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  2. #46 金縛りなんて怖くない
2021-12-01 14:34

#46 金縛りなんて怖くない

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今回のお話は、Sさんという男性が体験されたものです。  彼はある夜、寝ている時に金縛りに遭ったそうです。完全に身動きを封じられた彼の身にどんなことが起きたのでしょうか。

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階段作家の宇都郎しかたろうです。
この番組では、私が行っている階段売買所で買い取った、世にも奇妙な体験をされた方のお話をお届けします。
今回のお話は、Sさんという男性が体験されたものです。
彼はある夜、寝ている時に金縛りにあったそうです。
完全に身動きを封じられた彼の身に、どんなことが起きたのでしょうか。
高校3年生の時から夏休みに入って、部活は入っていなかったのですが、新学校だったので、
ちょいちょい休みだけど学校に行って勉強しているような夏休みだったのですが、
受験もあったし、ちゃんと勉強しておこうというので、ちょっと疲れも溜まっていたのかもわからないのですが、
金縛りに寝ている時にあったのです。
初めて会った時は、夜中目が覚めて、トイレでも行こうかなと思ったら、
体が全く動かない、指先も全然全く動かない状態で、
何これ何これって思って、これが世に言う金縛りかと思ったのですが、
特に何も起こらず、しばらくしたら動けるようになって、
部屋が2階だったので、階段を下りてトイレに行って、
台所で水でも飲んで帰ってきて、もう一回寝るというのが一回あったと、
その数日後にまた金縛りにあったのです。
その時も全く同じで、体が全く何をしても動かせないのですが、
それ以外は特に何が起こるわけでもない。
体ずっと天井を溶けるまでぼーっと見つめて、
しばらくしたら動けるようになるというような状態だったのですが、
それが何回も何回も起こるのです。
毎日数日おきにとか、結局そこから5回以上、
多分7、8回ぐらいずっと金縛りにあっていて、
その頃ちょうどテレビの特集か何かで、
金縛りを科学するみたいなテレビを見ていて、
今やと睡眠麻痺とかそういう言葉で説明されるようなもんやから、
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別に霊的な現象ではないみたいなテレビがたまたま見ていて、
あっ、そうかそうか、たまたま自分が疲れているから、
今までは自分ではそんなこともなかったけど、
受験のストレスとか勉強の疲れとかが出ていて、
たまたまそういう状態になりやすい状態になってしまっているんやなと
自分で納得して、そこからは怒っても、
あ、もう所詮こんな体疲れているだけやわ、
全然怖くもないし、
毎日の3日みたいな感じで目が覚めたら動けなくなる、
動けたらトイレに行くなり何なりしてもう一回寝るっていうような、
日常になってしまってたんですけど、
そんなある日にまた同じように夜寝てたら、
その日も金縛りになったんですけど、
その日だけ今までと全然様子が違って、
動けないのは動けないんですけど、
その時はちょっと首だけ、
視線だけ動かせるような状態で、
今日はちょっと軽いんかなと思ってたんですけど、
ふと自分のベッドに寝てたんで、
その脇の方を左の脇の方を見たら、
床に女の人が正座してベッドの脇でちょこんといたんです。
で、え?今までと違う?今まで何もいらなかったのに、
え?と思って、どうしようどうしようどうしよう、
これもまたいつもみたいに動けるようになったら危険のかなと思ってたら、
その女の人が手をスーッと伸ばして、
僕のおへそのあたりを指でトントントントンって叩き出したんです。
感触あると思って、そのままトントントントンってずっと叩かれて、
気持ち悪い、触られてる感覚あるし、どうしようどうしようと思ってたら、
トントントントンってずっとやられてるんですけど、
それがどんどんどんどん上の方に上がってきてる、
もうゆっくりゆっくりなんですけど、上の方に上がってきてるっていうのが分かって、
え?どんどん上に上がってきてるけど、これ最後どうなるんだろうって、
もうすごい不安になって、どうしようどうしようって思ってて、
それが溝落ちのあたりまで来たところで、急にトントントントントンってスピードが上がって、
上の方まで急にグッと上がってきて、
うわ、どうしようどうしよう、怖い怖い怖いって思ってたんですけど、
とっさになぜか頭の中で、あ、ごめんなさいって言ったら、
その瞬間にその女性もフッと消えて、
自分の悲しまりもパッと溶けて動けるようになって、
で、もう正直自分の中では今の何やったんやっていうので混乱してたんですけども、
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一旦落ち着こうと思って、いつも通りトイレ行って、
台所で水飲んで、その後普通にいつも通り寝れて、結局何も起こらず、
しかもその日からもう一切、悲しまり、
普通の悲しまりも全く何も起きなくなったっていう話です。
悲しばりは最もよく聞かれる不思議な体験の一つです。
それは日本人の約4割の方が経験しているとの調査があるくらい、
とても一般的な体験なのです。
ただし、以前この番組でも紹介した通り、
そのメカニズムは医学的にほぼ解明されています。
悲しばりは睡眠麻痺という睡眠障害の一種であり、
例的なものではありません。
