水稲栽培の基本
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さて、今日のオモテじゃ語れないトークは、
プロが考える水稲の施策経営、これでいこうと思います。
水稲、北海道でも今大注目の作物かなと思います。
米がこれだけ高くなると、水稲農家さんじゃなくても
稲を作ってみたいなと考える人はいるかもしれません。
ここでは余計な話はさておき、水稲の栽培、ちゃんと水を張る水稲栽培ですね。
これについて、これにフォーカスしてお話ししていきます。
水稲の栽培において大事な項目、これもたくさんあるんですけど、
水稲といったらこれ、それは計算ですね。
水稲といえば計算が最重要な項目ではないかなと思います。
皆さん、計算は何をどれくらい入れているのか、
そしてこれをいつやったらいいのか、
ここについていろいろ悩みを抱えている方、多いのではないかなと思います。
悩んでいないにはしても、それはどれくらい効いているのだろうかという疑問も
持っている方も少なくないとは思います。
なので私の考えを今日は展開していこうと思います。
絶対の正解ではないですが、うまくやっている水稲農家さんは
こういうことをしているというのを現場の事例から、
現場の事例も織り混ぜながら話していこうというのが今回の趣旨ですね。
では早速内容に入っていきますが、
計算の重要性
まず計算、稲は大好きなので計算が非常に重要な成分なんですが、
どれくらいの計算をするかご存知でしょうか。
稲ですね、水稲、どれくらいの収量を目指しているかにもよるんですが、
文献を読んでいくとですね、おおよそ10秒の米を取ろうとしたとき、
600キロですね、600キロの収量を上げた場合、
稲が吸う計算は120キロと言われています。
120キロ、すごい量ですね。
ちなみに皆さん、窒素でどれくらい摂取していますか。
おそらく10キロ前後という方が多いのではないかなと思うんですが、
なんと計算は120キロ吸われるということになっています。
桁が違いますね。ゼロが1個違うんです。
もちろん全てこの120キロを人間が補う必要があるわけではありません。
土がもともと持っている土から湧いてくる計算もありますし、
河川から水が供給する計算というのもあります。
ただし、水からの計算供給は近年著しく減っているというような話もあります。
これは定かではないというか、測定することはなかなか難しいと思うので、
減ってきているのではないかというのは皆さん共通認識かと思いますが、
その分、肥料というか資材から計算を補給していかなければならないというのは
頭の片隅にお持ちかなと思います。
では、各農家さんはどれくらいの計算資材をまいているのかというところに
話を入っていきますが、まず水道地帯ですね。
一般的な米どころ、ここではおそらく100キロ前後の計算をまいている方が
大多数かなと思います。少なくとも60キロ。
60キロの方は結構少ないと思いますね。
豪雪地帯であれば、まず計算だけで100キロというのは
常識のレベルかなというふうに感じます。
特に水道を毎年安定的に取っている方は、漏れなく100キロ前後の計算をまいている
というのが私の印象です。
雪の上からなので、多少は雪どけ水と一緒に流れてしまう部分もあるかなと思います。
なので、最低100キロというところがやっている農家さんの認識ですね。
一方で豪雪地帯とまでは言わないけれども、米どころで計算への意識が高い農家さんというのは
どれくらいの計算を入れているかというと、およそ60キロ前後かなという認識です。
これは大事なのは、継続的にコンスタントに毎年入れているというのが非常に重要です。
入れる年もあれば、入れない年もある。
これではちょっとぶれが生じてしまいます。
ぶれというのは、その年によって取れたり取れなかったり、
それは計算を入れたからではないか、入れていないからではないか、
みたいないろんな余儀の考えがあるんですね。
なので、そういうものを排除するためにも、これは精神衛生上もそうですし、
実際計算は重要というところ、ここから毎年一定の計算を補給している人がすごく多いですし、
実際に私もそう思います。理にかなっているなと思います。
だって120キロの計算をするんですから、入れて損はありません。
実際、土壌分析をしてみると、その診断書に計算は過剰というケースはまずありません。
