1. 絶望カフカの何者かになりたいラジオ
  2. #65 【対談】装画家・イラスト..
2024-05-13 22:24

#65 【対談】装画家・イラストレーター碧さん【あなたは何者ですか?】

【ゲスト】イラストレーター草野碧さん
https://x.com/kusano_midori?s=21&t=XDvd-gXEMqxP39nKx7pViw

・装画を描くようになったきっかけ
・キャリアチェンジするのは不安だった
・「美しい絵」とは何か?
・装画を描いて特に嬉しかった出来事とは?
---
stand.fmでは、この放送にいいね・コメント・レター送信ができます。
https://stand.fm/channels/5fc03020c646546590d81677
00:00
絶望カフカの何者かになりたいラジオ、この番組は元アスリートのカフカが日々の絶望と些細なヒントをお送りするラジオです。
最近の絶望は、人をスケッチすると大体ラガーマンみたいな体型になることです。
さて今回はですね、対談になります。お相手はイラストレーターのみどりさんという方になります。
みどりさんは実は本の装画を描かれていらっしゃるんですね。
本にまつわる方といろいろ対談できて非常に光栄なんですが、本の装画、表紙とか背描紙ですね、いろいろイラストで描かれている。
その話を今回は伺っていきますので、ぜひお楽しみください。
はい、それでは今回はスペシャルゲストにお越しいただいております。
みどりさんです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。イラストレーターのみどりと申します。
はい、イラストレーターのみどりさん。
ブックラボでね、ちょっと一緒というところもあって、お声掛けをさせていただきました。来ていただいてありがとうございます。
こちらこそありがとうございます。
はい、というわけでイラストレーターと言っていただいたんですが、何のイラストレーターなんでしょうか。
そうですね、広告系もあれば、パッケージのイラストとかもあるんですけども、主に装画のイラストを描くことが多いですね。
はい、装画、皆さん装画と聞いてお分かりになりますか。
そうですよね。装画って。
本の表紙とか裏表紙、背描紙か、の絵ですよね。
本を包んでるカバー、ブックカバーのイラストですね。
いやー、めちゃめちゃ興味深いというか、よく見ますし、みどりさんの作品も見させていただきました。
あのSNSを通して。
はい。
なんか光と影を使ったすごく印象深い絵が魅力的だなと思ってるんですけど、
そもそもなんで装画をやろうと思ったんですか。
装画を、そうですね、依頼が来ないとできないんですけど、イラストレーターとしては、なんですかね、憧れの職業みたいなところがあって、
媒体で印刷されて多くの人の手に渡るっていうのはすごい魅力を感じたんですよね。
いやー、素晴らしい職業ですよね。
そうなんですよね。
で、その本のイラストに限らず、イラストレーターとして仕事したいなと思っていて、
イラストの画塾にいくつか通ってたんですけど、
それは学生時代に?
03:00
学生ではなくて、社会人になってから夜間。
社会人のスタートはイラストとは関係ないお仕事されてたんですか。
あ、そうですそうです。
はじめはウェブデザインを会社員でずっとやってました。
で、その間に夜、画塾に通って絵の勉強をしてたって感じですね。
美大とか行ってないんですよね。
めっちゃ面白いキャリアですね。
そうですか。
でもなんかすごい、それで夢を叶えられた感じがしていて、めちゃめちゃいいなと思うんですけど。
その画塾でゲスト講師の先生がたまたま電車の絵を探されてたんですよね。
多分表紙に電車は必要で、その先生にポートフォリオをお見せしたときに、たまたま私が電車の絵をたくさん描いてたんですよ。
なので多分応援も込みだったと思うんですけど、次の日にご依頼いただいたっていうのが一番初めの創画のお仕事のきっかけでしたね。
へー、でもなんかそこから次々とお仕事が来るようになって、みたいな。
そうですね、そのときは1年半ぐらい、特に仕事はなかったんですけど、
その後、個展を2回ぐらいやったりとか、
あとそのオリジナルの絵をSNSとかでアップしてて、多分どこかのどなたかが目に留めてくださって、依頼に詰まったっていう感じですね。
いやーめっちゃいいですね。どのタイミングで専業のイラストレーターになろうと思われたんですか?
