1. なんでも倫理
  2. #2 ハリーポッターの倫理問題..
2024-02-05 15:16

#2 ハリーポッターの倫理問題?(後編)

本エピソードでは、「ハリーポッター」物語中の出来事や判断を題材として、倫理的な問題や価値観について話しました。

===

J.K.ローリング氏は、トランスジェンダーに関する発言で議論の的となっています。私達はローリング氏のトランスを批判する発言には賛同できません。

本エピソードでは、多くの方が倫理学に触れるきっかけを作ることを目指し、広く知られた「ハリーポッター」の物語を取り上げさせて頂きました。

===

倫理学/思想/道徳/英文学

サマリー

このエピソードでは、「ハリーポッター」シリーズにおける倫理的問題を深く掘り下げています。特に、ネビルが石化される場面や最終決戦でボルデモートに屈する選択が、正義や人権に与える影響について考察されています。

ネビル石化問題の考察
本日、垂れ込み3個あるんです。
すいません、まだありました。
2つ目の垂れ込み、ネビル石化問題ということで、これはどういう話でしたっけ、村田さん。
ネビルが石化して、ありますよね。
多分、皆さん知ってると思うんですけど、石になる呪文あるじゃないですか。
ペトロ…
ペトロ…
ハーマヨニーがネビルを石化させたっていう問題ですけど、
それをもうちょっと説明すると、
ハリーとロンとハーマヨニーは賢者の石を守らないと思って、
その時はあれですよね、スネープが怪しいと思って、
スネープがもうすぐ賢者の石を手にしそうだ。
今晩、僕たちがそれを守りに行かないとっていうのがあったんですよね。
それで、寮の、なんていうか、就寝時間というか、
門限があるわけなんですけど、
それを門限を破って、
ハリーたちは寮を出て、石を求めに行こうとするわけなんですが、
そこに立ちはだかったのがネビル少年、勇敢なるネビルくんなんですけれども、
ネビルがすでにその時点でグリフィンドールいろいろやっちゃって、
点数どんどん引かれて、
ネビルはこれ以上グリフィンドールのポイントを減らさないでくれというか、
あとはネビルはグリフィンドールのポイントを守るためと、
そして普通に寮は守らないといけないんだからということで、
3人の前に立ちはだかって、行かせないぞってするんですよね。
でもまあ、ハリーたちはどうしても行かなきゃいけないので、
ハンマヨニが、ごめんねネビルって言って、
ペトリフィカトタルスって言って、石になってバタン!みたいなのがありましたよね。
そのシーンが問題だと私は言いたいわけです。
難しい問題。
2つの正義がぶつかってますね。
ハリーたちにとってはもっと大きな問題が解決しないといけない問題があって、
そのためには友人の犠牲は仕方がないんだっていう気持ちがあったと思うんですけど、
倫理的にこれは本当に良いことなのかと、
本当に大きな悪を倒すために小さな悪を成していいのかと、そういう問題ですよね。
確かに。なんかちょっと大きい、壮大になった急に。
あと問題があるとすれば、説明責任があったのではないかという、ハーマヨニたち。
ネビルごめん!って思った瞬間にはもう石だった。
そう、問答無用で呪文を書けちゃった。
もうちょっと説明する余裕あったよね。
私たち、賢者の石を守りに行かないといけないのごめん!ぐらいの様子。
なるほど。なるほど。
ハーマヨニは説明に5秒ぐらい追加で書けるべきだったっていう。
確かに。
そう言ったら石にならずとも、そっか、じゃあ行ってきて!ってネビルがもしかしたら、
いやどうだろう、言ったかもしれない。石に。そうですね。
でもそれでも納得しなかったら石にしていいのかな。
でもするしかなかったのかな。
するしかなかった?本当に?
最終決戦の倫理的選択
ちゃんと説明してネビルが納得して、で、一緒に戦おうってなるのがベストだったのでは?
なるほどね。民主的な良い対話の仕方として。
まずその3人が石を守ろうとしたっていう行為は、まずいいことだろうというか、正義にかなっているだろうっていうのはいいんですかね。
それを実現するやり方がどうなのかという。
じゃあ逆に、そのネビルが立ちはだかって、友達がこうやってやめろって言ってるから、石はもう見放す、見捨てるべきってなっていいのか。
そうですね、そこは難しくて。
あの状況だと、もしネビルの言うことを聞いていて、そのまま部屋に戻っていたら、ボルデモートが復活したかもしれない。
名前を呼んではいけないあの人が復活したかもしれないっていうのがあったと思うんですけど。
そうですね、でもその倫理学の中では、大きな問題というか、すごい善を成すために、より小さな悪っていうのは許容されるっていうことは基本的に無しだろうと言われてて、我々は人権というものを持っているわけなんですよね。
それでその人権っていうのを考えた時に、ネビルにやったことが果たしてどうなのかっていうのは。
ネビルは人権侵害されたんじゃないのか。
そう、ネビルはきっと人権を侵害されたと思うんですよ。
確かにね。
されてるなぁ。
確かに、それ言われても嘘ですね。
やはりポッター、かなり大きい善を優先しがちなストーリーなので、そう考えると至る所に人権侵害が。
確か日本国憲法でも身体を不当に拘束されてはならないという情報があったと思うんですけど、
あの場合はそのネビルは身体を不当に拘束されたわけですよね。
身体の拘束やらね、確かに。
それを果たして許して良いのかというのは疑問に思うところでありまして。
