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こんにちは、番組ナビゲーターの伊藤由美子です。
建築士、伊藤由美子のCozy Spaceへようこそ。
Cozy Spaceとは、日本語に訳すと、居心地の良い空間という意味になります。
この番組では、居心地の良い場、空間とは何かということをテーマに、
あなたらしくいられる、ちょうど良い場所を見つけるためのラジオ番組です。
毎回素敵な方々にインタビューさせていただき、
ついつい夢中になってしまうことや、個性を活かして自由に生きること、
そして、日々気持ちよくいられるヒントなどをお伝えしていけたらと思っています。
建築士、伊藤由美子のCozy Space第80回
2022年4月のマンスリーゲストは、絵本作家の藤本則子さんです。
藤本さんは、神戸の児童館に26年勤務し、50歳の時に絵本作家になるために退職。
今までに、絵本を7冊、英語版の絵本1冊、工作本を1冊出版されていらっしゃいます。
昨年の10月には、年々コロリン、今年2022年2月に1個でも肉まんという絵本が発売になっています。
私と藤本さんとの出会いは、2014年。
あるオンラインコミュニティで知り合い、それからの付き合いでありますが、
いつもエネルギッシュで、いつも周りの人のことを応援しているような温かい人なんです。
では早速、絵本作家の藤本則子さんのインタビューをお聞きください。
よろしくお願いします。
いろいろ藤本さんも、絵本作家以外にもいろんなことをね、
本当にいろんな人の応援を入ったりとか、エネルギッシュにやっていらっしゃると思うんですけど、
今回は、肩書きを絵本作家ということで、
本業ですね。
そうですね、絵本作家の絵本を中心にお話を伺いたいと思います。
私、やりとりを前からさせていただく中で、
よく東京の出版社に、絵本のダミーを持ち込むのよっていうことを聞いてたんですよ。
そういうこともされるんだって、本当にシンプルにその業界がわかんないんで思ってたんですけど、
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自分で描いた作品を出版社に持ち込むって、一般的に日本作家の方ってされてるんです?
むしろ、持ち込みもさせてもらえないことが多いんです。
持ち込ませてもらえるんだったら、すごいラッキー。
普通だったら、よかったら送っておいてくださいって。
もし、うちが出すんだったら連絡しますけど、連絡なかったらダメだと思ってくださいっていう感じで、
送ったダミーも返却してもらえないことが普通なんですね。
返却用の封筒とかも全部同封していてすら返却はほぼないです。
そうなんですね。
だからね、いつまで待っていいかわかんないよね。
それはちょっと困りますよね。
半年ぐらい待ったら、どっちのところへ持って行ってもいいかなみたいな。
だから一つのダミーをどっかに持って行って、ダメって分かって次に行くまでにすごく時間がかかるので、
その間に自分と同じことを先に出版されてしまう人がいると、それは全部ダメになってしまう。
そういう感じなんですね。
すごいやっぱりね、会計市場なんです。
売り手はとても難しくて、コンペみたいなのでね、チャレンジする人もいるんですけど、
コンテストもなかなかやっぱり入れないし、コンテストに入って出版したと言っても、
それがずっとコンスタントに出るかって言ってたらまたそれが別の話なので、
皆さんね、大阪になりたいという方がとてもたくさんいて、私のところにアクセスして来られる方もいらっしゃるんですけど、
ものすごく素晴らしい世界なので、あまりお勧めはしない。
でも私自身もそう言われたんですね。
カラーインクの魔術師って言われているキャストの方がいらっしゃるんですけど、
その方に最初見せてもらったダミーの作品を見せた時に、
