1. 気づくと変わる心理学 〜心のリスキリング〜
  2. #2 心の仕組みは、世界共通。..
2024-03-19 13:03

#2 心の仕組みは、世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども。

今回は、『誰も持つ、親・成人・子ども』に関するお話です。

それは、世界共通の心の仕組み。

私たちは心の中に、誰でも「親・成人・子ども」の状態を持っています。わかり合えないように思える相手も自分も持っている。そんな「親・成人・子ども」についての回です。


まだ聞いた事がない方も、

何本か聞いて番組に興味を持ってくださった方も、

気づくと変わる、いつもと違う変化を味わってみませんか?

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こんにちは。明治大学で生涯学習講座の講師をしています。遠藤美保です。
この番組では、社会人や学生向けの生涯学習講座を10年以上行ってきた私が、日常生活でも活かせる心理学を、ポッドキャストでお伝えしていきます。
今回のテーマはこちら。心の仕組みは、世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども。今回は、誰でも心の中に持っている、親・成人・子どものお話です。
同じ一人の人間なのに、いろいろな面がある。このポイントを知ることで、相手や自分について気づき、変わることができます。
場面や相手によって、その時の立場によって、違う面が見えてくる。別人のように見えることもある。それは誰でも同じかと思います。
例えば、友達が普段はとっても明るくほがらかで、冗談などを言いながら、すごくムードメーカーとして、わはははっていう感じで付き合ってくれているのになぜか仕事の場面になりますと、非常に厳しくて、時間にも厳格で、顔も険しい顔で、そして仕事をしている。非常に真剣な顔で仕事をしているというような、そんな場面があったりします。
これはですね、同じ一人の人なのに、あれ?それこそ表情が違ったり、あるいは動作や言動が違ったり、いろいろな違う面が見えてくることがあるわけです。
なぜそうなのかというところなんですが、それは誰でも心の中に、親・成人・子どもの状態を持っているから、そしてその状態が、その時どれかによって外に現れてくるものが違うからということなんです。
その状態について知って、気づくことでいろいろな対応の選択肢や解決策が増えていきます。
基本は世界共通です。誰でもまずは生まれて、育てられて、そして成長して大人になります。
このプロセス、その過程の中で心の中に出来上がってくるのが、親・成人・子どもの部分です。
この親は、育てられた親や親的な役割の人からそのまま、本人が取り入れている状態。
そして成人の部分は、<今、ここ>、現実と年相応のですね、ふさわしい状態。
そして子どもの部分は、子どもの頃の経験や決断が入っている状態です。
これは自分自身の子どもの頃の経験やその時決めたことが入っている状態。
これ図解にしますと、上からこう円を3つ描きまして、重ねないでですね、くっつけて円を3つ描きまして、親・成人・子どもの状態を描きます。
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ここでのポイントなんですけれども、親と子どもの中身は過去のデータだということなんです。
つまり親は自分が育てられた親や親的な役割の人から取り入れているものですし、子どもの部分は自分の子どもの頃の経験や決断が入っている状態なので、成人の中身のみ現在のデータということになります。
これ自然とですね、その時や場面、相手に応じて自然と使い分けています。
どんなふうに違いがあるかなと言いますと、例えば目の前に犬が飛び出してきたとします。
ワンワンワンワンって犬が飛び出してきて、すごい子犬です。
かわいいかわいい子犬ですけれども、その犬が例えばもういい大人となってですね、成人となって立派に育った私たちの前に出てきた時、その犬と戦って、戦わなくてもいいんですけれども、
いきなり飛び出してきたからといって、別にこう怯む要素っていうのは特にないんですけれども、例えばこれが子どもの頃にですね、こういう犬に噛みつかれてすごく痛い思いをしたんだ。
犬って苦手というようなデータが子どもの中に入っている人は、ワンワンワンワンってちっちゃい犬が目の前に出てきただけで、ずさっと後ろに乗けぞるというか、下がってしまったりとか、もうやだと言ってすごく顔がしかめ面になったりというようなことが自動的に出てきてしまう。
これは子どもの頃の経験や決断が自然と出てきてしまう。再演しているとか再現しているという言い方をしますけれども、ビデオや動画のように自然とそれが出てきてしまう状態になっているということです。
これ例えばこの犬がワンワンワンワンみたいに出てきた時に、親の状態で反応する例というところでいきますと、そうですね、私が過去に体験した例でいきますと、飲食店に入った時にこの犬が出てきて、その人の親の状態が出てきてですね、怒っている人っていうのを見たことがあります。
飲食店でこんな生き物がいるなんて、そんなのあり得ない、そんなことはないということで、すごくその人が怒っているんですけれども、これは親の状態、親の、自分の親や親的な役割の人から飲食店では衛生面の問題でしょうか、生き物を飼うべきではないというような、そういうルールががっちりと親の部分に入っている状態なので、
目の前に飲食店で犬がワンワンワンって来た段階で、もうさっと反応するわけなんです。
