1. 気づくと変わる心理学 〜心のリスキリング〜
  2. #18 心の中の、メンバー5人。..
2024-07-09 16:50

#18 心の中の、メンバー5人。その付き合い方。

今回は、『心の中の、メンバー5人』のお話です。


お伝えしている心理学ですが、

皆さまにとっての日常的で、身近な話題とも自然とつながっています。

その見方・活かし方を、ご紹介します。


今回は、心の中の、メンバー5人について。

心の中の「親・成人・子ども」。

これだけなら、メンバーは3人ですが、実は「親」と「子ども」は、それぞれ2人組。ということで、「親」2人・「成人」1人・「子ども」2人。全部でメンバーは5人います。このポイントを知ることで、自分について、相手について、より深く知り、応用力を高めることができます。


第2回目「心の仕組みは、世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども。」

ともリンクするお話です。


まだ聞いた事がない方も、

何本か聞いて番組に興味を持ってくださった方も、

気づくと変わる、いつもと違う変化を味わってみませんか?

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こんにちは。明治大学で生涯学習講座の講師をしています、遠藤美保です。
この番組では、社会人や学生向けの生涯学習講座を10年以上行ってきた私が、日常生活でも活かせる心理学を、ポッドキャストでお伝えしていきます。
今回のテーマはこちら。
心の中のメンバー5人、その付き合い方。今回は、心の中のメンバー5人、その付き合い方のお話です。
お伝えしている心理学ですが、皆様にとっての日常的で身近な話題とも自然とつながっています。その見方、活かし方をご紹介します。
今回は、心の中のメンバー5人について。
心の中の「親・成人・子ども」。これだけならメンバーは3人ですが、実は「親」と「子ども」はそれぞれ2人組ということで、「親」2人、「成人」1人、「子ども」2人、全部でメンバーは5人います。
このポイントを知ることで、自分について相手についてより深く知り、応用力を高めることができます。
第2回目、心の仕組みは世界共通、誰もが持つ「親・成人・子ども」ともリンクするお話です。
心の中の「親・成人・子ども」。私たちの心の中には誰でも「親・成人・子ども」の部分があります。
さて、以前電車の中であった出来事を例として挙げてみたいと思います。
目の前に小学校3、4年生くらいだったと思うんですけれども、お子様が1人座っていまして、その際私は少し斜めの位置に立っていました。
ちょうど雨が降りそうだった日なので、その子は長い傘を持って足を少しぶらぶらさせたり、軽く周りをきょろきょろ見たり。
そのうち、その長い傘の持ち手部分をそ~っと伸ばしてどうするのかと思ったら、つり革の輪のところに引っ掛け始めました。
それまで私はその子の様子を何気なく見ていたんですけれども、「あ、それはマナー違反。
何より電車が急ブレーキをかけたりしたら、あの傘がぶ~んと飛んで、あの子も含めて誰かが怪我をしかねないし、それはダメ!」と瞬間的に思いまして、かなりの圧でその子のことをじーっと叱る眼差しで見つめ、首もダメダメと横に振っていたんじゃないかと思います。
すると、その子も私の方をじーっと見つめ返しながら、そろそろとつり革から傘を外し、ぴたっと自分に沿わせてしっかりと傘を持ち直してくれましたので、私はわかりやすく「うん、うん」と首を縦に振り、にっこりOKの合図を送り安心した。
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そんな出来事がありました。
この例から「親」と「子ども」の部分を見ていきたいと思います。
「あ、それはマナー違反だし危ない。」
かなりの圧でじーっと叱る眼差しで見つめたり、お子様が傘を正しく戻してくれた際に、「うん、うん」とにっこりOKサインを出したり、これは私の中の「親」の部分に当たるかと思います。
「親」は、親や親的な人から取り込んだ「行動・思考・感情」が入っている部分、そしてここが2人組ということで2種類に分かれます。
一つ目は"Critical Parent"、「批判する親」、あるいは"Controling Parent"、「支配する親」と言われる部分で、英語の頭文字を取って「CP」となります。
二つ目は"Nurturing Parent"、「養育的な親」、英語の頭文字を取って「NP」となります。
「CP」は、例えば、ルールとかリーダーシップの取り方とかマネジメント像など、コントロールしようとする「親」の部分。
