1. 位置情報データビジネス最前線〜Location Weekly Japan 〜
  2. 株式会社竹中工務店:生体情報..

建物の企画、設計、施工、維持保全を通して人・建築・都市のあるべき姿を創造・革新し、

グループの総合力を結集してまちづくりに取り組む総合エンジニアリング企業である竹中工務店が、生体情報と位置情報を組み合わせ、オフィス空間の分析と、働く人の居心地を客観的に分析するソリューション、「GISTA」をリリースしました。建設業「2024年問題」との向き合い、そして日本中、世界中の生産性向上のためのソリューションとして、GISTAの今後の展望を語って頂きました。


株式会社竹中工務店

設計本部 アドバンストデザイン部

環境設計コンサルティンググループ グループ長

伊勢田 元


株式会社竹中工務店

技術研究所 未来・先端研究部

高度空間制御グループ

高橋 祐樹


株式会社竹中工務店

設計本部 アドバンストデザイン部

環境設計コンサルティンググループ

新田 竜

00:07
Location Weekly Japan です。今日は、2023年に開会された第1回 位置情報アワードで最優秀賞を受賞されました竹中工務店の皆さんに来ていただきました。皆さんよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
では、受賞されたのがこのGISTAというソリューションになるかなと思いますけれども、ぜひ内容のご紹介、および皆さんの自己紹介も含めてお願いいたします。
はい、まず今回ですね、受賞のほうありがとうございます。私たちとしてすごい名誉ある賞を受賞できたと考えております。私たち竹中工務店は約400年前にですね、企業としてはできておりまして、GISを扱うという意味で言うと、50年ぐらい前からですね、扱っていたところはあります。
ただまぁ今回ですね、開発した内容に関しては、生体情報と位置情報といったところを活用してですね、建物の中を評価しながらデジタルラインに生かすということを目的に計測をする。
さらにはそれをですね、デザインに生かして、中で働かれる方にですね、貢献できることができればというふうに考えて開発のほうを行いました。
私たちですね、環境を特にイニシアティブをとっているグループ、また技術研究所の担当者でですね、担当させていただきました。
私ですね、遅れましたけれども、環境設計のコンサルティンググループのですね、伊勢とはじめて申します。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。じゃあ、高橋さん。
はい、同じ竹中工務店の技術研究所の高橋と申します。
私の研究分野は知的生産性とか、最近だと健康とかですね、そういった観点でオフィス空間が人にどういう影響を与えるか、また組織にどういう影響を与えるかというのをずっと研究してまいりました。
今回の技術でですね、それが客観的に行えるということで、かなり有効な技術だというふうに考えていて、今後皆さまの役に立てるように活用していきたいというふうに考えています。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。じゃあ、三田さんお願いします。
はい、竹中工務店設計本部の三田と申します。この度はこのような賞をいただきありがとうございます。私は昨年からこのジスタという技術開発の担当をしておりまして、特に実際の測定するオフィスでのシステムの開発構築などを担当しております。
私は学生時代からオフィスの住む者の快適性とか生産性、そういったことを研究してまいりまして、このシステムによって高橋が言ったようにですね、低量的にオフィスで働く人の生産性を評価できるといったところですとか、
その位置情報というのを建築の中の空間に拡張していくことで、建物の空間というものと位置情報というのが結びついてきて、それが建築空間の評価につながるといったところが、ジスタの特筆すべき点というふうに考えております。本日はよろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。ではですね、早速ジスタについてわかりやすく教えてください。
はい、まずジスタについては、そもそもですね、位置情報というものが一般的にその建物の外側、屋外というのが結構認識としては強いのではないかなというふうに思います。
03:04
ただですね、私たちは建物を建てる設計者、施工者、またそれを維持運営管理をするですね、会社として建物の中でもやはり位置情報といったもの側にポテンシャルがあるのではないかというふうに考えました。
この開発をする背景として、実際建物がどのように使われているのかといったところは、今までアンケートをベースにしながら、または実際には調査をしながらですね、見ていただく部分があります。
そのため、実際に本当に無意識の世界に含めた形でどういうふうに感じられているのかといったところで言うと、なかなかそこに入り込むことができませんでした。
