2024-05-27 16:33

橘 克憲(株)パスコ 経営戦略本部・サステナビリティ推進・海外戦略・海外子会社担当 上席執行役員 本部長

地球をはかり、未来を創る、空間情報の活用


1953年に創業したパスコは、航空撮影を行う測量事業から今では人工衛星などの活用も含め、様々な位置情報の測位を行うサービス・ソリューション事業を官民企業に展開している。現在力を入れている、防災・減災、インフラ事業、宇宙事業のお話から、日本で積み上げた経験や知見をASEAN各国への新たなインフラ構築、日本企業の進出に寄り添うエリアマーケティング、物流ソリューションの展開などに力を入れています。様々な人工衛星を活用した高精度な測位技術と、コンサルティングなど、その総合力を活かした地球環境の持続のための事業についてお話頂きました。

サマリー

株式会社パスコは、創業1953年の会社であり、宇宙から地上、水域までの計測機器を所有しています。主な業務内容は防災・減災の支援、インフラマネジメント、環境対策、海外の支援の4つであり、地図情報や空間情報を活用して様々なサービスを提供しています。 パスコは地図情報と空間情報を活用し、遠隔の視点、近接の視点、分析能力の3つの視点を組み合わせた総合力を発揮しながら、地球温暖化や環境対策に取り組んでいます。

会社紹介・事業内容
Location Weekly Japan です。今週は、パスコの橘さんに来ていただきました。
橘さん、よろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。
では、早速会社紹介、自己紹介をお願いします。
株式会社パスコの橘と申します。本日はお時間をいただきまして、大変ありがとうございます。
当社は、概要をご紹介いたしますと、創業1953年、今年で71年の歴史を持つ会社です。
従業員数は約2,800名ですが、我々の事業内容、どういうことをやっているかといいますと、
様々なデバイス、いわゆる宇宙から地上、そして水域までの様々な計測機器を所有しています。
我々、例えば宇宙ですと人工衛星の取り扱いということも行っておりますし、
空、空域ですと飛行機、それからあとはヘリコプター、ドローン、そういったもので地球を測っていると。
そして地上は車両、そして水域は船舶、そういったものを使って空間情報を収集し、
様々な社会の課題解決、そういったものに合わせた情報の加工、処理、解析を行いながら、
空間情報サービスというものを提供している会社でございます。
我々の経営ビジョンと申しますのは、地球を測り未来を作る、人と自然の共生に向けてというビジョンの下、事業を展開しております。
主な業務内容
そして主な業務内容をご紹介いたしますと、大体4つあります。
1つ目は防災・減災、国土強靱化の支援ということで、我々の空間情報技術を駆使しまして、
防災・減災、そして国土強靱化というのを支援しております。
そして2つ目、道路、橋梁、上下水道などのインフラマネジメント、
そういったものを老朽化対策にこの位置情報を活用して様々な支援を取り組んでいる。
そして3つ目、環境対策、いわゆるサスネナビリティの推進ですが、
我々はこの空間情報、そしてコンサルティング力を使いまして、
再生可能エネルギーの普及、そして自然の保護、再生、そういったものに支援をしております。
そして4つ目、最後ですが、我々はASEANを中心とした海外の皆様、各国の支援というものを展開しております。
やはりこの日本で培った様々な空間情報の技術、そういったものをですね、
各国にぜひご提供したいといったことで展開しているような会社でございます。
そしてサービスの提供先としましては、主には日本国内ですと、
公共、国、都道府県、自治体、そういったところのほか、
民間企業様にもたくさん空間情報、我々のサービスをご利用いただいているというようなところでございます。
以上が当社の概要のご説明でございます。
はい、せっかくなんで橋村さんご自身、ご紹介をお願いします。
はい、私はですね、PASCOの経営戦略本部というところに所属しておりまして、
我々の会社の中期経営計画、それから後将来計画、
そういったものの計画を作りながら、会社のあるべき方向性、
そういったものを比較している部署におります。
そしてですね、後新しい事業、新事業ですね、将来の当社を担う新しい事業を作っていこうと、
そのためにはですね、各社さんとのアライアンス協業というものが重要ですので、
このLBMA様をはじめですね、様々な企業様と一緒にアライアンスを組みながらやるというようなところもですね、
