1. イラストレーター原あいみの話
  2. 美大芸大コンプレックスからの今
2025-11-06 11:26

美大芸大コンプレックスからの今

娘の絵と工作の教室の先生は油絵の画家としても活動をされています。先生の個展に遊びに行き、制作についていろいろと伺い、自分の絵の向き合いについても考えました。美大・芸大に行かなかったからやめずに済んだのかもしれない・・と最近感じています。
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サマリー

イラストレーターの原あいみさんは、自身のアートに対する思いや、娘が通う絵画教室の先生について語ります。また、美大や芸大へのコンプレックスを乗り越え、自分なりの表現を見つけて楽しんでいる様子が描かれています。

白い貝殻の美しさ
イラストレーターの原あいみです。絵本や書籍、キャラクターを作ったり、難しいことを分かりやすく、漫画やイラストで伝えるお仕事をしています。
おはようございます。先日海で拾ってきた、ビーチコーミングで拾ってきた、白い貝殻のかけらたちをきちんと洗浄して、乾かして、ざーっと並べてみたんですよ。
もうすっごい綺麗で、自然界にある色、白のこの微妙な色の違いとか、ちょっと透けてる透明感がある白とか、乳白色ですね。
あと、筋の入り方。海なので規則正しく島模様が入っていたり、不思議な、なんでしょう、模様が入っていたりするかけらもあるんですよね。
そんなものをざーっと並べて眺めていると、もうなんか本当に飽きないんですよね。
今、日本画の画材を研究して、いろいろ実験作品を作っているんですが、その中に日本画で使用される白色絵の具のゴフンっていうのがあるんです。
これが、ホタテとかカキとかの貝殻を細かく砕いて粉にして、白い絵の具に、絵の具として使うというものなんですね。
それが、こういう貝を見ていて、これ砕いたら絵の具になるなーって出来上がったものなんだなーっていうのを改めて実感してですね、なんかそんなのとつながって余計ワクワクしてるんですよ。
砂浜に白い貝殻いっぱい落ちてたんですけど、こんな綺麗な白ある?っていう、何の曇りもない本当に綺麗な白がいっぱい落ちてるんですよね。
これ見て、絵の具になるなーって思った人がいたんだなーっていうのを感謝する気持ちというかね、そんなことも考えながら拾ってきた貝を並べて遊んでいます。
自然のものをね、眺めていると絵が描きたくなりますね。絵本作家さんとか画家さんとかは割と山の中に暮らしていたりね、海が見えるアトリエで描いていますとかね、そういう方たくさんいらっしゃるので、自然の中に引っ越していくっていうのを今まで全く憧れなかったんですけど、なんとなくちょっと羨ましいなという気持ちになりました。
今日はですね、何か関連するようなしないようなお話なんですけど、娘が小学校1年生か2年生の頃から絵画教室、絵画と工作の教室に通っているんですね。
そこの先生が実は油絵の画家さんでして、初めて先生が個展を開催されてそれを見に行ってきました。そのお話をしようかなと思います。
娘の先生はですね、まだお若い男性の先生なんですけど、初めて教室に通い始めた時、なんというかね、あんまり目を見てくれなくて、コミュニケーションもあんまり上手じゃない感じの青年だったんですよ。
大丈夫かなと思って、最初と最後しか挨拶しないので、あんまりしゃべることないんですけど、あの先生大丈夫かしらなんて最初の第一印象はそう思ったんですが、でも絵を描いている方なんで、そういう人なのかなくらいの感じで見ていました。
でも娘がね、いろいろ先生の話を帰ってきてしてくれるのを聞いていると、すごいしゃべっているんですよ。子どもたちにめちゃくちゃ人気がある様子なんですね。
ああ、だったらまあ大丈夫かと思って、まあ年をね、1年、2年、3年と通って少しずつしゃべれるようになったら、むしろなんか上辺だけで会話しているような人じゃないなっていうのが分かってきてですね。
しかも私が一応絵を描く仕事をしているっていうのを娘を通してバレてしまって、そんな話もちょっとだけね、立ち話しでできるようになり、先生も徐々に心を開いてくれるようになって、お話しできるようになりました。
で、ここへ来て先生の単独のね、古典、先生は油絵の画家さんでもあるんですけど、古典を開催されるということなので、子どもを連れてね、家族で見に行ってきました。
そしたらですね、作品めちゃくちゃ良かったんですよ。すっごい、なんか油絵のイメージが変わったというか、家にちゃんと飾っておきたくなるような油絵だなと思って、色もとても素敵で。
