2022-08-06 56:51

#110 マーベルズ

~ 1939年に始まったマーベルユニバースの歴史を、1人のカメラマンの人生とともに描いた超名作コミックです。
~  アシェット『マーベル グラフィックノベル・コレクション』の15号として、8/10に発売されるようです。2000円くらいだと思いますので、持ってないなら買った方がいいと思います。
~  キャプテンマーベルやミズマーベルが出てくるMCU映画「マーベルズ」とは関係ない(と思います)ので注意です。
~  
~  番組への感想やリクエストなどがあれば「#邦訳雨あられ」をつけてTwitterに投稿するか、amecomiamearare@gmail.comまでお願いします。
00:03
こんばんは、邦訳アメコミ雨あられです。 今回も移植会。なんと初めてのゲストがいらっしゃってくださいました。
どうも初めまして。よろしくお願いします。 このラジオ番組は毎週一冊の邦訳アメコミを取り上げて、その内容を紹介しているんですが、
アメコミとか結構読まれますか? そうですね、まあ週に大体一冊ぐらいは読んでますかね。
結構ヒーローとかお好きなんですね。 そうなんですよ。アメコミに限らずヒーローものが結構好きで、
それこそ特撮とかも結構見ていて。 この前も映画館でヒーロー映画を3作続けて見てきました。
ドラゴンボールスーパーのスーパーヒーロー。 ピッコロが大活躍する。めちゃくちゃ面白かったですね。
ピッコロをメインで話が回ってくるんですよ。 ピッコロさんは紫色の人ですよね?
緑色だよ! 同期が紫の人か。大丈夫ですか? ドラゴンボールをうっすらしか知らなくてすみません。
あと仮面ライダーと、今やってるスーパー戦隊ドンブラザーズって言うんですけど、その日本建ての映画も見ています。
で、あとフランスの映画なんですけど、バッドマン。史上最低のヒーロー。
なんか宣伝は見たことあるかもね。 ヤツも見てきまして。そのバッドマンはすごく面白かったんで、
多分このラジオを聴いている方はみなさんアメコミ好き? そうですね。だいたいみなさんアメコミ読まれてるみたいですね。
そういう方にもおすすめですね。タイトルに史上最低のヒーローって書いてあるんですけど、
別に主人公がそんな悪いヤツじゃなくて、確かにちょっと序盤でクズっぽいムーブもするんですけど、
基本的にはバッドマンのパクリ番組、バッドマンの役をもらって、しかもバッドマンある世界でした。
えっと、コウモリのバッドマンがいる世界。 我々がフィクションとしてバッドマンが存在する世界で、
バッドマンをやるっていう。 いいね、面白い。 ヤバくない?って思いますけどね。
権利意識とかどうなってるんだって思いましたけど。 自由の国って感じですね。
まあでもその配役、主演がやれるってこと決まった後は、主人公は結構体を鍛えて、アクションの練習なんかもして、
父親がすごい立派な警察署長なので、父親に認められるような男になりたいっていう気持ちがあるらしくて、
なんかそういうのに向かってひたむきに努力する姿とか、好感持てるし。 やっぱ作品の主役になる人物が
あんまりにも共感できないキャラクターだと。 あーそうね、あんまりストンキョーだったりするとね、ムムムってなるよね。
そういう意味では面白かったですし、ギャグシーンもアメコミギャグもちろんあって、
面白いなと思ったのは、これぜひ映画館で見てもらいたいなと思う部分なんですけど、音? 音? 効果音がすごく
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MCUだったり、DCエクステンドユニバースだったり、我々のよく知るアメコミ映画にそっくりで、
バッドモービルか、バッドモービルが出るシーンも、ザ・バットマンの超イカス
ダイオン流のバッドモービルあったじゃないですか。あれをパロってましたし、そういうちょっとしたところでやっぱ
アメコミファンをくすりとさせますし。 アメコミいじりも入れつつって感じなんだ。 あと、
映画なんですよね。映画を撮影してて、主人公が自分自身を本物のスーパーヒーローと勘違いしてしまって、
例えば、すごい奈落みたいな、地の底まで見えてるようなところがあるんだけど、実はそこはかき割りだったり。
小道具というか、セットのレンガの壁をバンバンバンバン突き破りながら戦うんだけど、最後の一枚だけ本物のレンガでガンってぶつかっちゃうみたいな。
そういう映画撮影ならではのギャグ。
マジックアワーとか、カメラを止めるなとか、あと今夜ロマンス劇場でみたいな、そういう映画の面白さ。
だからアメコミのパロディーだけじゃなくて、普通のギャグも結構キレキレで、そういうのがすごく良かったです。 なるほどね。じゃあ本当に普通の映画ファンにも、アメコミファンでも楽しめる映画なんだ。
面白そう。
私は結構映画が好きで、よく見るんですけど、みなさんあんまり見ないらしいですね。
年間1本見てたら結構映画見てる方っていうよね。
1日に3回とか4回とか見に行くって話してると、周りの人から嘘だろうみたいなこと言われるけど、でも別に映画見に行くのなんて、チケット買ってあと座ってるだけじゃなくて。
2時間座ってりゃ終わるからね。
仕事なんか毎日8時間も座ってるからね。
本当だよね。その方がよっぽどすごいと思うけどな。
というわけで、多分爆発的に大ヒットして社会現象になるってほどにはならないと思うが、行って、行かなきゃよかったなってことには決してならないので、アメコミファンにはオススメって感じですね。
私もチェックしておきたいと思います。
そんなヒーローあるあるの話をした後なんですが、今日は使うテーマはマーベルス。
いよいよついにって感じですね。
もうこれは名作中の名作ですよね。
これもまた一つのヒーローあるあるというか、アメコミいじりの一パターンですよね。
そうですね。アメコミいじり。マーベルがマーベルをいじってるっていう作品ですね。
私これめちゃくちゃ好きな作品なんで、もうこれ扱うの楽しみにしていたんですが、今日はこれを語っていきたいと思います。
このマーベルスですが、ライターはカート・ビューシーク、アーティストはアレックス・ロスですね。
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どちらもすごい今まで名作を描き続けてきたライター、アーティストだと思うんですが、
特にアレックス・ロスはすごく写実的な絵を描くっていうことで、よく特徴的じゃないですかね。
作画コストがものすごくかかる人なんで、作品数そんなに多くないような気もするんですが、
よくバリアントカバーコレクションとかでいますよね。
確かに確かに。たびたび見にした記憶が。
ウルトラマンの時もいましたし。
しかもやっぱり一目でこれアレックス・ロスじゃねえかなって思える、そういう強い作家性を備えてますね。
素晴らしいアートですよね。
このマーベルズ自体は1994年に発表された作品で、日本では1998年に一度翻訳されて、
今日我々二人が持っているのは2004年に発売されたバージョンですかね。
スパイダーマンが表紙になっているバージョンですね。
今年の8月10日アシェットから出ている文札百科、マーベルグラフィックノベルコレクションの第14号だったかな。
そんなんでこのマーベルズが出るんですよ。
たぶん2000円でしょ。
そうだね、あれ一冊2000円で買えるから。
おすすめだよね。
これ本当に面白い作品で、これ2000円で読めるなんてお得そのものですよね。
買うしかない。というわけで今日我々が使っているのとは、本屋方が変わっているのかな。
少し違うかもしれませんが、名作であることは間違いないので。
ぜひぜひ。
マーベルズって伝書はないのかね?
