1. 気づくと変わる心理学 〜心のリスキリング〜
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2024-06-11 17:37

#14 ポジションで変化する、心の仕組み

今回は、『ポジションで変化する、心の仕組み』のお話です。


お伝えしている心理学ですが、

皆さまにとっての日常的で、身近な話題とも自然とつながっています。

その見方・活かし方を、ご紹介します。


今回は、ポジションで変化する、心の仕組みについて。

姿勢や動作などの目に見えるポジション、立場や年齢、スキルなどの目に見えない属性によるポジション、それぞれで起こる心の変化と仕組みの基本を知ることで、目の前で起きていることを整理し、次のステップに進む選択肢を増やせるようになります。


第2回目 「心の仕組みは、世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども。」

ともリンクするお話です。


第11回目「自己肯定感と、心の基本ポジション」でのポジションとは今回は違う意味でのポジションのお話です。

その点はご注意ください。


まだ聞いた事がない方も、

何本か聞いて番組に興味を持ってくださった方も、

気づくと変わる、いつもと違う変化を味わってみませんか?

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こんにちは。明治大学で生涯学習講座の講師をしています、遠藤美保です。
この番組では、社会人や学生向けの生涯学習講座を10年以上行ってきた私が、日常生活でも活かせる心理学を、ポッドキャストでお伝えしていきます。
今回のテーマはこちら。
ポジションで変化する心の仕組み。今回は、ポジションで変化する心の仕組みのお話です。
お伝えしている心理学ですが、皆様にとっての日常的で身近な話題とも自然とつながっています。その見方、活かし方をご紹介します。
今回は、ポジションで変化する心の仕組みについて。
姿勢や動作などの目に見えるポジション。立場や年齢、スキルなどの目には見えない属性によるポジション。
それぞれで起こる心の変化と仕組みの基本を知ることで、目の前で起きていることを整理し、次のステップに進む選択肢を増やせるようになります。
第2回目「心の仕組みは世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども」ともリンクするお話です。
第11回目「自己肯定感と、心の基本ポジションでのポジション」とは、今回は違う意味でのポジションのお話です。その点はご注意ください。
ちなみに、「親・成人・子ども」について改めてお伝えしますと、私たちの心の中には誰でも、「親・成人・子ども」の部分がある。
「親」は、実際の親や親的な人から取り込んだ「行動・思考・感情」が入っている部分。
例えば、ルールとかリーダーシップの取り方とかマネジメント像など。「成人」は、<今、ここ>にふさわしい現実的な「行動・思考・感情」で反応する部分。
「子ども」は、子どもの頃の自分が経験したことや決断したことを取り込んだ「行動・思考・感情」部分。
例えば、周りを見て合わせることや合わせないこと、魔法のような思いであったりジンクス、楽しみややりたいこと、モチベーションのもとなどが入っている部分です。
親と子どもは過去のデータで、その部分が記録された動画のように自動再生される部分とも言われています。
そしてポイントですが、それは「行動・思考・感情」がつながっているという点です。
「親」の行動であれば、「思考・感情」も「親」の状態。
「親」の行動を取ることで、「行動・思考・感情」とも「親」の状態が再生されるらしい、ということです。
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ここ、非常に大切なポイントになります。
それを踏まえて、今回のテーマポジション。
まずは姿勢や動作などの、目に見えるポジションのお話からしていきます。
これは外に表れていて、他の人からも見える「行動」に該当する部分です。
皆様は、子どもの頃の写真、ご覧になったりしますでしょうか。
アルバムやデータを整理しがてら、「うわぁ、こんな頃があったなぁ」なんて、懐かしく見て、当時のあれこれを思い出したり、そんなことあるかなと思います。
例えば七五三の時の写真、いわゆるカメラ目線で、首をかしげながら、にっこり満面の笑顔で、そんな写真、あったりしませんでしょうか。
愛嬌を見せていたり、甘えたり、ねだったり、拗ねたりするような時にも見られる、この首のポジションの変化。
実はこれ、今にもつながる「子ども」の状態の時のポジション、というふうに言われています。
特徴的な行動の一つでして、人にもよると思うんですけれども、皆様はいかがでしょうか。
