理学療法士のキャリアの多様性
こんにちは、田代です。
こんにちは、堀です。
前回ですね、初回の収録ということで、
主に国内の理学療法の歴史的な流れ、
補足して世界の状況とか、医学の歴史とかも深掘りしていったんですけども、
それの補足会という感じで、田代がまたもうちょっと気になるところを聞きつつ、
深掘りしていくというような話をしていけたらなと思います。
はい、お願いします。
途中の話の中で、今後の理学療法士のキャリアとかも考えていく中で、
1対1の患者さん、クライアントとの関わりで熟達していくという働き方もありますし、
また公衆衛生とかパブリックヘルスみたいな方向で
1対多数に関わっていくというやり方もあると思うので、
それぞれについてもうちょっと考えていけたらなと思っていますという感じなんですけど、
脳卒中と心疾患の課題
1対1で関わる理学療法士的な関わり方がベースにはあるかなと思うんですけど、
この辺はまた堀先生が取り組まれる理学療法推論とも続いてくるところだと思うんですけど、
自分の場合は結構スポーツの腰痛とか、ちょっとまた特殊なところだと動物とかもやってましたし、
最近、理学療法推論の学会の世話人さんの中だと
痛みに向き合っているとか、流血に向き合っているとか、
いろんな疾患もあると思うんですが、
特に理学療法士というのに一旦絞ったとすると、
どの辺の領域が関わる意義が高いというか、
性系なのか脳血管系なのか、
そんなイメージがあれば聞いてみたいなと思うんですけど。
人気というのをどう捉えるかですけど、
いわゆるコンテンツとして人気というところでいくと、
今からはおそらく心実観がメインの理学療法のコンテンツになるであろうと思われます。
理学療法の流れって、これは別に文献があるとかエビデンスがあるわけではないんですけど、
1965年にできて、最初は性系系のものが、
性系というよりもアンママッサージの流れから、
老妻とか成長者と言われる人たちに対する血損だとか、死死血損だとか、
そういったものから始まったわけですね。あとは脊損と。
それを広く言えば性系です。
その後に、理学療法士の前のアンマ神経質ということで、
腰痛肩こりという流れがあって、その後にリハビリテーションではなくて、
高療法として理学療法が位置づけられたわけですね。
オペゴ、これもやっぱり性系だったわけです。
なので、1990年代前半ぐらいまでは、ずっと性系の流れが強かったんですよ。
実際に僕らが理学療法士になった頃の技術全書的な本、
前回話した技術全書ではなくて、その後に新しくできた技術全書とかも、
例えば500ページあったときに、その技術の大半が性系系の話なんです。
脳卒中に関する話って500ページの50ページ分ぐらいしかないんですよ。
だから、全然脳卒中というのが技術として取り入れられてなかった時代があるんですね。
だけども、今、例えば売れている本とかになったときに、
性系系の本が中心に売れるか決してそうではないわけで、
脳卒中系なんかというのはすごく人気があったりするんですよね。
それはなぜかというと、2001年に回復期リハ病棟というのができて、
その後2006年に診療報酬の大きな改定があったときに、
疾患別リハというのが始まったわけですね。
疾患別リハ、特に現状においては、同じ20分でも脳卒中は2450円。
性系は1850円なんですよ。
つまり、ここの値段差。
20分で500円以上の差がつけられたというところで、
単純に脳卒中がメインのターゲットなんですよね。
ただ、脳卒中というのが、今実は理学療法ではなく、
医療の発達によって、薬が良くなった。
オペが良くなったということで、重症化がすごく減っているんですよ。
どういう人が重症化するかというと、基本的に高齢者なんですね。
高齢者じゃなく、若年層の神経性の脳卒中とかはカテテルで取ったりだとか、
あるいは、いわゆるゴールデンアワーと言われる、
今ゴールデンアワーが伸びたらしいんですけど、
TPAを妖怪剤を使うタイミングというのが早ければ早いほど、
つまりが解けるというのが、
僕が理学療法師になった頃に言われ始めたんですけども、
それ以上に今の方が確実に良くなっていて、
重症化が防げていて、脳卒中における経済損失というのが割と低い。
死亡率も肺炎に抜かされて4位になっているので、
ウィメンズヘルスとそれに関する課題
実は脳卒中はそろそろ良いかなという時代に入ってきているんですね。
じゃあ、どれが一番生活に影響が出て、
そしてどこが手つかずかったら心疾患なんですか?