今調べたら出てなかったですね。
小プロなのに。そうなんだ。なんでだろう。
紙のみでしたね。
まだ手に入る?
今だと新刊で買えるっぽいですね。
じゃあ別に2500円くらい?
2500円くらいで買えるということで。
アシェットでも小プロでも。ぜひぜひ手に取ってほしいなと思うんですが。
あらすじはと言いますと、1939年から始まりますかね。
これはマーベルコミックスがまだマーベルコミックスじゃなかった頃、マーベルコミックスを出版した年ですね。
へー、そういうことなんだこれ。
この作品のコンセプトは、マーベルコミックスの歴史を一般人の視点からリアルな年数の経過に伴わせて描こうという作品ですね。
実際にマーベルのヒーローたちがこの世界に存在していて、現実の歴史と同じように時を経ていくというお話ですね。
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なので、1939年、最初のマーベルコミックスが発売した時、最初のヒーローはどうやらヒューマントーチと呼ばれるアンドロイドだったらしいですね。
人造人間って書いてありましたね。
それと、ネイム・オア・ザ・サブマリアン。この2名が出てくるところから始まって、そして1970年代。
70年代っておそらく前半であろうという時代ですよね。
みなさんご存知、スパイダーマンの重要エピソード、グウェン・ステイシーの死までですね、デス・オブ・ステイシー。
コミックスだと1973年?72年かな?それくらいですね。
この、つまり、34、5年の歴史をカメラマンを主人公にですね。
実際にマーベル世界に生きているカメラマンを主人公に追っていくというような内容になっていますね。
いやーこれ本当に私好きで。初めて読んだのが、たぶんマーベルコミックス読んだことなかった時なんですよね。
初めて読んだマーベルコミックスがこのマーベルコミックスなんですよ。
その時に正直ね、アメコミなんか全然読んだことがあったんで。
アメコミってなんだよって、ヒーローってなんだよぐらいだったんですよね。
全身体質の運動会かよって。全身体質の若騒ぎかと。なんじゃそりゃ。
っていうぐらいの気持ちだったんですけど、このマーベル読んで、これめちゃくちゃ面白いじゃんって。
アメコミのヒーローっていうのは、我々の人間社会とすごくこう、人間社会って言うとおかしいな。
現実の社会とすごく密接に結びついた存在で、現実の社会の問題とか、
あるいは現実の社会が抱えている理想みたいなものを描き続けてるんだなっていうのがわかって。
ヒーローに興味ない人にもおすすめの一冊ですね、私にとっては。
確かにこれはなんていうか、そういう意味で、なんていうのこういうの、文学性じゃないけど。
コンセプチュアルな作品だから、意識高い系の人にも刺さるよね。
それこそ、スーパーヒーローもの馬鹿にというか。
なんだよヒーローなんて。
悪い奴が出てきてバーンって倒して終わりだろうみたいに思っている人たちには、
おっと、こういうもんなんだって思わせる力のある作品。
アートワークの力でもあるし、あるいはストーリーの素晴らしさも含めて、本当に歴史に残る傑作だと思いますね。
主人公のフィルだっけ、カメラマンは本当に特殊な能力はないんだよね。
普通の人で、最初はカメラマンとして、あまりパッとしないカメラマンだったよね。
結婚もしてなくて、エコディトワイルドの中で結婚もしてなくて、
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っていうところにスーパーヒーローが現れて、どんどん社会が変わっていって、
それをカメラマンという仕事を通して追っていくんだよね。
そこでフィルの周りの環境というか、子供ができたり、家を買ったり、
そういう人の人生というのも丁寧に描かれているから、そこがいいんだよね。
本当に単なるヒーローコミックスじゃない文学生というか、
あんまり上手い説明言葉が思いつかないけど。
身に迫ってくるようなリアリティというか。
リアリティはね、かなり気にしている気がしますね。
確かに服装一つ食べ物一つとっても、当時こういう感じだったんだろうなって思わせる。
扱い、描き方されてますもんね。
されてますね。
さて、このマーベルズ、1939年から始まるんですが、
マーベルユニバース最初のスーパーヒーローというか、何?超人?
超人。この漫画だとマーベルズって呼ばれてましたね。
マーベルズ、超人たちにマーベルズっていうフリがあったんだっけ?
マーベルズはヒューマントーチ。
燃えるフランケンシュタイン。
燃えるフランケンシュタインっていうすごいキャラですね。
体を燃やすことができる人造人間ですかね。
燃やすことができるっていうか、どっちかっつったら燃えちゃう?
なんか制御できてるのかできてないのか分からない感じですよね。
もう一人がネイモア・ザ・サブマリナー。
こちらは海底王国の王子様ですね。
海キャラでたまに見ますね。
ヒューマントーチって言うとファンタスティック4のイメージだと思うんですが、
ファンタスティック4のヒューマントーチとは名前も能力も似てるけれども別人です。
だってファンタスティック4のヒューマントーチは人造人間じゃないじゃん。
へーそうなんだ。
あんまファンタスティック4のこと私も知らないんですよね。
ファンタスティック4は比較的ファミリーチームだから。
へーそうなんだ。
こういってんのインビジシブルマンがいるじゃん。
ヒューマントーチが兄弟。
インビジシブルマンと伸びる人が夫婦。
シングさんは?