絵本作家になる実力はあるけど、でもお勧めは私はしないと思って。
ものすごく大変で、労力に見合ったような成果とか収入があるというものがないので、
それでいいんだったらあれだけど、私は積極的にお勧めしないなと言われて。
それでも私は心が固まっていたというか、絵本作家になるために仕事を辞めたので、
心が締めたと立っていたので、別に儲けとかそういうものではないので、
この子たちのために出したいと思って、いいんですって言って、
結局50歳で退職して、ありかあらゆる人にすごい大反対をされて退職したんですね。
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60歳になって定年退職になってからやってもいいんじゃないかって言われて、
それまで児童福祉の仕事をしていて、その仕事も大好きな仕事だって、
大好きな仕事に出会う人がそもそも少ないのに、それをわざわざ辞める必要があるのかとすごく言われたんですけれども、
その時に私が出会っていた子どもたちが言葉というもののタッチというのが語彙力とかなくて、
言葉の表現ができないのためにものすごく対人コミュニケーション能力が低いし、
もちろん学業もダメで、それがためにいいところに就職ができなくて、
それがお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんもみんなそこで、
負の連鎖が続いている、そういうような地域に入ることが多かったので、
そこの連鎖を止めるためにどうしたらいいんだろうってすごい考えたことがあって、
ものすごい荒れた施設に来た時があって、どうしたらいいのかわかったので、
結構中堅で、子どもたちが喧嘩する前にも止めることは当たり前の世界だったんですけど、
瞬間的に喧嘩が始まるので、止められないんですねっていうような状況で、
どうしていいのかわからなくて、ずっと観察していた時に、
しょっちゅう殴るケルの喧嘩が起こったりするんですけど、
それを止めるのにどうしたらいいのかずっと見た時に、
言葉の問題がすごいあると思って、
例えば、我多分しばいたろかみたいな感じで、
全部言葉が単語なんですね。
自分の思っていることはムカムカっとして、
そのムカムカっとしている気持ちを言葉にして伝えることができないから、
反射的に手が出るんですね。
手が出られると反射的に足で返してみたいな、
ケルの喧嘩になるとか、
あっという間に机を倒して椅子を振り上げての喧嘩になるとかっていうような感じだったので、
その時にだいたい止めに入った時に、
まず一人の子の言うことを聞いて、それを翻訳する。
伝えてあげるってことですね。
この子が思っていたのはこういうことでこういう風になったんだよっていう。
もう一人の子が、僕はこうやって思ったんだ、
この子はこんな風に思ったんだよっていうことを言って、
初めてそうやったんかみたいな感じをお互い思うみたいなところがあって、
自分が思っているこのムシャプシャした思いを言葉にしたらこういう風になるんだっていうのを
ずっと伝え続けるっていうことをやったんですけど、
児童館の中で児童館の指導員としてそれをずっと、
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通訳みたいな形でね、仲裁役というのをやっていたときに、
これがでもできるようになるためならば語彙力がいるっていうのをすごい思っていたんですよ。
言葉の数が足りてない。
小学校3年生になっても教科書がまともに読めない子だっていうのもいたので、
私は京都物演に行きましたみたいな感じで、
この子読んでるけど、言葉を一つ一つは読んでるけど文章としては読めてないなっていう子たちもいて、
すごくやっぱりもちろん学力が低いわけですよね。
そのときに絵本というのが一番言葉をこの子たちにとって言葉を育てるのがいいなと思ったんです。