心疾患は2年前かな3年前かな、やっと回復期の対応疾患になって、
回復期で見ていけるんですけど、
心疾患に対する理学療法師の教育ができてなかったから、
実は回復期で心疾患をやっているところってものすごい少ないんです。
あとはドクターがいない。
それを増やしていくことによって、
例えば今運動機が6単位から4単位に減らされて、
運動機で儲からないかもしれない。
じゃあ、次脳卒中がそれが来るという風なことも言われていて、
だとすると心疾患というのが、
おそらく回復期を中心としたところで、
動きはそっちになるだろうということです。
なるほどですね。
自分が学生時代、病院実習行っていたのが
市街大とかだったんですけど、
あそこだと結構心臓リハとか盛んにやっていましたし、
そういうところが今後増えていく可能性はあるという感じですか?
旧世紀はやっぱり心疾患が多いんですよ。
回復期。
メインの医学療法士が扱う疾患のメインが心疾患。
回復期の心疾患。
あとは在宅の心疾患になるであろうということですよね。
なるほどですね。
呼吸器とかは何ですかね?
呼吸器はですね、
併発するから必ず知っておかなければいけないということもあるんですけど、
呼吸器って実はコストが1800円で一番低いんですね。
呼吸器ってとっても大事な割には、
病院の中では実はイニシャチブを取れていない疾患なんですね。
これちょっと多少語弊があるかもしれませんけど、
それはもう呼吸理学療法の対価のある先生が、
もう呼吸器をずいぶんずっとやってきたと。
呼吸器と心疾患の違いって何かわかるかって言われて、
何ですかって言ったら、
心疾患は金持ちの病気だと。
呼吸器は貧乏人の病気だと。
だから厚生労働省は呼吸器に金出さんって言ったんですね。
それは例えばどういうことかというと、
呼吸器で一番問題になったのは最初は人肺ですよね。
単行だとか労働系の人肺で肺がやられる。
これはだから労働者の病気なんですよ。
そしてその後は煙草です。
これ煙草っていうのは、そういう労働者系の人たちが多く吸う。
つまりエグゼクティブの人たちっていうのは、
人肺も吸わなければ煙草も吸わんでしょ。
エグゼクティブは何か、
飯いっぱい食うやろ、高級なもの食うやろと。
だから心疾患になる。
つまり金持ちの病気ということになるとすれば、
政府は金持ちのために動くと。
だからそういう労働者系のところに医療保険を動かすんではなくて、
心疾患系の方にお金を実際動かしてるんだってその人が言ってたんですよ。
なるほど。
だからどうしても呼吸器って大切だとはわかっているけども、
お金が動かん。
特に今もう高速腺肺疾患っていうのが、
実はもう時代が終わって、
肝室炎肺炎の時代に入ってきてるわけですよね。
肝室炎肺炎っていうのがやっぱり命に関わってくるので、
理学療法でどうにかなるっていうわけでもない可能性はあるが、
ただやっぱり呼吸理学療法によってかなり緩和することもあるので、
知識とか技術という意味では、
特に在宅においてすごく重要であろうということですね。
なるほどですね。
今後、回復器における心臓リハとかは注目されてくるでしょうし、
あと小児分野とかは今後どうとかあるんですかね。
小児というのをどういうふうに捉えるかということになってきますけど、
いわゆる脳性麻痺系は、
これはもう完全に子どもが減っている、
医療機器が良くなっているので脳性麻痺が減っているんですよね。
なので、いわゆる僕らが小児で習ってた小例というのが極端に少ないです。
あるとすればNICUのところで、
未成熟児って最近言うんですよね。
昔でいう未熟児と言われる子たちというもののリハというのは行われたりはしてますけど、
期間が短いですよね。
絶対数が仮にあったとしても期間が短いので、
本当に一部のところでしか行われないというところがあると思います。
で、小児という意味を広く言うとやっぱりこれは公衆衛生だと思います。
今やっぱり弱い子たちが増えているというふうに、
昨日もなんかデータが出てたんですけども、
とにかくやっぱり骨折者が多いと。
これ、1980年、2000年、2020年で取っていくと、
倍ぐらいの骨折者数らしいんですね。
要は転んだら骨折するという状態になっている。
これはやっぱり小児における運動の問題というところになってくるので、
個人的には小児イコール公衆衛生かなと思います。
なるほどですね。
公衆衛生系だと、前回だと結構高齢者寄りの話もあったりとか、
なので小児もあるという感じなので、
ちょっと後半で一体多数に向けてどうするかみたいな話もできたらなと思うんですけど、
もうちょっと個別で見ていたときに、
最近結構ウィメンズヘルスというか、
3前3後の経験とか、こういうところも結構力を入れていこうという
理学療法士も周りで見るような気がするんですけど、
産婦人科領域という感じですかね。
こういうところとかはどうなんですか?