ベンはベンおじさんだよ。
かわいそう。
そんな感じであれですけども。
ネイモアはドクター&ドクターやったときも短編入ってましたし。
今度MCUに出ますよ。
ブラックパンサーの新しい11月にやる映画、ワカンダフォーエバーの予告映像にネイモアらしき影が映って。
今ファンの間では。
ネイモア来てるんだ。
確かに2人とも王族同士という意味が共通ではあるのか。
15:00
海の王と陸の王ってことか。
なるほどね。
ネイモア関連でお便りも1つ来ておりまして。
ラジオネーム、MCUからコミックハマリさん。
自己紹介が。
MCUからハマったんでしょうね。おそらく。
ホヘクアメさん、アラレさんこんにちは。
アラレさん?
アラレさんです。
寝やすくなっていますが体調にはお気を付けください。
ありがとうございます。
映画Xメン第1作からヒーロー映画にハマり、アメコミを集めたいと思っていた時、お二人と出会いました。
MCUハマりじゃないじゃん。
だいぶ子産の方ですね。
子産ですね。子産アメコミ映画ファンですね。
お二人のラジオを一から聞き、コミックを読んだ気になっていましたが、
ついにアセットマーベルグラフィックノベルコレクションを集め始めました。
いいですね。
ありがたい。
ちょうどいいじゃん。
ちょうど次はマーベルズで。
マーベルズだからね。
リクエストです。
先日サンディエゴコミコンでは多くの発表がありましたね。
ワガンダフォーエバーの予告は見られましたか?
私はちょっと見ていなかったんですけどね。
チシャラのリクエストではなく、見られ目には驚きました。
ブラックパンサーやアイアンハート、ネイモアなど何かコミックのおすすめがあれば紹介していただきたいです。
サンディエゴで行われたコミコンで、サンディエゴですよ。
サンディエゴ。
サンディエゴといったらスティールボールランの出発地点ですよね。
あそこか。
でっけえ海岸線からみんながスタートするところか。
そのイメージしかないわ、私は。
サンディエゴのことは私は何も知らない。
コミコンがあって、MCUのこれからの流れが発表されたんですね。
2025年にどうやらアベンジャーズが帰ってくるらしいね。
そこまではもう。
2025年、まあでも3年後か。
結構待たすな。
結構まあまあ先ですね。
でまあ今ちょっと話に回ったアイアンハートとかもやるみたいなんですけど。
なんだっけ、何のおすすめ?
ブラックパンサー、アイアンハート、ネイモア。
まあ何かコミコンに関連したおすすめがあれば。
アイアンハートは確か、今度また翻訳がされると思うんで。
その辺りを読めばいいんじゃないかなと思うと。
ブラックパンサーとネイモアに関して言うと。
アベンジャーズvsX-MENっていうイベントがあったじゃないですか。
あったっていうか、このラジオでは扱ってないんだけど。
聞いたことはあります。
あの打ち牙の時に、あのイベントの時にですね。
ネイモアがですね、フェニックスフォースっていう強い力。
ミュータントが持つことのできる強い力を手に入れて。
ワカンダを侵攻するっていうテクストがあるんで。
今回も予告編を見るとどうやら王対王というか、
国対国的な戦いがあるんじゃないかなっていう雰囲気だったんで。
そういうワカンダを攻め込むネイモアを見たいのであれば、
18:03
アベンジャーズvsX-MENがおすすめです。
それを読めば、ブラックパンサーの活躍もネイモアの活躍も見られると。
もしかしたら少しは厳安になっている部分があるんじゃないかなって思いますんで。
いかがでしょうか。
だいぶネイモアにとってはアウェーの戦いを挑んでいる感じがしますけどね。
だって、彼は彗星人なわけなくなったことだよね。
ちょっと面白そうですね。
まあそんな感じで。
さっき、ヒューマントーチの話をして、
炎が制御できないみたいなことを言ったじゃないですか。
マーベル市民も実際そういう反応でしたね。
そうだね。
やっぱり恐怖心ありますよね。
確かに人造人間を作りました。
その時点で怖いもんな。
ちょっと怖いもんね、それ。
発表しますって言って、こちらが、燃えた。
ご覧ください、ヒューマントーチです。
ヒューマントーチと名付けるセンスもやばいんですよね。
トーチですよ。
松明?
本当に街に出ちゃって、みんなすごい恐怖してますね。
それからネイモアも、やっぱり人間じゃないじゃないですか。
人間なのかな?
ハーフって設定ですかね。地球人と海底人の。
だから、海のために戦う時があるんですよね。
人間が海を怪我していると警告に。
そういう意味で、ストレートにヒーローっていうよりは恐怖を煽るようなところもある2人なんですかね。
マーベルの最初の2人っていうのはね。
なんか面白いな。
1939年といえば、バットマンの誕生した年ですね。
その1年前がスーパーマンの誕生した年なんで。
やっぱり最初のスーパーヒーローが、スーパーマンかヒューマントーチ・ネイモアかっていうのって。
そのユニバースの方向づけがある気がしない?
