2025-09-24 45:18

#14-1 学歴とキャリア(→実力をどのように評価していけば良いのか)

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堀 寛史

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田代雄斗

https://x.com/yuto_therapist

サマリー

エピソード14では、学歴とキャリアの重要性について考察されています。特に、日本における学歴の見方や評価基準の違い、そして海外との比較を通じて、学歴が持つ社会的影響が探られています。教育制度の変遷を通じて、日本における学歴観やキャリア形成の重要性が論じられ、理学療法士の資格取得に関連する教育制度の違いや国ごとのキャリア評価基準について深く掘り下げられています。日本の教育制度において、学歴とその評価の仕組みが国によって異なることが議論され、特にアメリカの大学と日本の公立大学の違いやフランスの大学卒業の難易度、理学療法の専門性と評価基準についての考察が行われています。学歴とキャリアに関する議論では、特に理学療法士が他業界との連携を通じて新たな価値を生み出す必要性が強調され、医療の戦略的アプローチも重要であるとされています。

学歴の意義
こんにちは、田代です。こんにちは、堀です。
Advanced Therapistエピソード14本目ということで、今回は学歴とキャリアに関する話をお披露目できたら良いかなと思っています。
よろしくお願いいたします。
なんで学歴の話かというところから紐解いていくと、これまでキャリアの話だとか、あるいは認定だとか専門だとか、そういったことについて話してきたと思うんですけども、
全体的にそもそもなんで学歴というものが社会の中に埋め込まれてて、そして我々はその学歴というものになんでこんなに振り回されてたという、そういったところについて話していければというふうに思うんですが、
その学歴って聞いたときに、田代さんは何をこう連想してますか。
一般的にはその中卒、高卒、大卒、大学院卒みたいな感じとか、もうちょっと深掘るとどこどこ大学とかそういうのまで入ってきて、学歴かなって感じですかね。
確かに学歴といった場合に、我々は正しい意味の歴っていった場合は、今言われたところでいう、そのどこの学校のレベルを卒業しているかというところが大事で、どの大学とかどの学校に行ったかではないわけですね。
つまり博士というのをその世界基準の中のランキングというか、グレーディングをしているときに博士課程というのは8ってグレード8ってするんですね。博士を。で、7が修士で、6がバチェラ、学部卒で、5が専門学校で、4が高校とかというふうにやっていくルールがあって。
なので学歴が高いと仮に言った場合は、その8番目までいるというのが学歴が高いということになります。だけどもう日本ってあんまりそういう見方しませんよねっていうところだと思うと。なんかそのあたり感じることとか考えることとかってありますか。
そうですね。なんか日本だと何だろう就職とかでもどこが古代卒なのかどこどこで入学なのかそこにいたみたいなところが結構重視されるような感じはありつつ。
逆に自分の場合だと一応京都大学とか行ってたんですけど、逆学歴コンプレックスというか、なんか京大なのにこんなんできないのみたいなのも言われないこともないような気がするんで。そういうとこでこうよしよしというか。
学歴とはちょっと違うけれども、いわゆる歴はなくてもできる人のことをこれ本当に何度そうなったかわかんないけど、地頭がいいとかって表現しますよね。
地頭って思うんですけど、ただその地頭の良さというのは学歴に対してマウントを取られた場合に地頭はいいからっていうような。何なのか例えば100メートルの実際の記録を持っていないが俺って足早いよって言ってる感じなんですかね。
うーんですかね。だから受験とかそういうゲームはクリアできてないかもしれないけど、認知機能レベルが高いって記憶力とか思考のスピードとかそこそこだから走るの早くないけどウェイトめっちゃ上がるよとかそんな感じなんですかね。
いや今それで僕思いました。ブレイキングダウンとかの世界で格闘家としての実績はないが俺路上の喧嘩強いぞってことですね。
そうそうかもしれないですね。
まさに豊橋はそれの伝説の場所ですからね。
そうですね。朝倉みくるっていうのがありますけど。
それって確かに今ちょうどブレイキングダウンちょっと格闘技の話になってますけどブレイキングダウンの選手が確かにプロの格闘家を倒したりだとかすることがあるので
その路上と実際のトレーニングのって言った部分ではなんかそれはわかる気がして実際に一般的な学歴って言われた場合はやっぱりトレーニングをちゃんと受けてそのトレーニングの結果
