練習拠点は流通経済大学に戻られたということは、また大学時代当時の練習環境の中でトレーニングされていたってことですか。
そうですね。今までやってきたコースをうまくフルに使いながら、あとは他のチームに練習に行ったりだとか、長期の休みの時にはナショナルチームに合宿に参加したりだとか、今までにない刺激を受けながら茨城の流通経済大学では自分のトレーニングをする。
自分のトレーニングの答え合わせを合宿でライバルたちと切磋琢磨して見つけるっていうところをよく繰り返してやってましたね。
なるほど。他のチームにも行かれたこともあったんですね。
そうですね。その当時はチームケンズの江島さんのもとに練習で合宿とか行かせていただきながら、そこでの指導を受けて競技を続けてました。
そうですか。わかりました。ありがとうございます。
そして江島さん、現役生活が終わりまして、2017年ですよね。日本選手権で最後優勝されて、ここで一戦を退くという形になるんでしょうね。
僕はちょっと衝撃的だったんですけども、日本選手権を勝って引退するってかっこいいじゃないですか。これも最初から決めてたんですか?
そうですね。最後は勝って優勝したいっていうことをずっと自分の中で言い聞かせたことと、あと私の中でその辞めるタイミングっていうのは始めるタイミングと同じように大切じゃないかなと思ってました。
その中で上手くいかないで燃え尽きて終わるっていうその辞め方もあったんですけど、私の中では勝って終わるっていうどちらかと言ったらスパッと辞める方をイメージがすぐにできたので、最後の日本選手権は勝って終わらなくちゃいけないなっていうところで、今まで以上に集中して本当に緊張感を持って取り組んだシーズンでしたね。
最後のレースというのはレース中はどんなことを考えてたんですか?
最後はレースをしながらこの景色を目に焼き付けようっていうか、この道路で自分が走ることはないのかなとか、多くの人の歓声を聞きながら走ることはないのかなと思うことが最後の方向を自分の中で考えついたので、しっかり焼き付けよう。
心の中に焼き付けようっていうふうに周りをいろんな神経を使ってですね、みんながいるっていうところをみんなの声を感じながら、声援を感じながら走ったっていうのは今でも忘れてないですね。
しかもそれで勝ち切るっていうのはすごいですよね。
そうですね。最後はやっぱり自分の人生を賭けるというか、これが最後って決めた時にどれだけ力を発揮できるか、自分の本気度がここで試されると思っていたので、この当時も選手兼監督という立場でレースには臨んでたので、自分の教え子にも監督の本気度を見てほしかった。
またこれから流通経済大学に進学したいっていう選手たちにも、こういう思いでレースに戦っているんだぞって、こういうことをやって勝ち切るんだぞっていうところを見てほしかったので。
なるほどね。スイム、バイク、ランありますけども、トランジッションも間に入って、やっぱり自分のイメージ通りのレースができたんですか?
いや、その時は雨が降って寒かったんですね。私は寒いのがとても好きだったんですが、この最後の日本選手権に向けてはランニング勝負ってもう分かっていたので、体重を4キロ落としたんですよ。
あえて減量したってことですか?