私の仕事としてやっているようなところでございます。
はい、ありがとうございます。
私は分かるんですけども、結構会社説明一般の人にするのは難しいそうです。
難しいですよね、空間情報というのは。
はい、どうぞ。空間情報って何ですかっていう。
いわゆる地図情報ですね。例えば皆さんなじみが深いのはGoogleマップみたいな地図情報だと思います。
ああいうデジタルの情報を活用して、我々はそういった地図上に様々なですね、情報を付加していくと。
例えば人口ですとか、携帯数ですとか、様々な店舗の情報ですね。
そういったものを地図上に付加していくことによってですね、
例えば民間企業様ですとコンビニさん、様々なところにコンビニさん出店はしてますけども、
その出店する際にどこの地域に出店をすると、どれぐらいお客さんが来てくれるんだろう。
どれぐらい利益が売り上げが上がるんだろうというようなシミュレーションをそういった地図上でやっていくというようなことを、
我々の空間情報を活用してやっていただいているといったところです。
そういった地図を活用しているものが我々の空間情報サービスというもので、
だいたいお分かりいただけますかね。
これを聞いている人は、そんなに俺関係の人が多いと思うんで。
そうですね。位置情報の関連で。
ちなみにパン屋さんは関係ないんですよね。
はい。全く関係ございません。
我々パスコというのは、1983年に社名変更したんですけども、
それまではシビック航空測量、航空測量というか飛行機を飛ばして測量するというのがメインでしたので、
会社名はパシフィック航空測量という名前でした。
それだとですね、ちょっと社名も長いということもありまして、
1983年にCIAを行いまして、社名変更して、その頭文字ですね、
パシフィックエアロサーベイコーポレーションの頭文字を取ってパース5としましたので、
パン屋さんのパスコ、長塾のパスコとはまるで違うと言ったんです。
はい。ありがとうございます。一応聞いておきました。
よく間違われますので。
事業の話を聞いていければと思うんですけど、4つの軸があるというお話がありましたけれども、
少しさっきお話を読みましたけど、当初というか創業当時は、
飛行機からの航空撮影による測量を行っていらっしゃったというところなんですけど、
やっぱりそういった測量事業がメインになっているんですかね。
そうですね。現在でも測量、測るというところがメインでやっています。
ただそれを従来は測ってその成果をお客様に届けていましたが、
それを我々今では情報を加工してデータ加工したものをサービスとして仕上げて、
その空間情報サービスをお客様に届けるというようなことをしています。
それが例えばエリアマーケティングサービスと言われる、先ほどコンビニの事例で言いましたけども、
どこに出店するとどれぐらいの売上が望めそうですというようなものが地図情報サービスとして提供するですとか、
あと物流業者さんによく使っていただきますけども、
どういうルートでお客様に配送するとより効率的に配送ができるのか、
またはその地図情報をもとに今車両はどこを走っていて、
あとどれぐらいでお客様のところに届くのかですとか、
そういったような空間情報サービスとしてウェブ上でお客様にサービスするというようなところまでやっているといったようなところです。
防災・減災の取り組み
ありがとうございます。ちょっとせっかくなんで、防災の話もお伺いできればと思うんですけど、
やっぱり防変動も伴い、本当にここ10年ぐらいでだいぶ災害ということに対しての意識っていうのも変わってきたというか、
いつか起こるかもしれないじゃなくて、必ず起こる前提で対応策を検討していかなきゃとかいろいろ変わってきていると思うんですけど、
そこに対して御社として今取り組んでいらっしゃる、またはこういったことにフォーカスをされているみたいなことがあればぜひ教えてください。
我々としましては大規模災害、例えば今年初めの元半島地震ですとか、大規模な災害が起こった際にはすぐにですね、これは誰に頼まれるでもなく、
我々はすぐに飛行機を飛ばして、また人工衛星で被災地の状況を把握というものを行っております。
例えば今年は1月1日元旦に地震が発生しました。そしてその同時には我々の緊急撮影の対応班のメンバーがすぐに活動を開始しまして、被災地の状況を把握。
そしてそれをですね、把握した情報を地元の自治体の皆様方、また必要な民間企業様に無償で提供するということをですね、この20年以上にわたって行っています。