テストをクリアしてきた人っていうのが正解なんでしょうね。
イノベーションを起こすとかそういったものでは必ずしもないっていうことだと思うんですよね。
ただイノベーションを起こす可能性が高い人でもあると言えると思うんですよ。やはりちゃんとルールを学んできた人なので。
本当に最初の表面上の見分けというかそこには学歴っていうのは役立つと思いますけど
その中身何学んできたとか何してきたかみたいなところが結構抜け落ちがちだなと思いますね。
まさに今のところがそもそもこの話になったところの一つのきっかけである日本の学歴の制度では何を学んだかが重要視されず
どこで学んだかが重要視されるっていう。
少なくともヨーロッパ、アメリカ、欧米と比べたときに日本との違い。
これもしかしたら中国とか韓国とかどこを出たかというのが重要視されるかもしれませんけど
日本は例えばドコドコ大学の博士課程、私立の博士課程で博士を取りましたという人と
京都大学の学部ですって言った場合に京都大学の学部生の方が上に見られるということですよね。
本来は学歴って言った場合は博士で専門的に何かを学んだ人が上になると。
その上と下というのはちょっと表現が難しいけど、要はトレーニング期間が長いしトレーニング実績がある。
だけれどもそうじゃなくて京都大学に行った、つまり共通テストを越えて二次試験を受けて
そして最南下の大学に入ったあなたが一番優秀だという捉え方を日本はしがちだということですよね。
海外との学歴比較
G頭が良さそうに見えるって感じなんですかね。
それの特徴的な、今最近テレビないから分からないですけど、昔東大王って番組やってましたよね。
クイクイズとか。
そうです。もうものすごい下世話ですよね。
これ東大王に対して京大王は怒らないのかとか、東北大王は怒らないとか。
つまり東大を頂点とするっていう認識が非常に強い。
これ例えば、じゃあアメリカで一番賢い大学どこですかって言われた時に割と難しいんですね。
一般的にハーバードとかって言われるけど、じゃあMITはどうなんですか、Lはどうなんですかとかっていうのも分からないし
イギリスもオックスフォードとケンブリッジどっちがいいんですかって言われてよく分からないんですよね。
でも日本って東大が強いっていう首都にあってかつ一番古い大学というところのものがあるでしょうし、
実際に偏差地帯というか取らなきゃいけない点数っていうのも学部によってちょっと多少差があるとしても
常に最高峰であるという事実ですけれども。
かといってじゃあクイズが得意かって言ったらまた別の話じゃないですか。
全然ゲームが違いますよね。
だけどもあれがすごく受けて東大対そうじゃない人って言って東大を倒すとすごいその人は賢いなみたいな扱いを受けるし
逆に東大の子たちはすごくテストのトレーニングをして本当に信じられないような答え方をしたりとかして
確かにコンテンツとしては面白いけれども題名が下世話、ただめちゃくちゃ分かりやすいっていう。
その前に我々の中に認識されているその学歴っていうもの自体が崩れづらいものの象徴ですよね。
あれが博士王とかってなったら多分受けないんですよ。
まあ分かんないですよね。
数がやっぱり人口比からすると少ないっていうのもあると思うんですけども、
大学に入ってきてる学生とかに修士課程があるよ博士課程があるよって言っても分かんないんですよね。
それって何ですかって世の人たち、自分自身も学問の世界に入る前、例えば理学療法士になって
1年目か2年目の時に大学院というものがあるって知りました。
自分もそんな感じですね。
大学院って何するんですか。たまたま大学院に行っている、その職場は辞めたんだけども大学院に進学して帰ってきて
してた人に話を聞いて、それって何するんですかって聞いたのを覚えてます。
高校生ぐらいだとあまり大学院まで意識して、理系とかだと大学大学院行くのかなみたいなのがあるかもしれないですけど、
あまり高校で意識する人もそんな多くないって感じですかね。
本当にそれこそ僕自身がマスター・キートンっていう漫画がすごい好きで、
高校学のポストが取れない人の話だったんですけど、彼は要は博士ではなくてマスターなんですね。
だからマスター・キートンなんですけど、そういったのでなんとなくそういう制度上のことを知っているけど、
自分と統一させてないから、だから全然別の世界、つまり自分が軍隊に入って将軍になるぐらいの話であって、
そんなことは全く想像しないわけですよね。
でもすごく自分が近づいてくると意識して、学歴っていうものを強く意識した瞬間っていうのはそこにあったなと思うんですよね。
日本だと本当に大学院とかってあんまり意識しないかもしれないですけど、やっぱり海外だとPhDっていうと高く見られるってのもあると思いますし、
