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2025-06-10 18:50

#66 クリエイティブコモンズからMITメディアラボまで。20年の友情が紡ぐイノベーションの軌跡|伊藤穰一 x 林千晶(ロフトワーク共同創業者/Q0代表取締役)

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ゲストは先週に引き続き、ロフトワーク共同創業者で現在Q0代表取締役を務める女性起業家、林千晶さん。Joiさんとは20年来の友人という二人が、これまで歩んできた道のりを振り返ります。

ロフトワーク創業初期のゆるやかなピボット、クリエイティブ業界では異例だったPMBOK(プロジェクトマネジメント手法)の導入、クリエイティブコモンズでのアジアパシフィック地域担当としての奮闘、MITメディアラボでの日本企業コミュニティ構築まで。

そして2019年の脳梗塞による言語機能の変化を通じて発見した、脳の働きや思考プロセスの不思議。英語が話せなくなった絶望から、新たな気づきへと変わった体験談も語られます。

「何をやりたいかじゃなくて、誰とやりたいかだよ」

二人の長年の友情から生まれたイノベーションの軌跡をお楽しみください。


【編集ノート】

編集ノートでは難しい用語や人物名などの詳しい解説をお伝えしています。 

https://joi.ito.com/jp/archives/2025/06/10/006070.html




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サマリー

伊藤穰一さんと林千彩さんは、20年来の友人であり、クリエイティブコモンズやMITメディアラボを通じてイノベーションを重ねています。彼らの対話では、プロジェクトマネジメントの重要性やクリエイティブな業界における課題が語られています。伊藤穰一さんと林千彩さんは、脳梗塞をきっかけに言語の処理や思考の変化について話し、イノベーションを生む過程を振り返ります。また、Q0という新ビジネスの立ち上げや地方に注目する意義についても触れています。

