ありますね。
なんだけれども、僕もアートに携わってるからわかってるんですけど、
アートをこの時代に自分の生業にするって、
相当なプロデュース力や言語化能力などがないと成立しないんですね。
それこそステイトメントが全てだったりするような世界だったりもするから、
やっぱり多様な知識を持っていたり、
あと自分の抽象的な発想をいかに具象化する、
しかもそれをまた言語で伝えたり、
あと言語を変えさせに気づかせるための裏のテクニックが必要だったりするぐらいなので、
やっぱり一流のアーティストって、こういう人文知に対する能力も非常に優れてるんですよ。
だからそこがすごくよく分かれてる。
受管さんの言葉を聞いてると。
アート文脈でどういうふうにこれを切り取っていくのかみたいなところで、
そういった気づきが得られる。
そうだね。アートを直接絡めて語ってないんだけど、
アーティストってここまで世界を捉えてるんだよっていう凄みっていうか、
こういうのってしぶちゃんも僕もデザインをやってるから、
デザイナーが言語化してきたようなニーズがここ20年ほどあったじゃない。
でも本来こういうことってデザイナーだけじゃなくって、
当然アーティストもやれてるしやらなきゃいけないしっていうところでいくと、
受管さんってこれ聞くだけでも相当レベルの高いアートをやられてるんだろうなっていう想像が瞬間につく。
それはポッドキャストならではなのかな。
やっぱりデザイナーよりもアーティストの方が自分がどういうことを考えてるみたいなものを発表する場ってないんですよね。
むしろそれ出すことが得か損かみたいなところのディレクションも入ってくるから、
アーティストの方って意外に聞こえない。
アートって自分の作った作品に対して載せた文章によるステイトメントが全てなので、
それ以上でも以下でもあっちゃいけないので、できるだけ言葉っていうものを外部に出すことって少なくしてるはずなんですよ。
だからその人の思考のプロセスやその人の人格みたいなものまで想像を呼ぶってなかなか機会がないんだよね。
それがこういうポッドキャストみたいな形で、彼の人格を含めた思考の広さみたいなものってやっぱりポッドキャストで、
これがテキストだったらまたできないはずなんですよね。
やっぱりフィックスした断言して切り取られる可能性のあるものである以上は。
相手が言って会話劇として成り立っているからこそ出てくる言葉となるんですよね。
今もそれを語れる陳生さんっていう、さっきの言い方と心理的安定性が担保されたパートナー、
語るパートナーがいるからこそできる会話だし、これもなかなか聞いたことがないというか、
この質のこのレベルの会話ってありそうでないですよっていう。
なのでこの2つは004と027はぜひちょっとこれ聞いた人は聞いてほしいかな。
まずこの100100という番組がどのようなものなのかっていうのがすごくわかりやすいです。
確かに確かに。
なんか語りしろはすごくあるなと思いつつ、
まあシンプルに語ることもできるし、おかげで語ることもできるしって感じで。
渋ちゃんはこの作品最初聞いた感じ、感想って率直にどんな感じだった?
確かそれこそ雑談で、めちくろさんにヤバイの出たよみたいなのを聞いて、
ちょっと聞いてみますって黄緑色の清美は眠らない当時のカバーアートを見て、
一番最初感じたのはスタイリッシュだなっていう感想でしたね。
そうだね。
かっこいいっていう。
だから初手からかっこいいっていうね。
よく僕らもポッドキャストって参入衝撃が低いこともあって、
スタートの時ってみんな様子見しながら固まらずに始めるじゃない。
なんだけどこの作品に関しても最初からかなりクオリティがキープされてるというか。
そうですね。
さらにちょっと足早になったらダメだぞと思いながらも、
聞き手を意識するそのボリュームというかが1話目からできてるじゃないな。
1話目ってさあということで、これを誰が聞いてるかわからないんですがという、
いわば本人ごとが10分20分話しちゃうんだな。
エクスキューズから相手が。
そうそうそう。
もちろんそれがあるんだがない。
そしてその一貫した主義やテーマが一番最新エピソードまでちゃんとつながっているので、
間違ってミスってないあたりもどこまで天然なんだろうなって狙ってるのかな。
でも狙ってる様子は絶対見せてない感じがあるしなとかも含めてスタイリッシュですね。
お二人のキャリアを調べてもらえればすぐわかると思うんですけども、
いわゆる他の世界でのクリエイトの一流の方々、お二人がやってるので、
当然自分たちがクリエイトするものに対しての意識的な部分っていうのは、
当然洗練されてるに決まってるって話ではあるんだけど、
にしてもポッドキャストっていう新しい場で何かを表現するときって、
かなり他のジャンルで違ったものをそのまま使えなかったりとか、