どうなんですかね。海外だと若いうちから結構大学院みたいなのが当たり前に知られるとかそんな感じはあるんですかね。
アメリカは階級社会、ある意味では学歴階級社会なのでアメリカはそれがあると思います。
ただそのヨーロッパの多くの国って、例えばフランス、ドイツ、オランダ、ハンガリーとかもそうだと思いますけど、
基本的に大学は国立なんですよね。だからみんなが大学に行けないんですよ。
あとヨーロッパの人たちの特徴っていうのは、例えば30歳で初めて大学進学するとか、一旦働いて大学進学をする人たちっていうのも結構多いので、
日本みたいに18歳の人口で大学進学ってするのは、これ日本、韓国、中国の特徴なんですよね。
学費と奨学金制度
それ以外のところって割と一回働いてみてとか、もちろん優秀であればストレートで工学歴のところにトントントンって行ってっていうことはするんですけども、
そうじゃない人たちも多いのが特徴だというのは聞いたことがあります。
また奨学金の制度とか、会社で働きながら大学院もし行くっていったときの経齢とかも、やっぱり海外と日本でも結構違うみたいなのはあるんですかね。
まず日本の制度上で言うと、国公立大学っていった場合は、ちょっとの差はありますけど、基本的には55万から60万の年間の学費、それかける年数っていうので、
基本的な使うお金が読めるわけですね。それ以上のものは、理系だったら取られるのかわかりませんけど、教科書代とかそういったものだけになって、
あとは実習の実費とかはあるかもしれませんけど、通常の値段がそれで読めると。
私立の場合はだいたいそれの2掛けから3掛けの値段がかかるわけですよね。
理系だったら、例えばその有名私立大のKOとかあるいは関西の同志社とかだったら80万90万ぐらいで倍はいかないと。
ただそうじゃないところに行くと倍になったり、あるいはこれが理系の、例えば医療系とかに行くと3倍になったりとかっていうのがあります。
まずそれが学部の値段ですね。
修士とか博士になると、その値段と同等かあるいはちょっと下げてくるっていうのが一般的だと思います。
ただ国公立は修士も学部も全部同じ値段で行くんですよ。
なので私立の大学に進学しようとするときはその値段の考え方っていうのもあったりします。
あとはその奨学金をもらっていくってなった場合に、通常働いてない人は奨学金が割と簡単に取れるわけですね。
割と簡単っていうのは返却の義務があるやつです。
返却の義務がない奴は収入とかとの関わりになってくるので、働いてたらまず取れないわけですよ。
で、あとその大学とかが独自に持っている奨学金制度を取っていったりだとか、
あとはその博士課程まで行くと今度は、あれ忘れした、あれ何でしたっけ、DC-1とか取っていくっていう形でもあれってなかなか取れないので。
だから結局ほとんどの人が慈悲で大学に行く、そして国交率を全て博士まで行くと9年間かかるわけですけども、
9年間の国交率だけでだいたい500万ぐらいかかるってことですね。
私立になったらそれの倍掛けか3倍掛けになるっていうのが一般論になります。
これが海外となってきたときに、先ほど言いましたヨーロッパっていうのは国交率を基本としているので無償化されていることが多いんですよね。
無償化されているというのは一部のことかもしれません。留学生には適用されないとかいろいろあると思うんですけども、
アメリカの場合ってほとんど学校が私立なんですね。
いわゆるプライベートスクールばっかりなので学費がめちゃくちゃ高いっていうのがアメリカの特徴です。
めちゃくちゃ高いっていうのがどれぐらい高いかというと、
これはまた収入によってとかルールによって違うし、
あとは為替レートによってちょっと違うから一概には言えないんですけど、
それこそ4,5年前に誰かに聞いた話ではハーバード4年間でだいたい8000万かかるっていう話を聞いたわけですよね。
すごいですね。
そんなん日本では考えられないじゃないですか。
ただそれを奨学金をもらえたらタダになるとか、何かを取ればタダになるとかいろいろなルールがあって、
一律ではないっていうのがアメリカの大学の特徴ですし、
例えば日本人が海外に留学する場合っていきなり4年生の大学って入れないことが多いんですね。
学歴と理学療法士
なので2年生のカレッジに行って、カレッジから編入するパターンがすごく多いんですよ。
自分は例えばUCLAに行ってましたとかって言っても、その前にどっか行ってることが、
すごい優秀な子とかでもそのパターンがありますし、
日本人で一発ハーバードとかに行く子たちっていうのはちょっと特殊ですね。
海外の理学療法士の中の学歴の差みたいなところで、もちろん学部修士博士みたいなのもあると思いますけど、
大学による違いというか、ここで理学療法士とった人はすごいんだみたいなことはあるんですか?