なんかテーマはね、光をテーマにした作品たちだったんですけど、偶像と抽象の間みたいな、自分の心の中にある風景を光をモチーフにして表現したみたいな、そういうシリーズだったんですね。
青を基調にした、全体的に青色のいろんな青をテーマにしたような作品たちで、一瞬ね、売ってるって思わなかったので心構えをしていかなかったんですけど、ちょっとだけ手が届きそうな値段のものがあったので、
買おうかなどうしようかなって、これちょっと欲しいかもってなったんですよ。でも全く予定してなかったので、ちょっとそこで思い切ってえいやと買うことができず、その日は買わずには帰ってきたんですね。
で、一旦やめて帰ると、やっぱり買えばよかったかな、次古典やるの多分1年後とは無理ですよねってすごいそういう話で盛り上がったんですよね。早くて2年に1回ですかね、ですよねってなんかそういう話をしたので、
次先生が古典やってお販売するのは2年後かって思ったら、ああやっぱ買えばよかったかなってね、なんか思ったりしました。でもこの気持ちを持って次、もうね何かを買うぞと思って買いに、買いにじゃないな、作品を見に行けば多分ね、冷静に作品を選んで購入することができるんじゃないかなって、次の楽しみにとっておこうかなと思います。
はい、なんかそう思うと自分の古典で皆さんが私のね、原画をいろいろ迷いながらお家に持って帰るっていうことを決めてくださったことがね、改めて改めてすごいことだなと思って感謝の気持ちになりました。
私も多分1年後にはできない気がするんですけど、またね緊張するんですけどシリーズ考えて発表できたらいいなって改めて思いました。
先生はずっと油絵一筋らしいんですが、学生の頃はインスタレーションをやったりとか立体の造形物に手を出したりとか、なんかいろいろねパフォーマンスやったりとか、なんかあっちゃこっちゃいろんな表現を模索していろいろ手を出してたそうなんです。
でも30代になってやっぱり自分は油絵だな、原点に戻ろうということで、ここ数年は油絵に向き合って作品を作られているということだったんですね。
自分もですね、もう私はアラフィフなんですけど、こんな年になって今更絵を描くっていうことになんかやっと向き合えてるなっていう感じがするんです。
コンプレックスとアート
でもこれは私は美大とか芸大出身ではないんですね。普通の大学の教育学部よりちょっと専門的に美術のことをやりますよっていう、そういう大学に行ってたんです。
当時は美大とか芸大出身の方へのコンプレックスがものすごくあって、こんなにちゃんとデザインのこととかね、そっちの業界で働くぞって思うんだったら、ちゃんと美大とか芸大に目指せばよかったなってその時は思っていました。
でもその気持ちを逆に使って、反骨精神というか美大芸大出身の人には負けませんと、そのくらいの活動というか作品とは向き合ってきましたって頑張って言い切っていたんですよ。
まあその当時はね本当にそう思っていたつもりなんですけど、でも今思い返すと私は多分美大とか芸大に行かなかったから、今こう絵が楽しいって思えてるんじゃないかなーっていう気もするんですよね。
美大に行ってしまったらものすごい上手い人たち、天才的な表現者がたくさんいて打ちのめされていたんじゃないかなと、そんな中でまあ私は違うなーっていう風になっていったかもしれない。
むしろ逆に会社員になって普通の仕事がしたいっていう風にそっちに行っちゃったかもしれないなっていう気がするんです。
その油絵のね先生を見ていても。私新卒で入社した会社にも美大それこそ有名なね美大芸大出身の子たちいっぱいいました。
でもそういう子はみんな別にもう絵は描いてなくて、デザインの仕事をやったりとか進行管理のねデザイナーさんを使っていく管理者の仕事になっていったりしてるんですよ。
私の学部でも絵を描いて今もやってるっていう人はね数人しかいないんですよね。
そう考えるとあの時美大芸大を狙う勇気がなかったからこそ今があるのかもしれないなという気がします。
今毎日お仕事しながら日本画のね画材の実験作品を作っています。
昨日はですねやっと下地ができて本書きをして書き始めたんですけど失敗してしまいまして、久しぶりにねちょっと没作品を生み出してしまいました。
そうするとまた下地作りからのやり直しになってしまうので、とほほっていう感じでもう効率が悪すぎる。
本当にコスパタイパーの真逆を行く作業になるんですが、まあそんなことも今までね若い頃そういうことをやってきてないので、今だからこそ楽しもうと思ってねまた1から今日から作り始めようかなと思います。
はいイラストレーターの原江美でした。フォローやコメントいただけるととても嬉しいです。また話します。
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