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こんにちは、創業期のスタートアップ投資に特化したベンチャーキャピタル、ANRIの代表、さまたANRIです。
この番組では、毎回様々な企業家精神を持った方をゲストに呼びし、企業背景や目指す未来など、その人を突き動かす熱について深く掘り下げていきます。
来てましておめでとうございます。2025年スタートということで、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
というわけで、年始一発目の放送である今回は、特別回としまして、2024年のスタートアップをANRIメンバーと一緒に振り返っていきたいと思います。
今回は、ANRIのメンバーである広報のコオロギさんとお送りしたいと思っていますが、コオロギさん、簡単にで大丈夫なので自己紹介をお願いします。
はい、はじめまして。ANRIで広報をしているコオロギです。現在、ANRIの広報と投資先のPR支援をさせていただいています。
ANRIには2018年からジョインさせていただいていて、その間、さまたさんの秘書なんかも勤めたりしておりました。
今日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします。秘書から広報ですね。
そうですね。
ということで、2024年のスタートアップについて話していきましょうということで。
はい、じゃあちょっとここから私がMCに変わっちゃおうかなと思っております。
よろしくお願いします。
今回ね、ちょっと2024年のスタートアップ市場についてちょっと振り返っていこうかなと思っておりますが、さまたさんにとってこの2024年、一言で言うと、どんな1年だったかとか。
久しぶりに、モメンタムチェンジというか、産業のかなり下のレイヤーから全部ひっくり返るような1年だったなという感じがして。
シンプルに言うと、本当にAIで何が変わるかという1年だったなと思います。
AIで。
特に何かそれを象徴するなって思った出来事ありました。
このポドキャストを収録しているタイミングでも、オープン映画ソラっていう動画生成のサービスを出してまして、ほぼ同じタイミングでGoogleがジェミナイで動画を作れるものを出していると。
サービスの出す競争が1週間くらい単位で競争してレベルアップしてまして、1年前くらいから始まった競争で、1週間単位で更新し続けているなんて、見たことない。
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スタートアップの世界14,15年見させてもらっても、こんなに激しくアップデートが続く世界なんて見たことないなっていう。
やっぱりそう考えると注目されたなっていうところは、一番生成AIのところ。
そうですね。その前の22か23くらいで、Web3っていう波があって、ものすごい面白いトレンド。
いわゆるブロックチェーンっていう考え方をベースに、どんなものの所有とか所属みたいなものを記述するか。
その記述の技術から分散できる、分散統治みたいな考え方とか、会社ってあり方とか資本とかお金みたいな概念がアップデートされるかもしれないっていうのが、これが結構面白かったんですよね。
この研究はまだまだ続いているんですけれど、おそらく22年、23年くらい期待したほど、すべてのスタートアップの活動とかを巻き込むほど、大きな流れになるのはもうちょっとかかりそうだなっていう技術革新なんですよ。
ブロックチェーンとかWeb3って言われることが。
それに対してAIって関係ないスタートアップがあんまりないくらいのもので、たとえば僕もいろんな業界に投資させてもらっていて、ひたすら漁師ってのも関係してくるし、核有合物や電力も関係してくるし、
当然半導体とか、またライフサイエンス、薬の探索技術とかにも、たとえば僕らクライフっていうガンを見つける技術とかも、あれもマイクロRNAを抽出して、それをAIとかで解析していく。
で、ガンの予測をしていく、解析をしていくって話なので、やっぱりかなりいろんなものにこの生成AIの世界が関与してくると、今まで僕たちが思ってたルールが結構切り替わるんだなっていうのが見えてきて、それがあまりにも面白い。
確かにアンリの投資先でもそうですし、ここの今アンリが運営しているサークルバイアンリ、インキュベーションシステムでも、投資先のほとんど必ずAIを使ってるんじゃないかっていうくらい密接。