実際にはその国々ではあるんだと思います。
例えば日本でも、日本は東大に理学療法学科がないから最高補は京大になるわけですよね。
京大で取った人と私立大学で取った人ってのは明らかに我々の見立てが違う。
同じように海外でもそういったのはあるんだとは思われます。
これもまたヨーロッパとアメリカというものが違いがありますけれども、
ヨーロッパのドイツ以外は基本的には大学に行きます。
ドイツは実はこれからもう四大生に全部移行するらしいんですけど、
現状はまだ専門学校で取れるんですよね。
日本に非常に近い制度になっているので。
WPTに加盟している80%くらいの国は四大卒というふうな基準がまずあると。
アメリカの場合はDPTという制度になりますので、
DPTというのはドクターオブフィジカルセラピーなんですけども、
これは4年生の大学を出た後に3年生の院に行くというコースなので、
7年理学療法士になるのにかかるわけですね。
だから一応理学療法士はドクターの称号を得るわけなんです。
ただPHDではないんですよ。
これはあくまでもDPTなので、
PHDの位は一応下になるそうです。
でも相当勉強して実績を学んできている人という感じで見られるんですよね。
そこが多分面白いところで、
ドクターと言った場合はPHDを指すことが多いと思いますけど、
PHDってめちゃくちゃ勉強しているかと言うと違うじゃないですか。
研究職だから、すごい研究実績があるとか、論文を書いたとかっていうことなので、
机にかじりついて単語を覚えているとかっていうイメージとは違いますよね。
だけどDPTは研究職ではないので、研究はやらないんですよ。
だからどちらかというと臨床実践とテストなんですよ。
なので我々が一般的に受けている理学療法教育の延長にDPTがあって、
一般的に僕らが考えている修士博士というのは大学教育の延長にないんですよね。
全く別世界になっちゃうということです。
なるほど。
DPT的なかなり時間もかけて理学療法士を取るみたいなところは、
他の国だとあまり見られないという感じですか。
もともとDPT制度っていうのが1993年から2015年に向けて22年かけてアメリカがやったんですね。
だから最初にDPTっていうのが必要だねって言われた時から、
多少考え方は違ってきているとは思いますけど、
その間にやっぱり高学歴教育っていうものに対しての影響を受けて、
DPTというのを作っている国はいくつかあるらしいです。
その代表が台湾ですね。台湾はDPTの大学を持っているんですよ。
だからPHDではなくDPTを取るっていう制度を台湾は持っています。
だからこれおそらくヨーロッパの国もそういう制度をいくつか持っているのではないかなと思います。
台湾は結構人数は少ないっていう感じですか。
日本のデータ収集の課題
そうですね。台湾の、これまた人数を測るのって難しいんですけど、
日本の理学療法士も大体24万人いますけども、
そのうちの13万人強ぐらいが日本理学療法士協会に入っていて、
日本理学療法士協会に入っている人間の数をよく数えるんですね。
そのWPTとかのデータを調べに行くと、
協会に入っている人間の数になってくるので、台湾の協会に入っているのが1000人なんですよ。
だから台湾ってPTが1000人しかいないかって言われると、
これはその調査の必要がないってことです。
なるほどですね。合格者とかから算定するっていうのも難しいって感じですか。
これ例えば医者と看護師はこれ厚生労働省に全部登録されてるんですよ。
PTはその制度がないんです。日本は。
だから日本はデータが追えないんですよ。合格者、要は合格者イコール就業者ではないですよね。
でもこれ医師看護師は合格者と就業者で登録してるから就業者数が分かるようになってるんですよ。
PTは就業者数が分からないんです。
なので結局日本医学療法士協会が委託してデータを取ってるんですよね。
だけど今加入率が低くなってて、実際に働いてる人働いてない人のデータが取れないんですよ。
この紐付けを早く厚生労働省と一緒にやらなきゃねって言ってるけどまだ進んでないです。
学歴観の歴史
台湾とかもそれがどういう風になってるか実は分からないです。
日本だとPT、OT、STとかそれ以外もそんな感じなんですか?
どうなんでしょう。医師と看護師は厚労省がデータベースを紐付けてるっていう風には聞きました。
だからおそらくそれ以外のコミュニカル、医師と看護師とおそらく司会師ですね。
やってるけど他はやってないんじゃないですかね。
なるほど。
割とそう考えると役所仕事って乱雑だなと思っちゃいますね。
また再度ここからやるって大変だとは思いますけど、ちょっとのらひくられてる。
あとは日本理学療法士協会が加入率が9割ぐらい持ってたわけですよ。
辞める人ってもう本当に、それこそ亡くなった人とか、家庭に入って一生仕事しないよとかっていう人以外は
今から10年前ぐらいは8割から9割の人が日本理学療法士協会に入ってたので
データがほぼ100%に近い形で取れてたんですよ。
それがここ5年ぐらいで30%ぐらい減少したんですね、会員が。
それによって統計が取れなくなったっていうのは実は弱みで、厚生労働省は多分そこは読めないですよねという。
そうですね。その背景は本当に働く人の多様性が高まったからっていう感じですかね。
実際に本当に日本理学療法士協会の会員数が減ってきたっていうのは、正確な理由は日本理学療法士協会は明確には出していないんですね。
何かあったらすぐコロナって言い方をするんですけども、コロナだけでは決してないというところと
よく言えば多様化と、あとはニヒリズムですよね。
基本的に理学療法士なんて大した仕事じゃないと、自分たちが。
その上でこんな大したことがない人間の集まりの協会なんかに2万円払うのがバカバカしいやっていうニヒリズムが広がってしまった。
それはSNSだとかの影響だと思いますけどね。
X状でよく見る感じですね。
実際にその協会に入ってて何か得がありますか損がありますかっていった場合に
こういった組織って損得で本来は動くわけではなく、職能レベルをみんなで広げていこう。
そのうちの寄附金みたいな形で動いてて、それが学会機能だとかいろいろな機能を多様化しちゃって
もともとの職能機能が見えなくなっちゃったっていうのは影響にあると思います。
労働組合とかとはまた違うような感じですか?
