こんばんは、本谷有希子です。震動第12回始まりました。このポッドキャストでは、あなたが感じ取った震える事象を、私、本谷有希子が、本谷なりに読み解きます。
えー、ここ最近ずっとやってたこととしては、ちょっと今小説書きたくないなーっていうモードになってて、演劇もまだちょっとなーっていうモードになってて
あのね、ちょうどそういう時に、展覧会とか作ったりする知り合いがいて、その人から、なんか知らないけど、ちょっと本谷さん、その今度展覧会するんだけど、アート作品を出してみてくれない?っていう、よくわかんない依頼が来て
まず、え、アート作品を出すって何?と思ったんだけど、まあある会場を借り切って、そこにまあ12ぐらいの作家を出すから、その中の一つとしてっていう風に依頼を、お話をもらったんですよ、ちょっと前に。で
で、なんか面白いからやっちゃえと思って、わかりました、やりますよって言って、引き受けてたお仕事があって、それを結構長い時間かけてやっていて、で、ついにこの8月1日からその展覧会の会期が始まっていて、数ヶ月かけてやっていたアート作品を私は初めて、はい、提出した、設営してきた今状態なんだよ。
で、それがさ、今1週間ぐらい経ってんのかな、1週間も経ってないかな、なんかまあ数日前に設営してきて、その、私結構さ真面目でさ、アートを作るには一旦アート、あの勉強しないとなと思って
大学のアートの教授に話聞きに行ったり、パフォーマンスアートをしようとしたのね、私。そもそもパフォーマンスアートって、作品を物、物体として展示するんじゃなくて、その生身の体を使ったパフォーマンスをして、それをまあアートと呼ぶみたいな感じのことをどうせだったらやろうと思っていて、てかまあ相手もさ、私にそういうことを求めてるんだろうっていうのもあって
もともとはパフォーマンスアートの勉強を結構してたんだけど、そう、教授にね、話聞きに行って、今の現在地に、アートシーンのパフォーマンスアートの現在地どこですかとか言ってさ、真面目に勉強したんだよ。でも全然わかんなくてさ
で、結構いろいろ2点3点あって、結局パフォーマンスアートをやめて、普通に作品をオブジェクトとして提出するに至ったんだよ
でこれ、それをこの間出してきて。で、なんかもうちょっといろいろありすぎて、整理できないんだけど、今私が、今自分の中にある気持ちを正直にトロすると、今私はこのものすごい作品を出して
敗北感を感じてます。なんか、なんだろうね、この敗北した感じ。いやまだ全然出したばっかりで、人がどういう評価をするとか全く聞いてないし、知らないんだけど自分がパッと設定して、次の日見たんだ。見に行ったんだ、すぐ初日に
で、他の作品どういうものかも全く分からなかったから、他の人もどういうことやってるのかなっていうのを初めてお客として見に行って、で、敗北なんだよな。これなんか他の人に負けたとかじゃないの。そうじゃないの。なんか私がアートというものに負けた。というか、私が私に負けたんだよ、これ
具体的に言うと、アートをリスペクトしてしまったんですよね。これなんでこう自分が敗北したって思うかって言ったら、アートに対して全然分からないから、まず勉強したとこから入って、それはいいと思うの。やっぱりアートって文脈だと思ってるから、なんか単発で面白いものを出すみたいなものじゃないと思ってて
背景もあって、過去にこれをこういうふうに同じことした人がこういうふうにいて、この流れで、みたいなのがめっちゃ大事だと思うから、勉強よかったんだけど。結局それを勉強すればするほど、すごい真面目に考えちゃったんだよね。で、いくつか思いついたテーマというか、まあ主題というかモチーフはあったけど、なんかそれをことごとく消して、もっと交渉
そう、交渉さに飲まれたかもしれない。なんか交渉であるべきって思っちゃったんだ、アートで扱うテーマって。っていうので、大きく言うと、痛みの再生産とか痛みの消費みたいなものをモチーフにして、主題にして作ってたんだけど、なんかその痛みって多分アートの主題として扱うのめちゃくちゃ王道じゃん。
アートに限らずかな。やっぱり痛みってすごく作品になりやすいし、座りがいいなと思っていたんだけど、なんかそれがね多分間違えたなって、今改めて客観的に見て思ってる。
