低い場合、これはなかなかに厄介です。厄介というか非常に時間がかかるんですね。pH矯正に。
どれぐらいの量時間がかかるかって言いますと、数年単位でやはりpH矯正は考えなければならないんですが、
年間春と秋2回に分けて炭カルや木石灰なんかを1回に100キロ程度入れても数年かかるというのが実感というか私の経験則です。
これが砂地であれば比較的早い段階で効いてくると思うんですが、年度とかデータ案度であれば3年ではそう簡単に上がらないかなというような感じですね。
裏技的にはライムケーキ、ビートの残砂物ですね。これを入れることで、これはトンタインで入れることができる資材というか、
副産物、有機物なのでこれを入れればまだ比較的容易に上がりやすいかなと思うんですが、それでも1年では簡単にはやはり改善できないのがpHですね。
はい、そんな感じで今はpHが低かった場合、酸性に傾いてた場合の土壌の想定でお話ししました。では逆にpHが6.5くらいある土壌だったとします。
この土壌が砂地だった場合と浄土だった場合、これでどんな違いがあるかを考えてみましょう。
農業における戦略
砂地だった場合にpHが6.5、この状況ではこれ以上石灰だとかカリ、クドなんかを多めに入れてしまうとpHが6.6、6.7という具合にだんだん簡単に上がっていくことが想定されます。
一方でこれが浄土だった場合、先ほど言ったように粘土、データンド、火山灰土、こういう場合ですね、非常にCECが高いという場合はちょっとやそっと石灰を入れたところでそれほどpHが上がらないんです。
なので6.5だったときには炭カルだとか木石灰だとかこの辺を1体や2体入れても私は全然問題ないと考えています。
胃袋がでかい、干渉脳が高い、なので少しぐらい石灰を入れたところでそう簡単には上がりません。
なのでカルシウムというのは石灰pHを上げるだけではなくてカルシウムとして肥料的な感じで養分として作物が吸う成分でもありますので全くまかないというのを私はどうなのかなというふうに考えています。
なのでゼロというのは極力避けるように私は農家さんに伝えることが多いです。
pH6.5を超えているのにまだ石灰が出て大丈夫なの?というふうに考える方もいらっしゃいますが、CECが大きいから大丈夫というような考え方ができるわけです。
CCを知らないとですね、pHが高いからもう石灰を入れなくていいやっていうような考えに行き着いてしまうんですが、そんなに簡単なものでもないんですね。
以上の部分がですね今回の配信のメインディッシュとなっているんですが重要なことはですね私がお伝えしたいことは
CECの数値によって皆さんの農家さんの戦い方が全く変わってくるということなんですね。
CECが低い場合のpH6.5とCECが高い場合のpH6.5では取るべき戦略というか行動が変わってくるわけです。
pHだけに着目しているとここを見誤ることになってしまいます。
ただ現実はもっと複雑ですね。pHが高い低いっていうのもあるしこの土壌が砂地なのか浄土なのかっていう違いもありますし
石灰を撒くにしても全層で一体何キロ撒くのかそれとも柵状で撒くのか
はたまた資材は炭火炉なのか木石灰なのか貝殻石灰なのかというような感じで
いろんな選択肢の掛け合わせによってこれ結果がね作物の生育が変わってくるわけです。
非常に複雑ですね複雑だしそこに天候というね不安定な要素人間がコントロールできない要素も加わってくるんで
まさにどんな天才であろうがどれだけ素晴らしいAIを使おうがここはまだまだ簡単にはいかないところかなというふうに思いますね。
でもだからこそ楽しみがいのある深掘りしがいのあるやりがいのある世界かなというふうに
ポジティブに私は考えるようにしていますが皆さんはどうでしょうか
もうこれは軟鋼不楽の城のような感じでもうどれだけ戦ってもゼンクリできないゲームのようなもののように私は感じています。
はいということでご理解いただいて参考になる部分があったら非常に嬉しいなと思いますがどうでしたでしょうか
CCっていうねそういう言葉単語を用いたことでアレルギーを起こすような方も中にはいらっしゃるかもしれません
私ももともと理系理数系の人間ではないのでこういう専門的な話はあまり好きではなかったんですけど
極力わかりやすいような初心者にもね理解できるような話でちょっと心がけてみました
CCは電気的にはとか水素イオンがどう残るのとかっていう話もできなくもないんですけど
私はあまりそういうアカデミックなバックボーンを持った人間ではないですし
そういうものを知りたい方は参考書だとか専門書を見れば書いてあるので
好きな方はそういうところを参照してもらった方がより正確なものをインプットできるかなと思いますので
そういうものを知りたい方はむしろそっちを確認してもらえたらなと思います
私はどちらかというと現場で役に立つかつもっとわかりやすく噛み砕いたような話をしていきたいなと思ってますので
そういう方ぜひフォローして引き続き聞いてもらえると嬉しいなと思います
なので隣の農家さんがやっていることをまるっと真似したとしてもうまくいかないっていうのはよくわかりますよね
土質によって天候によって使っている肥料によって石灰によって全く結果が変わってくるわけです
非常に難しい世界です
それを攻略するためのヒントというか何か手がかりとなるものをこれからも発信していこうと思いますので
引き続きこれ聞いてもらえると嬉しいです
参考になりました方はぜひいいねフォローコメントそれからシェアなんかもしてもらえるとすごく励みになりますのでよろしくお願いします
次回は一応林さんについて語っていこうかなというふうに思っていますが
その後のテーマは全くまだ決まっていません
ぜひ何か要望とかありましたら私の方にメッセージいただけると嬉しいです
この配信はスタンドFMを基軸にそこからRSS配信を使用して
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基本的にメッセージをすぐ確認しているのはスタンドFMの方なので
こちらでコメントとかレター機能を使用して何か送っていただけるとすぐ確認できますので
選ぶのにプラットフォームを迷っている方がいましたらスタンドFMがいいかなというふうに思います
ただ今熱いのはSpotifyだったりするのかなと思ったりしますが
この話は長くなるのでちょっとここでは割愛します
それでは現場で迷わない判断軸を一緒に作っていきましょう
ではまた