友人の対話とピボット
デジタルアーキテクトで千葉高大の学長、伊藤穰一ことJoyさんが、
今一番興味のある分野を深掘りしていくJoy Ito's Podcast。
今週も先週に引き続き、ロフトワークの共同創業者で、
現在Q0の代表取締役を務める女性企業家、林千彩さんをお迎えしています。
20年来の友人である2人の会話、今日は一体どんな話が飛び出すのでしょうか。
千彩ちゃんの昔の話と会ってからの話でも、たまに新しい学習してピボットするんだよね。
確かロフトワークも最初はジャーナリズムから入って、インターネット面白いよね。
インターネットで代理店を入れ替えられないかなって。
途中でやっぱりロフトワーク自身が繋ぐだけじゃなくて、プロジェクトマネジメントしなきゃいけない。
ピンポックみたいな、すごいプロジェクトマネジメントオタクになるよね。
それを積極的に導入して、ワイワイ接続系からきちっとプロジェクトマネジメントする会社に変わったよね。
変わった。やっぱりプロジェクトをどうやったらうまくいけるんだろうってネットで検索したら、
全部IBMとかそういうものにつながっていくのよ、その当時。プロジェクトマネジメントが始まったきっかけね。
で、IBMでどうやってプロジェクトやってるのって言うと、そのピンポックって。
僕最初聞いたとき、何やってるのって思ったよね。
ピンポックとはプロジェクトマネジメントバディーオブナレッジの頭文字を取ったもので、
1987年にアメリカの非営利団体が求めたプロジェクト管理に関する国際的な基準のこと。
主にシステム開発などで導入されているものなんですが、
これをデザインの分野に持ち込んだのが林千明さん率いるロフトワーク。
一体なぜピンポックを取り入れることになったのでしょうか。
私、ピンポックのプロジェクトマネジメントプロフェッショナルっていう資格を、
日本のクリエイティブの業界で初めてぐらい取った人間なのね。
塾に行ったわけ、ピンポックの。
そしたらさ、みんなさ、建築とすっごい大きい何十億とか何百億とかっていうエンジニアの人たちがピンポック取るわけ。
そこにさ、私一人がさ、クリエイティブに張るわけ。
なんで林さんピンポック知ってるんですかっていうから、
だってピンポックって絶対成功しなきゃいけないプロジェクトに使われるものですよね、と。
クリエイティブのそのウェブのプロジェクトも絶対に成功させなきゃいけないからピンポックが必要なんですって言ったらはーって言って驚かれたんだけど、
絶対成功させなきゃいけないし成功させたい。
逆にクリエイティブのプロジェクトは失敗してもいいよねって思われてることを変えなきゃいけないんじゃないかなって思った。
なんかそれはやっぱりSUAとかとの話でなってるんだよね。
クリエイティブコモンズとの出会い
林千彩さんはロフトワークの事業を進める傍ら、非営利団体のクリエイティブコモンズでも活動を始めました。
このきっかけはジョイさんが深く関わっているようなんです。
クリエイティブコモンズと千彩ちゃんの出会いってどういうタイミングなの?
ジョイだよ。ちょっと千彩ちゃんも手伝ってよみたいな感じで、
でもその頃ブログとかクリエイティブコモンズみたいな思ってたんだけど、
クロアチアに一緒に行って、
カンファレンスね。あれ楽しかったよね。
あれは多分一番楽しい時期だよね、クリエイティブコモンズは。
世界中のみんなが集まってミッションだみたいな感じで。
私もクロアチアのドゥブロブーニクっていうところでカンファレンスやって、
私さその時に初めて英語でプレゼンしたのよ。
それでキーノートスピーチをやってほしいって言われたの。
私さ英語わかんないからさ、なんかキーノートっていう。
意味がわかんなかった。
意味がわかんなくて、でもスピーチって言うからスピーチかと思って。
そしたらキーノートスピーチをやってほしいって言われたの。
でもスピーチって言うからスピーチかと思って。
そしたらキーノートって貴重講演じゃない?っていうのが後でわかったんだけど、
そしたら上尉が横にいてくれて、わからないところは僕が訳してあげるからって言ったんだけど、
でも貴重講演は10分ぐらいだったからプレゼンしなきゃいけなくて。
で、徹夜で英語を何回も何回も覚えて。
で、さあプレゼンだって言ったら途中でさ、やっぱ全部なんて覚えらんないじゃない。
でさ、何言えばいいんだろうって言ったらもうみんな、大丈夫かあの日本人の女の子みたいな。
それでまあいいやもうここ飛ばして行っちゃおうって言って、それでその後やったら、
みんなもう緊張が解けて、日本人の女の子よく頑張ったねみたいな感じだったんだけど、
一番楽しくて、でその時にCEOにもインタビューさせてもらって、
クリエイティブコモンズお金っていうものでNPOって弱いんじゃないかって質問したら、
違うと、健康な人間はお金のために働くっていうことと、
自分の生きがいのために働くっていう両方の車輪を持っていて、
自分の生きがいのために働くっていう車輪でクリエイティブコモンズは回ってるから、