それ以外にも、「親」の姿勢としては、腕組みをしたり、上半身、反る姿勢だったり、いわゆるこの、上から目線だったり、そして「成人」の姿勢はまっすぐ、首もですね、まっすぐなっているような状態。
そして「子ども」の姿勢、先ほども言いましたけれども、首をかしげたり、上目遣いだったり、下から上を見上げるような目線や姿勢だったり、あるいは目を伏せて合わせないようにしていたり、なんていうのも、あるかもしれません。
その姿勢、動作をとることで、その状態につながっていく。「行動・思考・感情」はつながっているからです。
自分や対応に苦慮している相手の「行動」のポジションについて、どんな特徴があるのか、それを知ること、というのは、この解決策を見つけるヒントになります。
客観的に冷静に対応しなければならないとき、首のポジションも含め、姿勢をまっすぐに意識してみること、これは「成人」の「行動・思考・感情」の状態になることにつながります。
また、それは、それを見ている相手への非言語のメッセージにもなります。
例えば、強気で攻めてくる心の中が「親」状態の相手というのは、こちらのビクビクして上目がちだったり伏し目がちだったり、そういった弱気な「子ども」の状態というのを見てとって、攻めてきている可能性が高くなっています。
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ということは、こちらがまっすぐな姿勢の「成人」状態になることで、相手の対応が変わるきっかけになる、そんな有効な手の一つになる、ということなんです。
もちろん、いつも<今、ここ>状態の、この、「成人」のまっすぐ、冷静客観的なポジションが良い場合、そればかりとは限りません。
時にはなんですけれども、魔法のような思いやジンクス、楽しみややりたいこと、モチベーションのもとなどが入っている「子ども」の部分のこのエネルギーを全開にして、そして自動再生された方がいいことっていうのも、もちろんあるかと思います。
何か緊張して萎縮したりしないように、こういうふうにすれば自分は力が発揮できるんだ、そういう「子ども」の思いというのを活かす、それもまた有効かと思います。
あるいは、決まったルールやリーダーシップが入っている「親」の部分が必要なこと、それももちろんあります。
その時、その部分を刺激するにはどうしたらいいのか。
できればいくつか、自分なりの方法を知っておくというのは、非常に自分にとって、役に立つ有効な手段になるかと思います。
次に立場や年齢、スキルなどの、目に見えない属性によるポジションのお話。
立場や役割によって変化する心の状態というのは、皆様も覚えがあるのではないかなと思います。
分かりやすいところでいきますと、いわゆる上下関係、と言われるようなもの。
先輩と後輩、上司と部下など、一般的には、先輩・上司が「親」の立場で、後輩・部下が「子ども」の立場、上に従う下という構図。
この上下というのは年齢が順当で、それに合わせて能力や知識も立場の上下と一致していれば、比較的穏やかに平和にその立場をキープできるんじゃないかと思います。
ところが、能力や知識が内面で逆転というのを始めますと、なかなか穏やかにはいかない。
たちまち問題につながりやすくなる、この表面と内面での不一致のポジションというのは、やはりどうしても、心がざわっとざわつくのではないかと思います。
年下上司と年上の部下、中途採用でその職場と業務に疎い上司と、その職場での経験や社内人脈が豊富な部下。
あるいは単純に、パソコン・ネット対応が苦手な上司と得意な部下というだけでも、この表面と内面の不一致、ポジションと違う、この不一致によるざわつきというのが起きやすくなるかと思います。
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例えばなんですが、通常は、これ私にとっての通常だったんですけれども、部下が資料を作って上司がチェック、あるいは、部下が現場仕事をして、上司がチェックや承認。
これ、部下を「子ども」の状態、そして上司を「親」の状態として上司がチェックする流れ、それはある意味順当な流れじゃないかなと思うんですが、ある時、こんなことがありましたので、参考になるかもしれませんので、例として挙げてみたいと思います。
上司が、そのときのですね、私の上司が資料を作りまして、部下である私にチェックしてっていうふうに、そういうふうに依頼が来ました。依頼、指示でしょうか。心の中では、私ですね、逆の気がするな、とは思ってたんですね。
「作成を指示してくれさえすれば、私の方で作るので、それをチェックしてくださればいいんじゃないのかな」と思いつつも、そういった指示、ご依頼ならばということで、チェックしました。
特にですね、そのときの資料が、この、対外的に出す必要がある資料であったので、ちょっと、何でしょう、私も基本真面目と言いますか、依頼にはできないなと思って、しっかりと見ました。