なので、その建物の中における位置情報を計測しながら、さらにそこのところでどのように人が感じているのかといったところができると、実際にそのデータを使用することでどこのところがリラックスしやすいのかとか、どこのところだと集中しやすいのかといったところで、今まで訂正的なところで判断をしていたところを定量的にすることで、
明確にそれをですね、オフィスの設計だったり、それ以外の建物の設計に活かすことができるというふうに考えました。
これはですね、かなり長い時間をかけて開発したものにはなりますけれども、その過程の中でやはりですね、設計に活かすにはどうしたらいいのか、またはお客様にとってどのようなことの情報を知りたいのかといったところを組み合わせながらですね、
実際には私たち一社で開発したわけではなく、かなり多くのですね協力会社の協力のもとですね、開発をしたといった形になります。
なるほど。実際にこのサービスというかソリューションを使うのは、竹中さんの建物で働いている方々という形になるんですかね。
はい。まず最初に私たちがこれから設計する建物、または私たちが建てた建物を使用されている方が一つのターゲットにはなっておりますけれども、
ただですね、それだけで縛るつもりはありません。なので基本的に自分たちのオフィスを評価してもらいたい、またこれから建て直しを考えているとか、
実際今のオフィスあるんだけれども、実際どのように使われているのかというのを知りたいといったお客様に対しても提供したいというふうに考えています。
なので必ずしも私たちの通常の設計、施工に関わらないお客さんに対しても提供していきたいサービスとして設定しております。
なるほど。じゃあこれ何か使ってみたいです。自分の会社の従業員がどんな働き方をしているのか、数値化して把握していきたいですといったときにはどういうサービスになるんですかね。
最初本社に来ていただいていろいろ設置していただいて、その後月額提供するとかそんな感じになるんですか。
はい、そうなります。どちらかというとですね、基本的にはずっと取り続けてずっと使われ続けるというよりかは、
1ヶ月間集中してデータを取ってその分析結果を提供することで実際どうであったかというのを見てもらうサービスが一番の特色としてあります。
具体的に言うと、例えば位置情報を活用したところで言うと、このオフィスのこのエリアって実はほとんどの人が使ってないよねとか、
06:07
ここの打ち合わせ室って他の打ち合わせ室に比べて空き時間が多いよねっていうのが見ることができるようになります。
これによりオフィス空間で言うと、面積を最大利用することができるようになる。今まで見えてこなかったデッドスペースだったり、
使われていないといったところを効率的にすることができるという形になります。
生態情報の話で言うと、今までですね、1日1週間1ヶ月1年間を通して、いつ集中しやすいかということを考えて働かれている人ってほぼいないんではないかなと思います。
ただ、実際に多少業種または専門職能によって変わる可能性が高いんですけれども、この時間だと集中しやすいっていう企業さんの中でのトレンドっていうのも出るのではないかというふうに考えております。
そうすると、この時間がある意味ゴールデンタイムじゃないか、この曜日がゴールデンデイじゃないかといったところを情報提供させていただくことにより、
そのお客様の生産性に対して支援をさせていただくということができるのではないかといったところがあります。
例えば今2024年ですけれども、コロナが終わって今までリモートワークだったのが、リモートワーク中に多分オフィス面積減らすみたいな企業さんたくさんいらっしゃったかなと思いつつ、
最近電車に乗ると、あれ、なんか人戻ってないかなみたいなところもあり、なんか昨日もどっかでどう考えても15人ぐらいの会社の人たちがショッピングモールみたいなところで打ち合わせしているので、
多分会議室なかったんだろうなと思いながら見てたりしたんですけど、なんかそういう現代というか現状においてVistaが活用されるみたいなところってどういうところで行かせていけるとかありますかね。
はい、まず一つが冒頭からお話しさせていただいている生産性にフォーカスしている背景としては、
一つですね、私たちタペナコムテンが所属している建設業というものは、2024年の4月、今年の4月ですねから、労働時間の残業規制に関してですね、より今まで以上に厳しくなってきます。
その観点からすると、今まで以上に生産性を上げて、労働時間を減らしながら実際に出ていくアウトプットを向上させるといったところがかなりひっ迫した課題になります。
これがですね、建設業における課題なんですけれども、グローバルな観点でいったときには、やはり日本人の生産性、日本の生産性といったところが極めてハイライトされているところがあるかと思います。
どういうことかというと、私自身は日本人の生産性はすごい高いのではないかというふうに思っています。