弱いっていうことはないってその時に言って、ああそうなんだって思ったの。
でもお金なくてつらかったけど。
まあそうだよね。
NPOではお金あった方だけど、でもお金集めにかかるエネルギーすごかったね。
でもそれNPOどこでもそうだからね。
で、そういうNPOの活動を、だから最初ジョイもCEOじゃなかったもんね。
ボードメンバーで。
ボードメンバーでやってたんだけど、ジョイが僕CEOになるからって言って、
で、じゃあ私もアジアパシフィックを見ようかって言って、エリア担当になったんだけど、
平等じゃないなと思ったのは、アメリカ担当、ヨーロッパ担当、中東担当、アジアパシフィック担当なのよ。
つまりさ、アメリカ英語だけじゃん。
で、ヨーロッパ、まあいろんな言語あるけど英語で通じるじゃん。
でさ、中東はさ、チュニジアとかあの辺だけだからさ、じゃない?
だけど、アジアパシフィックってさ、カナダも入って、日本、中国、韓国、ベトナム、ミャンマー、全部なのよ。
で、英語も通じないわけ。
これをどうやってやればいいのかなと思って。
70カ国のクリエイティブコモンズのそれぞれの国のコミュニティと、あとそれぞれの国の法律との整合性をやらなきゃいけない。
整合性を取らなきゃいけない。
その国の弁護士と、だから例えば韓国の担当は最高裁判所の裁判官なのね。
で、クリエイティブコモンズのライセンスが韓国でちゃんと通用するために韓国版を作るっていうのもずっとこうやっていたり、
あとはこう世界大会で世界中から、だから弁護士の塊もあるし、それを使うクリエイターとか組織の人たちを全部まとめていかなきゃいけないのね。
だからそういうもののアジアのカンファレンスをやるっていう形で、
例えば韓国とか台湾とかとコミュニケーションを取ったり、
でも一方でフィリピンではとかミャンマーは新しくクリエイティブコモンズを立ち上げたいと。
で、だから立ち上げるための支援っていう形で訪問して、
この大学にどういうNPOを立ち上げてくださいだったりとかっていうサポートをしたりとか、
いろいろやらなきゃいけないことがある。
ロフトワークをやりながら。
だから結構大変だったよね、クリエイティブコモンズね。
一番難しかったし一番楽しかったエリアではあるんだけどね。
MITメディアラボでの活動
2011年にジョイさんがMITメディアラボの所長に就任した後、
林千秋さんもクリエイティブコモンズから離れ、
メディアラボの日本担当として仕事を始めることになりました。
もちろんこの間ロフトワークのお仕事も続けながらのこと。
で、メディアラボも。
で、そしたらクリエイティブコモンズとかをやってるときに、
クリエイティブコモンズやってたよね、まだ。
ちょうどその頃だよね。
なんかトランジッションというか。
それで日本に帰ってきたときに、
ダイゴで精進料理屋さん?
それでそこに、
いやー実はこういう誘いが来てるんだよねって初めてメディアラボの話ししてくれて、
で、もちろんそれはファンドレイジングするっていうすごく大きいミッションがあるから、
楽しいとかそういうことだけじゃないっていうのは自分も分かってるけど、
すごく面白い人がいるから、
ちょうどその頃日本でもいろんなメディアラボがやってて、
すごく面白い人がいるから、
ちょうどその頃日本でもいろんなことやってくれないかって声もかかってた中で、
ちあきちゃんと、
何をやりたいかじゃなくて、
誰とやりたいかだよって言って。
メディアラボに僕が入ったときに、
日本のスポンサーが2,30社いたのかな。
で、なんか日本は日本でコミュニティやったらいいよねって話になって、
20社以上の日本の会社をまとめて日本でイベントをやったり、
あとその会社がどういう成果を期待しているのか、
じゃあメディアラボに対してこういう研究をやろうかとかっていうような調整をしたりとか、
国内で、だけど年に2回ボストンに行ってって言って。
で、ちあきちゃんにそれをおがないしてもらって、
そういう大企業と肩並べてコミュニティを作って、
それがすごく上手だったし、ロフトワークでもすごいうまくやってたし、
メディアラボでもすごくできてたんだけども、
ちあきちゃんスーパーパワーとしては、
いろんな人たち集めてワイワイするのが、
僕のちあきちゃんの営業のような営業じゃないような面白いスキルだったと思ったんだけど、
ちあきちゃんとはロフトワークも一緒にやって、クリエイティブコモンスも一緒にやってもらって。
もうね、私の人生ね、ジョイ。
いやいや、それでメディアラボやってもらって、
でもその後で僕もいろいろぐちゃぐちゃあって、脳梗塞になって。
そうなのよ。お互いね。
で、今なんかあんまりテクノロジーともつながってないから、
脳梗塞とその影響
だからちょっとね、なんかやりたいね。
やりたいよね。私はすごいずっとやりたくて、
ただ、やっぱり脳梗塞だったから。
脳梗塞の話ちょっとできる?
19年。
僕もちょうど日本でいろいろぐちゃぐちゃあったときで、
あの年、良くなかった年だよね。
