大学病院の勤務員の労働指針
内科医たけおの心身健康ラジオ、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所院長、内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわるちょっと役に立つ小話を、毎朝5時50分、20分程度で配信しています。
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ということで、今日は木曜日ですので、今週1週間の興味シンシン医療ニュースの解説をやっていこうと思いますけれども、
今日取り上げるニュースはですね、3つのニュースですね。
1つ目はですね、これちょっとリスナーの方からもリクエストがあったんですけれども、大学病院の勤務員の何を労働とするか問題ですね。
これに1個ちょっと指針が出ましたんで、それをご紹介したいと思います。それが1つ目ですね。
2つ目はですね、これ結構Twitterとかでも話題になっていましたけれども、救急車の有料化?みたいな記事が出ておりましたんで、
これ実際には救急車有料化とは言わないんじゃないかなと思うんですけれども、そういう話題が2つ目ですね。
3つ目はですね、オーガニックですね。オーガニックイコール安全なのか問題ですね。
を取り上げてみたいと思います。
それではまずは1つ目ですね。
まず1つ目は、1月19日金曜日の朝日新聞デジタルのニュースですね。
記事のタイトルが、大学病院勤務員教育研究の研鑽は労働に該当厚労省は明示っていうような、そんな記事が出ておりました。
これですね、ちょっと冒頭読ませていただくと、医師の働き方改革は今真っ最中なんですけれども、
おめぐり厚生労働省は知識の習得や技能の向上を図る医師の研鑽が労働時間に当たるかどうかの考え方の運用を記した通知の一部を改正した。
大学病院に勤務し診療のほかに教育研究も本来の業務としている医師については、
教育研究に直接関連性のある研鑽は労働時間に該当すると明示した。
改正した通知は15日付けということになっております。
これもですね、TwitterXでいろいろ議論があったように思いますけれども、
厚労省はそういう通知を出さざるを得ないんだろうと思うんですけれども、
実際難しいですよね。
前も一回取り上げましたけれども、どこまでが自己検査なのか問題ってね、
やっぱりどこまでいってもグレーなんですよね。
ただこういう働き方改革とか、それこそ給与も関わってきますんで、
そこではやっぱりビシッと線引きしないといけないっていうところがあって、
これ以前の放送でも多分話したと思いますけれども、
私も以前勤務してた病院で、特に研修医のね、
そういうどこまでが自己検査でどこまでが業務なのかみたいなのをやったことがあったんですけれども、
やっぱりね、特に研修医とかね、医者になりたてなんで、
それはみんな勉強したいし、早く一人前の医者になりたいっていうのでね、
結構自主的にね、いろいろ残って勉強したりとかするんですよね。
それはね、自己検査として分かりやすいかなと思うんですけども、
例えば上司からの命令で研究の発表をしないといけないとかですね、
こういうのって、じゃあ研鑽なのかどうか問題とかって非常にね、
グレーなんですよね。
病院としてもですね、そういう白医とかですね、
の数を一定保たないと、その研修機関、研修施設として認められないとかっていうこともあるので、
病院としてはね、専門医を取るとかですね、
白医を取ることに対して、やっぱり後押ししたいっていう気持ちもありますし、
医者側もそれでスキルが身についていくっていうことに関してはね、
いいふうに捉えると思うんで、
ただそれがね、どんどんいくと、やっぱり全部業務なのかっていうことになってしまうんで、
これ非常に難しいと思いますね。
今回はね、大学病院の勤務医ですね、
に関してこの診療等の本来業務についてっていう等の中に、
教育、研究が含まれるっていうことになってるんですけれども、
でも実際ね、大学病院以外でも教育とか研究とかってしてるじゃないですか、
してるんですよね。
大学は特に医学部生に対しての教育っていうことですけれども、
卒前教育だけではなくて、卒後教育って言って、
医者になってからの教育もね、非常に重要なんで、
じゃあここはね、ほったらかしでいいのかっていうか、
そこの部分に関してはボランティアでやるのかみたいな、
そんな話もなりかねないんで、
ちょっとこれはね、難しいなと思いますね。
これ一応具体例が書いてあって、
医学部生への講義とか試験問題の作成採点とかですね、
救急車の有料化について
この辺は確かに労働時間として立とうかなというふうに思うんですけれども、
研究とかもね、研究結果を学会で発表したりするんですけれども、
そのためにいろいろデータを集めたいとかですね、
基礎系の人たちだったら、
基礎研究の実験をしたりとかっていうのは、
これはどうなんだとか、そういった問題もありますんで、
難しいなという気がしますね。
最後に締めくくりがですね、
医師本人と上司の間で円滑なコミュニケーションを取り、