一応形状は労働組合的なものと職能団体を兼ねてるんですよ。
ただ労働組合的な機能はほぼやってないと思います。
ただ一応何かあった時は労働組合的な役割が協会はできるそうです。
なるほど、でもやってないっていう感じですね。
実際に労働組合的なことをやるのって基本は企業とやるわけじゃないですか。
国とやるんではなくて、国と接触をするのは職能団体としてやっているので
企業が何かあって、例えばある大きな理学療法士を1万人囲っている病院が
非常に不当なことをやっているとかっていうと、そこで協会が一緒に出て行って戦うとか
ってなるのが労働組合的な役割なんですよね。
そういう活動はあまり行われない。
医療というのが本当に面白い。僕はいつも面白いなと思うのが
中小企業の集まりなんですよね。大企業化していないので
農業もそうですけども、医療と農業っていうのは中央集権ではないんですよね。
なので操作しづらいっていう。だから個々の考え方で動きやすい。
よく言うと動きやすい。悪く言うとまとわらないっていうのが医療と農業なんですよね。
労働組合をやろうとしてもでっかい組織っていうのが実はないので
動けないっていうのが現実的かなと。だから社長、委員長、理事長のワンマンで
結構いろいろな制度を変えちゃっていけるので。
株式を扱ってないから拒否権だとかがないんですよね。
そこがやっぱり病院の今後の株式会社化していくかどうかっていうか
ただ病院はインフラだと。インフラを株式会社化しちゃいけないだろう
という考え方もあるわけですよね。買収されることがあるから
水道局が買収されたら水飲めないじゃないかっていうのと一緒ですね。
そうですよね。他の業界の労働組合とかだったら
ストライキ的な形で働きませんみたいなのもあるかもしれないですけど
こういう医療介護福祉とかに近いとかそういうのも倫理的に難しい
労働者側の力がどうしても弱くなりがちだなと思ったりします。
でも今のその倫理的に難しいかって言われると
いやでも結局一人の人間でしょということで
海外では医師とか看護師とかはデモを行ったりしてますよね。
いわゆる本当にこんなに、特にコロナの時は多かったと思います。
日本はやらないんですよ。そこが国民的な特徴といえば特徴で
実際に労働組合が最近はあんまり機能しないって言われるのは
日本ってあんまり労働組合ってそんなに機能しないんですけど
やっぱり共産主義的な考え方っていうのがなくなってきているというのと
海外の場合っていうのは雇用を切るルールがめちゃくちゃ緩いんですよね。
日本は雇用を切るルールがめちゃくちゃきついので
やっぱり合わないんだと思います。そういう話も。
確かに。なるほど。そうですね。
改めてその学歴みたいなところに戻っていくと
この日本の中でのその学歴観っていうか
以前の教育の歴史とかでいくと大学院とか大学院ができてきてみたいな話もあるんですけど
それっていうのは昔から続いてあるものなのか
途中から編成してくるものなのか?