個人的にはとっても重要な分野で、
特にウィメンズヘルスになると、
3前3後のみならず、ウィメンズヘルス、メンズヘルスという、
高年期の話とかも出てくるんですけど、
ちょっと3前3後だけの話にいくと、
要は厚生労働省は出産は病気と認めていないわけですよ。
だから医療費使えないですよね。
だから病院がどうこうするのではなくて、
行政がやる話なんですね。
なので病気じゃないというところになったときに、
理学療法は実は診療報酬をもって入れないというのが
根本的な問題なんですね。
なので3後に腺腸関節痛とかは対応できますけれども、
3後鬱とかになったときは、
実は今は在宅医療でやってます。
僕もしばらく3後鬱で、
人に腰痛があるからといって、
鬱と腰痛のケアで訪問で入ってました。
そういう形で訪問リハの可能性というのはすごくあると思うんですよね。
ただ処方が出ないです。
特に精神科系は、
精神科の訪問リハって理学療法はいけないんですね。
精神科の訪問リハって作業療法師しかいけないので、
だいたい精神科系の人たちって痛みを持ってたりするから、
痛み系で処方が出たらいけるけれどもっていう感じ。
ウィーメンズヘルスってやっぱり制度上の問題と、
あとは結局意識が高くて、
お金を払ってでも自分をどうにかしなきゃいけないという
お母さんとかはうまくいくんですけど、
そうじゃない、例えば3人目の子供がいて忙しいとかっていう人たちが
時間が使えなくてうまくいってないというのが多分あると思います。
なるほどですね。
ニーズもあるし、社会的意義もあるけど、
制度上ではなかなかしづらいというのがあるから。
もし理学療法師でそういう領域に関わろうといったら、
独立してやるとか、
何か別の切り口から入って関わるみたいな。
あとは産婦人会議とチームを組んで、
入院中あるいは入院前から、
理学療法を一つのケアの柱にしましょうというので、
そこから給与をもらうということですね。
診療報酬ではなくて。
実際そういうのをやっている人たちもいるみたいです。
なるほどですね。
メンタルヘルスへのアプローチ
あと途中で産婦物とかメンタルとかの話も出て、
この辺結構堀先生も取り組まれていると思うんですけど、
メンタルヘルス関連で理学療法師が関わっていこうと思うと、
どういう場でとかどういう取り組みができそうとかあるんですかね。
世界の潮流を見ると、
結構今メンタルヘルス系に理学療法が入りましょうという流れはできつつはあるんですけど、
やっぱり理学療法はフィジカルなのでっていう、
それは世界どこでも同じように問題はあるんですけども、
いわゆるうつだとか。
昨日も実はIOPTMHで世界メンタルヘルス理学療法の国際会議で喋ってたんですけど、
ウェビナーやろうと言った時に、
接触障害と家庭内暴力についての理学療法をやるんだって言って、
両方とも全然わからないので聞いてみたいと思ってるんですけど、
世界では本当にメンタルヘルスって言った場合にかなり広い。
広いですね。
トラウマ系に入っていくんですよね。
トラウマというのも日本では全然考えられないですけど、
戦争トラウマが結構あるということですね。
日本に特殊なところ、
世界にとも言ってもいいんですけど、やっぱりうつを僕らはどうにかコミットしたいと思いつつ、
うつって初期症状として結構身体症状が出るんですよね。
身体症状が出る疾患であれば、我々理学療法士の出番だなというところをいろいろなところで訴えかけて、
精神を治療するんじゃないと。
身体を治療しながら精神に対する何かしらの変化を打っていこうということを考えると、
理学療法がうつに対応できるというふうにはエビデンスもありつつ、
それをどうにか広げていきたいなと思っているのが今の僕のメインの活動になっています。
動物療法の可能性
なるほどですね。
そうですね。この辺で整形的なところから脳血管、心臓、呼吸器とか、
小児だったりメンタルだったりありましたけど、
あと自分個人としてはひょんなきっかけで動物とかにも関わるきっかけがあって、