「NP」は、例えば、見守ったり慈しんで育てようとする「親」の部分です。
かなりの圧でじーっと叱った眼差しは「CP」、「うん、うん」とにっこりOKサインを出して安心したのは「NP」でしょうか。
そして、お子様はといえば、心の中も「子ども」の状態だったんじゃないかと思います。
足を少し、ぶらぶらさせたり、軽くきょろきょろ周りを見たり。その内、その長い傘の持ち手部分をそ~っと伸ばして、つり革の輪のところに引っ掛け始めたり。叱られて、じ~っと見つめ返しながら傘を戻してくれたり。
心の中の「子ども」は、自分が子どもの頃に経験したことや決断したことを取り込んだ「行動・思考・感情」部分。ここも2人組、2種類に分かれます。
一つ目は"Free Child"、自由な子ども。英語の頭文字をとって「FC」。
二つ目は”Adapted Child”、「順応する子ども」。英語の頭文字をとって「AC」となります。
「FC」、「自由な子ども」は、自分本来の自由で自然な部分、例えば楽しみややりたいこと、モチベーションのもとなどが入っている部分。
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「AC」、「順応する子ども」は、周囲に合わせて順応しています。例えば、周りを見て合わせることや合わせないこと。これはですね、周りを見た上で反抗するなども入っている部分です。
足を少し、ぶらぶらさせたり、軽くきょろきょろ周りを見たり、その内、その長い傘の持ち手部分をそ~っと伸ばし、つり革の輪のところに引っ掛け始めたり。これは「FC」。
叱られて、じーっと見つめ返しながら傘を戻してくれたり。これは「AC」でしょうか。
「親」も「子ども」も過去のデータ、その部分が、記録された動画のように自動再生される部分、と言われています。
通常は特に意識することもなく、瞬間的な出来事の中で、今回の例のお子様と私の4つの部分のように自然と再生されてやりとりがつながっていきます。
現実は、そんな自動再生の連続がやりとりとして自然とつながっていますので、それがうまくいっている内は、特に何も意識しなくても良いんじゃないかと思います。
ただ、「どうもうまくいかない」とか、「気になるなぁ、どうにかしたい」、「問題視されてしまったけれども、理由がわからない」などなど。そんな時は、少しこの自動再生の連続、つながるやりとりについて、立ち止まって解きほぐしてみることをお勧めします。
例えば、知らないお子様に圧のあるじ~っと見ているのがもし問題だったら、あるいは、そもそも電車で遊んでいると思ったお子様自体、実は遊んでいたわけではなかったら、など、いろいろな例が考えられるかと思います。
解きほぐす際のポイント3つ、お伝えしたいと思います。
1つ目は、振り返しになりますが、「親」と「子ども」は過去のデータだということです。
過去につながっていますので、今、「親」と「子ども」の状態で現れている「行動・思考・感情」というのは、ず~っとこう、たどっていきますと、
「そういえば前にこんなことがあったなぁ」とか、「こんな人がいたなぁ」とか、「こんなことを言われて、こう思ったなぁ」とか、「こんなことをして、その後、こうすることにしたんだっけなぁ」、など。過去のあれこれにつながっている、ということなんです。
そのあれこれのつながりを思い出す中で、今、目の前のあれこれや人、これは当時と違うんだなぁ、そんなことに気づくこともあるかもしれません。
それは、<今、ここ>にふさわしい現実的な「行動・思考・感情」で反応する部分、いわゆる「成人」の気づきというものになります。
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こうするしかない、仕方ない、こうなって当たり前。それが、これ以外にある、仕方はある、当たり前じゃない、別の採用策につながる一歩になります。
知らないお子様に圧のあるじ~っではなく、すっと「当たったらと思うと怖いから、やめて」っていうのはどうでしょう。
あるいは、お子様は電車で遊んでいたわけじゃなく、何かのSOSだったのかも。
まさかとは思うけれども、そんな合図の仕方はないか、今後のために調べておこうかな。
こんなオプションなども出てくるのではないでしょうか。
2つ目のポイントは、「行動・思考・感情」がつながっているということ。
「親」の行動であれば、「思考・感情」も「親」の状態。
「親」の行動をとることで、「行動・思考・感情」とも「親」の状態が再生される。
そして、「子ども」の行動であれば、「思考・感情」も「子ども」の状態。
