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2024-09-17 09:42

heldio #59. teacher, professor, scholar

#英語史 #英語教育 #英語学習 #接尾辞 #行為者 #ラテン語
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おはようございます。英語の歴史を研究しています、慶応義塾大学の堀田隆一です。
このチャンネルでは、英語の先生もネイティブスピーカーも辞書も答えてくれなかった英語に関する素朴な疑問に、英語史の観点からお答えしていきます。毎朝6時更新です。ぜひフォローして、新しい英語の見方を癒しなっていただければと思います。
今回の話題は、teacher, professor, scholar、というものです。
これ、耳で聞いただけでは何のことかと思うかもしれませんが、いずれも何やする人という、後遺者設備字がついていて、それぞれ何やする人という意味ですよね。
もちろんteacher、教える人ということで、これはerです。そしてprofessor、これはいわゆる教授ということですが、これは同じような聞こえ方をする語尾なんですが、これはorと綴りますよね。
最後にscholar、これは最後がar、学者という意味ですが、arなんですね。
発音自体はこの部分は語尾ですし、弱まってerという形になります。teacher, professor, scholarですが、綴り字はそれぞれer, or, arということで、非常に覚えにくいということですね。
耳で聞いて理解したとしても、綴ってくださいと言われると、はてこれはerだったかorだったかarだったか、こういうふうに迷うものが結構ありますね。
この語尾字の違いなんですが、これ一体何なのかということですね。今回はこのお話をしたいと思います。
まず皆さんも気づいているとおり、一番多い、頻度として高いのは、一番普通のデフォルトはerですよね、teacherのようなものです。
じゅっちゅうはっくですね、何々する人であれば、確かにerとしておけば、じゅっちゅうはっく間違いないということなんですが、そこそこ出てくるのがorなんですね。
これが厄介だと。arは実は非常に例外的で、本当にいくつかしかありませんので、これは別個覚えるということなんですが、そもそも同じような意味なのに、何でこんなに違うんだろうか。
これ使い分けであるとか、どういうときにer、or、arを使うのかというのは、何か決まりあるのかということですね。
残念ながら決まりというのはありません。せいぜい言うことができて、傾向があると。ある種のパターンがある。
だけど、絶対的なものではなくて、やはり例外もたくさん出てくるということなんですが、その傾向程度のものですが、話したいと思うんですね。
まず、デフォルトのerなんですが、これは語源的には本来の英語で、古英語ではereなんて綴ったんですが、ほとんど変わっていませんね。
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基本的には英語本来のもので、設備時で何やする人に用いるということです。
ですので、そのerが付く元の本体の部分ですね。このベースの部分です。このベースの部分が本来の英語であれば、erとは非常に相性がいいということが分かると思うんですね。
ただ、最も古くからあり、そして最も生産性が高いと言いますか、頻度が高いことからも分かるとおり、そのベースが英語の本来語ではなく、釈用語であってもどんどん付くようになってしまった。
結果として、このベース部分の語源によって、erとかorとかっていうことを確実に言うことができなくなってしまった。
本来であれば、本来の英語のベースに付くのがerで、実はそうではない、ラテン系とかフランス系の機体に付くのがorみたいな、そういう分布になっていれば非常に分かりやすいんですが、
歴史の過程、もともとのerがどんどん拡張、拡大してきて、本来語にも別の釈用語のベースにも付くようになってしまったので、この見分け方が効かなくなったという事情があります。
そうしますと、次orなんですが、これは本来的にorというのは外から入ってきたフランス語とかラテン語の語尾なので、ベースが本来の英語であると一緒に本当はなりにくいっていう傾向があります。
例外的に、例えばsayorなんていうのはあるんですが、これは原則として現在でもかなり生きているルールかなと思いますね。
つまり、ベースの語源が外から入ってきたものである、主にフランス語とかラテン語から入ってきたものであれば、それにorが付くってことはあるけれども、ただerも突きうるので、100%の見分け方にはならないっていうことですね。
ただ、orが見えたらそのベースとなる単語はきっと外から入ってきたんだろうなというぐらいの予想はつきます。あんまり役に立たない情報かもしれません。
このerとorなんですけれども、先ほど述べたようにerは小英語からある元々の英語の設備字です。一方、orはロマンス形ということで、設備字自体は入ってきた元の起源が違うっていうことは抑えておきつつ。
そして最後にarについて見ておきたいと思います。このarは元々どこから来たかというと、これはラテン語なんですね。ところが先に挙げた2つが、一応それぞれの言語で元々後遺者を表す設備字だったということなんですが、
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このarに関してはラテン語のarisという語尾から来ていて、これ自体は実は後遺者の設備字そのものではないんです。さらに遡ると、ラテン語で形容詞を作る設備字であるということなんですね。
例えば表題のscholarで言いますと、これはスコラという学校を形容詞化してスコラリスといった、このスコラリスのリの部分、rの部分が残っているということで、元々は学校に属するとか学問に関するということなんですが、それがそのまま人を表す名詞として、結果的には後遺者設備字のような働きをするようになったんですが、
本来的には形容詞を作る語尾に過ぎなかったということですね。このarの部分が最初から何か人とか後遺者という意味だったわけではないという意味で、他の2つとは少し異なっているんですね。数は多くありません。
このarが付く単語なんですが、例えばbeggar、小敷ですね、物恋、burglar、強盗、liar、嘘つきですね、peddler、行商人というような単語があって、そこそこ使われるものといえば今挙げたものぐらいですかね、それから表題のscholarということです。
このように非常にこれについては少ないので、覚えてしまうということです。ただ、この語尾を見てみますと、beggar、burglar、liar、peddler、あんまり良い感じの意味ではない。
良からぬ行いをするものという、ちょっとネガティブな願蓄を伴って使われやすい、この語尾ぐらいの比較ですけどね。最後のscholar、語尾名なんですが、これが良からぬ行いをするものとは私も認めたくはないんですけれども、なぜかもarが付く、このbeggar、burglar、liarの仲間だということになっていますね。
さあ、まとめますと、この3つのですね、er、or、ar、英語に入ってきて結局発音が弱まったので語尾につくとすべて同じ発音になってしまいます。teacher、professor、scholarの最後のerという部分ですね。
ですが、元はだいぶ異なるところに起源があるということです。erは本来の英語の後遺者設備字です。そしてorはラテン語由来の本来の後遺者設備字です。そしてarはラテン語由来という意味ではorと一緒なんですが、もともと後遺者設備字ではなくてあくまで形容詞設備字であったという、非常に複雑なこの3者の関係なんですけれども、
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それが3つとも英語の中で使われていて、それぞれつく単語というのが異なっているという非常に厄介な状況があります。
述べたように、ある程度の傾向とかパターンみたいなものはあるにせよ、最終的にはこの単語にはどれがつくのかということはズバッとは決められないような状況にあるということです。英語の単語というのはこのように非常に厄介なものが多いですね。それではまた。
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