たぶん奈良先生とかも動物に関わる。
切り開いた人ですね。
あった気がしますし、動物とかそういうところだと堀先生として関わるうつとか。
実際に動物というものの、もちろん医療保険が使えないわけだから、
お金がどこから出るかってなったときに、
たとえば獣医師っていった場合に、
動物病院の先生ですか?じゃなくて、大半が家畜の先生ですよね。
なので、家畜における動物の理学療法なのか、
あるいは競争馬とか、お金を生んでくれる動物の理学療法なのか、
猫だとか犬だとか、ペットの理学療法なのかというところで変わってくると思いますけど、
実際に猫とか犬の理学療法をやりましょうという方向は、
動物病院とかでは打ち出しているところはいくつかありますね。
そうですよね。
自分も、たとえば動物理学療法っていったときに、
獣医師さん側の流れと、
理学療法師から動物に関わろうという流れもあると思っていて、
以前獣医師さんで動物理学療法というのをやっている方が
北海道の大学で訪問していたんですけど、
そこはヘルニアになったダックスフンドとかに対する
オペ後のリハビリとか運動指導みたいなことをやっていた感じがありますし、
大学病院的な感じでやるのか、民間の動物病院でやるのか、
また自分の場合は競争馬とかに関わっていたので、
そうすると町教師さんとか獣医師さんもありますし、
馬主さんカールの依頼とかもあったりするので、
結構動物は関わる動物と、
どういう疾患とかどういうところに関わるかというのは
いろいろ余地があると思うので、
教育と公衆衛生の関係
また自分も気づきがあれば話したいなと思います。
動物のところでいうと、
理学療法よりも実はPO、
偽装物理の人たちとの関わりが結構クローズアップされたりしますよね。
偽足だとか、
例えばイルカのフィンゴを作ったりとかですね。
あれはすごい面白くて、
あそこに理学療法入る余地があるなと。
やっぱりシシケッソン、セキソンというのは、
理学療法史が広がった理由の一つなので、
そこはやっぱり我々が入っていく余地があるのかなと。
そうですね。
ちょっとまた動物は動物で、
またいつか深掘りたいなと。
そうですね。
なんか個別で臨床的に関わる対象として、
ここまでちょっといくつか挙げましたけど、
他にこういう領域もあるよというか、
可能性があるというのは何かありますかね。
もちろん教育とか研究だとか、
予防というところは、
当たり前のところにあるというところですけど、
前回少し話をしましたけど、
やっぱり企業ですよね。
ヒルスケア系のものという、
例えば靴とか、
あるいは服とか、
そういうのはすごく僕は理学療法士、
やるべきだよなと思ってますし、
それこそ医療機器メーカーなんかも、
そういったところがいいと。
あと、それ以外の企業で何ができるかというのは、
これを模索してみないとわからないとは思いますけれども、
実習を通して人と接しているとかということも、
一つの売りになってくるので、
もしかしたらコンサル系とかですね、
そういうのもあるのかもしれません。
ただそうなってくると、
理学療法じゃなくて、
単に話が上手い人とかということになってくるので、
理学療法の学びを通してというのは、
なかなか種類が違ってくるのかなと思ったりはします。
そうですね。
営業にもできるとか、
マーケティング的にニーズを深掘るとか、
そういうところもできるでしょうし、
その辺だと一体多数に関わる、
企業とかに関わると、
そういう方向にもなってくると思うので、
ちょっとそっちにも移していけたらなと思うんですけど、
前回だと高齢者寄りの地域での
公衆衛生的な関わりもあるし、
今回の話だとまた小児分野である
というところがあったと思うんですけど、
例えば高齢者をイメージしたときの
地域とか公衆衛生的に考えていくときに、
例えば高齢症予防とか転倒とか、
いろいろあると思うんですけど、
高齢者に関するどういう課題に対してだと
考えていきやすいというのは何かありますかね?