正直すごいそれで生計が立てるかどうかっていうところまで行ってなかったんですよね。
ウェブデザイナーをしてて、その後アートディレクターになろうって思った時があって、
それであるとこに転職したんですよ。先ほどのお仕事をいただいて、
仕事が結構忙しかったので、5日も割としないといけないぐらいだったんですよ。
それを考えた時に、仕事よりも完全にイラストを優先してる自分がいて、
なるほど。
これは会社に対して失礼だなと思って、特にこの子をやっていけるかどうかの見通しは立ってなかったんですけど、
絵って読めました。
めっちゃ面白い。
なんか、まずSNSとかに自分が好きでやっている絵を、誰かに届くかわからないけど投稿してみて、
06:09
誰だかわからないけど目に留まった方がいて、それをきっかけに色んなコテンとか開けるようになって、
いつしか本業より優先している自分に気づいた。まだ生計が立てられるかわからないけど思い切って職を辞めてやってみたっていう不安とかもあったんじゃないですか。
めちゃめちゃ不安でしたね。
でしょうね。でもそれでも月を動かす何かっていうのは何があったんですか。
やっぱ情熱がデザインよりも完全にイラストだったんですよね。
だからデザインを本気でやりたいって思えなくなっちゃったってことですね。
優先順位が切り替わってしまって、
イラストの方をやりたいって思っちゃったので、これ以上は無理だなーって。
そうなんだ。
でもなんかその勇気もらえる話でもあるなと思っていて、
ちなみにそれってイラストレーターになりたいっていうのは、
学生時代からずっと思ってたことなんですか。
それとも何かきっかけがあって、私イラストやりたいかもってふと思った。
学生時代からいたことです。
そうなんだ。
はい。
でもなんかそのさっきお話しされてたような、
塾みたいなところに通い始めたきっかけっていうのは、たまたま本当に見つけてっていう。
あ、いえ、大学まで田舎にいたんですね。
山間県にいたので、そういう学校がなくて、東京に出たら絶対に行こうって思ってたんですよね。
そういうことですね。
はい。なので会社、
でも1、2年はちょっとそれができる余裕はなかったんですけど、
3年目くらいだったかな。
そう、行きたかった学校に行くことにしたって感じですね。
なるほど。じゃあずっと情熱を持ち続けていて、
それがなんか偶然が重なって、才能が開花したみたいな感じなんだ、きっと。
右翼曲折ありましたが。
なるほど。語りきれないところに右翼曲折がありつつ。
やりましたが。
なるほど。
いや本当でもなんか勇気もらえる話なのかなっていうふうに思いました。
えっとじゃあ、今創画を描かれてるっていうところで、この辺のお話も伺ってもよろしいですか。
あ、はい。
えっと、本の創画って、すごい素人の話かもしれないんですけど、
09:00
本を読まれて書かれるんですか、それともなんかイメージみたいなのがあって、
キーワードだけ渡されて書くとか、そういった感じなんですか。
あ、基本的にはゲラって読まれる、読説の本元をいただいて、読んでから打ち合わせをする感じですね。
著者の方と?