あるね。確かに確かに。
スーパーマンがどう受け入れるかっていうのに大きく影響してて。
2022年現在、王を引いてる気がするよね。
確かに確かに。
100年は言い過ぎだけど80年ぐらい経ってるのか。
確かにその影響って今でもある気がするよね。
80年経ってるな。そうだね。
いわゆるボーイスカウトと呼ばれるスーパーマンと、燃える人造人間、そして海底の王。
DCの話しちゃうけどさ、スーパーマンの活躍が市民に受け入れられたから、未来世界で宇宙人のヒーローチームがリジョン・オブ・スーパーにアイドル的な扱いになってるっていうエピソードがあったじゃん。
21:04
読んだ読んだ。
スーパーマンがいない世界だと彼らもヒーローとして存在しえなくなるっていう。
なんかリンクしてる気がするね。話として。
やっぱりこのマーベルの世界だと市民との対立って一つのテーマというか、全く受け入れられてないですもんね。これを読んでいても。
やっぱり確かにギャングは捕まえてくれたけど、なんかめっちゃ車溶けてるし、怖っていう印象がやっぱりあるよね。
で、ネイマーも味方だったりもするんだけど、やっぱり時には人間を勇めるというか、海の怒りを思い知れと言うようなことを言ってくるんで。
しかも市民の立場からしてみると、このネイマーの言動もあんまり理解できないんですよね。
急に考え方を変えるみたいな感じに映ってしまって、それはそれがやっぱり怖いですよね。
あいつこの間まで仲間だったじゃないかなんてことを言ってるシーンもあるし。
個々のネイマーが主役のエピソードを読めば、ああなるほどそういう心理的な変化があったんだなってわかるかもしれないけど、
モブキャラというか旗から見てる一般市民からしたら怖くてしょうがないよね。
そりゃ恐怖抱くわ。
っていう話なんだけど、だんだんとこのネイモアやヒューマントーチがヒーローとして受け入れられてきます。
なんでかっていうと、第2次世界大戦ですね。
第2次世界大戦でヒューマントーチやネイモアは、旧日本軍とナチとジャップと呼ばれてますけど、
たまんねーな。
まあそうだよね。そちらさんから見たらそうですよね。
そうですね。そちらさんから見ればそういうことでしょう。
ナチとジャップの秘密共同作戦を粉砕しますということでね。
だんだん俺たちのヒューマントーチって感じになっていくわけですね。
同じ頃キャプテンアメリカなんかも登場して、これも非常に人気を集めていくという。
大活躍をされていたようですね。
まあでもこの辺の市民の手のひらくるっぷりは、このマーベルズ作品全体を通しての。
ヒーローを拒絶し、そしてヒーローを受け入れ、でもやっぱり拒絶してしまうところがあるよね。
最初にこの2人が登場したときに、こういう事件っていずれ収束するだろうというふうなことを言ってね。
こんな超人たちがいたんじゃ、俺たち普通の人間たちはどうなるんだみたいなことを言ってるんだけど、
残念ながらね、ご存知の通り、マーベルユニバース、この世界では超人たちはいなくなることはないわけですね。
次々と増え続けて。
そう、アイアンマン、ジャイアントマンといったようなヒーローが次々と誕生していくわけですね。
24:05
次に舞台になるのが1960年代。
X-Menが登場し始めた時期のようなので、X-Men初登場は1963年ということを考えると60年代であろうという感じですね。
もうフィルもだいぶ年配になっていて、郊外に家を持ってるようですね。
確かに、結婚もして子供もできて、家も建てて、もういいおじさんですね。
相変わらずカメラマンとしてスーパーヒーローたちを追ってたりするんですけど、この時注目されてるのはファンタスティック4。
そうですね、一般市民に応援されてますね。
それこそさっきお話したリードとスーの結婚式なんかでニューヨーク市民たちが盛り上がってますね。
あとアベンジャーズもいますよね、この時のニューヨーク。
そうね、アベンジャーズ。
キャプテンアメリカ、走ってますね。
ニューヨークちょっとヒーロー居すぎではって思いますけどね。
ニューヨークヒーロー多いよね。
アベンジャーズもいて、ファンタスティック4もいて、X-Wayもいて、ここで犯罪をするなとは思いますよね。
ちょっとやそっとの能力じゃさ、あったところで埋もれますよね。
無理だよ。
ファンタスティック4とかアベンジャーズとかがだいぶ市民に受け入れられているっていう社会の様子がね。
例えば子供たちがアベンジャーズごっこをしたりしている。
あるいはお洋服屋さんで、これはワスプモデルの新作出ましたみたいな服の展示がしてあって、
ヒーローもある種のアイドルというか、ファッションリーダー的な存在として多分扱われているんでしょうね。
一方でね、負の側面というか。
負の側面もあります。
さっき話したようにね、X-Menたち、ミュータントの存在なんですが、これが全然市民たちからは受け入れられていないというか、恐れられてますね。
恐れられている、怖い存在である。
このネイモアとヒューマントーチの負の側面が、こっちに全部集約されてしまった感じがありますよね。
構造的には一緒ですよね。わけわからん。
わけわからん、怖い。
怖い。
我々と違う能力を持っている。
俺たちを支配しようとしているんじゃないのか。
描かれ方もすごくてですね、なんかよくわかんないけど、すごい真っ暗闇に赤い光で、サイクロプスの目の赤い光で浮かび上がって。
確かに夜道でこれ見たらこいつら敵だなって思っちゃうな。
やっぱXっていう文字のロゴ共通でつけてるあたりとかもちょっと怖いですよね。
なるほどね。
ニューヨーク市民たちは本当に化け物だと。
化け物だ、怖い。
怖い。
腐れミューティーと。
街中にね、ミュータントにチミドルの死を、ミュータンス大ブラッドリンみたいな落書きがあったりすると、やべー。
27:05
1960年代って公民権運動とかアメリカで盛り上がってた時期だし、キングボクシーのアイハブアドリームが確か1963年でしょ。
ちょうど一緒。
ダレックスメンのデビューと確か同じ年なんですよね。
それだけ差別っていうのが多分今以上に身近だし、可烈にあったんじゃないですかね、おそらく。
そういうところで差別されるけれども、実はヒーロー的なマインドを持っているっていう作品をマーベルコミックスは出してたってこと?
そういうことだね。
じゃあ結構進歩的な左寄りというか。
かなりリベラルな考え方ですよね。
そうだね。暴動っていうか、起きちゃいます。すごいですよね。
これ黒人めっちゃ殴られてますもんね。
殴られてる。道端に。これもリアリティなんか。
なんじゃないか、結構1960年代は暴動とかリンチとかあったって話に聞きますもんね。
センチネルのエピソードが出てきますね。
ありますね。
センチネルの話に関しては、なんだっけ、ファーストクラス?映画化もしましたよね。
ミュータントを追いかけてくる機械のヤバいやつ。
ヤバいロボ。
治安維持装置ですよね。
ミュータントを識別して、そいつを攻撃してくれるってこと?