基本的に公衆衛生、予防とかになったときに、
医療保険を使わずにどうするかとなったときに、
高齢者の方が個人でサービスを提供してもらおうとするのか、
行政が高齢者の方に提供するのかというので
大きく変わってくると思うんですけども、
基本的には行政は医療費を使わない、
介護保険を使わないという方向にする。
ということは元気にいてもらうのが一番いいので、
そこに対する投資として、
行政が予防の運動だとかをさせましょうというのが、
一時期ガッと流行ってやったんですよね。
介護予防って。
一定の効果はあったと思うんですけども、
それがものすごく継続的に一つの事業としてやられているかというと、
なんとなく下火になっている感じはあるんですよね。
つまり、そういったところってニーズがあったとしても来ないんですよ。
元気ですごくやる気のある人たちが来るんです。
結局そうなりますよね。
だから元気な人が元気になるだけであって、
そうじゃない人をやりたいというところが救えないというところが
予防の実は難点で、
結局、筋力が10から0まであった時に、
5になったら仮に転びますとなった時に、
8とか9の人ばっかり来るんですよ。
6、5、4が来てほしいのに来ない。
来れないというのもあるかもしれないですね。
なので、そこをどう救うかというようなアイデアがもしあると、
本当の意味での公衆衛生ということになるし、
そこに理学療法が関わるのか、トレーナーが関わるのか、
実は業種間のいろいろな境界の問題が出てきます。
確かに。そうですよね。
あと男性女性とかもあるような気がして、
結構女性の方がそういう運動教室とかよく来るというのもありますし。
なのでピラティスとかヨガとかの方が人気が出てくるんですよね。
だから予防予防と言ってますけど、
スポーツケーターとかヨガとかやってる人からすると、
お前ら病院におれよと。
なんで俺たちの境界を審判してくるんだという、
もし自分がスポーツ系にいたら、
理学療法をしくんなよと思うと思います。
確かにそうかもしれないですね。
なるほど。
なので高齢者で介護予防とかで関わろうとした時に、
ターゲットになり得る人とならない人といて、
特にまた関わり方によって、
他の職種との兼ね合いも出てくるという感じですし。
スポーツとかに関わると、
子どもの身体に関するところも結構、
他の業界からのところかなと思いますけど、
子どもにもうちょっとアプローチするとなると、
どういう関わりがあるとかありますかね。
最近スクールトレーナーという制度が始まりつつあって、
学校の中に、保健の先生ほどいる必要はないかもしれませんけど、
月1日とか、2週間に1回とかに入って、
何か運動系の問題などがある子たちに対応するとか、
あるいは体育教官と一緒になって体操を作るとかっていうのは、
すごい価値があると思うんですけど、
現在はそういうふうには動けてないですね、まだ。
これはだから教育系、いわゆる文化、
厚労省じゃなくて文化省がどう動くかに
関わってくると思うんですけども、
子どもの健康というのは、
家庭よりも学校で管理した方がやりやすいんですよね。
家庭内管理というのは価値観がそれぞれあるけれども、
学校内管理でやっていけて、
特に4、5、6年生くらいの時の、
女性であれば第二次成長が始まって終わる頃、
男の子であれば始まりそうな頃の時に、
やっぱり運動をやっておくってすごい重要だと思うんですよね。
特に助犬生とかもそうなんですけど、
脳の活性化って一番脳に血流を送ることだとも言われてるんですよね。
だから暗記する前に走れっていうようなこともあるので、
実はそういう意味で運動をするというところで、
そこでメンタルとか健康、全部のところにアプローチできるかもしれないという可能性があるので、
広くいわゆる青年期まで、幼児期から青年期まで、
幼児、少年、青年期まで何かしら入っていくことに
価値は実はあるとは思っているんですよね。
その辺、最近部活とかもやっぱり学校の先生が
関わるの大変だよねって言って外部に委託するとかも
今後増えていくことも予想されるので、
そういう形で理学療法士なのか、
そういうトレーナー的な人が子供に学校を通してとか、
広く関わる可能性はありますよね。
実際もう多分関わっている人っていうのは地域地域にはいるんだけれども、
ビジネスモデルになってないということですよね。
ビジネスモデルはビジネスモデルという言い方が良くないな、システムですね。
システムにならないとそれが乗らなく、
つまりあの学校に行ったらできるっていうものと、
あの地域に行ったらできる、あるいは日本全国でやってるっていうので
だいぶ違ってくると思うんですね。
例えば運動機に関する診察のところで言うと、
即案に関するものがかなり定着して、
もともと即案って結構悪化してたんですね。
だけど最近もう小学校の低学年とかで即案で診察に来たりするんですよ。
僕結構即案見てるんですけど、
やっぱり早い段階からやると悪化しないんですよね。
やっぱり理学療法介入って結構価値があるんです、即案とかに。
だからその医療的な介入もできますし、
あるいは予防的なものもできますので、
理学療法士の社会的役割
理学療法士のやはりある程度知識を持っている人たち、
経験を持っている人たちっていうのは、
社会の役には立つんだろうなと思っています。
なるほど、確かに。
即案とかはなかなか体育の先生とかだと、
どう対応していいかわからないっていうのもあるかもしれないですし、
部活とかでもちょっと難しいのもあるかもしれないので、
その辺は結構理学療法士の活かしはそうなっておりますね。
あと、高齢者と小児とかの話をしていたんですけど、
おそらく働く世代の、
もともと労災とかお話もあったけど、
腰痛肩こりとかもありましたし、
その辺も結構最近産業の理学療法士とか、
そういう活動をする人も増えてきていると思うので、
もうちょっと働く世代とかを見据えたときに、
公衆衛生的に関わるやり方って何かあったりしますか?
