2024-07-16 10:57

#19 本物の感情は、4つ。

今回は、『本物の感情は、4つ。』のお話です。


お伝えしている心理学ですが、

皆さまにとっての日常的で、身近な話題とも自然とつながっています。

その見方・活かし方を、ご紹介します。


今回は、4つの本物の感情について。

私たちが感じている感情。どうやら、本物と偽物があるようです。本物の感情について知り、本物の感情を味わえるようになれば、問題解消につながります。


第1回め「承認欲求は誰もが持っている原点」

ともリンクするお話です。


まだ聞いた事がない方も、

何本か聞いて番組に興味を持ってくださった方も、

気づくと変わる、いつもと違う変化を味わってみませんか?

サマリー

彼/彼女は本物の感情が4つあると考える。それは喜び、恐れ、怒り、悲しみだ。そして、本物の感情は育てられている環境の中で検閲され、他の感情に置き換えられることもある。しかし、本物の感情に向き合い、味わうことが問題解決につながると信じている。

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こんにちは。明治大学で生涯学習講座の講師をしています、遠藤美保です。
この番組では、社会人や学生向けの生涯学習講座を10年以上行ってきた私が、日常生活でも活かせる心理学をポッドキャストでお伝えしていきます。
今回のテーマはこちら。
「本物の感情は、4つ。」
今回は、「本物の感情は、4つ。」のお話です。
お伝えしている心理学ですが、皆様にとっての日常的で身近な話題とも自然とつながっています。
その見方、活かし方をご紹介します。
今回は、4つの本物の感情について。
本物の感情とは
私たちが感じている感情、どうやら本物と偽物があるようです。
本物の感情について知り、本物の感情を味わえるようになれば、問題解消につながります。
第一回目「承認欲求は、誰もが持っている原点」ともリンクするお話です。
感情に本物と偽物があると聞いて、皆様はどう思われますか?
最初にこの考え方を知った際、私自身は、「え~?本当に?何それ?」と思ったのを覚えています。
ただ、その後、実際に本物の感情に触れ、味わう機会がありまして、「そうかぁ。これかぁ。」と腹落ちをしました。
では、本物の感情4つ、とは何か。
喜び、恐れ、怒り、悲しみ。
英語でいきますと、すみません、ちょっと私、日本語英語の発音になりますが、joy, fear, anger, sadness ということになります。
これはまた、さらにですね、これちょっと英語になりますけれども、the four basic feelings。
本物の感情というのは、原文では authentic feelings という表現が使われています。
英語の得意な方は、おそらくですね、原文の方がピンとくるんじゃないのかなと思うんですけれども、
生まれてから湧き上がる、この本物の感情というのは、育てられている環境の中で、どうやら検閲をされて許される、あるいは許されやすいと思われる、他の感情へと置き換えられていくようです。
例えば、こんな言葉。
女は愛嬌、男は度胸。
最近は、言わないですか。
私が子どもの頃は、こんな大きな価値観があったように思います。
本物の感情と社会の影響
そのため、女の子は、怒るよりもニコニコ笑顔で笑っていると喜ばれたり、外でつらいことがあって、泣いて帰ってきた男の子には、「男の子が泣くんじゃない」と、叱咤激励がふってきたり。
あるいは、何か良いことがあって、努力が実って嬉しい出来事があって、といった時、思いっきり喜んでいて、「いい気になっちゃダメ。謙虚でいなきゃ。」と言われて、あまり喜ばないようになったりすることもあったかと思います。
最近で言いますと、少しでも揉めたり争い事になったりすることを避け、表面上穏やかであることが良しとされ、本音で関わり合うことが、どうも敬遠される流れ、そんな極端な同調圧力もあるような気がします。
こういった状態の中で本物の感情は押し殺され、別の感情へと置き換えられていく、そしていつしか本物の感情に気づきもしなくなっていく、ようなんです。
そして、置き換わったんだったら、それはそれでいいのか?と言えば、なんですが、置き換わった感情は、これはもう、しょせん偽物で、本物の感情は決してなくなりはしません。
しっかりと本物の感情に向き合い、本当の意味で味わうことができれば、私たちの心は満足して、自然と建設的な行動へと繋がっていきます。