そしてダンブルドはハリーたちに点数を与えているわけですから。
それを容認している、人権侵害を容認した校長というわけですね。
ひどいな。
なるほどね、もっと良い魔法なかったのかな。
眩しくする魔法でさ、スッと横を行くとかさ。
なるほど、他の。
そういう方向性もあったかもしれない。
そうかもしれない。
魔法の選択は適切だったのか。
ハーマヨニーの赤化呪文は最適解ではなさそうだと。
結論で。
はい。
ありがとうございます。
本日3本ございます。
3本目、最終決戦問題という垂れ込みを本日いただいております。
村さんどういう問題ですか、これは。
はい、これはもうシリーズ、最後ですね。
賢者の意思の話じゃなくて。
そうです、死の秘宝。
死の秘宝の話。
特にパート2、もう最後。
一気に飛んじゃいました。
7本ぐらい飛ばしていきますが、最終決戦問題です。
これは簡単に言うと、ホルデモートに屈するべきだったかもしれないという問題です。
どういうこと?
ハリポターズの作品に対して、
闇の提案。
根底から覆してしまうような提案が今出されようとしております。
ストーリー、ラストを覆そうという挑戦的な垂れ込みなわけですけれども。
パート2、かなりの人がお亡くなりになりますよね。
皆さん、ホルデモートがホグワーツまで来て、戦争が始まるわけですよ。
ホグワーツ中の魔法使い対闇の魔法使い。
どんどん人が死んで、
ロンのお兄ちゃんも死んじゃいましたよね。
皆さん覚えてますか?
悲しい悲しいシーンがあったんですけれども。
フレッドとジョージってすごい仲のいい兄弟がいて、
映画ではあまり映されてないかもしれないんですけど、
時々その暗いシーンの中でもフレッドとジョージがふざけて笑わせるみたいなシーンがあって、
ハリーボッターという作品の最大の癒しキャラの一人だったフレッドが、
なんと亡くなってしまいます。
そうですよ。
重要な登場人物さえ失われるほどの膨大な、たくさんの犠牲が払われたわけです。
この最終決戦で。
それはつまり、
法律主義的にどうなんだっていう。
だからハリーがボルデモートに屈していれば戦争は起きず、
両陣営の人の命も多くが守られたのではないかという、
ボルデモートに屈するべきだったのではないかというのが私の主張でございます。
なるほど。
ボルデモートに屈したらどうなってたの?
そうなんですよ。それなんかよくわかんないんですけど。
ボルデモートって何を企んじてたの、あの人って。
なんだっけ。
なんだっけ。
世界を。
悪い魔法使い。
ハリーたちから見て悪い魔法使いたちの都合のいい世界を作るみたいな。
ホグワーツを乗っ取って、
シリーズの5か不死鳥の騎士団か6の時点で乗っ取られてましたよね、確か。
で、その後にいろんな先生たちがボルデモートの陣営にやむを得なく従っていて、
で、ハリーたちが外から5か6で学校を確か出てたと思うんですけど、
その後ホグワーツを取り戻すために決戦を仕掛けるみたいな内容だったと思うんですけど、
いや、あれどうなんですかね。
ハリーたちから見たら悪いっていうだけで、ボルデモートたちから見たらあれは良いことだったじゃないですか。
ボルデモートは何を企んでいたのか。
でも一つあるのは、あれじゃないですか。
ハーマヨニンとかの純粋な魔法使いの血統じゃない人たちを軽視する風潮が闇の魔法使いにはあったと思うんですよ。
あれ何て言うんですか。汚れた地名とか。
めっちゃ言ってましたよね。
言ってたわ。
あったあった。
そうそう。
そういうこと。
だからボルデモートが目指していた世界では、不当な差別が起こるような世界だったっていうことなんですかね。
今で優勢思想みたいな話ですよね。
優れた人間だけが生き残るべきであって、血管を抱えた人間は世界からいるべきではない、追放すべきだ、あるいは排除すべきだ、みたいな。
それ以外に何をやろうとしていたのか、ちょっとあんま分かってない。
汚れた地、いわゆるそれを一定の領域から排除することがボルデモートの目的だったのかな。
なんかボルデモートの映画のビジュアルの怖さにつながれて、実際彼が何を目指していたのかわからない。
あんまり分かってない。
みんな何も分かっていないから。
ちゃんとこれは見返してからもう一度議論する必要があるかもしれませんけど。
知ってる人教えてください。
また今度改めて見て議論する回も。
ちょっと結論が出せない。
そもそもじゃあこの問題ってボルデモートの陣営に対する客観的な情報が視聴者に与えられていないということなのでは?
パリの方に不当に加担するような、客観させるような映し方をしていて、ボルデモートを絶対役にするみたいな。
書き方の問題ですね。
制作側の。
そういうこと?
そうか、制作側はボルデモートの側ももっとフェアに描くべきだったというのが今回の結論ですか。
そうですね。
なんでしょうか。ちょっと僕らが見てないだけかもしれない。
それちゃんと見なきゃいけないっていうのを、はい。
ちゃんと今日言えることかなとは思いますけど。
ちょっと最後の結論だけパッとしない。
制作者に責任を問うっていう。
物語の外に出てしまった。
じゃあ3件垂れ込み結論は出たということでよろしいでしょうか。
制作側の視点と結論
そういうことにしましょう。
それでは本日ハリポッターについて倫理的にお知らせを考える企画、以上となります。
お付き合いありがとうございます。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
バイバイ。
さよなら。
15:16

コメント

スクロール