それはもう完全に僕は鬱です。
やっぱり鬱の経済損失が大きすぎて、
これを実際にちゃんと計算したデータっていうのが近頃ないんですけど、
おそらく4兆円ぐらいの経済損失があるだろうと。
GDP自体がだいたい500兆ぐらいなので、
1%違い経済損失が鬱で起きているんですね。
鬱ってどの世代に起きるかというと、
20、30、40ぐらいで起きてくる疾患なので、
これはやはり止めないといけないんだろうと。
実際、外来者数というのが年間200万弱いるんですよ、今。
200万弱いる人のうちの50万減らすだけでも、
1兆円の損失が避けていると。
じゃあ理学療法は鬱を治せるんですか?
ということがあるかもしれませんけど、
治すのではなくて、させないようにするということですね。
だから予防をいかに早くできるか。
つまり鬱という病気の特徴が、
治っちゃうと治らない。
治らないと言うとちょっと語弊がありますね、治りにくい。
治らないようにするというところに、
いかに介入していけるかというのが、
すごく重要だと僕は思っていますし、
本当に社会的意義があるところだと思います。
鬱と経済的損失の関係
なるほどですね。
改めてこれまで話してみて、
予防的に広く衆衛生で関わることによって、
悪い状況にならない人を減らすというのも、
本当に意義があるし、
熟達した臨床の能力がある
理学療法師が増えることによって、
もしそうなったとしても、早く回復できる。
だから両方やっぱり、
良い相乗効果が生まれる可能性があるという感じですよね。
なので、理学療法というところだけの視点になると、
広い分野でいろいろなことができるよと。
理学療法師という資格はあくまでも、
ディズニーランドの入場権であって、
何かやりたいことは自分で決めていいんだよ、
という状況になるというのがすごくいいと思うんですよね。
単にアフターファイブだとか、
土日のほうがすごく重要で、
それをやるためにある程度安定した給与を稼ぎたい。
今日は東京で過ごして、
来年は沖縄で過ごして、
その次は北海道で過ごして、
そういうのは許されるんですね。
その人のライフスタイルに合ったことももちろんできますし、
ものすごく頑張って研究したり開発したりして、
ある程度の恩恵を得れるという人も出てくるでしょうし。
だから今ちょうど職業的過渡期なんですよ。
結局みんな、
ネガティブになるというか、
センチメンタルになっているんですよね。
このセンチメンタリズムというものの先というのは、
可能性があるからセンチメンタルになるわけですよ。
その可能性というものを、
誰が指し示せるかなのかなと思います。
なるほど。
その辺でこのアドバンスドセラピストの配信で、
なんかちょっといい未来が見えたなみたいな。
そうですね。
そんなことができるんだと思ってもらえるだけでも、
いいのかなと思いますけどね。
そうですね。
あと途中で企業という話も回っていたんですけど、
自分の大学だと結構、
企業を就職する人もたくさんいて、
分かりやすいところだと、
ASICS、ミズノとかもありますし、
オムロンとかワコールとか、
ちょっと医療に近しいなとかスポーツ領域もあるし、
保険だとか、
もうちょっとデジタル系とか、
結構いろんな領域もあるかなと思うので、
前半部分だと臨床とか予防とかも、
やっぱりある程度の国としての経済的な基盤がないと、
そういう社会保障的なことにお金回せなくなるというのもあると思うので、
おそらくもうちょっと資本主義に寄ったような企業とかで、
ちゃんとビジネスも作りつつ、
社会的に意義のあるような商品サービスを出していくみたいなのは、
個人的に価値を感じるところではあるので、
その辺も事例とか、
こういう領域もあるよみたいなことは、
今後伝えていけたら嬉しいですよね。
企業、いわゆる資本主義経済の中に入るのであれば、
できるだけ早く入った方がいいと、
誰かに言われたことがあります。
医療にどっぷり使うと、
お金よりもヒューマニズムに引っ張られちゃうんですよね。
だけど資本主義って、
ヒューマニズムを道具にして、
お金を引っ張るということをしないと、
ヒューマニズムに引っ張られすぎちゃうと、
儲からないんですよね。
だからなかなか社会貢献とか、
事業料理するの難しいと思います。
医療職ってヒューマニズムにめちゃめちゃ引っ張られちゃうから、
40くらいまで理学療法士して、
そこから企業しようとかって、
だいたい失敗しちゃうんですよね。