計算については過剰は基本的にはないので、足りているか、基準値を満たしているか、それとも足りていないか、
この二択になるんですが、ほとんどの場合は基準値を満たしていません。
計算の基準というのは、15ミリ以上が計算の基準値です。
計算施用の効果
15ミリ以上あれば満たされているということになるんですが、
だいたい一桁です。計算の数値を測定すると8とか、あっても9とか、
10以上の補助は早々お目にかかれません。
もし皆さんの水道の補助、計算の数値が10以上あれば、それはかなりレアです。
まして15ミリ以上の基準値を測定できた土壌があれば、それは素晴らしい土壌です。
それほど計算が測定できる土というのはなかなかありません。
ではなぜそんなに計算を巻いているのに分析値が上がらないのか。
これについてはいろんな仮説があるんですが、基本的に私が信じているのは稲が吸っているからです。
だって120キロ吸うんですから、120キロ吸われたらそれは欠乏しますよね。
というような考えが私の主な考えです。
もしこのエピソードを聞いてくださっているリスナーさんの中に水道農家さんがいましたら、
ぜひ計算資材を騙されたと思って3年ぐらい巻き続けてみてください。
60キロ以上、できれば100キロ、毎年10アールあたり100キロを継続してみてください。
3年後、何か変わっている可能性が高いと思います。
一等値の水道農家さんのように安定して耕収量が維持できている可能性は十分にあり得ると思います。
逆に一定の収量を毎年確保できているという方が、もし計算をきちんと補給したならば、
それは窒素を減肥できる可能性もあります。
計算というのは、窒素の吸収を促したり、それから抗合性を活性化させる効果もあります。
なので、きちんと計算が据えているのであれば、多少の窒素の減肥は可能になってくるケースがあります。
実際にある農家さんで、計算の施養量を1.5倍にして3年ほど経った頃、
タンパクが上がるようになってしまったという農家さんがいました。
本来計算を施養するとタンパクって下がると言われているんですが、逆に上がってしまったそうなんですね。
これ実はタンパクについてはかなり難しいので、計算を入れたからといって絶対下がるとは言えないんです。
むしろ窒素の吸収が良くなったり、逆に窒素の吸収を抑制させたりする効果があるんです。
逆に窒素の抑制というのがあるからこそ、タンパクが下がるというのもあるんですが、
要するに稲が水体だけ吸う、適正な窒素量になるというのが本質的なところかなと思います。
稲にとってみたら、タンパクは別に上がろうが下がろうが、自分にとっては関係ないと思うんですね。
ちゃんと身を実らせたい、これが稲の考えというか気持ちだと思うので、
低くタンパクの値を下げたいと考えているのは作り手である人間だけだと思うんですよ。
なので、計算を入れたからといって一概に下がるとは言えないです。
逆に計算を入れることによって窒素の吸収が適正になって、少ない窒素量でもいけるようになったんだとしたら、
それは減比の余地があるわけです。
こうなってくると窒素の摂比量を減らすことができるので、それは経営にプラスかなというふうにも考えています。
何せ少ない窒素量でもし中量を確保することができるのならば、それは倒伏対策になるではありませんかというところですね。
ここ数年は倒伏が一番厄介な課題かなというふうに考えていますので、農家さんも多くここに頭を悩ませている方がたくさんいると思います。
そういう方のもしかしたらヒントになるかもしれないのが計算だと思っています。
そもそもイナタイが硬くなるとか、倒伏経験効果があると言われているのがこの計算という成分で、
それによって窒素を減比することができるなら、その効果はより高まる、期待はより高まるかなというふうに思います。
さらにタンパクが下がればもうこれは万々歳かなって思うのは私だけでしょうか。
病害獣にも強くなりますし、いもちにも強くなるというのがそもそもの計算の出発点ですよね。
水筒と計算に関する文献はもう数えきれないレベルで、全部読みきれないレベルであります。
それぐらい計算は稲にとって重要な成分なので、これは絶対にたくさんやってほしいなと思います。
米価が上がった今だからこそこの投資はできるのかもしれませんね。ぜひ挑戦してみてください。
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