この我々は飛行機を持っていたり、あと人工衛星を取り扱ったりしてますので、一般企業様ですとか一般の方々にはできないような、そういう被災地の状況を把握、それをやるのが我々の一つの使命であるというふうに考えてますので、
ですから誰の要請もなくですね、把握をして、ぜひ災害の救助、復旧、復興、そういったものに役立ってもらいたいというふうに形でもう長い間行っております。
実はですね、その飛行機による緊急撮影はですね、同業他社であります国際工業さんという会社さんがありますけども、そちらと協業して一緒になって行っております。
同業さんですけども、やはり協力すべきところは協力をしながら、お互いに互換し合いながら、被災地の皆様のために少しでも我々の業界ですね、お役に立てればなということでやっているというのが一つの災害での事例です。
あと我々としてはですね、やはりそういう災害が起こらない、それからと被害が大きくならないというのがやはり望みですので、そのために必要なこのハザードマップと言われるこのエリアですと水害があると浸水がどれぐらいありそうですとか、
そういったのは被害予測ですね、被害予測のマップというのを作成して各自治体様にご活用いただいている。
それを見た市民の方々がであればこういう対策をしましょうですとか、防災減災のための対策をしていただければ、いざというときに少しでも被害が抑えられるんじゃないだろうかということで、その予防減災のための対策というところにも我々は力を入れてやっているところです。
はい、そうしましたらもう一つの事業の人とおっしゃってたインフラですね。この防災減災観点からもこのインフラを整備していきましょうというのはすごく重要なことですし、何でしょうね、一口に防災防災といったところで実際に想定できる範囲があってもインフラが耐えられるかどうかって多分違う話かなと思うんですけど、
どうなんですかね、やっぱりもう今老朽化がだいぶ進んでるというような話も伝え聞くんですけれども、その辺って今どんな感じなんでしょうか。
はい、やはりですね、道路、橋梁、あと上下水道などの施設をされてから作られてからかなり時間が経ってますが、それを新しく作り直せればいいんですけども、なかなか自治体様の予算ですとかもありますので、そうそう簡単にはすぐに新しいものを作り直すことが厳しいと。
そういったところで我々としましては、そういったものを例えばどこから修繕をしていけばいいのか、順番にですね。ですとか、さまざまな地図情報、空間情報を活用してですね、そういった公共インフラの施設の長寿命化、もっと長く使うというようなところですが、維持管理コストを少しでも低減するような施策をできるための地図情報、地図の活用の仕方といったものを各自治体様の方にご支援を申し上げているといったところです。
地図情報と空間情報の活用
それがですね、引いてはその災害時、ここは昭和何年に作られたものなので、例えば地震で被害の可能性がありそうな頃だとか、そういったことがちゃんと地図情報で把握できていればですね、そこを重点的に新しくリニューアルするですとか、また震災時にそこを点検するですとか、さまざまな面でですね、その地図情報、空間情報というものが役立つだろうということで、今ご支援をさせていただいているといったところです。
そんな中、海外、ASEANへの展開を今されているという話ですけれども、やっぱりフォーカスとなってくるのはそういったインフラであったりとかっていうところになるんですかね。
そうですね。インフラも一つの大きなテーマではあります。
日本国内で今ありまして、道路、橋梁、上下水道などのインフラマネジメントの知識、技術、そういったものがたくさん蓄えております。
ですから今、ASEANの各国、今新しく道路ですとか、東京インフラどんどん作ってますが、そういったマネジメントする、将来に作り直す、維持すると、そういったところの観点を踏まえて新しく作っていくというのが非常に重要だと思ってますので、
我々がこの日本で培った技術、ノウハウをいち早くASEAN各国の皆様方にお届けしようというのが一つであります。
あとですね、我々ASEAN各国で力を入れているのは、日本の企業様、どんどんASEANにも進出されていらっしゃいますので、そういった方々のご支援というものをですね、ぜひやっていきたいなと思ってます。
先ほど言いました、例えばコンビニさん、日本国内でも展開しますけど、当然海外でもどんどんどんどん進出してます。
じゃあどこの国のどのエリアにやはり出展すると、どれぐらいの売上が望めそうなのかというニーズがたくさんあります。
