大豆と窒素の関係
おはようございます、あさひです。
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さて、今日のオモテじゃ語れないトークは、大豆とモトヒ、この関係性についてお話ししていこうと思います。
大豆と言えば、窒素は少なめの銘柄を使うことが基本ですよね。窒素が3%、これが北海道の施肥ガイドに則った施肥設計になります。
大体窒素3%の銘柄で、今であれば、ここ最近であれば1体から3体ぐらいまで、様々な型、これは土質、作付けの条件、補助条件によって様々変わるかなと思いますので、いろんなパターンがあると思いますが、おおむね1体から3体ぐらいの間で施肥している方が多いと思います。
大豆の生産物、豆ですね。豆自体を分析してみると、実は非常にタンパクを多く含んでいます。皆さんご存知の通り、大豆は植物の中では非常に多くのタンパク源を含んでいるので、プロテインだとか、そういうものにも大豆タンパクっていうのは使われることが多いと思いますが、そういう意味でも食品としても非常に優れたものですが、
この大豆、収量だけを、例えば60キロ1票だとして、5票を300キロの収量を上げようとしたとき、どれぐらいの地質を吸うか、皆さんご存知ですかね。これですね、いろんな文献、諸説あるんですけど、おおよそ300キロの収量を上げようと思ったときに、大豆が吸う地質素量というのは30キロと言われています。だいたい30キロです。
この30キロという数値を見たときに、すごい多いなって感じる方は、かなりセンスがいいというか、いろいろ知っている方かなと思います。30キロという地質を吸う作物はそうそうないと思いますね。
例えば、水道でいくと12キロぐらいでしょうかね。10票を取ろうと思ったときに、大体12キロぐらい。ビート、天才であれば、大体20キロぐらいかなと思います。もちろん全てを肥料で補う必要はなくて、地力地質素も含まれるので、このうち大体8割ぐらいが元肥由来、精肥由来のものかなと思うんですが、
水道でいくと、10キロ上限に地質素を入れるケースが多いかなと思いますし、ビートも16、7、8ぐらいの精肥量が多いかなというのが私の印象です。もちろん土質、土壌条件によって調整しますが、大体そんな感じかなというのが私の印象です。
ただ、大豆って先ほど冒頭お話ししたように、地質素3%の銘柄を1体から3体程度しか入れません。3%ということは、単刀10Rに20キロ1体だけ入れたとして、0.6キロの地質素しか入りません。
多い人でこれを3体60キロ入れたとして、1.8キロの地質素しか入りません。全然足りないですね。30キロの地質素を吸うと言われているのに、1.8キロの元肥しか入れていない。これは非常に少ない。残り29キロ、どこから持ってくるんだということになるんですが、分かっている方は分かっていますね。
もちろん、これは根隆筋が地質素を供給してくれるんです。根隆筋、有名ですね。大豆の根っこには根隆筋という筋が着生します。この根隆筋が空気中の地質素を固定して大豆に、作物に地質素を供給してくれるという素晴らしい筋ですね。
なので、大豆の生育、大豆の収量を語る上で、根隆筋というのは切っても切り離せないということになるわけです。
そしてこれも有名な話ですが、大豆の元肥に地質素を入れすぎると根隆筋の着生が悪くなってしまいます。
そこに、その場に地質素がたくさんあるということは、根隆筋の活動が鈍ってしまったり、そもそも着生しづらくなってしまうんですね。
こんだけ地質素があるんだから、俺たちは働かなくていいやというような感覚ですね。根隆筋にしてみたら。
なので、大豆にはそもそも地質素は必要ありませんし、必要ないというと語弊がありますが、それほど多くの地質素は必要ありませんし、
逆に多すぎると、かえって根隆筋の着生を悪くして収量に悪影響を及ぼすということがよく言われています。
根隆筋の役割
さて、皆さんの大豆畑、そこで割っている大豆、根隆筋はどれくらい付いていますか。
実際にこれを確認することがすごくすごく重要です。
大豆をうまく作る生産者の皆さんは、必ず買いかきごろに大豆の株を引き抜いて、この根隆筋の数を数えたりしています。
おおむね20個前後、1株あたり20個ぐらい根隆筋が付いていれば合格と言われています。
20個以上付いていれば最高ですね。
20個以上の根隆筋が付いていればこの子たちが働いてくれるので、質素の供給がされるので大豆の収量は期待できると言われています。
では、ここで根隆筋の着生が悪かった場合どうしたらいいのか。
これに対する処方箋は、これですね、よく転作伝なんかで語られるんですが、
転作伝は非常に根隆筋が付きにくい土質であることが多いです。
なので必ず着生する再生期である開花期にこの株を引っこ抜いて、根隆筋の数を数えて、
もし20個未満だった場合は水費をしましょうということになっています。
そういう指導になっています。
なぜかというと、根隆がたくさんいれば質素を供給してくれるはずなんですが、
いないということは、質素がもう視力質素のみ、期待できるのはそこだけということになってしまいます。
もしここで黒木堂だとかデータンドーのように比較的肥沃な土地柄であれば、
まだ100歩譲って多少の質素はこの根隆プラスアルファで湧いてくる可能性がありますが、
それでもあまり期待できないです。
やっぱり30キロの質素を供給するというのはなかなかし難の技ですので、
いかに視力がある保障であっても、ないよりはましですけど、
ここで何もしないというのは結構厳しい秋を迎えてしまうのではないかなと、
いうふうに想像できます。
なのでここはもう人の力で人員的に質素を施すしかありません。
なのでここでこのタイミングでもし根隆菌がいなければ質素を追比することが推奨されています。