絵と言葉が一緒になるので。
絵画って言って、絵本の消費が見えるように全部ざっと並べてしたり、読み聞かせの回とかしてみたんですけど、
まるで壁の模様のようにストーリーをされてしまって、読み聞かせするので、
あ、いらんわ、もう帰るわみたいな感じで帰られてしまってみたいな感じで。
本当は小さいときに本というのが楽しいということがわからないと、
やっぱり本を読むという習慣というのはつかないなと思って、
なんとかこの子たちが思わず手に取って読んじゃうような絵本を作りたいなと思ってたんですね。
近所にすごい駄菓子屋さんがあるんですよ。
結構お父さんお母さんもちょっと生活がいい加減というふうに言うのはどうなのかなと思うんですけど、
家庭環境の良くない子たちも多くて、お父さんからお金はもらうと。
一週間ほどひたし女性と一緒に行っちゃうから、これで食べとけみたいな感じでもらうけど、
何人かね、5、6人くらいするんですが、それで駄菓子屋さんでお菓子を買って、
カードも入っているお菓子を買って、カードだけ取ってお菓子は食べたり捨てたりして、
結局お腹が減るからたこ焼きみたいな、何も入っていたようなたこ焼きをみんなでついて食べて、
お腹も減らしていたりすることとかがあったりするんですよね。
そんな生活の中でちゃんとまともに本を読むとか、そんなこともあるわけじゃない。
そうですね。
というようなところで何とかできないのかなと思ったのは、
やっぱり小さい時に本の楽しさを知らないとダメだなと思うと、
この子たちにいつも君たちが行く駄菓子屋さんで売っているもので作った絵本を作ってみたいな。
そうしたら、あの子で100円で売ったやつや、20円のラムネ菓子やんけとか言いながら、
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ちょっと見てみようかみたいな感じで見てもらうような絵本が作れないかなと思って作ったやつが、
最終的にはこのオガオリナーレという形で出たんですけど、
だいたい作家の思い入れのあるものって一番売れないっていうギンクスがあるんですけど、
私の絵本ってだいたい1ヶ月ぐらいでほぼみんな重版するんですけど、
これだけが1回も重版してないっていう。
オガオリナーレっていういろんなお菓子が配置によっていろんな顔になるっていう絵本ですよね。
2014年の9月に。
そうですかね。割と早く出たのですが、
ケーキに一番最初に出たのが、このパンナヘパンの月刊誌で出たんですけど、
その次にハードカバーで最初に出たのがこのケーキにナーレですね。
これのナーレの日でオガオリナーレがほぼちょっと後ぐらいの感じで出たんですが、
もともとその小学生向けに作っているの、幼稚向けにしたので、
ちょっと無理があったっていうのもあったんだと思うんですけど、
あまりユーヨーアリスさんにね、こういうお菓子を食べさせない方が、
ご様子が見返されていることもあって、
0-1-2歳の絵本でこんだけの駄菓子とかいっぱい出てくるので、
確かにね、絵本を買うような意識の高いお母さんたちは読ませたくない本だよねって、
後で思ったんですけどね。
どちらかというとこれは、小学生の学能保育の子どもたちに読んでもらうのが正直はいいかなと思うんですけど、
なかなかね、小さい子向けの絵本を小学生の方を探している先生たちが手にしないので、
中途半端な感じになっちゃったんだと思うんですけど。
でもワークショップやりましたよね。名古屋でもやっていただいたし、
参加しましたけどすごい楽しかったですけどね。
そうですよね。これね、お菓子いっぱい置いといて、子どもたちに紙皿渡して、
それでお顔とか作らせて、コンテストとかやったんですけどね、
子どもたちの話すごい面白くて、例えば食べていくと顔が変わっていくとか、
なるほどね。
積み上げて一体で顔作ったり。
えー、そうなんだ!
