1. イラストレーター原あいみの話
  2. #172 タイパ・コスバを大逆行..
2025-05-27 12:42

#172 タイパ・コスバを大逆行するアナログ絵の世界

先日、Voicyパーソナリティ横山瑞法僧侶の「僧侶が教える究極のタイパ術【#724】」を聞いて、あまりにも面白く感動したため、自分が今、タイパもコスパも全く無視した作業をしている話をしてみました。

ぜひ聞いてみてください!
「僧侶が教える究極のタイパ術【#724】」
https://voicy.jp/channel/3731/6734784

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サマリー

アナログ絵の作成過程におけるタイパやコスパについての考察が展開され、横山瑞穂僧侶の放送をきっかけに、古典に向けた作品制作のためにアナログで絵を描き始めたことが語られます。特に、水張りという作業がいかに手間がかかるかについても触れられています。デジタルアートが効率的な時代の中、アナログ絵の制作過程について詳しく話されています。一発描きの面白さとともに、アナログ特有の緊張感や制作の苦労についても言及されています。

タイパとコスパの大逆行
はい、今日はですね、タイパ・コスパに大逆行するアナログ絵の世界というお話をしていきたいと思います。
と言いますのも、先日ですね、おいしいパーソナリティーの横山瑞穂僧侶が、ものすごい面白い放送をされていたんですよ。
タイトルがですね、724回目の僧侶が教える究極のタイパ術っていう、もう思い出してもちょっと笑ってしまうんですが、
あのね、これぜひぜひ聞いてみていただきたいんですけれども、もうね、僧侶の方が修行中に行っている行動っていうのが、もう究極のタイパであると、
タイパ術であるっていうお話なんですけど、もうこれ聞くとね、普通のビジネスマンとかがタイパ・コスパとか言ってるのがね、もう本当にどうでもよくなってくる、
もうめちゃくちゃ面白い放送なので、ぜひ聞いてみてください。それでこの放送を聞いてですね、私、今古典に向けてアナログ絵を描いているんですが、
このね、アナログで絵を描くという作業がもう私、何十年ぶりなんですけど、めちゃくちゃタイパ悪いんですよ。
もう本当にタイパもコスパもどちらも大逆行してる作業だなって改めて思ったので、ちょっとそんな話をしていきたいなというふうに思ったわけです。
私は普段のお仕事のイラストはすべてiPadで描いています。iPad Proを使っていまして、このデジタルで絵を描き始めても間もなく10年くらいになりますね。
それまでは、いわゆる紙にペンとかダーマトグラフっていうね、ちょっとクレヨンタッチが出るものがあるんですけど、それとか、あとステッドラーという水性ペンを使ったり、
あと、くれたけの筆ペンをめちゃくちゃ使っていた時もありましたね。
線画だけはアナログで描いて、それをスキャンで取り込んで、PCで、パソコンで彩色をしていくという作業をしていた時期がだいぶ長かったですね。
半分アナログ、半分デジタルっていう感じでした。
作品はですね、やっぱり作品展として展示して、生でお客さんに見ていただくことで楽しんでもらうっていうものは、やっぱりなんかアナログ作品が醍醐味かなという気がしていまして、
自分的にも、やっぱり紙に向かってペンなり絵の具なり、そういったもので直に描いていくたった1点しかないもの、しかも修正ができないこのたった1点に向かう時間みたいなのをちょっと思い出してね、大事にしたいという気持ちがあって、
今回作品展に向けてはアナログで絵を描くという方法を選びました。
一応昨年ぐらいから色々な画材を試したりしつつ、自分の中でこういう作風で今回は行こうかなっていうのを決めたんですけど、
実際私アナログで平面の絵をちゃんと完成させるっていう技術は正直そんなに高くないんですよ。
学生時代も私は一応大学は美術の先生になれるちょっと専門的なコースみたいな普通の大学に行っていたんですね。
美大出身とかではないんですよ。
なのでなんて言うんでしょうね、本当に師匠とかがいてきちんと色々教わったわけではなく、割と全部独学っていう感じなんですよね。
なのでアナログで絵を描いていくっていうことに関しては正直イラストレーターなんですけれども、
それは絵をあまり描いたことがないっていう人に比べたらもちろん色々と画材には慣れ親しんできましたが、
でもそれのプロフェッショナルで描かれているイラストレーターさんとかに比べたら、もう本当に何それで古典とかやんのみたいなふうに思われるようなレベルなんですよね。
なのでもう1年生に戻った気分で色んな試行錯誤を重ねながら、今色んな実験も重ねて一生懸命描いてますっていうそういうレベル感です。
今回の作品はですね、主にどんな画材を使っているかというと、一番使っているのは透明水彩絵の具ですね。
いわゆる小学生とかが使っているような絵の具に近いものです。
透明水彩っていうのは結構透明感があって、下の色が透けるみたいな、そういう感じの絵の具なんですね。
それとペン画はカラーインクを使って、漫画家さんとかが使っているGペンとか丸ペンとかカブラペンとか、そういったものを使って線画は描いています。
他に色々とその絵に合わせて、他の岩彩とか日本画の絵の具ですよね、そういったものを使ったりもしていますが、主にはカラーインクと透明水彩、この2つを使って描いております。
この絵を描くためにですね、水彩画の用紙が必要なんですよね、紙が。
そのあたりもいろんなことをYouTubeで勉強しながら、いろんな画材を買ってみて、試してみて、わーって手探りで頑張っています。
今ですね、まさにやっている作業で、めちゃくちゃタイパー悪いなって、もう本当に心から思っている作業がありまして、それをちょっと今日はご紹介しようかなと思います。
