行動分析学と消去の手続き
こんにちは。お聞きいただきありがとうございます。あきねです。
こちらは、2人の小学生の子を持ついちお母さんの私が、ASDの息子を通して出会った行動分析学について語るチャンネルです。
行動分析学を応用したABAには、相手の望ましくない行動を減らそうと働きかける方法があります。
中でも、消去の手続きは平和的で大事です。
これは、相手の好きなものを取り上げたり、逆に嫌なものを提示するような罰みたいなやり方ではない方法なんです。
例えば、子どもがスーパーでお菓子をねだって床でじたばた騒いだとして、その騒ぐ行動を消去したいとき、何をするかというと、何もしないんですね。
もし買ってあげちゃうと、子どもは好物がゲットできたことになるので、騒ぐ行動は消去どころか強化されて、次も騒ぎます。だから買いません。
では、もし怒鳴りつけて抑え込んだら、過去にも配信してますが、関係が悪くなって騒ぐ方も怒鳴る方もヒートアップしあって、しまいには手が出たり、転がり落ちるように悪化していきます。
なので、怒鳴りもしません。
何もしないと言いましたが、正確に言うと、無反応を演じるという感じですね。
このスーパーの場面だったら、床でわんわん鳴いている子どもの安全だけはチェックしつつ、無言無表情でそばに立つとか、しゃがむってことになるかと思います。
この無反応が相手に伝えたいことは、あなたのその行動、意味ありませんよ、というメッセージです。
その行動したからといって、欲しいものは手に入らないし、誰もかまってくれないし、嫌なことから逃げられるわけでもなく、何の楽しいこと、嬉しいこともないよ、そんなメッセージですね。
つまり、望ましくない行動をしてくる相手から見て、手応えのない反応を返す。これが消去の手続きと言えます。
下手に無視をすると、それは相手から見れば、無反応ではなく、意図を持った反応を返していることになるので、要注意です。
相手の存在自体を否定するような無視ではなく、標的はあくまでも行動なので、その行動の目的を見極めて、そのやり方では目的は達成できないよ、と示してあげることで、相手の行動を減らしていきます。
なので、例えば、誰かから嫌味を言われたとして、その嫌味が、優越感を得たいがためのマウンティングだとしたら、こちらは、無表情か口元だけの笑顔ぐらいで、ああーとだけ返していれば、ちょうどいいかもしれませんね。
もし、自分にだけなぜか冷たい態度を取ってくるとか、もしくは自分にだけ熱血指導をしてくるんだけど、やめてほしいなーといった場合には、こちらは、逆にその人だけを特別視はせず、その他大勢と同じに扱うのがいいかと思います。
眼中にありません、と伝わると良さそうです。
途中、一時的に消去バーストが起こって行動が強まっても、対応は変えず、相手にとって何も手応えがなければ困った行動は消去されていきます。
消去の手続きの時、ターゲットは人ではなく行動なので、誰とも戦う必要がありません。
問題の行動が減れば、相手をやっつける必要もないです。
行動分析学は、人間社会で合わない人と競争していくのにすごく役立ちます。
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ABAで広がれ、シンプルで楽しい生き方。
今日も大事なものを大事にできる一日を。あきねでした。