空を飛んで、街を探索して、ミュータントを見つけると攻撃してくるっていう。
怖ぇー。
すげー怖ぇーよー。でもこれ、やっぱそういう差別的な社会状況の比喩なんだろうね。
きっとね、そういうことなんだろうね。
いやー、フィルのね、郊外に住んでるんだけど、この地域もやっぱあそこにミュータントが出たってよ、みたいな。
噂話とかをね、常にしてるんですよね。
いやー、嫌な時代ですね。
ミュータントが出たぞ、あいつの家のゴミ捨て場にいたぞ、ショットガン持ってこいって。
こわー。
街をあげて追い立てるんだけど、そんなフィルが家帰ったらね、子供たちが、ミュータントの子供?女の子ですかね、隠まってたことがわかる。
隠まっていたっていう。
この辺のやっぱストーリーの上手さですよね。
やっぱりこのストーリー最初の方だとさ、自分はあくまで観客なんだって、ヒーローって存在が現れたことで、人類っていうのは当事者からヒーローを見守る存在になってしまったんだ、なんていうのが最初のエピソードで書かれてるのが、実は自分も当事者なんだってことがどんどんどんどん描かれていくじゃないですか。
なるほど、なるほど。
フィルが、その子供が、ミュータントなんて本当に化け物だと思っていたら、実は子供が家に隠まっていたりとか。
あ、そうそうそうそう。フィルはね、ミュータントを、やっぱ自分もちょっと差別する側の。
そう、Xメンに向けてレンガを投げてしまったりとか、どんどんこのヒーローとの関係性が身近になってくるんですよね。
30:05
ただ単にこう、ある男の人生とマーベルの歴史を同時進行で進めるだけじゃなくて、どんどん自分も当事者に変えていくっていうのがすごいよね。
そう、このさ、主人公のフィルもさ、ミュータントにレンガ投げちゃうんだよね。みんながそういうことをしているから。
で、彼らは犯罪者、殺人鬼なんだ。許しておけない。
気がつくと私もレンガを投げていた。怖いよ。
いやでもリアルなんでしょうね、きっとこういうの。
リアルだね、いやリアルだよ。やっぱこんだけ周りの人たちが熱狂してたら、俺もレンガ投げてしまう可能性は否定できないよ。
自分もリベラルでいたいとは常に思うけど、いや投げちゃうかもなあとはやっぱ。
やっぱね偏見を取っ払うって難しいからね。
難しいよね、そこまで自分を強く持てない気がするな。
ただ、娘たちがね、かくまってたミュータントの子供を見て、アウシュビッツの犠牲者を思い出す。
はいはいはい。
自分たちもかくまうつもりになるんでね。
でもこのままずっとそうしてるわけにはいかないから、X-Menに相談しようかって思うんだけど、あれだけど俺がレンガを投げたことをあの人たちが覚えてたら。
もしかしたら覚えてるんじゃないのか。
思って踏みとどまるっていう。このもしかしたら悪いやつじゃないのかも、自分が間違ってたのかもと思いつつ、やっぱりこうちょっとその話し合ったり分かってもらえたりっていうところに一歩踏み出せない感じとかも生々しいよね。
一般市民はそうですよっていう感じだよね。
一般市民って感じだよね。
いやすごい怖いよ。
一方でフィルがさ、ミュータントにされる恐怖シーンから暴動が起きた時に、自分はカメラマンだからこの夜起こった暴動をしっかり記録しなきゃいけないんだっていう風に思ってカメラを持って写真を撮るシーンとかはやっぱり職業人としてかっこいいですね。
かっこいいかっこいい。一日経ってしまえばここであったこういう暴動っていうのは。
すべて忘れ去られてしまう。誰もがこれを夢だと思うに違いない。どこか他人の身に起こった出来事だと思う。だから残さなければいけないんだ。
現実を見せるのだ。彼らに。私たちに。
いいセリフですよね。
いいセリフですよね。やっぱカメラマンっていう職業の設定もいいよね。
いい、そうなんだよ。すごいいろんな要素が噛み合ってて素晴らしい作品ですね。
面白いなあ。
結局その囲まったミュータントの女の子の天末なんだけど、もうその暴動がすごい大きくなってて、もしこの子が見つかっちゃったら自分の家族たちも無事では済まないだろうということで急いで戻るんだけど、そしたらお世話になりましたっていう起き手紙を残してミュータントの女の子はたった一人でこんな夜に出て行ってしまったんだと。
33:05
で、あの子は無事かなって娘に聞かれて、大丈夫だ、何も心配はないとか言えなかったっていう苦い渋い。
是非恵まれし頃の学園に入っていてほしいな、彼女には。
ねえ、本当ね。頼むよ。で、この助けられたことを思い出してね、是非こうね。
良き人生を歩んでほしいものです。
歩んでほしいものですがね、先に言っとくけどこの作品、ヒーローいっぱい出てきてスカッとって感じじゃなくて。
そうね。
ヒーローは確かにいっぱい出てくるんだが、そのヒーローたちの内面を描くっていうよりは、その人たちの周りの一般市民を描いて苦いです。
いやー、現実の歴史でリンクしているところもあるからね、やっぱり苦いオチが多いですよね。
でも決して、それがまあ面白さなんだけどね。だから、なんていうんだろう、あんまりこう、スカッと爽やかっていう感じじゃないですね。
ラブ&サンダーみたいなノリで見ちゃダメだよっていう、そういう感じですかね。
確かに。でもそういう苦い苦しい現実の中で、主人公のフィルとか、あるいは一般市民たちが正義を求めている。時々正しい行動をするっていうのがやっぱりすごいですよね。
そうそうそうそう。そこがポイントだよね。時々正しい行動をする。
人間ってそういうもんなのかもね。
結婚式のシーンあるじゃないですか。体が伸びる人の結婚式が。
ファンタスティックフォームね。
このシーンでヒーローたちが勢揃いするんですけど、みんなこうコスチューム着ているのちょっと面白いですよね。これはつまり彼らなりの正装っていうことなんですよね、きっと。
ねー。あー、ほんとだー。
あんまり結婚式のマナーとか詳しくないんですけど、多分帽子とかって外した方がいいんじゃないかな、こういう時って。
キャップとかレアデビルとか割と顔の下半分が出るコスチュームは帽子っぽいよね。
そうだねー。
服便つけるのって多分あんまりマナー良くないよね。
あのー、なんだっけ、アイデンティティクライス?
あ、DCの。
DCのインテリエント。あれの時もさ、葬式でみんなやっぱコスチューム着ててさ。
確かに。
なんか言ってたよね。こんな時もコスチューム着なきゃいけないな、うんぬーみたいな。
感婚葬祭ではやっぱりコスチュームを着るんですね。
ねー。
この時もザ・シングは半裸ですもんね。パンツ一枚ですからね。
まあそうね、確かに。ないのかな。
ないのかな、やっぱり。
一方でさ、彫刻展のシーンあるじゃないですか。
ヒーローとかヴィランの彫刻を作って、それを有名ヒーローが見に来るみたいな展覧会ですよね。
そこをヒールが取材するシーンがあるんですけど、この展覧会だとみんなコスチュームを脱いでタキシードとかドレス着てるんですよね。
そうだねー。えっとー、誰がいますか?