当て勘みたいなものを探ったりとかって必ずあるはずなんだけど、
やっぱそこもさすがっていうか、
わかってるなって部分と、やっぱセンスのいい人がやると、
こういうことに気づいて最初からできるんだみたいな、
だからやっぱその驚きと単純に憧れみたいなもの、両方入るみたいな、
すごい稀有な作品だなと思って。
そうですね、だからご自身のキャリアっていうのがもちろんものを言わせているっていうものは多分してあるんだと思うんですけど、
そうは言っても、きっともしかしてポッドキャストネイティブと、
ラジオネイティブが作るポッドキャストっていうのが一個語りしろとしてあるかなと思ったりして。
そうだね、作品内でも言及されてるんですけど、
ベンチマークに置いてあるものっていうのは明らかにポッドキャストから、
こういう形でやればいいんだなっていうのを感じたっぽいのはあって、
初期の頃からやっぱり花音姉妹のことを語ってたりとか、
やっぱり今のポッドキャスト界をパッと眺めて触れて、
自分たちのクリエイターでこうやろうっていうのを気づいたんだなっていう点からしても、
やっぱりラジオネイティブが始めるポッドキャストと、
やっぱり明らかに違うスタイルになってるなっていうのはすぐ感じる。
そうですね、僕なんでズブズブのラジオネイティブなんで、
ラジオを知って聞いて好きになって始めたのがポッドキャストなんで、
そこを突き詰めてしまっているのが僕だったりするから、
すごくドカンと殴られた感じを受けますね。
これは100%に限らずですよね。
最近始まった番組とかで圧倒的な、いわゆるラジオマナーと呼ぶとするなら、
それを踏襲していない番組の潔さだったりかっこよさだったり、
未来感だったりっていうのを僕も感じて、
自分のクリエイトにもすごい刺激になりますよね。
僕の言い方だと、ラジオって生で放送するものであったりとか、
僕の言い方だと大衆の生活の中に溶け込ませるものではあるので、
やはり面白さの質とか温度感みたいなものは、
僕の用語でいう風俗寄りというか、今。
文化と風俗でいうと。
文化と風俗を分けるとすると風俗寄りの今にチューニングした面白さとかかっこよさっていうのになっていく。
一方、ポッドキャストってやっぱりアーカイブであることとか含めて、
文化寄りのかっこよさの方を表現しやすいっていう点でいくと、
そこでも分かれるなと思っていて。
だから簡単に言うと、ラジオの方はお笑い人が多く活躍されているのが顕著なんだけど、
面白いっていうのがいわゆる笑えるとか、そっち側の面白いの価値ってやっぱり高い。
なので一方、ポッドキャストで有利なのはインタラスティングの方の面白い、興味があるとかの方の面白いが活かされるので、
やっぱりこういうかっこいいっていうスタイルは非常にポッドキャストの方が絶対やりやすいなと思っていて。
そうですね、確かに。
昔ってAMとFMでそこ分かれてたんだけど、言われ方が。
AMは前者、FMは後者みたいなこと言ってたんだけど、
FMの方っていうのもやっぱりラジオ的な方で言うと、
やっぱりそこからもはみ出るインタラスティングの方のかっこよさって、やっぱりポッドキャストはやりやすいなって感じるよね。
そうですね、暗直にここ表層などって言っちゃうので、100×100はFMっぽいよねみたいなことを言っちゃいがちなんですけど、
決してAM、FMっていう軸ってもうなくなっているわけで。
全然違う。
そうですよね。
言うてFMのかっこよさって、少しカリカチュアの効いたというか、
フィクションに近いぐらいの、当然JWAVEが県庁なんだけど、バイリンガルの方が、
要は洋楽しか書けないと言って始めたJWAVEのように、
そういう雰囲気、ちょっと異世界観みたいなかっこよさでもあったりしたんだけど、
やっぱりポッドキャストでかっこいい人たちをバーッと眺めて抽出していくと、
なんかもっともっと違う種類というか、しかも長さとか、どうですかこの自然体みたいな、
そこが許されているというか。
だから冒頭に僕が言った、聴き手をどこまで意識するのかしないのかみたいなチューニングとつながってくるんですけど、
なんか最近聴いていて100役をもちろん聴いていて思うのは、
この自然体のトークの魅力っていうのが改めてというか、かっこよさにつながっているのかなと。
間違いないね。
思いますね。
自然体っていうのは、なんかよくポッドキャストを表するときに、
ファミレスの隣の会話みたいな、そういう自然体を表すような用語もあったんだけど、
そこにかっこいいっていうレンズで眺めたときの自然体ってまた全然違うスタイルがあるので、
100役とかのかっこよさの中にある自然体って、
良さをどこで捉えるのかっていう、センスの部分がどこに現れるのかっていうのは、
僕もやってるので分かりますね。
僕なんて男性としか喋ったことがここにないから。
やってみたいって思ったことは。