だから考え方としては、たとえば私たちは接してないんですけど、50歳くらいの企業家の方たちはインターネットってものが高校生、大学生の頃にスタートした世代で、インターネットで何が変わるかって議論したと思うんですよね。
その前だとやっぱりパーソナルコンピューターみたいな、アップルみたいな、要はコンピューター資源ってものが、2ビーター一部だけ使われたのが家庭用を含めて爆発的に広がるって瞬間にいろんな産業で関わった人とか、その前だと半導体っていうムーブメントがあったりとか、そういう全部のものが切り替わるぞっていうムーブメントってあるじゃないですか。
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僕らだとあんまりそれに当たったものって、スマートフォンは結構大きい波だったんですけど、あったのはモバイルっていう波が、たぶんちょうど我々が大学生くらいから1人1デバイス持つ。
このモバイルっていうのがあって、私たちがスタートアップに接するくらいにスマートフォンとそれに乗っかるアプリケーションっていう大きい波があって、それ以来ぐらいなんじゃないかな。あらゆる産業の中で、どんな仕事とかどんな生活の中でも絶対にこのパーツが入って全部変わるよねっていうことで、あんまりないんですよ。
そうなんです。僕これ象徴的だったなと思うのは、会社の方ご存知だと思うんですけど、僕3ヶ月ぐらいずっと毎日英会話の勉強してるんですけど、英会話のサービスで便利なサービスっていうのを探すと、今評価1位がチャットGPTなんですよ。
今までって色んな英会話の勉強の方法とか、英会話ってこういうサービスがありましたよねとかやってるんですけど、今チャットGPTっていう汎用のサービスが英会話で一番いいものになってる。
僕もともと翻訳のサービスとかも通してたんですけど、翻訳って今一番精度が高いのって多分LLM系チャットGPTになってるみたいな。こういうものにこういうのが便利だよねみたいなこといっぱいあったのが、それ全部汎用のAIで良くないに集約されてってる。
これってイノベーションって色んなことがあるんですけど、色んなイノベーションある日気づいたら、あれこれもこれで済んでるみたいなことってあるんですよね。僕この年末に色々考えたのは、気が付けば翻訳とか英会話ってLLM、生成系AIみたいなもので大体全部済み出したなって思ってるんですね。
これがだんだん色んなものが食われていくんですよ。今まで僕たちが便利だなと思ったら、例えば究極的に言うと僕ら今ノーションとかスラックとか便利だねって思ってるのが、え、それ別にもう無くてもいいですよねとかね。
例えばオフィスの受付のサービスとか入れてますけど、あれ受付って別にこれLLMの何かを置いてタブレットに入れておけばよくないっていう瞬間って結構来たりするとか。
そういうあらゆるものが生成系AIで大体済んじゃわないっていうのが近い。サースの世界でもかなりバーティカルなサースってものがかなりの部分食べられていくんじゃないかって話をしていたりとか。
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なんかそういう色んなものが全部代替されていく瞬間って普通に生きてるとあんまり気づかないんだけど、ある日このポイントって振り返ってみるとあれ5年前にあったものがもういなくなってるみたいな。
確かに。今考えられないですかね。
そうなんですよ。
僕たちが子供の頃にドラえもんの便利な道具っていうのに、この箱は音楽が流れたりなんか通話ができたり電気がついたりするんだよっていうドラえもん道具があるんですよ。
でこれ今のスマホなんですよね。
すごい。
そう。で今のスマホってあの当時のいわゆる音楽を流す機械とか懐中電灯とか財布とか、なんか多分当時の色んなものが全部集約されてたりしてるんですよね。
それって終わってみないと気づかないというか。
でこれが僕なんかイノベーションのすごい面白いことだなと思っていて、この1年振り返って2024年って1年を見てみるとこれ生成経営アイテムでいろんなものが加わっていってる。
それこそロヒさんだと広報の仕事だからいろいろ画像を作るとかあると思うんですけど、あれフォトショップとかイラストレーターとかカンパとかの進化でどんどん楽になってる。
本当に楽になりました。
僕たちの世代だとパワーポイントの作り方って結構四角したんですけど、僕たちが下手に作るものよりも生成経営アイテムが一発で作られたのが結構綺麗になったりしてくる。
でちょうどうちコンサル出身の人がいるんで結構コンサルって話なんですけど、納品する商品っていうレベルにはならないが、社内で使うためのツールとしては十分なものが出来上がると。