36:00
まず、トニー・スタークが目立ってますね。
トニー・スタークいますねー。リード・リチャーズ、スザン・ストームいますねー。
ハンクもいますねー。
ハンク・ピム、アントマンですね。
これ、ドクター・ストレンジかな?髭の。
えー。
あとマッド・マードックはね、まあ目が見えないキャラクターなので、デア・デビルの彫刻を手で描いて。
確かめてますね。めっちゃいいね、このシーン。言われてみれば。いっぱいいるね、ヒーロー。
え、てかザシングもちゃんとスーツ着てるじゃん。
え、どういうこと?ここではスーツ着るけど、結婚式では?
着れば、ジョーラー。
ジョーラー。やっぱいろんなマナーってあるんだね。
そう、スーパーヒーローの中じゃそれがマナーなんだ。
確かに。
あとこの展覧会のシーンでさ、シングの周りでは人々の会話がささやき声に変わってると。
いやー、本当にニューヨーク市民ってろくなもんじゃねえなって思いますよね。
ほら見て、気持ち悪いわーって。
でも目を合わせちゃダメよ。
でもあの人はミューティーじゃないだけマシよって。
ミュータント差別すごいね。
ひどい。
そしてこのミューティーじゃないだけマシよって言っているご婦人方の後ろにすごい険しい顔でこっちを睨んでいるプロフェッサーXとサイクロプスですよね、これね。
こういう、わー。面白いね、やっぱりこういうのが。
面白い。
厚みリアリ…あ、なんだろうね、単なるリアリティじゃなくて厚みというか。
ありますねー。
あるよねー。
ありますねー。
読み直すたびに発見があるねー。
その次のエピソードとしては、空が燃え。
空が燃え。
岩が飛び。
岩が飛び。
その中から銀色の。
銀色のサーファーがやってくる。
サーファーがやってくる。
まあご存知、ギャラクタスの。
ギャラクタス編ですね。
やってくる時なんですよ。
星食う人。
はい。
まあギャラクタスは本当に強くて、かつ地球をね、食べちゃおうとしてる人なんで。
この星の命をもって我が上を乱す者なり。
地球がやばいぞっていうのが、まあ全市民に伝わると。
みんなすごい怯え。
怯え、恐怖し。
恐怖し。
ファンタスティック4でも負けるんじゃないか、みたいな雰囲気になってね。
ですねー。一回負けますもんね。
私この負けた後のさ、全市民がもう諦めてしまった社会すごい好きなんですよね。
もう世界終わったなって思って、みんながもう、なんていうか、でも落ち着いてるんですよね。
逆に冷静になっているっていう。
そうね。なんかもう街中のガラス割れてて、我が者たちは大はしゃぎして、この世の終わりだって言いながら。
でもちょっと寂しさがあるっていう、この辺はやっぱりアートの良さなんですかね。
そうねー。こういう、私は罪人だって言いながら、金を配り始める人とかいるんだろうな。
いたんじゃないの?もしかして。
あるかもね。
39:00
世界の終わりだってなった時に。
はいはいはいはい。
日本で言うとノストラダムスの大予言の時とかさ。
でも確かに60年代とかだもんね、この話って。
そうだよね。ギャラクタスが始めてきたのは60何年か。
60何年とかでしょ。だからちょうどほら、キューバ危機とかも60何年でしょ確かに。62か3年で。
やっぱり米ソ対立がどんどん加熱化していって。
はいはいはいはい。
全面核戦争だ。世界の終わりだ。っていう意識もね、やっぱあったんじゃないのかな。
そういうのが強い時代だったのか。
世界の破滅が今以上に短かったんじゃないかな。
なるほどねー。
そう思うとやっぱり、マーベルの歴史ってアメリカの歴史とある程度反映してる気もするよね。
そうだねー。では、結局はご存知の通りね、シルバーサーファーがこちらに寝返ってくれたおかげで、ギャラクタスを一度お帰りいただくことができたわけなんですが。
これも確かに、ニュースでこの状況だけ見ても何が起こったのか全然わからんっていうのはあるよね。
まあね。
急にギャラクタスが帰っていったみたいになってますよね。
リードリチャーズがちっちゃい機械を見せたらギャラクタス帰りましたっていうニュースが流れてるけど、一般市民見てもわからんもんね。
そうだね。だから世界の人たちは本当にもう地球終わるなって思ってたけど、無事に助けられて、でもなんか飲み込めないってことだよね。
理解できない。
理解できない。
そんなことやってると、ご存知のデイリー・ビューグルのヒーロー嫌い、J.J.ジョナ・ジェームソンが、ギャラクタス事件は狂言なんだと。
あんなの陰謀だよということを掻き立てて、それに対して市民もどっか乗っかるようなところがあると。
もっと早く対応できたんじゃないのかと。
本当に危険だったのかとか。
ありそう。
ありそう。
ね。で、ヒーローは液晶人。
液晶人。
フィルはそういう人々がね、スーパーヒーローに対して怯えたり、差別したり。
差別したり。
かといったら逆にね、
頼ってみたりとかね。
頼って称賛したりとかっていうのを見てきたから、もうお前たちはどうすれば気が済むんだと。
どうしたらいいんだと。
どうしたらいいんだと。
いいシーンですね。
俺いいシーンですよ。
やっぱ彼は当事者だったから、そういうのを感じるのかもしれないですよね。
子供を匿って並げたっていうのをやってきてるから。
そういう積み重ねがね。
あとカメラマンとしてね、少しヒーローに近いところにいたっていうのも大きい。
いろんなものを見てきたっていうところもあるのかもね。
バイダーマンがジョージ・ステイシー元警部を殺害した事件って出てきますね。
42:00
殺害容疑がかかってますね。
ステイシー、グウェン・ステイシーのお父さんなんですけど、誰と戦ってたんだっけ、ドクター・オクと戦っている最中に巻き込まれて死んじゃうという事件があるんだけど。
マーベル世界では、ジェイ・ジョナ・ジェームソンとかがスパイダーマンを悪者として描くから、スパイダーマンに殺人容疑がかかるんだよね。
これ結構スパイダーマン嫌われてるんだなっていうのは驚きでしたね、私。あんまり知らなかったです。
めっちゃ嫌われてますね。
割とスパイダーマンってそういうところあるような気もしつつ、だから親愛なる隣人っていうのがさ、ちょっと皮肉っぽく響く。
ああ、そういうキャラだったんだ。
それでフィルは、それはまあ違うんじゃないかと。
やっぱりヒーローたちをカメラマンとして追ってて、スパイダーマンはそういう奴じゃないんじゃないかって思うんで、自分なりに調査して容疑を晴らしてあげようって言うんだよね。
で、そうすると、スパイダーマンが、ステイシー警部が死ぬとき、煙突を投げ落としていたんだってね。
このガレキの下に行ったステイシー警部を運んでるところも、とどめを刺すために連れて行ったんですよとか、周りの人は証言してて。
まあ確かに絵だけ切り取って、キャプションでそういうふうにつけると、そうも見えなくないかなという感じ?