何をどれくらい追比したらいいのか、ここについてはガイドライン的には質素で4キロですね。
施肥に関する考察
おおむねリューアンで20キロ程度がいいとされています。
もちろん20キロ、質素で4キロ、これを追比したとしても冒頭の30キロには及ばない可能性が高いので、
20キロ以上、30キロとか追比するのも一つの選択肢というか、検討の余地はあるかもしれません。
私でしたらリューアンよりも単価は高くなってしまうんですけど、
小酸カルシウムとかもし入れることができたらすごく大豆にはいいだろうなと思います。
なぜかというとカルシウムも大豆の吸収がすごく多いからですね。
カルシウムはめちゃめちゃ大事です。
なので小酸カルシウムはすごくいい資材で第一候補として考えたいんですが、
なぜ今口頭しておりまして、小酸カルシウムは20キロあたり4、5千円してしまうのではないかなと思います。
なのでそこまでコストをかける価値があるのか、余地があるのか、ここはもう経営力次第なので何とも言えませんが、
多くの方は小酸カルシウムはおそらく大豆には使わないだろうなと思います。
であればやはりリュウアン、それからニョウソウ、このあたりが一番の最優先というか、
一番有力な候補として上がってくるのではないかなと思います。
こういう話をするとたまに質問されることがありまして、
これはここで質問されるのは、液秘医じゃダメなの?という話ですね。
もちろん液秘医として両面サンプルで窒素を補給するのも素晴らしい考え方、素晴らしいやり方だと思います。
なんせ防除の時に窒素をそのまま供給できるので、比較的作業性が高いというか楽ですよね。
二度手間にならず一回の防除で窒素も供給できるので、なかなかこれは効率いいかなと思うんですが、
大豆の窒素補給の考察
唯一にして最大のデメリットは、両面サンプルで与えられる窒素量には限界がある、かなり知れているというところです。
具体的な透過量とか倍率とかの話は一旦ここは置いておいて、面倒くさい話になってしまうのでここでは話しませんが、
例えて言うなら人間は1日3食ご飯を食べることによって健康的に生きていけるということになっていますが、
ここでポカリスエットだけではダメなの?というような質問に近いかなと私は考えています。
もちろんポカリスエットは素晴らしい飲み物だと思います。
人間の観点でも、例えば風邪をひいた時だとか汗をかいた時だとか、あとは日常的な水分補給、
特に夏場は暑いですから水分補給するのはすごく大事。
ここで電解質、ミネラル、ちょっとした糖分、これを補うことの有効性は私が語るまでもなくすごく効果的であるとは思うんですが、
ではお昼ご飯を抜いてポカリスエットで代替するのはどうでしょうかと言われた時に、
それはちょっと完全に補うことはできないんじゃないかなというふうに思いますよね。
お昼ご飯を抜いても大丈夫かもしれません。大丈夫な人もいるかもしれません。
なので一概に絶対と言えないのがこういう生理学的な話になるんですが、
一般論として1食抜いた時それをポカリスエットで補うのは、それは絶対にいけるとは言えないですよね。
むしろ普通に考えればカロリーだとかいろんな栄養素から考えたらちょっと足りないですよねと言えるのが正論というか一般論かなというふうに思います。
もしこれを聞いてくださっているリスナーさんの中で、
いや私のところは素比を少なくして追比もしないでポカリスエットだけで4面3部だけでいけてるよという方がもしいたら、
それはいける条件なんだと思います。
土質やその時の作物の状況にポカリスエットだけが4面3部だけが一番適していたんだろうなというふうに思います。
人間であっても3食食べた方がいいっていう主張をする人もいれば、いやいや1日1食でいいんだっていう人もいます。
それぞれの主張にはもちろん良いとこ悪いとこメリットデメリットあると思うんですが、
それを試した人の中にも合う人合わない人いっぱいいると思うんですよね。
作物栽培する条件によってもかなり状況は変わってくると思うので、
どれが一番いいか、いろんな主張がある中でどれが一番合うかはやってみるしかない。
やらないと分からないということになってしまいます。
今回のお話の中では大豆に窒素は元火として入れない方がいいということが定説としてお話ししましたが、
施肥の試行錯誤
中にはいやいや窒素6%の肥料を同じだけ入れてるよ、窒素9%のもの入れてるよ、
窒素10%以上のものを大豆の元火に使ってるよっていう方もいらっしゃると思います。
でもうちは大丈夫だよ、いやいやちょっとやってみたけど失敗したよっていう方もいるかなと思います。
なので本当にいろんなケースが想定されて、合う合わないもたくさんあります。
なので皆さんの補助にどんな製品が合うかは、科学的にいろんな根拠をもとにまず推察してみるのがすごく大事で、
そのうち仮説として一番有力なものをまず実施してみる、それでレビューしてみる、
この流れ、PDCAを繰り返すのが非常に大事かなというふうに思います。
本当にいろんな考え方、いろんな選択肢がある中で自分の補助に一番良さそうなもの、
そして自分の作業体験に合いそうなもの、これをいろいろ試してみて最適解を探すのが、
それしかないかなというふうに私は考えていますので、まずいろいろ挑戦してみることをお勧めします。
先ほどちょっとボソッと言ったんですけども、大豆の素肥、たくさん実装を入れるケースもあると思います。
これについて次回の配信で深掘りしてみようかなと思います。
根流菌の着性しやすい条件についても、
今日のこの1回のエピソードの中ではお届けできなかった法則なんかも入れていこうと思いますので、
ぜひ明日も聞いてもらえると嬉しいです。
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