でこれ何かっていうと、お店でお金を出して料理は作れないけれど家庭用では作れるよねって瞬間たるじゃないですか。
で今生成経営アイだとドキュメンテーション作るってそれぐらいまでいけるんですよね。
どうかの話がめちゃめちゃ面白いわけですよ。
これ今後も楽しみですけど、なんか怯える企業も出てくるのかなっていう。
いろんなルールが変わるので、やっぱり価値を出すものが何かっていうのがすごい変わる意味では、既存で強いモートを作ってきた企業はやっぱりそれ崩されるんじゃないですかっていうのは怖いとすごく思っていますと。
例えば今日本は自動車業界の再編っていうテーマが久々に来た大きい波ですけれど、あれはおそらく自動運転っていうものが結構大きい。
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自動運転とEVだと思うんですよね。
で自動運転に関してはこれ完全にもうAIの独断上、今まではセンサーとルールっていう世界で何とかなると思っていたのが逆にAI、ディープラーニングで何とかなるっていうすごいパラダイムシフトがこの2024年にあって。
こういうのを見ると、車の業界ですらAIってものにかなり食われているとかね。
僕たちはスタートアップってものをたくさん見ているので、基本的に大川だったんですけど、恐ろしいことにスタートアップで5年作ったものですら、ある日ゼネラルな生成AIに丸ごと代替される恐れが出てきた。
年始からこんな。
楽しいんですよ。
それ前提にどうするかって考えるのが私たちの産業、スタートアップっていう産業をどうするとすごく面白いし恐ろしいけれど、基本的に大きな喧嘩っていうのはスタートアップのチャンスだと思うしかない。
確かにそうですね。
でも確かに大きなチャンスですよね。
企業家にとっても考えを少し変えて、AIをかませればっていうところとか、アイディアでやっていけるスタートアップが出てきたっていうのは感じるところはありますね。
面白い。
でも本当にカクセル感で、僕2013年に翻訳のクラウドソーシングの会社、エニドワーっていう会社に投資させてもらって、今年、もう上場企業のM&Aされてすごく成功して、今年サービス終了したんですけど、
やっぱりこれは本当に翻訳っていうのが人間の手でやらなきゃいけなかった最後の瞬間ぐらいになってて、そこを僕たちと山田さんっていう代表と駆け抜けたんですけど、すごいしお目に立ち会ったなと。
ある産業が、やっぱり人と人でクラウドソーシングで世界中の人が効率的にやれるって言って、一つの産業ができたなと思ったら全部AIでガバッと切り替わって、変わる瞬間もいわゆる工業翻訳って言われるすごいルールベースの難しい単語とかの翻訳とかの方が早く置き換わっていった。
それはそういったルールを、すごく難しいがルールが厳然と決まっているものなので、実はそれの方が早くだいたいできたんですよね。
そうなんですね。
で、一方ですごくニュアンスが難しいもの、今でも例えば落語とか漫才みたいなすごくニュアンス、業間の面白さとかで共有しなきゃいけないものに関しては今でも結構難しい。
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なるほど。そこは人間独特の感性みたいなところが入ってくるから。
でもそれもそんなに長く時間かからないかもしれないねって言われてるっていうのが、個別で伸びた業界はあるけど、とにかくAIってものでいろんなルールが変わっていて、これが関係しないものがない。
さらに言うと、ベンチャーキャプテルの仕事も最近社内で言ってるのは、これは結構AIに代表されるぞって話はしてまして、キャプテリストに言ってるのは、私たちはベーシックなデューディリジェンスっていう企業の目的、マーケットとか今のトラクションとかを見ていくっていうのが8割のスキルですと。
で、ただこの先にある2割が極めて感覚的な、でも何か企業家が1週間前からこういうことが変わっていて、この変化率っていうのはちょっと今まで見たことない感じがするんですよね。
今までこうやってクライアントにヒアリングしてみると、ちょっと今まで見てた成長では見たことない発言が聞けてて、簡単に言うと匂うんですっていう話で、この匂いみたいなものがすごく価値が出ますねと言っています。
それは良い匂いってことですね。
このすごくファジーな匂いっていうものを、ある程度結果を出してきたGPとこれから結果を出していくメンバーでどういうふうにチューニングしていくかっていうのを、最近すごいキャプテリストの中で大事だねという話をしていまして、