それはヒューマニズムなんですよ。
だから要はお金取らんほうがいいかなとか。
自分の値段設定もできないんですよね。
要は一旦そういえば2450円だったから、
1時間じゃあ6000円くらいの設定にしようみたいになって、
それでは無理なんですよね。
そうしようと思うと、
1つの店舗で1000万円以上上げようと思った時の
計算とかにした時に、
1人1万円以上で見ないとやっていけないとか。
そういうのがやっぱりできない。
難しいですよね。
病院って僕は有地獄って呼んでるんですけど、
勝手に落ちてきて、
勝手にエサがんにできてくるものなんですけど、
起業したりだとか、
あるいは整骨院みたいな、
資本主義と医療
営業で狩りに行かなきゃいけないわけですね。
狩りできないんですよ。
年取ってくると。
マインドの違いがありますね。
企業系だとか、
起業というのは起こす方も、
企業と起業は早いうちに僕は動く。
理学療法というものの知識を道具として使って、
何ができるかという風に動くことを
やった方が僕はいいよと思っています。
30までには動いた方がいいと思っています。
そうですね。そうかもしれないですね。
そういう意味では学部、
周りだと学部卒で企業に行くという人もいましたし、
大学院で修士博士で研究してから行くという人もいましたし、
周りでいろんな事例がありますけど、
大学院だとアントレプレーナーシップみたいな、
企業化精神の講座とか、
そういうところを受講して、
実際に自分で会社を作ってみたいな人もいたので、
そうするとそうですね、
20代くらいからもしそういう資本主義の方に
興味があって入るんだったら、
早い方がいい。
とはいえ現場で深い知見があったのが
生きる可能性もあると思うので、
絶対にある程度医療にいたから
無理というわけではないと思いますけど、
そのへんのバランス感覚がうまく取れるようにするといいですね。
そうですね。
人の精神をずっと見ながらだとか、
人の体のハンディキャップの部分とかを見ながらやると、
やっぱりね、僕なんか完全にそうなんですけど、
いわゆるセンチメンタリズムOSがめちゃめちゃ強いんですよ。
だからお金を儲けるということに対する、
どっかで嫌悪感みたいなのが出てくるっていうのは、
最大の弱点になるんですよね。
だからこれがみんながみんなそうだとは思いませんけども、
僕が知っている周りの同年代の人たちっていうのは、
お金欲しいくせにお金は敵だみたいな人たちって結構いるんですよ。
そうなる前に、そのOSがインストールされる前に行った方がいいし、
逆にこの年代、僕は今47ですけど、
47の段階でそのOSがインストールできていない
医学療法人は僕は信用できないんですよね。
なるほど。
もちろん企業の手伝いをするとかアドバイスをするとか、
それによって対価の報酬を得るというのはいいと思うんですけど、
自分がサービスを作ってそのサービスを売っていって、
結構難しいですよね。
なるほどですね。
どっちもありますよね。
多分最初に医療の方に行くと、
ビジネスとか資本主義の方に行くのは難しいと思って、
最初に資本主義の方に行ったとすると、
だんだんそっちもどんどん行こうとすると、
人の欲に触れすぎて嫌で、
田舎暮らししたいなみたいな人が出てくるような感じで、
もうちょっと医療に関わりたい人も出てくるかもしれないですけど、
一旦若いうちに資本主義的な方に行っちゃうと、
もう病院で働くとかなかなか行きづらいとかがあると思うので、
最終的にどの辺に落ち着くのがいいのかなと思います。
私は例えば僕らが理学療法士になった頃って、
40人定員だったんですけど、
そのうちの15人くらいは社会人経験者なんですよ。
だから企業に入ったけど、
やっぱり合わなくて理学療法士。
だいたいそういう人たちで理学療法士を継続してるんですよ、
友人たちで。
なのでヒューマニズムの方が好きだったっていう人たちっていうのは
やっぱり一定数いるんだろうなという。
最近はもう一回仕事してっていう人が大学に来ないので、
専門学校の一部いるとは思いますけども、
時代的にはやっぱり医療系で、
お金というものももちろんだけど、
それ以上に感謝されるとか、
人との触れ合いをという、
ヒューマニズムの部分に価値を見出している人たちっていうのは、
結局その医療系に来てたなという印象があります。
確かにそうかもしれないですね。
なのでビジネスと社会貢献の狭間というか、