水張りっていう作業、ご存知ですか?やったことある方ってどのくらいいらっしゃいますか?
私はですね、学校の授業とかではやった経験がなくて、自分は中学校美術部だったんですけど、中学校の美術部でやったのが初めての経験でした。
そこから多分大学時代も水張りはやっていなくて、中学校以来、今初めてものすごい久しぶりに水張りをやっています。
この水張りっていうのは何かと言いますと、紙にですね、水をたっぷりと含ませておいて、板に水張りテープという同じように水で糊がつく切手みたいな感じのものですね。
それで紙をピンとピッタリと貼って、貼り付けるという作業なんですよ。
なぜこれが必要かというと、普通の紙の状態でたっぷりと水を含んだ絵の具で色を塗ってしまうと、シワシワシワってなっちゃうんですよね。
でも最初に水をたっぷりと吸わせて、しっかりと伸ばした状態で一晩乾燥させてから、そこに絵の具を乗せていくとシワシワにならないんですよ。
なので水彩で絵を描いていくときには必ず必要になってくる作業のようです。
私も専門家ではないので、いろいろ勉強しながらなので間違っていたらすいません。
この水張りをしなくても大丈夫なブロック型の水彩紙というのが売っているんですね。
このブロック型の水彩紙というのは4方向に糊がついていて、固まりみたいになっているんです。
スケッチブックが1枚1枚貼り付けられているという感じのものをイメージしてください。
そうするとこれだと水を含ませて色を塗っていってもシワシワにならないんですよね。
でもこのブロック型の水彩紙はやっぱり大きさに限りがあるんです。
あんまり大きいのはないんですね。
あとあったとしてもなんかめちゃくちゃ高いんですよ。
なので紙を1枚1枚ペラで買ってきて、ベニヤとかの板を買ってきて、水張りテープを買ってきて、
自分で板に水張りをしてから描き始めるっていうことが必要なんですね。
もう聞いてるだけでめんどくさって思いません?
めちゃめちゃタイパー悪いと思いません?
アナログ絵の制作過程
だってね、絵描きたいと思っても前日に水張りして一晩置いて乾かしてないと、
まず絵が描き始められないんですよ。
めちゃくちゃめんどくさいですよね。
しかもそこにね、絵を下書きで描いていくんですけど、
小さい作品はね、最近私わざと下書きを描かずに、もう精神集中して一発でペンで描くっていうのがちょっと自分の中のマイブームで、
その方が結構ね面白い線が描けてるっていう感じなので、
今は小さい作品はあえて下書きをせずに一発で描いてるんですけど、
さすがにね、この大きい作品、しかもねもう紙買ってくるだけでも一苦労でした。
あのB2くらいのだったかな、ちょっと詳しいサイズ忘れちゃったんですけど、
10枚買ってきたんですが画材屋さんで、くるくるくるって丸めてもらって、
そうすると赤ちゃんくらいの大きさになるんですよね、筒になって。
それを大事にね、抱っこするかのように抱えて帰ってきました。
で、ベニヤ板はベニヤ板で、世界道さんにね通販でちょっと注文したってやつがやっとね、
もうすごい時間かかるんですよ、届くまで。
で、届いて、で、それを水張りして、一晩置いて、やっと書き始められるっていう状態のところに、
さすがに一発書きは怖い怖い怖い怖い、それは無理だって思いまして、
で、紙も高いんでね、あのさすがに失敗できないので、
この大きな作品に関しては、ちょっとね、
iPadのデジタル絵で計画を立てておいたものをプリントアウトして、
原寸大にコピー用紙で切って貼ってね、大きくして、
それをチャコペーパーって、チャコペーパーわかります?
あの家庭画とかでやりましたよね。
あのパターンを布に写すやつですよ。
ああいうやつをね、使うんです。
それを敷いて、原画をね、紙に水彩紙に写して、
写した後に、まあペン画をね、書いていくみたいな工程にしようかなと、
今頭の中で組み立てております。
めんどくさい。すごいめんどくさい。
もう本当にタイパって何?っていう、
デジタルとアナログの違い
もう本当に逆行した世界に今おります。
でもこれがですね、なんかね、面白いんですよね。
今までの漫画の仕事とか、やっぱりもう締め切りが決まっているので、
1ページ何分で書く?とか言ってタイマーつけて、
クワーって書いていくみたいなね。
で、間違えてもパパパパって書き直しできるし、
切って貼ってとかちょっと拡大とかね、目の位置とかもトントントンってデータで変えれますから、
デジタルは本当に効率がいいんですよ。
だって消しゴムとか使わなくていいですからね。
ゴミも出ないし、お金もかからない最初にアプリ買ってしまえば。
なんですけど、もうこのね、紙とペンのアナログの世界は失敗したらまたお金もかかるし、
もう本当にね、もうすごい緊張感なんですよね。
もうね、なんだこの久しぶりの感じって思いながら、
今はそれを楽しみながら絵を描いています。
まあでも、見ていただく方にどう伝わるかは分かりませんが、
デジタルでね、修正が効くよっていう感じで書く絵と、
こう一発でね、この1枚紙いくらしたな、水張りに2日かかったなとか、
まあそういう丁寧に丁寧にやっていって書いた絵と、
やっぱり匂ってくるものは違うんじゃないかなっていうのを、
まあ信じて今は書いております。
今一応この放送も、水張りの水を含ませているのを待っている時間に収録しています。
ここから515×515の大きな作品を書いていこうかなと思っているところですので、
またね、途中経過などインスタグラムで上げていきますので、
気になる方はぜひ作品アカウントフォローしていただきながら見てもらえると嬉しいなと思います。
はい、ということで今日はタイパー、コスパに大逆行しているアナログ絵の世界についてお話ししてみました。
イラストレーターの原江美でした。また話します。
12:42

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