ただ、世界的に見たときに、それがやはり義務が持たれる、単価が安いといったところもあるかと思います。
そこのところに対して企業さんの生産性、日本の企業は本当はすごい生産性なんだよといったところに対して支援ができるといったところが実はできるのではないかと。
そういう観点でいうと、その労働時間を減らすということが一つ、また違う観点でいうと集中度を上げることにより、その企業さんの生産性を上げることができるといったところに寄与するのではないかなというふうに考えています。
09:11
今お話を伺っていると、そういう意図があったんだというのはなんとなく理解はできるんですけど、そもそも建築の400年というすごい数字をさっき教えていただきましたけど、
老舗でいらっしゃる竹中さんがこういったものに取り組もうと思った経緯とか、どうやってこれをやろうという話になったのかみたいなストーリーを教えていただけると面白いかなと思いました。
はい、もともとこちらに関しては多分技術研究所で考えている研究者としての観点と設計者の観点の2つが大きく組み合わさってできております。
一つ目のまず私自身は設備設計者として10年近くですね、当社において設計を行ってきました。
その中で自分が設計をやった建物でアンケートを取るということについて、最初はやはりこれが正しいというふうに考えていたんですけれども、
ただ実際にそのアンケートを取った結果っていうのは実は意識的に取られたアンケート結果であるといったところが本当の意味で心でどう思っているのか、
実際アンケートを取っていない時間はどうだったのかといったところが見えてこないんじゃないかというふうに感じていました。
なのでいつかはその無意識にその人がどう思っているのかというのが取れるようになれば理想的ではないかなというものをずっとですね、設計者として多少葛藤してたところがあります。
それに対して私自身がですね、ちょっとまあ海外に留学したこともあって、その時にテックカンパニーの方々といろいろディスカッションしていく中で、
ただ私が考えていることはもうすでに次の世代の技術としては取れるようになってくる可能性が高いと、
それらのことで僕に一番やっぱり重要になるのが位置情報、建物の中での位置情報が取れるようになっている。
さらには生態情報からある程度その人の心までは完全には読めないけれども、バイオリズムだったり集中度というもの、リラックス度というものが取れるようになってきつつある。
なのでそうすると設計者に役立つ情報にはなり得るのではないかといったところが分かってきて、この開発をですね、するべきだというふうに考えたところがあります。
これはもう本当に設計者として自分が設計した建物を本当に人はどう感じているのかというのを知りたいというのが一番大きなモチベーションとしてありました。
もしよければ高橋さん、研究者の観点をコメントいただけると。
すみません。ありがとうございます。
研究者の観点になるかはわかんないですけど、建物を真似せというお話いただきました。
建物の元来の意義というかは、セルターというか安全を確保し、快適性を確保する、人が快適に暮らすという、それが建物の一番根源だと思います。
一方で建物の環境の制御とかですね、最近の多様性とか言われますけれども、そういった一人一人実は快適な状況、生産性を高められる状況っていうのは一人一人異なるのではないかと。
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建物もですね、そういう人の多様性を受け入れることが必要ないんじゃないかということで、一人一人の評価に着目して研究をし始めたのが、当社でいうと十数年前からになります。
ただ当時はですね、そういうウェアラブルデバイスとかもかなり今ほどなくてですね、本当に研究者向けの心拍計があったりとか、
本当にごく一部の技術で、かつデータもですね、精度がなかなか良くなかったりとかで、かなり当時は苦労しました。
それが最近だと位置情報が取れるようになったりとか、心拍計で集中度が評価できたりとか、そういった技術がですね、かなりできてきたこともあって、
いよいよ今回の構想を伊勢田から聞いたときに、できるんじゃないかと私も思いまして、このプロジェクトに参加させていただきました。
なので、今回の技術でですね、多様な人を一人一人を客観的に評価できると。
それをプラン設計に生かす、あるいは研究に生かすということが、今後確実にできていけるんじゃないかということで、かなり技術的には個人的に期待しているところです。
ありがとうございます。
そうですね、こういうことをなんか老舗の大企業さんで理解してもらってごサイン出すの大変だったじゃないですか。
とても大変でしたね。
歴史があるというのは、ポジティブに言うとそれだけの蓄積経験があるということになりますけれども、
ヒューガーで考えると、なかなか変えることが難しいといったところもあるので、