難しいね。あのさ、やっぱりどっかで違うジャンルからそのジャンルに行くのだから、役割ではないけど、どっかでそれって殴り込みであるべきであって、そう、その殴り込みに一旦ぜ感がちょっと抜け落ちて、なんか賢まって、みんなにバカにされないようにしなきゃみたいなので交渉なテーマを選んじゃったんだけど
いやダメなんだってそれじゃ。って今思ってる。やるべきはめちゃくちゃくだらないテーマから入って、それを超一流に仕立て上げていくっていう作業をすればよかった。
で、その大事なのがギャップだと思ってて、なんか綺麗なものを綺麗にかっこよく仕立てるのってまあ普通だから、綺麗とかはすごいっていう感動にしかならないと思うんだけど
すごくその綺麗である必要が全くないものに、すごい労力とクオリティを出していった時に、めちゃくちゃかっこいいんだけど、でもこれそもそもそんなかっこよくする必要ある?みたいな逆転現象が起こってた時に人って多分混乱して
で、多分変なもの見たなって。変なもの見たけどめちゃくちゃかっこいいなみたいになるのが多分私の中では勝ち筋だなって今改めて思ってて。だから交渉にするべきでなかったんだよテーマを。
もっとすごく凡俗というか、私の中のミーハーな気持ちを大事にして、めちゃくちゃ低俗なことから入ればよかったなーって今思ってる。これがなんか私の中の苦味の自己分析なんだけどね。
じゃあやっぱりその、あれよね、やっぱ行くからにはちょっともうそのリスペクトとともに、美術界これでいいんですか?みたいなナイフで一回ぶっ刺すぐらいの気概がないと、他ジャンルってダメだよ。
それはさ、私もともと演劇してて小説に行った人間だから、その、まあその他ジャンルの人が本業の方に作品見せるみたいな経験して思うけれど。で、それも経って私が今、他ジャンルからあの純文学書く人とかの作品を見ても思うけど、絶対飲まれんなって思う。
そう、こっちのあの作法に全然乗るなって思っちゃう。もう変なもの持ち込んでほしいから。だからただ舐めててもダメなんだよ。無知で舐めてるのもまた違うんだよね。そこにリスペクトと舐め、舐めなきゃ、舐めなきゃいけないですよ。人って、ある程度。
私でもそれで言ったら、結構舐めてきてて。今自分の演劇、自分の本業の演劇って結構舐められるんですよね。あえてめちゃくちゃどうでもいいところから入れる。この間やった芝居とかも、その、わざわざお金払って会場に行ったのに、私が始めた演劇は、
いや、この間あのYouTubeで見ためっちゃおもろい動画の話していいですか?みたいな。お金払ってリアルな現場に行ったのに、人の見た動画の話されるって。で、なんか盗作してておもろいなって思って始めてるんだけど。みたいなすごい舐めた真似ができるんだけど。やっぱりその、常にどう舐めるかって大事だなって。
だから私の今回作品は、そう、舐めが足りなかった。って思っている。けど、まあ人生初だからね。とはいえ人生初だから。もうやってみないとわかんないから。そう、やってみて、めっちゃ怪我したけど、わかったから。
これ大事に今度なんかやる時、新しいジャンルとか飛び込む時忘れないでおこうと思って。結構常に何でも言えることかなと思って。なんかやっぱ舐めたやつじゃないと、あのね、ダメよ。そこにいる、あの本ちゃんの中側の人は、なんかもう認めない気がする。舐めたやつ、舐めてくるやつしかっていう感じがしてる。
あ、でこれは、そう、一応この8月中、会期いっぱい展示してあるから、禁止状なんだけど、まあなんか詳しくはちょっとまたわかるようにしとくけど、もし興味あったら、私の、あー恥ずかしい。恥ずかしい。あの真面目にやっちゃったの、すごい恥ずかしい。うん、作品があるから、ちょっとぜひ見てください。
なんかサナイさん、サナイマサフミさんっていう写真家がいて、その人も、私写真集でさ、CRエヴァンゲリオンの台をただ撮り続けたみたいな写真集があって。ああいうのはすごい、そうそうそう、わかるわかると思っているんだけど。
私こないださ、誕生日だったの。で、誕生日にしたことが、パチンコ売ったんだよ私。バースデーパチンコ。で、なんでかって言ったらたまたま目の前にあったから。ご飯食べて出た外にたまたまパチンコ屋があって、それで禁止庁の方行ってたんだけど、その作品の兼ね合いでね。