人の欲の部分とヒューマニティなのかわからないですけど、
多分どっちも揺れ動きながら触れると思うんで、
なので現場で医療とかにどっぷり関わっていた人も、
あんまり資本主義的なやり方を兼をせずに、
うまく共同できるといいのかなと思います。
このあたりちょっと一応解説をしておかなきゃいけないのが、
資本主義は僕は全然否定はしておらず、
お金を稼ぐっていうのはとても重要なことだと思いつつ、
そのお金を何に使うんですよね。
そこが単に自分がおいしいものだけ食べるとか、
ポルシェ乗ったろうかとか、パテックの時計買ったろうか。
それはそれで目的地としてはいいかもしれませんけど、
お金って結局数字なので、
使う時に初めて効果を発揮するエネルギーなわけですよね。
そのエネルギーを何に変えようとしているかというものを、
ちゃんと志望している人。
つまりそういう、例えば社会貢献もそうでしょうし、
自己実現もそうでしょうし、地域のためだとか、
エネルギー循環をさせるための使い方をしている人であれば、
どんどん儲けるべきだと思うんですよ。
ただでも自分は数字が好きで、
数字を増やしたいとかってなった時に、
効果が生まれないので、
それはあまりお金の稼ぎ方としては望ましくないと思うんですよね。
なるほどですね。
例えばそういう人をイメージしたりすると、
もう類進課税を強めて、
お金持ちの人からは税金が取られるようになって、
それが社会保障とかに還元していけば、
それはそれでもいいかもなって感じですかね。
でもそうなったら、
そうなったで、
ちゃんと社会で還元している人たちが今度は。
その辺りはなかなか難しい問題かもしれませんけど、
やはりお金を稼いで何をしたいかというのが語れる人。
俺は店舗数を増やしたいからお金を稼いでいるって言うと、
その店舗数を増やして何ですかって言われる。
なぜの問いにどれくらいその人が答えられるかですよね。
少なくとも、
結局我々っていうのは社会に住んでいる人間なので、
その社会に対して何かしらコミットしようとするっていう部分が
すごく重要だと思うんですよね。
その社会における個人なので、
個人を通して社会を変える。
あるいは社会を通して個人を変えるという、
特に僕の場合はやっぱり平和だとか、
あるいは足りてないところを満たすっていうような発想が
広い意味でのヒューマリズムですよね。
自然環境もそうでしょうし、動物のためとかってもそうでしょうし。
その部分にちゃんと考えが向いている人であればいいなっていう。
そうですね。
おそらくこの今、音声配信でここまで聞いてくれる人は、
多分そういうのに興味ある人が。
まあ、経由でしょうけどね。
だいぶ経由だと思いますけど、
多分資本主義どっぷりの人は全く聞かないとは思うので、
多分そうかなと思いますけど。
未来のセラピストの可能性
そうですね。前回の話とまた今回の話で、
理学療法士とかセラピストの人が臨床的にこういう領域でも
できるかもっていうのも見えてきたと思いますし、
もうちょっと広く公衆衛生的に関わるフィールドとしても
高齢者とか働く世代とか、商人の中でもあるでしょうし、
企業を通してとか、そういう事業を通してできることというのも
大まかに見えてきたような気はするので。
そうですね。アドバンスとセラピストという感じで。
一つ一つのこういうことしかできないという考え方じゃなくて、
かなりやれることが多くあるというのは、
だんだん伝わってくるかなと思いますし。
その中で例えば聞いてくださっている人が、
これを深めて欲しいとか、この話を深掘りして欲しいとか
というのがあれば、おそらくそれの要望に答えることはできますので。
そうですね。
もうちょっと運動機の話を聞きたいとか、
運動機の未来ってどうですかとか。
そうですね。
割と幅広くネガティブな情報とポジティブな情報、
すべてにエビデンスを持っているわけじゃなく、
僕の経験値とか田代さんの経験値に踏まえているものもありますけれども、
普通の人よりは情報を持っているというところで、
おそらく提供できる。
プラス、我々の経験を通しての未来予測みたいなのを
つなげることができると思いますので。
そうですね。
そんなところで、聞いてくださった方の意見も聞きつつ、
いろんな切り口でしゃべっていけたらなと思いますので。
1回目の補足プラスアルファみたいな話になったかなと思いますけど、
今回はこの辺で終わりにしようと思います。
ありがとうございます。
ありがとうございます。