一方で、当社は比較的新しいことにチャレンジするということについて、比較的受け入れられやすい企業体質は持っているのではないかなというふうに思います。
なので、まずはアイディアに関して、ある程度皆さんがご理解さえしていただければ、そこに価値が感じられさえすれば、開発に対してかなりゴーがかかるというのがあります。
なので一番ですね、やはり会社としての動きを変えるというか、この開発を進めるにあたって一番大変だったのは、予算を取るとかそういったところよりかはどちらかというと、
この価値をですね、理解してもらうといったところに一番ですね、パワーがかかったところがあるかなというふうに思います。
なるほど。でも先ほどね、高橋さんから多様性というお話もありましたけど、ある程度皆さんの構想とかに時代が追いついてきたという部分はあるのかもしれないなというのはちょっとお伺いしてて思いました。
ちょっとせっかくなんでニッターさんにもお伺いできればと思うんですけど、先ほどご紹介でありましたけど、学生時代からオフィス空間について研究されてたっていうのは、どんな学生がそんなことをやりたがるんですか。
私専門は建築環境工学でして、建築の中の空間、環境とそれが人の心理や生理にどう結び付いているかというところを研究してきました。
でもやはり学生時代から生産性ってどうやって測るんだろうというところは非常に試行錯誤をしながら研究を進めてきました。
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特にアンケート調査などによって測るのか、または実験室のような空間で行々しい測定機器を用いて、ノウハウとかそういったものを測定するみたいなこともしてきました。
また今回のジスタ、簡単なウェアラブルデバイス、リストバンド型の心拍計とスマートフォンという非常に簡易なもので程度よく心拍の情報と位置が測れるというところが、かなり進修性が低い。
つまり実際働いている方の邪魔をしないというところ、つけていただくことで生産性を落としてしまったら元も子もないので、そこはかなり生産性を評価するという上で、
一つ新しい技術として良いものなのではないかなと思っています。
すごい。大学で研究していた内容をそのまま事業に生かせるってなかなかない。
そうですね。新しいものを取り入れる社風があると伊勢田の方に知っておりましたけれども、そういった点も含めて私、竹中公務店を実は選んだかなというところもあります。
すごい良いストーリーじゃないですか。というところでまとめに入りたいと思いますが。
JISTA の今後の展望について最後に教えてください。
私たち、昨年10月にプレスリリースをさせていただいて、実際サービスのほうをJISTA として利用の開始を始めておりますけれども、
すでにいくつかの会社さんから実際にも計測をしてみたいというお問い合わせのほうも受けております。
できればですね、やはり少しでも自分たちの生産性を変えたい、オフィスをもっと良くしたいという方々がいましたら、
ぜひともですね、ちょっとお声掛けをしていただきたいなというふうに思います。
今後の展望なんですけれども、私たちの開発は今もこれで終わりだとは全く思っておりません。
どちらかというとまだまだこれから改善をしていかなきゃいけないというふうに思っています。
実際にその生産性といっても、その集中度で測っているといったところを、例えば創造性はどうなのかとか、またこれ健康的な観点でどうなのかとか、またこれを一時的なものであるべきなのか、常設であるべきなのか、
あとは位置情報だけでもいいのではないかとか、生態情報だけでもいいのではないかとか、様々なニーズがあるのではないかなというふうに考えております。
なので、どちらかというと、その様々なニーズに合わせて今後サービスのアジャストをしていきながら、お客様の企業の事業を支援させていただくということにもつなげたいと考えておりますし、
さらには日本の全体的な生産性を上げていく、もっと言うと目標として言うと全世界の生産性を上げるといったところにつなげていければなというふうに考えております。
なので本当にもう企業の規模には関わらず、また地域にも関わらず、全世界の全ての方々に対して提供できるサービスを開発し続けていけたらというふうに考えております。
18:00
ありがとうございます。素晴らしい展望というか目標ですね。
もちろん冒頭おっしゃってましたけど、自社だけじゃなくていろんなパートナーさんを含めて展開されているということなので、全世界いてなるとなるとね、もっともっといろんなパートナーシップとか必要になってくると思いますので、ぜひその辺も含めて、
良きの皆さんは竹名さんのジスター、ご興味あればご連絡いただければと思います。
そうしましたら今日は皆さん本当にどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
18:38

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