で、出たとこにパチンコ屋があって、ああバースデーパチンコかと思って、なんかいい気がして入って。で、1万をよくわからないながら突っ込んで、すごい速さでなくなるんだよ。ちょっとわかんないの。しかもあれ何がやっぱり面白いかわからない。なんか自分でやれることがなさすぎて、たまたま出すことしかできないじゃん。
で、あれってわかんないけど、回ったりするのも結局機械の決める確率でしょ。あれに夢中になれる理由が全然私にはわからないんだよ。ただその演出、悪魔的演出があるって、そう聞いたんだ。悪魔的だって、最近のその大の演出が。それも知りたくて行って、でもやっぱりパチンコは大自体はめちゃくちゃ美しいなって思いながら。
あの、音も含め。音も含め。でも何が面白いか全然わかんなくて、誕生日に、そう、パチンコして。ノープランで、ノープランでパチンコして。何やってんのかなぁと思いながら、いい誕生日だなぁとか思いながら帰りました。
あの、過剰に整ってるものも、私はなんか狂気を感じて、そりゃそれで面白いんだよね。中途半端に整備されたものとかがあんまり面白くない。すっごい、だから顔にめちゃくちゃメス入れて整っていってる人とか、もう、やっぱ面白いんだよなぁ。なんか、うん。狂気を感じるものは基本、なんでも好き。
で、それが美しいに繋がる時もあるし、その、美しいと美衆の価値観がぐちゃぐちゃになるものとかも好きだから、整えていくことで、おかしくなってくじゃないですか。美しくなってているはずなのに何かが歪んでき始めるじゃないですか。
だから、そうそう、だから日本のその特に都市部の街並みとかは、結構狂気的なものを感じてて、その、あれって別に誰かトータルデザイナーがいるわけでもなく、各々が好きな看板を自分の店の看板とか出していった末に勝手に出来上がったものだから、あれは日本の街並みはちょっと狂気的で、だから海外のその監督とかが結構日本の渋谷とかすごい好きで使うじゃない。あれはめちゃくちゃわかる。
なんか海外から見た時にも、なんか狂ってて面白いんだろうなって。どこの文化とも違う、しかもどっかの文化がミックスして入って独自の進化を遂げちゃったっていう感じもするから、あれはなんかその変に整備しないで突き詰めて、もっと面白い、あのよくわかんない場所になっていけばいいなと思うけど。
面白くない?何だっけあの、パーフェクトデイズ、薬床工事さんだっけ?がやった映画とかも、あれとかも、なんか私その街並みの映し方面白いなと思って。やっぱりその外国人が見た、外国人のフィルターを通して見た日本みたいなのが街並みに私は見えて、だからなんか私たちが見てる感じじゃないんだよな。
同じとこ映ってるけど、なんか、あ、その外国人の人から見たら日本ってこういうふうに見えてるんだっていうのが映ってて、それがまあ面白かった。それがなんか一番面白かったかな。
だからカラオケとか、アイドルとか、日本独自のあの、でもなんか、でも萌え英雄はまだ私は受け入れきれてないかもしれない。あれこそ本当にもう日本の文化ですって言って、海外にガンガン押してるし、もう武器なんだよ、確実に武器なんだけど、あの萌え英雄、でもなぁ全然あるんだけどなぁ、なんかでもやっぱり
あの普通にJRとかさ、いろんな、町おこしとかにも使われてるけど、なんか抜けてないとちょっときついな私あれ、なんかあの女の子たちの絵で、え、みんな受け入れられてるのか、もう何も思わなくなってるのか、いやもう全然ちょっと、最後に見たらなんだろうなぁ、アニメ、アニメを見れてないかも。
私昔声優してたんだよ1回だけ、声優を1回だけ19の時にしたことがあって、なぜかね、なぜかひょんなことからしたんだけど、その時にやっぱり、アフレコスタジオというのか、で私以外はほぼプロの声優さんで、でやっぱりみんなめっちゃ可愛い声なのよ、みんなめちゃくちゃ可愛い声で喋ってて、
でもさぁ、やっぱこう、あの、だから不自然なんですよね、それはもうしょうがないよね、不自然で、なんか自分の中の何か回路を切断しないとあの声出せないじゃん、出せるあの声、っていう、私の中でやっぱりその回路切れませんよっていうのがあって、
かたくなに自分の自然であろう、いや人間ってこう喋るでしょっていう声を貫き通してアフレコしてたんだよ、いや人間ってそうじゃないから、人間ってこうだから、みたいな感じでやってたの、でもやっぱりオンエアというかアニメになった作品見た時に、私が不自然なの、画面の中で