これはなぜかというと8割は遅かれ早かれこれはAI的なものに代替されるなと。
この8割の方の制度で差別化は全くできなくなる。それをベンチャーキャプテルABCDで戦うっていう時代は、あんまりにも不毛になっていく。
これは理由が2つあって、AIの話とベンチャーキャプテルの産業に入る人があまりにも全員優秀で同じキャリアになったので、ここまでの部分で足切りはなくなるでしょうと。
というと極めて感覚的なものとか、常識的に考えればここでフォローは1億するべきなんだが、そこで5億円したいとか、ちょっとそういう一般的な計算から出てこないものをどういったかすかに匂う、かすかな感覚ってものからエシケテできるかが、これから私たちが目指すベンチャーキャプテルの勝負の決め手である。
っていうのが最近社内で話していることです。それはすごくAIとこの産業、ベンチャーキャプテルという産業があるとすると、関わる人が変化したことで起きているなと思っております。
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ちょっと笑っちゃってるんじゃないですか。
いやいやいや。
一生懸命話してるんですよ。
その感覚を突き詰めるというか、研ぎ澄ますっていうことにキャピタリストとしての価値みたいなのが生まれてくるかもしれない。
じゃないと逆にあんまりみんな同じ答えになっていくので、そこで勝負するベンチャーキャピタルではないので、ではこういう部分磨こうねっていうのが今ベンチャーキャピタリストのメンバーで話していることですかね。
いいんですか。こんなにアンリーの戦略を。
話してよかったのかなと思いながら。でもこういったことを私たちも、最近別な若手のベンチャーキャピタルをこれから立ち上げる方とかと結構ディスカッションするんですけど、そういう感覚で、私たちの場合は280社と4度投資してきて、それぞれでこの感覚はこういうふうなものでうまくいったとか、こういう感覚だったものがこういうことをした瞬間にこういう感覚になってうまくいったみたいなところが綿々と溜めてるんですよね。
社内で。この話をそれぞれしながら、これはこの時のこういうものに似てて、この時はこういう感覚あったねとか。あとはGPが今投資しているものも定期的にメンバーに、今私たちこういう状況のこういう会社に接していて、ここが勝負どころだから大きく追加投資をしたいと思っているみたいなことをなるべく細かく共有するようにしているという。
社内事情。
でもまさにあのアンリーでキャピタリストを育てて、次の世代まで育て上げるっていうところを佐松さん意識されていると思うんですけれども、そういったところも今2024年。
そうですね。これはなんかベンチャーキャピタル全体でいくと、やっぱりトータの年になりそうだな、2025年が。というのがあって、ちょうどこの間、比較的若手のベンチャーキャピタルのGPの勉強会でこうして話してきて、かなり2025年はベンチャーキャピタル苦戦しそうであるという不吉な予言をしているんですけど。
結構な転換点。ベンチャーキャピタルというものの価値を出資者に問われる時代が2025年来る。それが来始めているので、あるサイドからお金が集まりにくくなっているという話が来ている。
お金が集まりにくくなっているって人がいるということは、投資に回るものが少なくなっていくみたいな順番で来るので、お金の集まりにくさがだんだん目立ってきているので、2025年はそれがめぐりめぐって投資側がかなり厳しくなる予感がしております。
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これの2025年についてはちょっとね、次回後編で詳しくお話ししたいと思っておりますが。
ということで、第19回目は特別編ということで、2024年のスタートアップについて振り返ってきました。
次回は2025年のスタートアップはどうなっていくのか。そして我々アンリーの展望と野望も話していければなと思いますので、お楽しみに。
そして番組ではメッセージを募集しています。
ポッドキャストの感想や私様とアンリーへの質問、今後の希望ゲストなど何でも寄せてください。
またアンリーでは企業相談や資金調達の相談を受け付けています。
どちらも番組概要欄にフォームのリンクがありますのでそちらからお送りください。
それからXなどSNSでもぜひ感想をつぶやいてください。
ハッシュタグはハッシュハートに火をつけろでお願いします。
それでは次回もお楽しみに。圧倒的未来をつくるのは君だ。ハートに火をつけろ。