良くなかった年だね。
2019年1月、林千彩さんは脳梗塞を発症。
1ヶ月の入院を余儀なくされました。
体が変な動きをしたがる。なんだか具合が悪い。
思考がまとまらないという症状が現れ、検査してみると、
思考や論理をつかさどる左脳の神経細胞が一部餓死していたといいます。
この病気がきっかけで、これまで話すことができていた英語が話せなくなってしまったそうです。
で、結構回復に時間がかかってるんでしょ。
もうだいぶ英語も話せるようになった。
そこが一番大きかったんでしょ。
一番大きかった。
私、脳梗塞になって、あんまりこう悲しいことっていうふうには思ってなくて、
脳の働きがどういうふうに働いているのかっていうのを、
初めて脳梗塞になって分かったり、自分がどうやって話しているのかとか、
雰囲気でこういう言葉が欲しいって、左脳に指示を出して、
左脳側からこの言葉、この言葉ってどんどん出すっていうのが私の中での話すっていう行為なの。
なんだけど、その左脳の脳梗塞になったから、この言葉、この言葉って出せないわけよ。
そうすると、こういう雰囲気の話をしたいのに言葉が出ないっていうのがまず最初にあったし、
少しずつ治ってきても、杉本寛さんいるじゃない、あの人に会ったときに、
こんにちは、林茶彦ですって言って、あの人、写真を撮ってて、水平線の写真撮ってるじゃない、海と空の。
で、その水平線の写真を撮ってたら、
水平線の写真撮ってるじゃない、海と空の。
で、その水平線の写真を撮ってるって言いたかったんだけど、地平線の写真をすごく好きですっていう風に言ったら、水平線ねって言われて、
あーって。
あともう一個、もうほんと私ね、こういう風に濃厚色の話をすると、また同じ濃厚色になった回路を使おうとするから言葉が出なくなるんだけど、
江ノ浦速攻所っていう美術館みたいなのを作ってるのよ、杉本さん。
で、それを江ノ島じゃないよと、江ノ浦だよって思ってて、江ノ島速攻所って言っちゃう。
で、それはだから違うよって思ってんのに、出てきちゃうわけ。
それが佐野の濃厚色なのよ。
で、そしたら当然のように江ノ浦ねって言われて、もう私話しする資格ありません。チーンって。
もうそのことがすごい覚えてるんだけど、そういう風にどのものを一緒のファイルの中に入れてるのかっていうのが分かった。
だから地平線と水平線は同じフォルダーに入ってて、どっちっていうのはこっちこっちって使い分けてるんだけど、それがうまくいかないと違った方を出しちゃうみたいな。
とかね、まあそんなようないろんなことがあって、だからそういうの分かるっていう意味ではすごい楽しいのよ。
だからあんまりネガティブには捉えてないんだけど、英語が全然話せないっていう時だけ泣いた。
うちの娘が言葉話せない地平線で。
新たなビジネスの展望
キヨちゃんね、かわいいよね。
でも何が起きてるのか分かんないんだよね。話せないから。話せないのか話さないのかとか。
一時期トライしてたんだけども、今そんなに単語とか出てきていて、今僕も一生懸命脳がどう働いて、言語ってどういう風に処理されてるのか。
LMも言語なんで、でもすごく面白いよね。
あと言語で考える人と、僕は言語で考えないんだよね。千役ちゃんもそう。
言語で考えない。
言いたい雰囲気を出せば、それが英語になって日本語になって出る。
で、言語で考える人もいるんだよね。
いる。
で、結構自閉症の子ってビジュアルシンキングが多くて、言語よりもイメージとか形とかで考えるっていう人が多くて、
結構言語が弱い人も結構自閉症には多くて、
そして逆にデザインとか音楽とかが強い人っていうのは自閉症スペクトラルにも多いんだけども、
だから言語ってどっちかっていうと、こんなのがティピカル。
みんなが言ってることを一生懸命LMのように言葉で考えてっぽいことを言うっていうのは結構LMって言語マシーンなんだよね。
なるほどね。
でも、まだ英語はどこまでいってると思う?元に比べて。
本当に一言も話せなくなったの。
だから、そういう意味では6割ぐらい話せるようにはなったかな。
し、人が話しするのはずいぶん普通に聞けるようになった。
で、日本語はもう大丈夫?
日本語も8割ぐらい。
でも、嫌な意味もあったけど、スローダウンするきっかけにはなったよね。
結構すごかったよね、あの時のピッチが。
僕もいろいろあったけど、千彩ちゃんも委員会から外れたけど、僕もいろんな役員辞めて、
一旦リセットしたから、今お茶とかいろんな新しいことができる余裕ができたのはあるよね。
2022年、林千彩さんはロフトワークの会長を退任し、新しくQ0という会社を立ち上げます。
東京だと、でもまだ今の延長線上に事業が行けるんじゃないかって思ってる会社も多いと思うんだよね。
だけど、地方はもうこのままだと今のままではダメだよね。
地方にフォーカスするQ0とは、一体どんなビジネスなんでしょうか。
詳しくは来週お届けします。お楽しみに。
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