確かに。見方によってはそうも見えるっていうことなんですかね。
ジャーナリズムというか、報道の恐ろしさ。
感じますね。
ですよね。切り取り方でね。
一緒に戦ってたドクターオクトパスにね、刑務所にいるんだけど、話を聞きに行ったりとかして。
そうすると、ドクターオクトパスは当然スパイダーマンに有利な発言はしたくないんだけど、
でも自分が殺した、そういう手柄みたいなことをアピールしたりとか、そういういやらしい感じで言うんですね。
スパイダーマンを落とし入れてやったぜっていうことなんですかね。
っていう感じでね。
その調査の一環の中で、フィルは娘のグウェン・ステイシーともお近づきになるというか。
取材に行きますね。
決定的な証拠になりそうな刑部の手帳?日記かな。
ステイシー刑部の日記を貸してもらえる、見せてもらえるという約束をするんだけどって話だね。
だからステイシーってすごくいい子。
魅力的に描かれてますよね、本当に。
汚れなき人々。ステイシーのような人を守るために。
45:00
そうですね、グウェンと出会ったことでフィルはヒーローとは何かっていうことに気が付くんですよね。
ヒーローっていうのは人々の称賛を得るためではなくて、汚れなき人々を守るためにいるんだと。
そんな風に言ってますね。
ちょうどそこにネイモアが出てきて。
昔は我々は彼を恐れて嫌悪して悪のレッテルを張ったけど、そうじゃないと。
彼も彼なりの。
我々が彼を恐れて嫌悪することで彼を追い込んでしまっていたんだっていう風にね。
これは一つのこの作品のテーマというか結論の一つですよね。
そうだね。
嫌悪すること、嫌がることで相手を追い込んでしまうんだということですよね。
だからこそスパイダーマンの名誉を回復させようという風にフィルは気持ちは新たにするんだけど、
その重要な証拠になりそうな日記を受け取る前にステイシーがグリーンゴブリンにさらわれ、橋の方に。
橋の上に連れて行かれる。
もう頼むからステイシーと橋を一緒に映さないでくれ。
ね。
グウェンと橋といえば。
グウェンと橋といえば。
相性最悪ですからね。
最悪だよ。
まあもちろんね、この作品はマーベルコミックの中で起こった出来事をね、本当にあった出来事のように描いていく作品なんで、
グウェンもご存知の通り死にます。
死にます。
いつもカメラをフィルは持ち歩いてるんですけど、グウェンが死ぬ時はカメラシャッター切れないんですよね。
ああ、本当だ。そうだね。そういうシーンだね。
そういうシーンですね。
まあだけど、グウェンステイシーの死亡記事は一面には載ってない。
たったの10行。
そうやってもうね、ちょっとフィルは。
悪のレッテルっていうものを剥がすっていうことができなかったわけですよね、結局。
いやー、まあこれ無力感というか何なんですかね。
人間の愚かさみたいなものを改めて突きつけられて、最後フィルはそのカメラを。
カメラを捨てますね。
アシスタントに渡して、これからは君が撮るんだ。君が撮りざまえ。さあ持って。外側に立て。でないと物事の姿を見誤るぞ。
何が外側に?
全てだ。この世のあらゆるものさ。そうすれば正しく見ることができるはずだ。
つまり、読者側になれってこと?
48:00
そうですね。いつも冷静な視点を持って外側に立てってことですかね。
最後フィル自身がカメラに収まって。
被写体になって終わる。
苦。
なんか私久々にこの作品ね、もちろん前にも読んだことあったし、何回か読んだんだけど。
久々に読み直して、こんな苦い話だったっけと思っちゃった。落ち。
いやめっちゃ辛い終わり方だよね。
シーンとしては青空をバックにね、奥さんと小さい子と肩を抱き合わせて写真に写るっていうシーンだから、なんとなくいい感じで終わってそうな雰囲気だけど、心境というかね。
その日、結局スパイダーマン始め、ヒーローに対するレッテル貼りを、レッテルを貼り直すことというか、レッテルを剥がすことはできなかったし、グウェンは死に、自分もカメラマンの仕事を辞めるっていう。
割とこう敗北の物語ですね。
敗北ですよね。社会を変えることはできなかったということですよね。
まあそういうね、ちょっと苦いところがあるんだけど、でもやっぱ面白い。
面白い、本当に面白い。
読み直してみて、これは名作だわと。
ヒーローとは何かっていう話がね。
人として生きるってどういうことかっていうのをね、考えさせられますね。
そうね。やっぱりスーパーヒーローはいなかったとしても、我々の周りで大きな事件っていっぱい起こってるわけじゃないですか。
で、それに対してすごく身近で見てたり、内実を知ってたりとかってすることないわけだから。
そういう社会で起きた様々な物語に対して我々やっぱりマーベル市民と同じ目線というか、同じ視野ですよね。
恐れたり嫌悪することはやっぱりどうしても出てきちゃうからね。
レッテル張りもしてるよね。
でもそれによって相手を追い込んでしまうこともあるんだっていうことですもんね。
なんともまあ。
マイノリティとの関係というかさ、その差別というかレッテル張りの話で一歩筋を通してるのもこれの良さですよね。
そうだね。
マーベルって多分歴史的にもそういうお話をいっぱい作ってきてるわけだし。
そういうのを考えると、やっぱりニューヨーク市民はろくでもないなって思っちゃいましたね。
この世界は多分アメコミはないんですよね。コミックスがない。
ああ、なるほど。まあそうかもね。
やっぱりみんながコミックスとか小説とか読んで他人の気持ちを考えられるようになれば。
なるほど、なるほど。
もうちょっとマシな世界がね。
ヒーローの内面ってものをね、想像できたらね。
内面がわかんないからやっぱり怖いわけですから。
だから次フィルがやる仕事は小説を書くんじゃないですかね。
カメラを捨てて。
なるほど。文筆でね。
文筆で小説やアメコミの原作を書くのかもしれません。
あるなそれ。だって実際この作品の中でね、フィル文章を書くくらいありますもんね。
51:06
確かに書こうとしてたもんね。
写真にキャプションつけるって。
なるほど。
じゃあやっぱマーベルズ続編あるんですよ実は。
あ、そうなの?
