行動分析学の適用
こんにちは。お聞きいただきありがとうございます。あきねです。
こちらは、2人の小学生の子を持ついちお母さんの私が、ASDの息子を通して出会った行動分析学について語るチャンネルです。
今日は、好きなものを取り上げることで望ましくない行動を減らす、そんな時のお話です。
大人社会でも、お給料が減らされるのを避けるために遅刻しないようにしますし、
交通ルール違反に対する罰金の制度もこれと同じようなもので、とても身近な仕組みだと思います。
ある小学生のお子さんで、自由時間にお外に行くとなかなか次の活動開始時間までに戻ってこないお子さんがいました。
そこで、ピピピと鳴るタイマーを渡して、「タイマーが鳴ったら帰ってきてね。戻ってこなかったら休み時間はあげられないよ。」と告げ、子供本人からも、「わかった。」という返事をもらいました。
その子が外へ出てしばらく経ったので、少し離れたところから様子を見に行くと、ちょうどタイマーが鳴りました。
でも鳴っても帰ろうとしないので、「タイマーが鳴ったらお部屋に戻る約束したよね。戻れないなら次のお休み時間なくなっちゃうよ。」と声をかけました。
この声かけは、行動分析学でいうところの、好子の消失による行動の弱化を狙った声かけです。
このお子さんは外で遊ぶのが大好きなので、自由時間に外で遊べることがこの子にとっての好子。
そして、戻る時間になっても外で遊んでしまうという行動が、こちらから見れば減らしたい、望ましくない行動ということになります。
なので、休み時間に遊べなくなっちゃうよ、つまり好子がなくなっちゃうよと示すことで、時間を過ぎても遊ぶという行動を減らそう、弱化しようとしています。
聞いての通り、脅しみたいな声かけで、どちらかというと罰的な手続きにはなるので、あまり気は進みませんが、
今この時にこの行動をやめてもらいたいという場面はどうしてもあるものですから、そんな時には使う手続きです。
例えば、真夏の暑い日に顔が真っ赤っ赤になっているのに、まだ夢中で遊ぼうとしているのを止めたりとかですね。
この好子がなくなっちゃうよ、取り上げちゃうよという罰っぽさ、これを和らげるために大切なのが、事前の約束なんじゃないかと私は思います。
信頼関係の構築
何の約束も事前の提示もなく、そんなことするならこれ取り上げるからねと言われたって、子どもの反発心は強くなります。
それを避けるために事前に約束して納得しておいてもらうことは重要です。
ではその事前の約束をかわそうと思った時に、子どもからもし敵認定されていたら約束してもらえるでしょうか。
この大人はいっつも嫌なことばっかり持ってくると認定されてしまっていたら、そもそも約束なんてしてもらえません。
たとえ渋々約束してもらえたとしても、子どもからしてみれば嫌いな人との約束なので、最後まで守ってくれる確率は低くなります。
そして約束が破られれば大人の方はそこを指摘せざるを得ませんし、子どもの方はその指摘を嫌いな相手から責められたと感じることでしょう。
こんな風に最初に嫌われると、方向性としてこじれる方へこじれる方へ向かってしまいがちです。
逆に信頼してもらえた上でなら約束もしてくれるし、それだけでなくこれは罰ですなど、
ダメなことはどうあってもダメという注意も受け入れてもらいやすくなると思います。
要求が通らないのは誰だって嫌なので、基本的にダメは子どもから反発を喰らうんですが、
たとえ反発されても一貫性を持って対応する必要は確かにあって、そんな時子どもたちとの信頼条件があることはとても重要です。
子どもから嫌がられても、たとえその時嫌われても、子どもたちは注意してくる大人が誰の方を向いているのか、
誰を大事にしているのか、よく感じ取っています。
なので堂々と注意して大丈夫なのですが、きついことを言う前に仲良くなっておくことで、お互いに余計なストレスは避けられると思います。
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今日も大事なものを大事にできる一日を。
あきねでした。