めちゃくちゃありますね。
で、いざやろうってイメージすると、
相手も含めてやっぱりそこってかなり難易度高いのか。
すごく個人的なわがままなことを言わせていただくと、
まさにそうやって対等に性別ってものを置いて話ができる女性とまだ出会えていないんだなとは思います。
かっこいいにつながるのかもね。
本当そう思うんですよね。
もちろんそういう方いらっしゃるんですよ、知り合いとか。
でもポッドキャストやろうって話が全然また変わってくるので、
本当にプロポーズみたいな感じになるので。
よく言うもんね、お笑いでも相方っていうのがプロポーズと言う。
やっぱりそのぐらいの意味を持っちゃうっていうね。
だからパートナーだったらポッドキャストはそこの時点でプロポーズ的なものがなされてるからっていうのもあったりするんだろうし、
相性みたいなものは事前にクリアされてるからっていうのはあるんでしょうけど、
いわゆる他人と言ったら変だけど、友人なのかっていう。
そこでこういう会話に責任を持つ同士でやるっていうのは確かにハードルは高いのかもしれないよね。
なぜなら友人として友人と語る番組を作りたい、
それが僕の場合だと同性とばかり作ってきた中で、
やっぱり女性と語るからこそ出てくる問いだったり、
なんか帰結する答えみたいなものも絶対あるんですよ。
どうしてもおじさんとおじさんがしゃべって正しいことを言ったところで、
おじさんとおじさんがしゃべって導き出した答えになっちゃうんですよね。
そこって残酷な場面やっぱりまだまだあるのね。
なんかやっぱりすごく今繊細なお話をしてると思うんだけど、そこはあると思うんだよね。
だから逆手に取るというか、今現在必要以上に叫ばれているジェンダーの話、
界隈の話っていうところで敏感になっている。
なんかそういった辞任がない人まで、こういうのって言っちゃいけないんだっけ、いいんだっけみたいなことに敏感にならざるを得ない中で、
この100役の2人の中のエピソードで紡がれてる言葉って、
なんか逆手に取っている感じを僕は受け入れて、もっと上手く言いたい。
そこにね、エクスキューズ本当に入れてないんですよ。
私はこう思うみたいなところで、普段周りだとこう言われてるけどとか一切なくて、
単なるそこにあるのはスタンス表明だけで、それを信頼し合っている2人がしゃべっているから、
もう口を挟む余地がないんですよ。
これってなかなかできないからこそ人を憧れさせたり、かっこいいなって唸らせる何かになるっていう。
ね。
ということなんです。
うちはこうやって語っちゃってるんでもうすでに野暮なんだけど。
でもこういうのっていいよね。
こういうのがポッドキャストの、僕は書店の棚って呼ぶんだけど。
こういう作品が棚に並んでるポッドキャストを書いて、すげえかっこいいよねって思うっていうか。
だからこの時間ももしかして書店員さんのおすすめっていうようなスタンスなのかもしれないですよね。
なんかより本を好きになってもらいたいとか、作家を増やしたいとか、そういった感覚で僕らも喋らせてもらってるんですけど。
音楽で言うとさ、ジャケットを部屋に面出しして飾りたいジャケットと棚差ししたいものとって別れるじゃんっていうのでいくと、
自分の部屋にジャケットアートをパンって置くんだとしたらこういう百々みたいなものを置きたくなるよねっていう。
そういうものがもっともっと増えていくとさ。
そうですね。見方が変わってきますね。
書店の平台がこういう作品が並んでたら超かっこいいよね。
もっとかっこつけていっていいかもっていうね。それだけじゃないしね。
で、あとかっこつけてみないとかっこいいものと自分の差ってわかんないし、かっこいいから逃げるというか避けたらきっとそこの魅力って、
受け手としての感度しかやっぱり高まらないので、
表現されてる方でかっこいいっていうものに興味があったり自分にそこに期待をしてる人がいたら、
なんかもっともっと意識的になってもいいんじゃないかなって思うね。
そうですね。で、かっこよさっていうのも本当にいろいろあって、
なんかなんだろうね、本当にダサかっこいいとかあえて言葉にするとそうなんですけど、
なんか一見なめられた感じ、かっこ悪い感じに見せつつの軸として、
でもかっこいいよねって立て合わせることって僕はできると思って。
いや、絶対そうだね。
なんかね、そこにはやっぱり美学が各々作っている人もあると思うんですけど。
いや、本当そう思います。
ただやっぱり自分が意識できるところは多ければ多いほどそこは美しくなるので、
で、その美しいの基準がいわゆる世間でありていに言うBである必要はなくて、
自分らしさであればいいと思うんだけど、ただそこまで自分で磨き上げられるんだとしたら、
磨いた方がいいなと思いますね。
いや、本当にそう思いますね。
あの、開業一つのバランスまで僕やってるんだよ。