「子ども」の行動をとることで、「行動・思考・感情」とも「子ども」の状態が再生されるとなります。
自分の中の「批判する親」、「支配する親」、いわゆる「CP」部分が強すぎて、あるいは弱すぎてどうもうまくいかないという時は、
この部分につながる行動を増やしたり減らしたり、調整することで、状態が変化するかと思います。
じゃあどうしたら?というところなんですが、これ、3つ目のポイントにつながってきます。
3つ目のポイントは、その時点で、心のエネルギーの総量は同じ、という、そういう法則がある。
これをちょっと、頭に描いていただけたら、と思います。
つまり、問題になっている部分を、増やしたり減らしたり。
例えば先ほどの「批判する親」、「支配する親」、「CP」部分が気になって調整しようとしても、なかなかうまくいかない。
そんな場合は、心のエネルギーの合計の総量は同じなので、他の部分、少ないところを増やしていけば、
自然とですね、この、例えば「CP」が多すぎたら減り、バランスを取ることができるというわけなんです。
そういう意味でいきますと、そうですね、例えば、自分が今、すごくいろいろな周りを批判する気持ちがどんどん沸き上がってきて、
すごくコントロールしようとするような部分が強く出ている、出過ぎているという場合には、
自分の中の「FC」、「自由な子ども」を刺激するような行動をとってみる。
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子どもの頃からやりたかった、すごくやりたかったことを思いっきりやってみる。
例えば、応援か何かに行く、例えば、野球でもサッカーでもいいんですけれども、そういうものが本当に子どもの頃から大好きという人などは、
そういう時間を増やすことで、自然とこの「FC」のエネルギーの量が上がっていきます。
すると、多すぎたなというこの「批判する親」、「支配する親」、「CP」の部分が、自然と下がってくるということなんです。
心の中のメンバー5人は全員必要なメンバーです。
現実的な社会生活を送る上でのルールややり方を適切に行う「CP」、「批判する親」、「支配する親」。
頼もしくリーダーシップを発揮し、秩序を保ってくれる、
時に厳しすぎたり、過去のやり方にとらわれたりするようなこともあります。
周りを見守り、やり方や考えを尊重しながらサポートする「NP」、「養育する親」」。
暖かいサポートや、信じてくれることで力をもらえる、
ただ、時に過保護だったり、盲目的になったり、そんなこともあるかもしれません。
<今、ここ>にふさわしい、現実的な行動・思考・感情で反応する「A」、「成人」の気づき。
客観的な事実や必要な情報を抑え、現実的に進められる、
ただ、時にそれが冷たく感じられたり、厳しく思えたりすることもあるかもしれません。
自分本来の自由で自然、モチベーションの基となっている「FC」、「自由な子ども」。
エネルギッシュに活き活きとして周りが触発されたり、
あるいは好きなことに没頭して独創的な世界を築いたり、
そんな良い面がある反面、時にはそれが利己的でわがままだったり、
周囲への配慮がなさすぎることにつながったり、するかもしれません。
周囲に合わせて順応し、気遣いやフォローをする「AC」、「順応する子ども」。
空気を読んで先回り、潤滑油のようになってくれる、
よく見ているからこそ反抗的な行動で何かを伝えたり、
ただ、これも時には周囲を気遣いすぎて過剰に反応したり、そんなことになるかもしれません。
私たちの心の中にはこのメンバー5人がいます。
どのメンバーにも良いところもあれば、課題もあります。
ただ24時間一緒にいるメンバーですから、うまく付き合っていきたいものです。
では今回覚えていただきたいポイントは、
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「心の中の、メンバー5人。その付き合い方。」
まずは気づくこと、そしていつもと違う変化を味わってみませんか。
ここまで聞いていただき、ありがとうございます。
また、番組への疑問・質問・感想を、直接お寄せいただいている方、本当にありがとうございます。
ある程度まとまったところで、関連する回を設ける予定です。
少し先になりそうですが、お待ちいただければと思います。
最後に、番組からのお知らせです。
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お相手は、遠藤美保でした。ありがとうございました。
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