双方の理解の一致のために十分な確認を行うことに、
特に留意する必要があると記したということで、
そりゃそうですよねっていう感じの締めくくりになってます。
ということで、一つ目のニュースでした。
これはいろいろ話したいことがあるんですけれども、
これくらいにしたいと思います。
二つ目ですね。
二つ目もいろいろ話題になってましたけれども、
二つちょっとニュースを取り上げますけれども、
1月19日の夕刊三重新聞ですね。
6月から1件7700円を徴収救急車便利使いはだめ、
救急搬送され入院至らずの患者、
三重松坂氏っていうタイトルのニュースと、
1月22日の読売新聞オンラインですね。
三重松坂の救急搬送、入院しなかったら7700円徴収へ、
出動急増で命が助からない、
そんな記事になってました。
これですね、今日取り上げようと思ってたんですけれども、
Nバックさんですね。
私のクリニックのロゴも書いていただいたNバックさんなんですけれども、
昨日のNラジでこれを30分かなり深もって解説しておられたんで、
そちらをお聞きくださいっていう、それに尽きますね。
冒頭にも言ったように、
これは救急車の有料化とはちょっと話が違うんじゃないかなって、
救急車の有料化とは言わないんじゃないかなっていう気がするんですけれども、
というのは、これで救急車で行って入院しなかったら、
7700円の先定療養費を取るっていうだけの話なんですね。
オーガニックの安全性について
先定療養費って、これNラジ聞いていただいたらより深くわかりますけれども、
普通に紹介状なしで大きな病院行くと、
今、普通に取られるんですよ、先定療養費。
取りなさいっていう国の方針になってるんで、
その病院の分業をですね、
一旦はまずはかかりつけの先生、近くの病院に行っていただいて、
そこから、例えば大学病院とか地域の総合病院とか、
機関病院に行く場合にはそこから紹介状を書いてもらって、
行きなさいということになっていて、
紹介状なしの方はその先定療養費を自分の判断で行ったので、
7700円徴収されるっていうのは、これは普通なんですね、救急車使わなかったら。
なので、それがなぜ救急車で免除されるのか問題っていうのがあって、
救急車を使わないといけないほど緊急事態だったんで、
ということで免除されていることが多かったんですけれども、
救急車をね、7700円取られないんだったら、
救急車使ったらいいやみたいなことになりかねないっていうか、
実際そういう非常に軽傷で救急車を使う方がいらっしゃるんで、
ということで今回の判断になっているっていうことですね。
先定療養費って非常に難しくて、
これを言葉が分かりにくいということで、
NBACさん、あえてやって来てくださいって言ってもらいましたけれども、
あえてやってきた代なんで、
それを救急車で入院しなかったらいただくというのは、
これは妥当な判断かなというふうに思いますけどね。
本当に救急車は使う人によってハードルが全然違うんですよね。
ものすごい軽傷で使ってくれる方がいれば、
なんでこれ頑張って自分独力で来たの?
みたいな方とかはいらっしゃるんで、
この辺はモラルも問われるかなとも思いますし、
救急車以外の整備は必要かなというふうには思いますね。
というのが2つ目のニュースでした。
オーガニック給食の安全性についての不思議な動き
3つ目はですね、
時間が結構なくなってきたんでちょっとさらっといきたいと思いますけど、
3つ目は1月22日のプレジデントオンラインの記事ですね。
オーガニックイコール安全ではないのに、
小児会が指摘するオーガニック給食を全国推進しようとする不思議、
というような記事になっています。
最近オーガニック給食を推進する動きがある。
しかし小児会の森戸靖さんによると、
オーガニックだから健康にいいとは限らない。
それよりも安全が確かめられている観光農業の作物で、
十分に栄養のある給食を提供した方がいいのでは、
というような記事の書き出しになっています。
これも議員さんが炎上したりとかしたんです。
僕、あんまり最近Xツイッター見てないんでよく知らなかったんですけども。
これ本当にオーガニックとか、
天然とか無添加とかですね、
そういうのイコール安全って思われがちじゃないですか。
これ、医療においても薬イコール悪で、
サプリの方がいいんじゃないか、
似たような構造だと思うんですけれども、
なんでこういうことになるのかよく分からないんですけども、
でも本当に正しく見る目を持っていただきたいなと、
本当に常々思っております。
という感じでした。
ということで、他にもちょっと面白いニュースもありましたので、
またノートの方をご覧いただけたらと思いますけれども、
明日は1週間の放送の振り返りと、
コメント返しをさせていただきますので、
気になった、ここが分からない、みたいなことがありましたら、
お気軽にコメントいただけたらと思います。
興味津々って書いたら、 新鮮ポイントもゲットできますので。
ということで、今日も幸せな一日でありますように、
お会いできていただきありがとうございました。