えっと、著者の方がいらっしゃる場合もありますけども、
大抵は編集者さんとあとデザイナーさん、両方いらっしゃる時もあれば、片方だけという時もあります。
あ、そうなんですね。いくつかパターンを書かれるんですか。
いろいろですね。なんか3パターンぐらい書く時もあれば、もうこれしかないみたいな感じで1パターンの時もあります。
へー、そうなんだ。なんか没になっちゃったのがもったいないですね、そう考えると。
あー、それは全然問題ないです。
へー。
ある程度そのモチーフとか書いて欲しいイメージみたいなのはその打ち合わせでお話いただくんですけども、
それもなんか完全に自由な時もあれば、こういう感じでお願いしますっていう時もあります。
打ち合わせの時点でなんとなくそのイメージの方向性は決まるので、
そうですね。ラフ画だから3パターン出したとしても、アングル違いとかだったり色違いだったりとかって感じですかね。
なるほど。ラフ画を書かれるまでの間っていうのは大体期間としてはどのぐらいあるんですか。
大体1週間ぐらいですかね。
へー、打ち合わせして1週間でラフ画にする。
はい。
おー、いやなんか想像がつかない世界だな。
うん。
なんかすごいな。めちゃめちゃクリエイティビティなお仕事じゃないですか。
なんかこう、いやなかなか浮かんでこないなーみたいな瞬間ってあるんですか。
あー、ないかもしれないですね。
そうなんですか。
あ、でもお題が難しい時は確かにあります。浮かんでこない、浮かんでこないことはでも確かにないですね。なんでですかね。
風景ところですかね。
いやいやいや、あのリスナーの方は多分、あのみどりさんの動画、ご覧になってない方もいるかもしれないんですけど、本当になんか色と光と影とかなんか織り混ぜられてすごくなんか、なんだろう、伝説かもしれないですけどエモい絵を描かれるんですよ。
あー。
だからなんかこれ描けるのすごいなーと思っていて、なんかこう、心にこう、何かこうグッとくるような絵を描かれる方だなーっていうふうに思っていて、それをまず一週間で僕が描けちゃうんだっていう。
12:14
もちろんなんかあれなんですか、その、写真を元にスケッチするみたいなわけではなく。
えーと、想像では描けないですので、その自分が撮った写真とか、あの、元になるものがあります。
あ、なるほど。それを組み合わせるみたいなイメージ。
そうですそうです、はい。
全く思い、その思い浮かばない時は編集者さんとかデザイナーさんに相談しますかね。
あ、そうなんですね。
もうちょっとヒントをください、イメージをくださいみたいな感じで言ったりするの。
なんか抽象画みたいなものだと、もしかしたらそういう状態に陥ることもあるかもしれないんですけど、結構具象的な絵なので。
確かに風景とかそういう絵が多いですよね。
全く思い浮かばないってことはなくて、とりあえず木を描いてみて、なんとなくそれで演奏していくって感じですかね。
そうなんだ。
全然話変わるんですけど、みどりさんにとって美しい絵とは何ですか。
美しい絵ですか、とっても難しいですね。
たまに美術館行くんですけど、この絵は美しいなって思う瞬間があるんですよね。
で、なんかそれって、作者の方のなんか思いがこもってる感を感じる瞬間に、これ美しいなって思う。
もちろん色使いとか、どういう時に美しいものが描けるっていう風に思われますか。
それは私がずっと追求してる問いですよね。
なるほど、なるほど。
私自身もわからないですけど、なんか描いてて思うのは、私の場合はですけど、
自分がその絵の中に入って、描けたなって思う時は、見てる人とコミュニケーション取れるなって感じますね。
絵の中に入る?
