オンラインイベントの概要
絶望カフカの何者かになりたいラジオ、この番組はモータースリーとのカフカが、日々の絶望と些細なヒントをお送りするラジオです。
さて今回はですね、フライヤーブックラボのオンラインイベントに参加をしたお話をしていきたいと思います。
そちらのイベント、哲学者の谷川芳生さんを囲んでお話をする回でした。
谷川さんといえばスマホ時代の哲学が大変有名ですが、その中ではブックラボのメンバーが谷川さんにいくつか質問をして、それについてみんなで語り合うみたいな景色だったんですよね。
そのうちのお一人の方が、谷川さんにとって人間的成長ってどうしたらできるようになりますか?っていう質問をされていたんです。
僕自身この人間的成長というフレーズ、ちょっとビクビクっとしてしまうワードでして、
それ実は僕自身が元アスリートだったからなんですね。
っていうのもトップアスリートは人間的にとても成長されている、優れているみたいな言い方ってよくされるじゃないですか。
ちょうど今東京世界陸上やっていますけれども、例えばマラソンの給水をするときに、本来ライバルチームもしくはライバルの国の選手に自分の持っている給水を手渡したときに、解説者の方が、あの選手は人間的にとても素晴らしいですねとかよく言うじゃないですか。
で僕はそうなのかなーって思いながら見ていたりするんですけれども、まあそういうこともあって、人間的成長、谷川さんどういうふうに考えてるんだろうって気になったんです。
谷川さんどういうふうに答えたかというと、2つ答えられたうち、まあ1つちょっと忘れちゃったんですが、1つが人間的成長っていうのは今までできなかったことができるようになること。
例えば今までできなかった表現ができるようになることっていうふうにおっしゃっていたんです。
例えばそうですね、夕日が赤いという表現が、実際に夕日を見てその美しさに惚れ惚れして、夕日はこういう色のようで、こういうコントラストがあって、その対比がとても美しいって表現ができるようになること。
これが、なんていうかな、今までできなかったことができるようになったっていうわけじゃないですか。
それはある種の人間的成長の、まあ1つの形なんじゃないかっていうふうに谷川さんおっしゃっていて、ちょっとそこにハッとしたんですよね。
で、僕自身はその、なんていうかな、その言葉を聞いたときに、だとしたら表現というものが黙っていたら人間ってその表現をしなくなるから、つまりその楽ばっかりしていたらやっぱり成長はできないものなんだな。
だから人間的成長っていうのは辛いものなのかもしれない、みたいな話をその場でコメントしたんですよね。
そうすると谷川さんの返答としては、必ずしも人間的成長っていうものは、辛いという感情を伴わないのではないか。
なぜなら、ただ干渉するだけでも人は成長することがあるからっていうふうに言ってらしたんです。
例えば谷川さん、スマホ時代の哲学では孤独を言語化していったんですよね。
それは自分自身の孤独を干渉していったのもそうだし、いろんな小説とか漫画に対して干渉をしていったんですよね。
そんなふうにコンテンツ、あるいは現場で干渉をすること自体が、干渉っていうのは漢画見るに表彰状の章ですね。
その干渉をすること自体が、ある種人間的成長の一つのプロセスなんだなーっていうことに言われていて、気づかされた部分ってあったんですよね。
つまり僕としては、成長は努力をして、辛い思いをして、それを乗り越えることだけで得られるものなんですよね。
ただその現場に居合わせて、干渉して、その言葉に触れて、ちょっと自分で表現できるようになる。
それだけでも成長というものは生まれるんだなってことに気づかされました。
そういう意味で言うとなんですけど、冒頭僕が言っていたのは、
人間的成長のプロセス
もちろん全てのトップアスリートがすべからく人間的に優れているか、という問いに関してはノーなんですけど、
でもトップアスリートが人間的に優れているかどうかっていうのは、
自分で表現できるようになる。
もちろん全てのトップアスリートがすべからく人間的に優れているか、という問いに関してはノーなんですけど、
でもトップアスリートになるまでの過程において、様々な経験をすると思うんですよね。
それはまずは自分の所属しているチームを代表する機会、そして出身県を代表するような機会、そして国を代表するような機会。
その過程の中で決して一人では乗り越えられない壁を乗り越えていくんだと思うんです、トップアスリートは。
そうした時に様々な現場に合わせ、鑑賞する機会というのが得られますよね。
もちろんつらい経験をするみたいなこともあるんだが、
一つの観点からすると、その現場に合わせた中で、その人がどのように感じているか、自分の心のキビをどのように表現するか、
自分の置かれている状況をどのように表現するか、
そしてその置かれている状況というのは、いろんな人の手を借りて成り立っている。
それは今関わっている人だけではなくて、歴史遡っていった時に過去の偉人たちが切り開いてくれた、積み上げてくれたものがあって今の自分がある。
そういうことを自分の言葉で腹から表現できるようになると思うんですよね。
なのでトップアスリートに関しては、なんとなく僕なりに言語化できたような気がしているんですが、
とはいえ、日常を生きる我々にとって、
まあ特別な人たちとは違う日常の経験、日常生活の経験、
人とは違う日常の経験をしていくと思うんです。
ただその中で、人に支えられる経験だったり、過去積み重ねてきたものの中に自分がいる。
まあ、スタンディングオン・ザ・ショルダー・オブ・ジャイアンツですね。
巨人の肩の上に立つ。
まあそういうことを自分なりに考え、腹から表現できるようになる。
それがある種、人間的成長の一つの形なのかもしれないなぁなんて思ったりしました。
そういうふうに考えると、何か一つの経験をした時に、その差分ですよね。
経験前後の2ミリの差分をどう削り出すかということが大事になるんだろうなと思ったりしています。
というわけで今回は以上になります。最後までお聞きくださりありがとうございました。
ではまた。