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絶望カフカの何者かになりたいラジオ、この番組は元アスリートのカフカが日々の絶望と 些細なヒントをお送りするラジオです。
ニワトリの夜明けの鳴き声の謎
さて今回はですね、ニワトリについてお話をしていきたいと思います。 タイトルにもある通り、ニワトリが夜明けに鳴く理由は何か、という問いがあります。
まあこの問い、どう思いついたのかっていう話を まずはしていきたいと思うんですが、皆さん突然ですが生成AI、皆さんは使われていますでしょうか。
僕はですね、めちゃくちゃ使ってます。 おかげで生産性が向上し、日々のタスクが時短になり、
早く帰ることができています。 ですが、なんか僕、生成AIを使い始めてですね、
ちょっと自分頭悪くなってるなって感じるんですよ。 えっと皆さんがどう思われるかわからないんですが、僕はそんなふうに思っていて、
っていうのも、 比較的何でもAIに投げさえすれば答えを出してくれる。
でかつ、なんかこう、 ゼロイチの思考というのが、なんか自分の中で出しにくくなってるなっていうふうに思ったんです。
でそんな、 漠然とした不安を抱えていたんですけれども、ある時、
ボイシーパソナリティの荒木隆之さんにですね、 ご相談をさせていただく機会がありまして、
AI使っていて、僕頭悪くなっている気がするんです。 という相談をしたんですが、
その時荒木さんはですね、この本を読んだらいいよっていう5冊の本を進めてくれたんですけど、 その1冊が、僕、非常に読んでいいなって思ったんです。
その本がですね、 中田徹さんという方が書かれた、
中高生のための探究学習入門、 テーマ探しから評価までという本になっているんです。
今って、中学生、高校生に探究という授業があるんですけれども、 その探究をするためにどんなテーマを探したらいいのか、
そしてどんなことを気をつけて、どんな評価をしていったらいいのか、 っていうことが書かれている本なんですけれども、
荒木さん、実はこの本読んでないんだよねって後から言われて、 なので読んだらちょっとフィードバック聞かせてくれっていうふうに
言われていたので、 この放送もちょっとフィードバックとして撮っているんですが、それはさておき。
確かにこの本の中に書かれている、 探究のテーマ探しという側面が、
AIと両立して生きていくという意味において、 とっても重要なことが書かれているなって思ったんです。
つまり、僕にとってAIっていうのが何か課題を解決するために、 その答えを出してくれるものっていうイメージがあったんですが、
そうではなくて、もっと深い深い問い、 それがつまり探究ということなんですけれども、
その問い自体に対して、いろんな投げかけをしてくれる AIの使い方というのもあってもいいんじゃないか。
なんかそのメッセージがこの本には込められているように僕は思いました。 じゃあその深い問い、つまり探究テーマと言い換えてもいいと思うんですけど、
その探究テーマを見つけるためにはどうしたらいいのか。 そのヒントとなる考え方が書かれていたので、それを一つご紹介していきたいなと思っております。
それがですね、冒頭言った、そしてタイトルにもなっている。
ニワトリが夜明けに鳴く理由は何かという問い。 これって普通に考え得る疑問なんですけれども、
実はこれって動物行動学という学問の分野があるそうで、そこの有名な理論、
ティンバーゲンの4つの問いという考え方をもとに出された問いなんですね。 動物っていうのは様々な特徴を持っています。
例えばニワトリ。ニワトリは夜明けにコケコッコと鳴きますよね。 それってそもそもなぜなんでしょうか。
その理由って何なんでしょうか。 まあそれだけではなくてもっといろんな問いが浮かぶよね。
それがティンバーゲンという方が4つの問いとして出しているんです。
でその4つ今から言いますね。1つ目が その特徴は何の利点があるか。
2つ目、その特徴はどのようなメカニズムで実現されているか。 そして3つ目、幼い個体がその特徴を得るために
どのような成長過程を通るか。 そして4つ目、その特徴はどのような進化の末に出来上がったか。
この1から4つまでの問い、先ほど言ったニワトリが夜明けに鳴く理由は何かという問いに当てはめて考えると
例えばニワトリが夜明けに鳴く利点、メリットって何ですかね。 確かに暗闇から日が昇るにつれて
そのパブロフの犬的に、そのルーティン的に鳴く
それだけではなくてそれに何のメリットがあるのか。 これはなかなか面白い探求テーマになりそうですね。
探究の重要性
もっと言えばそれってどんなメカニズムで実現されているんですかね。 例えば夜明けに
目が覚めて大声を出すという行為だと思うんですけど、 それはニワトリの体のメカニズムでどのように実現されているんですかね。
これもすごい深い問いになりそうですね。 もっと言えば最初小さなニワトリの赤ちゃんだった時からこの
夜明けに大声を出す コケコッコーと鳴くその特徴を得るためにどんな成長を通るんですかね。
それに何歳頃、何ヶ月頃からそのコケコッコーと鳴くようになるんですかね。 もっと言えば赤ちゃんの時からそうなっているんですかね。
で、その特徴っていうのは古く遡っていけばどのような進化の末に 出来上がっていったんでしょうね。
祖先、このニワトリの祖先というのは僕はわかんないんですけど 蝶類
どこからその夜明けに鳴くという習慣が身についているのか。 これ動物行動学向けの問いの立て方と言われているらしいんですが
確かに探求テーマを探る いくつものヒントがあるような気がします。
さっき言った1から4というのが簡単に言うと目的、 メカニズム、そしてメカニズムの作り方
そして歴史、将来予測 これらの観点があるから
より深い探求テーマが見つかっていくのかもしれないなぁって思ったんですよね。
そうだからこれからは生成AIが何でも答えを出してくれるからこそ 僕たちはどんな問いを持っていくか
どんな探求テーマを持っていくかということが より大事なんだろうなっていうふうに思いました。
そう、それで言うとやっぱりAIが得意な部分って 人間の知能ではどうしたってかなわないんですよね。
まあだからこそより重要になってくるのが 問いの力なのかなっていう気もします。
特に僕はですね、元アスリートということもあって 人間の心と脳と体のつながりにとても興味があります。
なのでそんな、まあいろんなそれにまつわることですね。
に出会った時に それがどんなメリットがあるのか、どんなメカニズムがあるのか、そのメカニズムはどうやって作られたのか、
それの過去、未来はどうなっていたのか、どうなっていくのか、 まあそんな問いをですね、自分の中に持っていきたいなっていうふうに思っております。
皆様も、もしよかったら、ティンバーゲンの問い 思い出してみてくださると嬉しいです。
はい、というわけで今回は以上になります。 最後までお聞きくださりありがとうございました。
ではまた。