大学制度ができたっていうのが明治の中期ぐらいですか
なので完全に学歴といった場合はそこから始まったはずなんですね
それ以前のものというのは基本的には身分制度ですよね
身分ですごい表現悪いですけど
アホでも武士の子とかアホでも貴族の子ってなると
もう身分が高いと。で町のすごい身分が低いところの賢い子っていうのが
立診出世するのがなかなか難しかった
この立診出世ができないっていう身分制度というものが
法権制度だとかにすごく強く機能していた
誰でもが出世できる制度っていうのは
いち早くそれをやったのは中国の架橋制度なんですよね
随かな党かなどっちかちょっと忘れましたけど
その時代から優秀であればテストを受けて官僚になれるっていう制度を
中国がやってたと
日本もそれをやろうとしたけれども結局鎌倉幕府によって
幕府化されたので幕府っていわゆる軍事政権なので
軍事政権になってくると架橋の流れが途絶えたと
日本においては身分制度っていうのが
首脳交渉っていうのが江戸時代まで続いて
それが終わって文明開化して明治になって
そして初めて優秀な子が自分の実力で立診出世できる
学歴っていうのは立診出世のストーリーなんですよね
勉強して努力すればどんな生まれであっても
できる可能性があるというか
ある程度生まれによって教育の受けやすさとか
違う部分はあるとはいえでも努力したいですよっていう感じ
昔はだから本当に例えばジョブズとかビル・ゲイツみたいな
イーロン・マスクナンみたいな人がいても
いわゆる貧しいところに生まれてたら
全く無理だったってことですよね
今はそれこそ本当にどんな状態であれ
命のレベルさえ保てたら
例えばどこかの施設に入ってた子でも
共通テスト受ければ
共通テストで仮に満点取ったら
だいたいどこでもいけるわけですよ
それを取るっていうことは難しいとはいえ
日本の教育制度と公正性
これが日本の実は教育の公平性なんですね
先ほど出てきたハーバードだとか
アメリカの大学ってこれ金がないといけないんですよ
でも日本は国公立自体に入って
これ奨学金もらってバイトしていけば
多分それこそ兄弟に行って
吉田寮入ってバイトしていったら
多分4年間自分でいけますよね
そんな生活費かかんないですからね
これがおそらく日本の教育における公平性
良い方の学歴の考え方です
なるほど
さっきの中国だったらかなり昔からそういう形もあって
日本だったらまた保険制から
気にかかってそうなってるっていう感じでしょうし
またヨーロッパ方面だとまた違う流れになってくるんですかね
実際ヨーロッパになってくると
ヨーロッパは先ほど言いましたように
全て一連の流れで日本みたいに
みんな同じ年代で行くっていうことではないし
今は多分ないと思いますけど
昔よく言われたのが幼稚園でも留年するって言うんですね
だからそういう留年に対するものがすごい厳しかったり
ちゃんとここまで行かないとあげないよ
同じ年代じゃない子たちが学年に結構いるとか
聞いたことがあるんですね
大学というのも同じように学年が違う
優秀だったら飛び級していくわけですし
ヨーロッパを全部一つには言えませんけど
そういった制度がある
今度フランスというところになってくると
フランスは大学の卒業がめちゃくちゃ難しい国だと言われて
大体大学に入ったうちの
4割ぐらいしか卒業できないと言われるんですね
なので彼らの学歴っていうのは
大学1年修了大学2年修了という学歴になって
大卒いわゆるバチェラーを持ってるっていうのは
もともと優秀だという扱いを受けるんだと
僕の教え子がフランスに住んでて
大学出てるんだとすら尊敬されまくる
国によって全然違うんですね
なので日本は大学進学率っていうのが
大体今56%から60%になろうとしている段階なんですね
進学率が高い国は
韓国が代表的な高いところですけど
ヨーロッパとかも比較的高いのは高いんですよ
ただ卒業率と進学率が日本は近いんです
近似値なんですよ
他のところは近似値じゃないっていうところが
また面白いところだと思います
なるほど
その辺が日本の中だと
どこに入ったのかっていうのが結構有無されやすい
そうですね
なので入ったら出ちゃうっていうところが
日本の特徴で
海外は入っても出れないから
大学を出ることそのものが
ある種のリスペクトの対象になるということです
確かに
なるほど
あと途中で専門学校とか
日本だと高専みたいな感じとか
そこも結構日本特徴的で
一部評価されているところもあるという感じですか
日本はおそらくですけど
やっぱり官僚制度の中で
省庁のいろいろな圧力とか
省庁の考え方っていうのがあって
通常を学校を司るのは
国別の学歴の評価
文部省
昔の文部省だったわけですよね
文部省っていうのが
作るのが学校と言われるわけです
それが高等教育っていう風になってきた時に
その高等教育の代表が
短大と大学になったわけです
専門学校と言われるやつは
通常労働省が扱ってたわけですよね
あるいは厚生省が扱ってた
完全にもう別のものという扱いを受けるという
どこが許可を出すかというところで
なのでめちゃくちゃ高学歴な専門学校であっても
学歴にならないんですよ
学歴を作るのは文科省だから
なるほど
そうですね