これが親やそれから子どもの状態にならないで、成人の状態だと何かと言いますと、特にそのなんて言うんでしょう、ずさっと下がったりとか、何だっ、て怒り出すこともなく、あれどうしたんだろうということで、冷静にというか客観的に確認したりして対応するというようなことになるんじゃないかなと思います。
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これはあくまでも一例でございまして、親・成人・子ども、どの状態が出てくるかというところの例として出しました。
そしてその状態にいるときなんですけれども、これ親・成人・子ども、親と子どもの部分は過去のデータからそのまま再現してしまうんだという、そういうお話をしましたけれども、では私たちがその親・成人・子どもの状態にいるというのはどう判断したらいいんだろうというところです。
これ皆さん、非常に日常的に自然に判断されていたりするかなと思うんですが、これをあえて言葉にして表現するとというところなんですけれども、ポイントはですね、その状態にいるとき、その状態の行動・思考・感情がつながっているということです。
つまり、思考と感情は外からはなかなか見えづらいものだと思うんですけれども、行動というのは外から見えるものです。
そういったですね、行動、言動でどの状態にその人がいるかというのが推測できるわけです。
これがヒントになります。
なかなか年相応ではない言葉や、それから行動などが見えたときには、ある意味ですね、ちょっとヒントと言いますか、あれ、この人今親の状態にいるのかも、あるいは子どもの状態にいるのかも。
そしてその状態にいるっていうことは、これは過去のデータがそのまま巻き戻されてというか、再現している状態なんじゃないのかということでヒントになるわけです。
親とそれから子どもの状態は過去のデータで、そして成人は<今、ここ>の現実のデータなんだってお話しましたけれども、それを知ってどうするのっていうところなんですが、やはりですね、これ私たち毎回毎回その場その場で考えながら感じながら、そして行動するのでは社会生活を営むのはなかなか大変なので、
通常はですね、自分がすでに取り込んだ親や子どものデータをうまく活用しながら成人が取り締まり役という言い方をしたりするんですけれども、成人が取り締まり役となってうまく社会生活を営んでいるわけなんですけれども、
なかなかこの実際の現実的な場面で何か問題が起きたとき、これはどうにかしたいな、解決したいなという問題が起きたとき、それが相手あるいは自分の親や子どもの状態に関わるようなそういった問題や課題なんでしたら、
これ過去のデータが、自動的に再現再演していることで起きている問題なので、その内容を見直す、入れ替えることで、現実的な解決策につながるというような考え方ができます。
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そんなわけで、この親、それから成人、子ども、今自分の目の前で起きていることは一体この親なのか成人なのか子どもなのか、どの状態なのか、そして親と子どもだったら過去のデータなので、これはどう見直したらいいのかなというようなふうに、いろんな対策を取っていける、ここが非常にいい点ではないかなと思います。
そして、親と子の子どもの状態なんですが、それ以外のちょっと見方をしますと、自分の中に自分が取り込んだ親と、それから自分が過去に経験して決断した子どもがいまして、そこに成人もいて、この親・成人・子どもが常に24時間自分の中には一緒にいます。
そうすると、これ相手との人間関係以外にも自分自身の内面での葛藤というところで非常に苦労される方も中にはいらっしゃいます。
自分の中の親が自分の中の子どもを延々と叱りつけるといいますか、何やってるんだ、もっと頑張らなきゃダメだろう、実際に成人の状態で判断すると、もうすでにいろいろな自分なりの努力を重ねて成果を出していて、あるいは成果を出さなくてもいいんですけれども、
本当に元気に生きてさえいればそれでいいじゃない、そういう感じも、やっぱり私も最近すごく強くそう思うんですけれども、なかなか自分で自分にダメ出しをし続けてしまうような、そういう親、子ども、このぐるぐると自分の中での葛藤ですね、これを抱えていると非常にしんどいと思います。
24時間ともに行動しているからこそのこの葛藤っていうのはすごくしんどいので、やはりですね、自分自身にずっと自分の親から子どもへのダメ出し、あるいは子どもから親への反抗というのを自分の中で延々繰り返してしまっているな、そんなところにもし気づかれた方は、
ぜひ自分の中の親や、それから子どもの部分、ちょっとここ見直しをかけてみていただけたらなと思います。そうすることで自分自身がすごく生きやすくなる。自分が生きやすくなることで、いろいろなこう問題だと思えていたものが、実は問題でもなんでもないということに気づいたりする。
そんなことがあるかと思います。では、今回覚えていただきたいポイントは、「心の仕組みは世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども」、まずは気づくこと、そしていつもと違う変化を味わってみませんか。ここまで聞いていただきありがとうございます。
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お相手は、遠藤美保でした。ありがとうございました。
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