すると、その方のこのパソコンスキルのせいなのか、あるいは仕事の仕方なのか、私から見ると、この番号の付け方がどうも不揃いで、同じレベルの文章の頭が揃っていなかったり、つまりですね、体裁上の修正箇所、っていうのがそこそこある状態の資料だったわけなんです。
ということで、私からしますとですね、別に良いも悪いもない、単純に資料のチェックをするということで、「成人」の状態で、対外的に提出する資料に必要な赤入れを、サッサッサ~と、こう、してですね、「いくつか修正点がありましたので赤で書いておきました」ということで、お返しをしたわけなんです。
さあここまで来て、勘の良い方、またそういった上司に慣れていらっしゃる方なら既にお気づきかも、なんですけれども、この時ですね、言葉の上では「ありがとう」だったんですけれども、心なしか顔色、上司のですね、顔色は曇り、不満そうな感じで、
そして、その後なんですが、この方から、こう言ったことに関する仕事は、私の方には一切来なくなり、あれこれですね、咎められることも逆に増えたように思った、そんな出来事がありました。
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表面と内面の不一致、、「あれ?」という違和感は、大きなヒントになります。この場合、上司は現場仕事や資料作成の実務に自信があったのか好きだったのか、いずれにしろ上司という立場、心の中は「親」の状態から部下という立場、私の心の中の「子ども」の状態に向けて、
自分が作成した資料のチェックを依頼した、わけなんです。ただ、これ内面的には、もしかしたら作成した資料の凄さだったり、そういったものを自ら手がけるフットワークの軽さだったり、まさかそこまでチェックはされないだろうというぐらいのおつもりでご依頼をされたんじゃないかな、と思います。
そこにですね、対外的に出す資料だからと、ある意味純粋に、これ、自分にとってちょっといい感じで言ってしまいましたが、ある意味無神経というか、馬鹿正直にチェックをしてしまった、わけなんです。
無意識で上下関係を踏まえて、下からの反応を想定していた上司からすれば、「成人」からのまっすぐの赤入れ返しというのは、まっすぐというよりも、思いっきりジャンプして、上からばっさり返されたぐらいの感覚を持ってしまったのかもしれません。
内容については問題もなかったので、勉強になったところですとか不明点の確認、そういったものを主体にして、私がちょっと、すごく気になってしまった体裁についての赤入れ返しというのは、これ、口頭で、この上司の様子を見ながら、確認をしつつ、フィードバックするぐらいがちょうど良かったんじゃないかな、と思います。
おまけ程度の印象になるように。その方が「親」状態の上司には、受け入れていただきやすかったかもしれないな、というふうに、今になると思う今日この頃です。
実際のところ、別の可能性も考えられます。それは先ほど、上司がご自分の「親」の状態から私の「子ども」の状態を期待していたのに、私が「成人」から返してしまったがために、というお話をしたんですけれども、
これ別の可能性としては、私が実際のところ「成人」からではなくて、無意識のうちに反抗的な「子ども」、あるいは自由気ままな、本当に何にも気にしない、本当の奔放な「子ども」から返した可能性もあるのかな、というふうに思います。
いずれにしろ、「親・成人・子ども」で整理することで、いろいろな可能性に気づくことができます。順番に、それぞれの組み合わせごとに、あれこれ考えてみてもよいかと思います。それだけ選択肢が増え、解決策につながりやすくなるのではないでしょうか。
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ただ、実を言いますと、この整理、可能性の検証をすること、このこと自体に意味があります。それは、この検証作業は、<今、ここ>にふさわしい対応をする「成人」の「行動」。「行動・思考・感情」はつながっているので、
この「成人」の「行動」をとることで、「成人」、大人の部分が刺激され、現実的で適切な状態になる可能性も自然と高まっていくというわけです。では、今回覚えていただきたいポイントは、
「ポジションで変化する、心の仕組み」。目に見える、見えない、「親・成人・子ども」のポジション、「行動・思考・感情」は、それぞれの状態でつながっている。まずは気づくこと、そしていつもと違う変化を味わってみませんか。
ここまで聞いていただき、ありがとうございます。最後に、番組からのお知らせです。「気づくと変わる心理学」を、また聞きたいと思った方は、お聞きのPodcastアプリで、番組フォローとレビューをお待ちしています。
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