1. 土壌医あさひのオモテじゃ語れない農業トーク
  2. 大豆の元肥は多い方がいい?|..
2025-10-20 08:19

大豆の元肥は多い方がいい?|解説します


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サマリー

大豆の栽培における高窒素肥料の使用の影響や理由について話します。土壌の状態によっては、低窒素肥料では十分な成長が見込めず、高窒素肥料を選ぶことで収量が向上する可能性があることを考慮します。

大豆栽培の基本
おはようございます、あさひです。このチャンネルでは、農家へ出入りする業者だけが知る情報や、経営がうまい生産者が実践するテクニックなど、ステレオであまり知られていない話を独自の視点で語っていきます。
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さて、今日のオモテじゃ語れないトークは、昨日に引き続き大豆テーマでいこうと思います。
昨日は大豆の窒素量について、あまり窒素は入れる必要はないよというような一般論を語ったんですが、実際のところは結構窒素入れてるよ、大豆であるんだけど、小豆用の窒素6%の肥料を使っているよ、いやいや9%10%の肥料を使っているよっていう方もいるかなと思います。
これらは常識というか一般論からは外れるやり方をやっていらっしゃる方たちですね。なぜこれでも収量が上がっているのか、これについて私なりの考察をしていこうと思います。
まず、窒素3%ではなく高窒素の肥料を使っている方たちはなぜそういうふうになったのか、ここを考えていきましょう。
なぜなら、窒素3%の摂肥ガイド通りの摂肥体系で、もし問題なければそれでいっているからだと思うからです。
ここで何か問題がある、何か課題がある、だからそれ以外の銘柄をちょっと使ってみる、それで結果良かったということになるわけですね。
まず一般的に窒素3%の銘柄が推奨されており、それを使っているのが基本となっていますが、これでうまくいかないケースとしては、おそらく土質、土性に問題があるかなと思います。
例えば、うまくいくのはだいたい黒木土、低炭土、通気性が良くて黒土であり、ふかふかの土壌ですね。
こういう土壌であれば一般的な摂肥ガイドの通りにやってもうまくいくことが多いかなと思います。
逆にうまくいかないパターンとして、粘土がきつい、砂がきついのように土質、土性に問題がある場合、この窒素3%の摂肥ガイド通りにやってもちょっとうまくいかないなということにつながるかなと思います。
土壌と肥料の関係
例えば、なかなかウネが塞がらない、なかなか竹が伸びてこないといったように、窒素3%では何かパンチが足りないなと思うところがあるかなと。
こういう状況に出くわしたとき、ちょっと窒素高い銘柄を選定して使ってみようかなというような発想に至ってもおかしくありません。
あるいは、周りにそういう高窒素の銘柄を使って大豆栽培をしている方がいて、なぜかしらその人の収量性が高いとかいう場合も高窒素の銘柄が気になることがあるかもしれません。
パッと思いつく高窒素の銘柄を選ぶ理由というのはこの辺ではないでしょうか。
こういった土壌状況下で高窒素の銘柄を使うのは私はありだと思っています。
なぜなら、そもそも栄養成長がうまくいかないからですね。
作物は栄養成長、それから生殖成長、2つの成長があります。
まずは地上部の体を大きくする栄養成長、そして子実の肥大ですね。
資産繁栄、収穫物が大きくなる子実肥大期の生殖成長です。
この2つのパターンがあるんですが、まず何はともあれ栄養成長して体がでかくないと大きい子供、たくさんの子供を産めないということになります。
そのためにまず栄養成長をさせることが大事なんですが、そもそもこの栄養成長がうまくいっていないと生殖成長が限界がかなり低くなってしまいます。
収穫物の程度、収量、肥大などが限界が低くなってしまうんですね。
なので昆竜菌の着性とかそういうのは大事だとわかるけれども、でもそもそも大豆が、木がでかくならないんだというようなそれ以前の問題があれば、これはここを解決するしかありません。
要するに物理性の悪さを肥料の力で導入するというような考え方です。
この時のデメリットは先ほど言いましたように、昆竜菌の着性が悪くなる可能性があるということです。
ただし2倍の窒素量が入ったところでどれだけ悪くなるかはよくわかりません。
これは実際にやってみないとわかりません。
良くないという昆竜菌の着性が悪くなるというのは傾向として間違いないと思いますが、どれだけ悪くなるのか。
この栄養成長を意識した結果どれぐらい悪くなるのかというのはちょっとこれは推察できないんですね。
悪くなったけどさほど影響がない程度の悪くなるなのか。
昆竜菌が全く付かないレベルのかなり致命的な悪いなのか。
ここはかなりケースバイケースですし、意外と大丈夫ということもあるかなと思います。
一つの考え方として、昆竜菌に頼って、昆竜菌にお願いして窒素を供給してもらって大豆の収量を上げるというのがセオリーではあるんですが、
ここに意を唱え、そんなやり方では大豆が伸びないんだと栄養成長しないんだということで窒素に頼って窒素肥料に頼って栄養成長させる場合、
そもそももう昆竜菌には期待しないというような割り切った考え方もできるんです。
実際こういうふうに極端な例で考え方で大豆栽培をしているエリアもあるかなと思いますので、実際にやっている方もいるんです。
この場合は昆竜菌に頼らないというやり方になるので、初めから窒素を多比します。
窒素を多比して栄養成長させることでまず生育を中間まで持っていって、中盤から後半にかけては水肥をすることでさらにまた窒素を供給して収量を上げるというような、
窒素なのみ昆竜菌ではなくて窒素を人為的に与えることによって大豆を収穫するというような方法もあるわけです。
少ない窒素量で元々のやり方で大豆がきちんと栽培できるのであればそれに越したことはないんですけど、
栄養成長の重要性
そう簡単にうまくいく補助ばかりではない、補助条件ばかりではないと思うので、こういうようなちょっといでぎらな方法も必要かなと、そういう場面もあるかなと思います。
ちなみに昆竜菌は高規制菌と言われています。
これは窒素、窒素じゃなくて酸素ですね。酸素が好きな菌なんです。菌のことを高規制菌と言います。
ふかふかの黒い土であれば適度に空気を含んでいて、雨が降ったら適度に水はけがよくて、水がはけて適度に補水性もある。
この抜群な土壌であれば本来のセオリー通りに石灰土通りにやっても取れるんでしょうけど、
これが例えばすごくしまってしまうような土、酸欠になってしまうような土であれば、昆竜菌が決して好きな環境ではないんです。
むしろ嫌いな環境なんです。こうなってしまうとそもそも昆竜菌の着性は悪くなってしまいます。
なのでこういう状況であれば窒素を少なめに適して昆竜菌にたくさんついてもらおうというような考えがあっても、
酸素が足りないことによって昆竜菌がそもそもつかなくなってしまう、こういうケースもあるわけですね。
なので状況が悪い中でたくさんついてもらおうと窒素を減らしてもそもそもあまりつかないというような場面もあります。
これであればもう振り切ってしまって窒素頼みで大豆を摂るということも一つの考え方なんですね。
ということで窒素が少なくてもいいはずの大豆栽培において高い窒素の成分が含まれる銘柄を使う理由はこういうところにある。
そしてそれをうまく使いこなすためのヒントになるような話を今回はしてみましたがどうでしたでしょうか。
本当にいろんなやり方がありますので皆さんの補助、それから皆さんの作業体系に合うような最適なものを選んでもらえれば一番いいかなと思います。
まずは試すことから始めてみてください。
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ではまた。
08:19

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