中にはそれだけでは説明のつかない体験談もあるものの、
それはごくわずかであり、ほとんどは睡眠麻痺と考えてよいでしょう。
ただ、医学的にはそう捉えられているとはいえ、
実際に悲しばりに遭ったときに体験されるさまざまな怪異は、
人に恐怖を与えます。
それが幻覚や幻聴の類であったとしても、
怖いものは怖いのです。
Sさんの体験でもそうでした。
彼も悲しばりは睡眠麻痺であるという事実を知りながらも、
それを体験している最中は怖かったといいます。
確かに話を聞いていると、
彼を襲った悲しばり中の現象は、
彼を怖がらせようという意思があるかのようです。
彼の体をトントンと叩く指。
はじめはゆっくりと、
しかし体の情報へと移動するに従い、
徐々に速くなっていきます。
そして彼の水落ちにまで達したとき、
その叩く勢いは一気に速くなるのです。
まるで、少しずつ恐怖を煽っていき、
最後にそれを爆発させるかのように驚かす、
かなり意図的であると言えるでしょう。
それが睡眠麻痺の際の幻覚だと言われればそれまでですが、
とは言ってもどうしてもそこに、
何者かの意思が介在しているように思えてなりません。
そこで、ここではあえて、
これが目に見えない存在、
つまり霊の仕業だと仮定して考えてみたいと思います。
その霊は明らかにSさんを怖がらせようとしています。
理由は不明ですが、その手腕は見事なものです。
的確で、無駄なく効率的に恐怖心を煽ってくるのです。
人を怖がらせるには一定の法則があります。
ホラー映画の監督や、
近年注目されている職業でもある、
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お化け屋敷プロデューサーなどは、
そういった怖がらせるコツを熟知しており、
それを駆使して、あの手この手で恐怖を演出するのです。
本物のお化けも恐怖を演出することに長けた、
一流のホラー映画監督であり、
一流のお化け屋敷プロデューサーだと言えるでしょう。
そう、それはまさに演出なのです。
鮮やかで計算され尽くされた演出。
例えば、小道具選びです。
怪異な体験談でよく聞かれるものに、
誰のものかわからない長い紙が自室に落ちているというものがあります。
いくら掃除しても翌日にはまた見つかり、
それは日に日に増えていく。
このように長い黒紙を使うところなどは、実に匠です。
これが花くそであったなら、
嫌な気分にはなっても怖くはなりません。
黒く長い紙は女を連想させます。
得体の知れない女が室内をうろついていることを暗示するのです。
しかしそれだけではありません。
紙はどれほど美しくとも、
抜けてしまえばどこか汚らしく見えてしまいます。
それに加えて、抜けた紙は死を予感させます。
四谷階段で、
お岩さんが長く美しい紙にプッシュを通すと、
大量の毛が抜けるという場面があります。
家紋に飲まされた毒が全身に回り、
美貌が崩れていく様を強烈に見せることで、
家紋がどれほどのむごい仕打ちをしたのかを印象づけると同時に、
お岩さんに死が近づいたことを目に見える形で表現した、
恐ろしくも悲しい銘場面です。
昔から紙は女の命と言われますが、
それが抜けるということは、すなわち死を表すのです。
室内で見つかる誰のものかわからない長い女の紙、
その紙の本来の持ち主はすでに死んでいる。
その死んだ女が今でもその部屋をうろついている。
そのような公式が成り立つことにより、
長い黒紙は恐怖を喚起するのです。
よくある会議といえば、こういうものもあります。
真夜中、どこからともなく聞こえてくる、
低くうめくような男の声。
はじめは外から聞こえてくるように感じるのですが、
やがてそれが隣の部屋からであることに気づく。
低い男のうめき声だからこそ恐ろしい会議です。
これがもし中年男の大きなくしゃみだったとしたら、
びっくりはしても怖いとは思わないでしょう。
それどころか驚かされて腹が立つかもしれません。
うめき声は苦しいときに自然と発せられる声です。
うめき声を漏らしてしまうほどの苦しさの
その先にあるのはやはり死です。
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死を目前にしてうめき声を上げている男の姿といえば、
普通の状態は想像しないでしょう。
これも聞くだけで死を連想してしまうことから、
恐怖へとつながるのです。
このように例の類は恐怖の演出の匠が揃っています。
5階の窓から覗く顔、
誰もいないはずの廊下の向こうを横切る人影、
棚から落ちる本、
背後から聞こえる息遣い、
写真に映る不気味な顔、
これはどれも演出です。
そしてそれはどれも完璧に恐怖を煽ります。
もしあなたが怪異に遭遇したとしたら、
どうしようもないほどの恐怖に震えることになるでしょう。
しかし思い出してください。
そのような恐怖を呼び起こした調報人は
見えないところで自分の演出が成功していることに
大喜びしているはずなのです。
だったら逆にどの演出も楽しんでみてはどうでしょうか。
ホラー映画やお化け屋敷をキャーキャーと叫びながら
怖がって楽しむように。
本物の怪異、本物のお化けの演出が体験できるなんてことは
お金を払ってもなかなかできるものではありません。
特に金縛りの最中は怪異が起こりやすく、
絶好のチャンスです。
先ほども言った通り、
金縛りは日本人の4割の人が体験している現象です。
睡眠障害だろうが霊の仕業であろうが、
怪異を体験できることに違いはありません。
恐怖を楽しんでやろうという心の余裕があれば、
人生はさらに豊かで素晴らしいものになるでしょう。
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