そういったコンビニさんの方からのご要望もありまして、ぜひですね、このASEAN各国でのエリアマーケティングといわれるサービスというものを展開しようということで、今様々なチャレンジをしています。
それからあとですね、やはり各企業さん、日本企業さんが各国に進出しますと、当然物流ものを運ぶというニーズもありますので、やはり我々は日本国内で培った技術、サービス、そういったものが各国でどんどん使っていただけるだろうということで、
エリアマーケティングといわれるものと、あと物流サービス、そういったものをですね、ASEAN各国でどんどん展開していこうということで、今頑張っているところであります。
日本以外だとやっぱり飛行機は飛ばせないんですよね。
そうですね。飛ばせないことはないんですが、なかなかやはり各国の事情によりまして、規制等もありますので、なかなか飛行機というのは飛ばせませんが、我々の人工衛星もどんどん活用しておりますので、人工衛星でしたら特に規制はありませんので、人工衛星による地図情報の活用といったところをですね、主にはやっております。
なかなかですね、実はASEAN各国、熱帯地域と申しますか、雲が多いとですね、なかなかの人工衛星、光学衛星での撮影というのは厳しいですが、我々の人工衛星もですね、光学衛星というより上から望遠鏡で見るような、雲があると見えないというような衛星だけじゃなくてですね、サー衛星、いわゆるレーダーで地表面を探索する、それは曇っていても夜間でも地上が把握できますという衛星も持ってますので、
そういったの光学衛星とサー衛星、そういったものを組み合わせながらASEAN各国の空間情報を整えているといったようなところですね。
はい、ありがとうございます。何ですかね、ちょっと競合他社みたいな話も出たんですけど、パスコさんの強みというか、これは絶対にパスコしかできないという的なことがあれば教えてください。
パスコの強みと展望
はい、確か同業の皆さん方もこれ多分見てらっしゃるので、なかなか言いづらいところはありますが、我々のですね、やはり強みと申しますか、3つの視点と言われてですね、遠隔の視点、そして近接の視点、そして3つ目が分析能力ですね、そういった3つの視点を総合力を発揮できるというのが我々の強みであろうと思ってます。
遠隔の視点と言いますのは飛行機であり、最近使われているのは人工衛星。人工衛星もですね、大型の、滅多に飛んでこないような大型衛星ではなくて、これから力を入れていこうというのは、コンステレーションと言われる小型衛星ですね、たくさん地球上を周回している、そういった衛星を活用して、よりリアルに人工衛星で把握していこうというようなものにも今チャレンジしています。
ですから、そういったですね、人工衛星、航空機、地上の車両、それから水域の船舶、すべての場所でですね、食用できるような機器というものを我々持っていると、そしてそれを、それで測ったものをコンサルティングということで、我々建設コンサルタントのメンバーもおりますので、そういったものをオンサイト、近接の視点で実際にコンサルティングをしながら、それに必要な分析、最近ではAIに力を入れてます。AI分析ですとか、さまざまそういう新しい技術を使って分析をしていくと。
そういったものをですね、我々総合力を発揮しながらお提供していくといったところにですね、近衛衛星というところでございます。
はい、ありがとうございます。では最後に今後のパストさんの展望を教えてください。
はい、我々としましては地球を測り未来を作るということで、我々ずっと測量、測るというところに主眼を置いてましたが、何のために測るのかというと、未来を作っていく。
より良い未来を作るために、我々としては測量、測る、空間情報というものをどんどん活用していきたいと。
そしてやはり人と自然の共生に向けてということで、今、地球温暖化、さまざまな環境対策というのを叫ばれています。
ですから、我々はこの放射もそうですけども、この地球環境が持続可能なものであるように、そして人々がですね、非常に幸せであるような環境を作っていくためにですね、少しでもお役立ちしたいというふうに考えながら、今後も頑張っていく所存です。
はい、以上です。
はい、ありがとうございます。
今日はパソコンの立花さんにお話いただきました。立花さんどうもありがとうございました。
どうもありがとうございました。
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