でも、本物の感情に向き合わないまま、本来の欲求が満たされないままの場合は、不完全燃焼となって心の中がこじれていってしまい、不適切な行動や感情表現をわざとらしく繰り返したり、エスカレートさせていく、そんなことにも繋がってしまいます。
例えば、何かを達成して喜んでもいいはずなのに、どうも満足できない。一つが終わったら次、それが終わったらその次。次々と目標設定をして次々達成しても、どうも焦りが募り、日に日にイライラしてしまう、とか。
自分の子がいつもの帰宅時間に帰らず、心配でたまらない。しばらくして、帰ってきたのを見て、瞬間、怒りでいっぱいになって怒鳴ってしまった。その後も、ちょっとしたことで腹が立って怒りをぶつけてしまう、とか。
ひどいことをされ続けているんだけれども、仕方がない。試練は、耐えられる人のところに来るものだから。よし、前向きに頑張ろう。頑張れば大丈夫。なんとかなる。明るく笑顔で乗り切ろう。とか。
大切な人とのお別れがあって、それはそうなんだけれども、今、すごく忙しいし、別れに浸っている暇なんてない。とにかく、これをまずこなすのが先、とか。
感情的な問題を感じる、あるいは問題が続く場合、この本物の感情について、考えてみてはいかがでしょうか。本物の感情は、喜び、恐れ、怒り、悲しみ、4つあります。
本物の感情を味わう重要性
ということは、考えようによってはなんですが、どれに当てはまるか、順番に考えてみても4つで済む、ということになるかと思います。先ほどの例でいきますと、何かを達成して、喜ぶ時間を取る間もなく、次々目標設定をしてしまってどうも満足できない。どうも焦りが募り、日に日にイライラしてしまう。
これがもし、本物の感情が喜びだとしたら、達成したことをたっぷり喜ぶ時間、喜び合える相手と、お祝いのひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
自分の子が、いつもの帰宅時間に帰らず、心配でたまらない。帰ってきたのを見て、瞬間、怒りでどなってしまった。もしこれが、本物の感情が子どもを失うかもしれない恐れだとしたら、「何かあったらと思うと、怖くてたまらなかった。」
そうしっかり伝えてみては、いかがでしょうか。ひどいことをされ続けているんだけれども、仕方がない。試練は耐えられる人のところに来るものだから。明るく笑顔で乗り切ろう。
ひどいことをされ続けているなら、怒って当然。ないことにはせず、本物の感情が怒りでしたら、その怒りをまず感じてみてはいかがでしょうか。大切な人とのお別れ。でも、今はすごく忙しいから。
お別れから目をそらすため、忙しくし続けている内に体を壊してしまいかねません。本物の感情が悲しみなら、悲しむ時間はしっかりと取ることが必要です。本物の感情に向き合い、しっかり味わうこと。そうすることで、私たちの心は満足し、次に進んでいくことができます。
ちなみに、本物の感情について、注意点が一つ。本物の感情は4つですが、自分にとっては本物に感じられる、喜び、恐れ、怒り、悲しみだとしても、どうも満足にはつながらず、不適切な行動や感情のエスカレートが起きているなら、それは、本物と同じ名前がついた偽物かもしれません。
ちょっとこうややこしく感じるかもしれないんですが、例えばですが、本物の感情が怒りだと思って味わってみるものの、どんどんどんどんどんどんどんどん怒りが収まらない。こんな場合は、怒りの原因が違うところにあるとか、怒りだと信じているんだけれども、実は恐れや悲しみだったとか、そういう場合もあるかと思います。ここは、注意点になります。
では、今回覚えていただきたいポイントは、「本物の感情は、4つ。」。まずは気づくこと、そしていつもと違う変化を味わってみませんか。
ここまで聞いていただき、ありがとうございます。また、番組への疑問・質問・感想を直接お寄せいただいている方、本当にありがとうございます。ある程度まとまったところで、関連する回を設ける予定です。少し先になりそうですが、お待ちいただければと思います。
最後に、番組からのお知らせです。気づくと変わる心理学をまた聞きたいと思った方は、お聞きのポッドキャストアプリで、番組フォローとレビューをお待ちしています。フォローしていただけると、最新話が更新された際、通知がきます。また、レビューしていただくことで、番組の改善につながりますので、できれば、★5評価をお待ちしています。
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お相手は、遠藤美保でした。ありがとうございました。
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