その風景を描いてる時に、そこに自分がいるっていう感覚で描けてるかどうか。
なんか絵として。
その中に自分がいるんだっていう感覚ですか?怪しい話ですけど。
いや、めっちゃいい話だなと思って。
今度はそういう風に見てみます。
15:03
そうですね、その時に多分感情が入ると思うんですよね。
その絵を、まず風景なので大元になる写真とか、実際にそこに行ったとかっていう思い出があるんですけど、
その時に自分が感じた感情が一番にあって、どういう目でその風景を見てるかっていうのが絵に現れると思うんですよね。
なのでその自分の感情をその時のまま残しながら絵を描いている。
悲しいとか寂しいとか美しいとかいろいろあると思うんですけど、
その感覚を持って描けたらいい絵が描けると思いますね。
自分が風景を描くとかだと伝えきれないものが出てくるのかなと。
多分見てる人もそういう感情って人間だからあると思うんですよね。
全く同じじゃなくても似たような感情が共鳴し合うというか。
その時に美しいなって思うのかもしれない。
さっき僕、みどりさんの絵がちょっとエモく感じるっていう風な表現をしたんですけど、
確かに感情に没入するっていうか、
なんかその時の感情、何かの感情にスイッチするみたいな。
そういう絵っていうところが、みどりさんの絵の魅力かなっていう風に思ったりしました。
しかもそれはね、本の内容とリンクするっていうのが、
よりその本の魅力を引き出せるっていうところがいいですよね。
素晴らしいなって思います。
ありがとうございます。
それは本当に心がけて書いております。
テーマソングみたいなのを自分で勝手に設定して、
没入感を持って書いたりしますね。
いいですね。テーマソング、本のテーマソングが絵になって、本の表紙になって。
いやなんかちょっと、そうはちゃんと見ないといけないなって思います。
そんなことないんですよ。
作家さんは物語がメインなので。
いやーでもそこも含めて、なんか著者さんとのチームプロジェクトみたいな局面ってありますよね。
18:02
うんうん。
なんか僕はその本にまつわるポッドキャストをいろいろやってて、お話しする中で、
本当に、著者さんがメインで、著者ありきの本なんだけど、
すごいいろんな方々が携わっておられて、
本ってできてるんだなっていうふうに思っているし、
その構成とか編集とかも含めて、
なんかすごい創作物だなって思ってます。
そこは本を大事にしないとなーって改めて思います。
チーム感すごい感じます。
最後にちょっと質問をしたいんですけど、
どういう時に何かこう達成感っていうか、やりがいみたいなものを感じますか?
たまに作家さんからお便りをいただくことがあって、
動画を作って、見て、感想をメールでくださったりするんですよ。
その時に、作家さんで文章で表現するじゃないですか、
たぶん頭の中で物語のイメージっていうのは、物語というか風景とか、
イメージはあると思うんですけども、
自分が思い描いてた以上のものを表現してくれてありがとうございますみたいなことが書かれてきたことがあって、
本当に嬉しかったですね。
へー、そうなんだ。
作家さんが思い描く以上のものって、なんかめっちゃいいですね。
めちゃめちゃ嬉しい。感無量ですよね。
そうなんですね。なるほど。
なんか一番初めに読む読者がイラストレーターとか、編集さんは一緒に作ってるので、読者じゃないとすると、
デザイナーさんかイラストレーターが一番初めに読むと思うんですけど、
この読んで、本ってなんか1対1の対話みたいな感じが私はしてるんですよね。
作家さんと自分との対話のような感じがするんですけど、
それで読んだ後に、自分が思ったイメージを作家さんにアンレターみたいな感じで出して、
それに対して作家さんが返事を書いてくれたみたいな、
そんな感覚があってめちゃくちゃ嬉しいです。
いいですね。アンレター。
届いた。
あ、なるほど。アンレターが届いた。
うん。
いいですね。そういうことですね。
なんかいい話がいっぱい聞けた。
21:05
そうですか。よかったです。
うん。
あとウェブデザイナーをしてたので、物体として本を見本でいただいた時とかもすごい嬉しいですね。
本当に現実だったのだっていう。
メールで納品するので。
なんかあんま実感がないんですよね。納品した時ぐらいまでは。
でも実際に印刷されて本になったのを見て、本当に私はこの仕事をしたんだなっていう実感が湧きました。
そこで、なるほど。
そうか。
いやー、なるほど。貴重なお話をいろいろ聞けました。
概要欄にみじおりさんのSNSのアカウントを配付けておくので、リスナーの方ぜひご覧になっていただければと思います。
はい、ありがとうございます。
はい、というわけで今回はみどりさんにイラストレーター兼創画のイラストを描かれているというところで、いろいろ話を伺ってきました。
今回はありがとうございました。
ありがとうございました。
22:24

コメント

スクロール