だから今回の話で学歴っていうのを考えていくと
やっぱり中心は文科省にあるっていう感じ
そうですね
文科省の制度上に乗っているところなので
どんなに優秀な専門学校があったとしても
博士は作れないでしょ
大卒も作れないんですよ
例えば世界中の天才を集めて
作った専門学校があっても
高卒、専門卒なんですよ
なるほど
そうですよね
ここからまた理学療法とかそっちにつなげていくと
自分の周りだと
学歴っていう意味ではそこまで高くなく見えるかもしれないけど
やっぱり患者さんへの寄り添い方とか
手技的なものとかは
ズバ抜けているというか
職人的な技術だったりっていうのは
やっぱりすごいなと感じる人もいるわけなので
中身をどう見ていくかみたいなところは
考えていかないと今後いけないところなんですかね
そうですね
何を良い臨床化とするか
例えばこれがドクターの場合だったら
良き手術をするとか
技術のところの評価点早いとか
あるいは成功率が高いとか
そういったアウトカムが結構あるんですよね
理学療法ってアウトカムを
多分そんなに明確に示していないので
どういう人が良いですかっていうのが
まず設定できていないっていうのが一番の問題なの
確かに
そのためにはそもそも理学療法とはっていうと
もう一回ちょっと考えて設定しないと
看護とかは寄り添い方とか
ケアのところにアウトカムをある程度持ってきているので
割と良い看護師とかっていうのは
多分自分たちでしっかり作られてるんですよね
これ薬剤師はどうなのかちょっと分からないんですけども
腰が重い薬剤協会も
いろいろなことに動いてるっていう話を聞いたので
特に今の病院の勤務の薬剤師さんっていうのは
かなり病棟回りをするようになりましたね
患者さんにものすごく説明します
だから昔の薬剤師の方って
患者さんに寄り添うっていうところの概念は
看護師とかに比べてなかったはずなんですよ
だけど最近の看護師の重要な能力は
コミュニケーションスキルなんですよ
薬剤師の
だからちょっといろいろな医療職が動いてて
理学療法師っていうのは昔からコミュニケーションスキルっていうのは
すごい重要だと言われますけど
一時的な作用、二次的な作用でいった時に
コミュニケーションスキルって結果二次的なものじゃないですか
一時はやっぱり理学療法という専門スキル
その専門スキルに対するアウト感も持ってこなければいけないと
ドクターの場合はコミュニケーションスキル関係なく
麻酔科の人を手術してるから
コミュニケーションスキル関係ないじゃないですか
他業種とかスキルあれはあると思いますけど
患者さん自身とは手術前の話は
コミュニケーションスキルが重要かもしれませんけど
手術最中にコミュニケーションスキルがいらないですね
でも我々は手術中のコミュニケーションスキルって
すごい重要なので
そうですね、両方うまくハイブリッドでどう評価するか
ただでもそのコミュニケーションスキルっていうのは
一旦置いといてのアウトカムっていうのを
我々は設定できるようになっておかないといけないのと
あとはアウトカム自体が中長期のアウトカムですよね
注射を打ったら速攻性があるとかっていうアウトカムが出せないので
2週間とかあるいは半年とかのアウトカム設定が
ちゃんとできるか
それが今フィムで扱われているので
フィム設定ではない何かアウトカムが必要だと思います
もちろん疾患によっても違うでしょうし
この人はセラピストがこの時期で関わって
長く追っていくとどう回復していったかみたいな仮定が
ログとして残っていると評価しやすいかなという感じ
なのでまさに今のところで
一番わかりやすいというと個人
例えば僕はその人だけにアプローチしましたという
一つ前提が仮にあったとしたときに
きっちりとカルテで変化を追っておくと
アプローチの結果が出ているわけじゃないですか
そのいわゆるタイムラインですよね
タイムラインを評価するという形になればいいと思います
だから要は最初は膝が90度しか曲がっていなかったのが
2ヶ月後に130度まで曲がっていて
それと同時に歩行距離の伸び方だとか
痛みの変化だとかをタイムラインでちゃんと載せておけば
これは理学療法の効果として言えるというのが
それが何百例何千例でなってくると言えますよね
なるほど
また同じ患者さんでも急性期から回復期に移ったりして
違う人が関わったりすると
この人のこれが本当に効果があったのかというのは
なかなか認可関係を結びつきづらいところだと思いますけど
それでもここで理学療法として関わったことによって
こういう変化が起こったのかみたいなことは
うまくデータを取りつつ分析していくと
見えてくるようになるんですか
本当にタイムライン評価っていうものを
うまく入れるというかやりきることだと思うんですよね
カルテって何のために書くんですかって言われたときに
多分そこなんですよ
そうなってくるともちろんフィグの変化っていうのも
同じようにタイムラインに乗ってくるんだけれども
それ以外のフィジカルの問題だとか
あるいはメンタルの変化だとかっていうのが
ある一定のレベルで決めて
例えば1週間で必ずこのデータを入れなさいみたいな
ルールを決めて教会だとか病院だとかが
そうすると変化値っていうのは追っていけるし