私ちょっと翻訳されてないと思うので。
あら、読みたい。
ちょっと読みたいですね。
答え合わせしなくちゃ。
はい、というわけでマーベルズでした。
我々この先の展開もさ、コミックスの歴史的には知ってるわけじゃないですか。
あ、そうね。
ラストオチが70年代で多分終わってるんですけど、この後80年代が始まり、おそらくウォッチメンとかダークナイトリターンズ的な名作が生まれ、
マーベルもその影響を受けたリアリティ、ブラック、暴力。
クリム&グリッティってやつですね。
ちょっと過激な方面に舵を振り切ってそれが人気になっちゃう時代っていうのが。
待ってるわけじゃないですか。
待ってますね。
つらいね。
フィルはまだまだ解放されそうにないですね。
いやーほんとね。
この後、その後もさ、まださ、70年代くらいまでって大規模クロスオーバーってそんなないんだよね。
でもシークレットウォーズからだんだんとヒーロー同士が大きく絡んでいくようなすごい大きい事件っていうのが増えてくるじゃん。
打ち毛はナイフも増えてくるんだ。
まあそうだよね。だからシビルウォー、アベンジャーズvsエックスメンといったような大規模イベントがね。
しかもさ、やっぱシビルウォーなんか特にヒーロー同士の対立から社会が大きくね、いろんな事件が起こって影響を受けちゃうじゃん。
そういうのをマーベルズ的な描き方した時にどうなるかっていうのはまあちょっと確かに。
面白そう。
面白そうでありながら。
私は大規模イベントだ面白いって読んでるけど、一般市民からしてみたらたまんねー自体。
たまったもんじゃねーなーっていうね。
いやー、フィルには幸せな老後を過ごしてほしいですが。
ね、穏やかな老後を過ごしてほしいですね。
もうニューヨークからもっと遠く離れたところで。
そっちの方がいいかもね。
どうだろうウエストコースト。
ウエストコースト、ああもういっそね。
LAに。
LAに行って暖かい日差しの下で取材してもらえますか。
いいじゃん。足の生えたサメと戦う若手ヒーローとかさ。
ああいいね。
そういうのを取材しよう。
もうちょっと明るい世界でね。
フィルね、80年代になったらちょっと撃たれて死ぬんじゃねーかなっていう不安がね。
ちょっとあるんですよね。
なるほどね。
こういうおじいちゃんってなんか幸せになってほしい。
そう、そうだね。
はい、ということで。
はい。
いつものお願いします。
はい。
番組へのご意見ご感想あれば、
Twitter、ハッシュタグ、方訳、雨あられをつけてツイートしていただくか、
メールをいつでもお待ちしております。
メールアドレスは、あめこみあめあられあっとマークgmail.com
54:01
あめこみあめあられあっとマークgmail.com
あめこのこみはcomiです。
語ってほしいアメコミのリクエスト、お待ちしております。
はい。
今回のお話、最初にさ、前回ありがとうございました、一人で。
いや、とんでもないです。
その続きのノリでゲストとして私登場したんですけど、
途中で役を忘れてました。
喋ってるし、だんだんテンションが上がってきてすっかり忘れちゃった。
やっぱなかなか身の丈に合わないことをするってのは難しいもんですね。
チャレンジはしていきましょう。
はい。
ぜひマーベルズ、なんだっけ、
アシェットの絵が出て、本屋さんにもたくさん並ぶと思いますので、
ぜひぜひ手に取って読んで、そしてまた感想を教えていただければ。
ヒーロー、興味ない人にこそ読んでほしい。
そうね。
全身タイツの運動会じゃねえんだぞということを伝える不況のための一冊として、
ぜひ皆さんのお友達に渡していただければと思います。
やっぱりアメコミの良さっていうのは、
ユニバースっていうか世界観がものすごく、
一つの作品だけで作ってるわけじゃないから、
長い時間をかけて作られた大きなユニバース、世界観があって、
それとプラスしてやっぱりこういう切り口の多さですよね。
そうね。
いろんな切り口の多さっていうのがあるんで、
そういう意味ではマーベルズはやっぱりアメコミという歴史がなければ作り出せなかったと思います。
確かに。
確かに。
アメコミの魅力を知るためには本当に最適の一冊だと思うので。
しかもそこまで前提知識いらないかなって。
いらない。全然いらないもんね。
一般市民と同じ目線で読めばいいだけだからね。
そうそうそうそう。
ギャラクタスのこと知らなくても、なんかやべえことが起こったんだなっていう。
全然面白さに影響を与えないもんね。
アートの説得力でその辺は全然いけますんで。
確かに。
絶作。
絶作です。
素晴らしかった。
はい。ということで、また次回。さよなら。
バイバイ。
今調べたらさ、ラストシーンに出てくる少年。
新聞配達という少年を最後一緒にフィルはカメラに映って終わるんですけど、
この少年名前聞いたら、ダニエルです。ダニーケッチなんですけど。
今調べたらこのダニーケッチ、2代目ゴーストライダーでしたね。
え、このちっちゃい子?
未来を担う普通の人の代表として一緒に写真に映ろうって誘うんですけど、全然普通の人じゃなかったです。
十数年経ったらゴーストライダーになってんだ。
いずれゴーストライダーになってチェーンを振り回す男です。
これはあれだね、フィルもスーパーヒーローかあり得るね。
あり得るね。
続編でさ、ギャラクタスとかと戦ってるんじゃない?
あー、あるかも。
56:51

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