減量しました。ランニング勝負でどんなに前との差があっても勝てるように、これから選手から指導者に本格的になる時に、やっぱり体をどうやって絞ったら体を絞れるのか、減量するにはどうやったらいいかっていうのを自分は1回経験しようと思ったんですね。
なので、1日2食っていうのは変わらずやりながら、食事の前にキャベツいっぱいのサラダを食べる。その時に夜食べるのは結構鍋を。栄養もたくさん取れて、タンパク質とか野菜も取れて、そしてご飯を食べるっていうところで体重はもうどんどんどんどん落ちていきましたね。
63.5から64キロあったんですけど、それを60キロにまで落として臨んだんですけど、やっぱり体を絞ると脂肪も減ってくるので寒さに弱くなってくるんですよ。
なので、最後のバイク降りてランに移るときのシューズがなかなか履けなくてですね、集団の一番後ろからスタートだったんで、その先頭に追いつくまで、体が丸まるまでは結構時間かかりましたね。
いやーすごいなー。わかりました。ありがとうございます。そしてその2017年、現役最後のオレースを優勝されて、指導者の道にということなんですけども、流通経済大学の監督に就任されるんですよね。
そうですね。
2018年、現役の選手と指導者、相当な違いがありますよね。
まだ選手辞めてすぐだったので、その期間は短かったので、なんか自分ができることは一緒に体を動かしながら、一緒に選手と一緒に練習しながらやってたことが多かったんですけど、もう今はですね、どちらかというと見てる時間の方が多くてですね、
やはり年々上から見て、冷静な判断をしながらフォームをこうした方がいいとか、もう少し体重移動をこうした方がいいとか、もう少しこういうものを摂取した方がいいよっていうようなアドバイスの方法は、なんか年々変わっていってるような感じがしますね。
そうなんですね。
選手との向き合い方なんですけども、強化とかそれから指導の難しさ、どういうふうに対応されてるんですか。
まあ、向き合いって言うんでしょうね。
練習以外のところはもうめちゃくちゃ一緒にこうはしゃぐというか楽しむ。
もう監督と選手っていうよりも、お父さんと子供じゃないですけど、冗談が言える、そういう環境を作りたいなって常日頃思ってまして。
ただ、練習に入ったときには、練習に入る前からは、もうしっかりオンとオフをしっかり分けられるような。
練習に入ったら厳しく。
そこで厳しく言われても、それは自分のためなんだって思ってもらえるような信頼関係を築くっていうことが一番大切かなと思ってます。
信頼関係ですね。大切ですよね。
日常のお父さんと息子みたいな、そんな関係のやり合い方っていうのもやっぱり大事なんでしょうね。
ご飯を食べに行ったりだとか、スーパーセントに一緒に行ったりだとか、または全く違う話をトライアーソンに関係ない話をずっとしてたりだとか、
そういうことをすることによって、選手の見ない一面を見れたりだとか、その時に監督ってこういうことを考えてるんだっていうのを感じてもらえたりだとか、
オンじゃないところのオフの大切さで、オンの厳しい指導が選手に生きて生きてるのかなっていうのは感じてます。
そうか、やっぱりコミュニケーションが一番大事ですかね。
あと今現在も当然大学の方のトライアーソン部の監督されてるんですけども、部員の構成だとか男女とかどんなような構成で今やられてるんですか。
今は男子が3人、女子が3人の6名、プラス卒業生だったりプロでやってる選手もいますので、
だいたい7名から10名ぐらいですね、出入りはあるんですけどプロの選手もあるんですけど、そのぐらいで一緒に切磋琢磨しながらトレーニングを行ってます。
有能な選手はいらっしゃいますか。
そうですね、今次世代で勢いのある平泉真子、女子の選手だったり男子でいうと、
上塚和志、大島拓人あたりはこれからやっぱりオリンピックを目指す、本当に大切に育てていかなくちゃいけないなっていう選手はいますね。
わかりました。
あとですね、実はですね、私もトライアスロンをちょっと愛好しておりましてですね、
一般のそういうエイジですとか、本当に楽しんでいる、生涯スポーツとして楽しんでいるアスリートに対して何かメッセージとかですね、何かありますかね。
常田さん見ていてすごく感じるのはトライアスロンが好きだなっていうか、トライアスロンをすごく調べてすごく勉強してるなっていうのをすごく感じるので、
楽しいから、自分が好きだから、その思いを忘れず、この自分の人生の中にトライアスロンっていうのを本当に健康のために幸せになるために楽しむために、
いろんな思い出のつくる一つのスポーツとして、いろんなところに行って、自然を感じて、海の冷たさを感じて、起伏を感じて、風を感じてっていうところを、いろんな全国そして世界で感じてほしいなというのはあります。
なるほど。僕もね、実はあんまり苦しいの、好きなことをやって苦しんでたら続かないじゃないですか。何でも一つずつ楽しみながら楽しみながらやっていくのが、これやっぱり継続させることの一つの大事な方法なのかなって思ってて、トライアスロンもスイムバイクランってそれぞれあるじゃないですか。