もちろん変化値しない人たちはたくさんいるでしょうし
変化する人もいるだろうけども
医学療法がこれをやることによって
こんだけ変わったっていうのはやっぱり
出せるはずなんですよね
もしそういうのを作っていこうと思ったら
最初から教会でもこれでいくっていうのは
なかなか決めづらいかもしれないんで
どこかの病院でとか
小規模なところからまず試していって
いい事例を作って他のところでも
普及させていってみたいな流れが現実的なんですか
そうですね
これがもう本当に日本的
いわゆる文化レベルから考えていくと
本当は親方日の丸方なんですよ日本で
えいやーってこれやれって言った方がやるんですけども
ただその理学療法というものの親方って
日の丸ではなくて病院の医者なんですよね
だから医学界からコミットしてもらう
理学療法の専門性とアウトカム
というのが一番強いんですよ
なるほど
それ以外はいくつか例えば兵庫県モデルとか
大阪府モデルっていうので成功事例を出していって
草の根的に増やしていくっていう
この2本だと思うんですね
日本理学療法士協会が取り決めて
これやりなさいっていうのは
教会がちょっと肥大化しすぎて
いろいろな人たちとの関連性圧力があるから
無理だと思います
だとすると日本整形外科学会から
整形外科の理学療法に関してはこうやりなさい
とかっていう方が必ず動きます
なるほど
現実的に現場で臨床する上でも
医者とのうまく連携っていうのは
必要だろうという話も以前ありましたし
その理学療法全体の価値を
もうちょっと高めていくというか
そのためにも特定の医師というよりも
医師会とか整形外科の学会とか
うまくやりとりしていくのが重要そうみたいな
本当にそれこそ
やっぱり医者って仕事が多いんですよ
仕事が多いというのは
現実的な業務用もそうですけど
責任と視野を広く周りを見なきゃいけないことが
多すぎるから
その人たちで完結するのって
実は制度上限界なんですよね
そうなった時に
看護師がやることと
理学療法師がやることっていうのを
医者がすごく下で動いてくれる人がいると
医者がめちゃめちゃ仕事しやすくなるんですよね
だから医者がより仕事をしやすくなる
あとは下手なところで言うと
お金が儲かるようになる
この2点をちゃんと組み合わせたら
医者は動くと思います
理学療法士と他業界の連携
制度上自分たちの仕事が取られて
どうにかなるとかっていうことではなければ
例えば評価をちゃんとやれとか
アウトカーもちゃんとやれとかって
これ誰にたっても基本的に
あるとすれば入力がめんどくさいだけで
だからそれは医者の方から
そういうのをコミットしてもらうっていうのは
とても有効だと思います
なるほど
それもまたどっちかというと
循環器系のところはまだそれがやりやすそう
そうですね データが明確ですからね
またそういう
ドクター系の学会と連携していこうと思うと
そこで講習士とか博士とかあった方が
やりやすいとかっていうのも
現実的にはあるんですか
実際にやっぱり学会なので
それこそ我々大学教員とかが
ちゃんと戦略的に入っていって
それこそ例えば
日本精神心理理学療法学会が
こういったプランで
精神医療学会とかで
いろいろなことをチームとしてやっていこう
っていう形でやるのが一番いいと思います
実際それは循環器がっていうところで言うと
救急医療学会とかにもちゃんと入っていて
それをやってますよね
だからそういう戦略性なんでしょうね
実行性だと思います
なるほど
またどう戦略立てていけばいいのかとか
実行するときのプロセス
こんな感じがいいんじゃないかみたいなとこは
また個別の領域とかで話していけそうな感じですか
そうですね
実際に理学療法の業界って
基本的にやっぱり閉じてるんですよね
これはマイナス面だけを
言いたいわけではないんですけども
そんなに開いていない
いわゆる中国の古事でいう多山の石って言うんですけども
外から何かを学んでそれを取り入れて
それを自分たちのものにしようとする
感じが少ないんですね
非常にコンサバな業界なので
となってきたときに
他の業界との連携というのに
あまりうまくいけないところがあるなと
だから一般企業就職とか
開業する人たちに対して
そういったところの影響もあるんですよね
もっと広い視野で
いろいろなチャレンジをしていくっていうような
感じが非常にいいと思うというところと
学歴とキャリアの新たな評価軸
医者とか看護のところでも
はっきりとは言えないところではあるんですけど
理学療法系以外の大学院に行くっていうのは
重要なんじゃないですかね
確かに
そうですね
ちょっと前半
そろそろいい時間になってきたのもありますし
なので後半でまた未来のイメージで
学歴とキャリアみたいな
分かりやすいところもありつつ
大学院とか行くにも
他の領域っていうのもありますし
医師との連携とか
学歴を乗り越えるっていうか
違う評価軸の作り方とか
いろいろ考えていけるかなと思うので
後半ではその辺お話していけたらいいかな
ありがとうございました
ありがとうございます
45:18

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