で、コンテストするときにね、1年生の女の子の絵が一番良かったんですけど、
それってね、細いラーメン用の目と鼻と口をピッピッピッと置いて、
めっちゃシンプルなやつが投票率が一番高くて、それが一番になったんですけど、
え、意外!みたいな。
そうですね。でもこの絵本をもとに、そういう広がりができるのって楽しいですよね。
面白いと思うんですけどね。
今でもね、消毒しないといけないやらないやらかんやらで、
そういうことができなくなってたり、食べ物で遊んじゃいけないとかね、
いろんなこととかがあるんだと思うんですけど、
でもこれを印刷してね、
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いっぱいしたお菓子とかで、幼稚園とかでね、お巻き食したりしたら、
すごい面白いの作ってくれて、
あとね、一昨日だったかな、大阪の幼稚園とかでやらせてもらったり、
展開はね、いろいろできる絵本なんですよね。
そうですね。
私の絵本っていうのは、基本的に絵本の扉を開く絵本コンセプトなんですよね。
だから、初めて絵本を読んでもらう人と、
読み手と子どもたちがやりとりができる絵本っていう風に、
だから、まずコミュニケーションをとる楽しさ、
それから言葉のやりとりをする楽しさ、
結構、これは何になるような問いかけが結構ある絵本が多いので、
そういう形でやりとりをしながら楽しんでもらって、
本で楽しいなみたいな感じで思ってもらえるといいかなって。
それで、素晴らしい本がすごいたくさんあるので、
ここで親しんでくれた子どもたちが、
絵本をたくさん好きになって、
すごいたくさん好きになって、
その延長線上にいろんな本に出会う、
童話や神話やそういうものに出会っていって、
本を読むっていう習慣がつくっていうことだけでも、
勉強っていうのは、学校行くだけじゃないじゃないですか。
むしろ学校卒業した時に、自分で学ぶ力がなければ、
勉強学ぶ力があるっていう人が一番強いんですよね。
それは学歴とかではないので、
そういうふうに本を読む力、習慣があるっていうような子どもたちが
育つといいなっていう願いを持って作ってるんです。
だから何かね、遊びの絵本じゃないかとか、深くないんじゃないかとか、
いろいろ言われたりすることがあるんですけど、
でも楽しいですって言ってくださる方もすごくたくさんいらっしゃって、
入り口の絵本なので、一番最初に楽しいって思ってもらうことと、
読み手と子どもたちがコミュニケーションを取るっていう、
そこのところが一番私は狙っているところなんですね。
コミュニケーション絵本ですよね、本当に。
だから私の絵本は何冊か読み聞かせるときに、
わりとアイスベリック、一番最初の絵本に使われることが多いんですね。
技能館っていうのも特定多数の子どもたちが来るところなんです。
幼稚園とか保育園とかでずっと同じ子どもたちが来る場合は、
いろいろ本の読み聞かせの組み立てもいろんな形でできるんですけど、
いつもいつも初めての子どもたちが来るときっていうのは、
難しいんですよ、読み聞かせが。
年齢が幅広かったりするので、
そのときにまずアイスブレイクで気持ちを和らげてもらって、
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読み手と子どもたちがつながってやり取りしながら、
でも絵はやっぱり本当に力のある絵でありたいなとは思っているので、
本気で描いている絵を見てほしいなっていうのも思っています。
写真ではやっぱりダメなんですよね。
基本、今お手元に絵本を並べていただいているんですけど、
これ色鉛筆で描かれているんですか?
そうですよね。
これは全部色鉛筆なんです。
油性の色鉛筆で描いているんですけど、
これの原画展とかもね、
特に小学生なんかはね、
色鉛筆ってすごい驚いてくれるんですよね。
そうですね。ここまで描き込んだらこういう風にできるんだって。
色鉛筆でもこうやってできるんだって思ってもらうっていうのが、
中学校とか高校の美術部とかに行っても、
結構ね、漫画の絵を描く子が多くて、
デッサンをね、ちゃんとやらせないところが今やっぱり多くなっているんですね。
デッサンっていうのはギミックだし、
ちょっとやってすぐ上手くなるものでもないし、
だけどやっぱり物をきちっと向かい合うのを見るっていうことっていうのは、
すごくやっぱり大事な訓練ではあるんですね。
そういう物の大切さみたいなのを、
分かってもらえるといいなって思っていて、
私は絵本、高校の時に高校の先生が、
絵本読み聞かせてくれる先生だったんです。
美術部の機関に。
なかなかないですよね。
そういうことって。
高校生ですよね。
本当にいい絵本っていうのは、絵も文章もすごく、
ブックデザインがね、やっぱり優れてるんですね。
文字をね、ちょっとでも大きくしたり動かしたりしたら、
この全体のバランスが崩れるっていうぐらい、
ブックデザインっていうのは素晴らしいんですね。
私、藤本さんのFacebookとかアメブロの投稿で見た時に、
絵本にデザイナーさんっているんだって、
実はそこで初めて知ったんですよ。
絵本作家の人が描いたものがそのまま出版されるイメージだったんですよ。
その配置とか変えるような、
デザイナーさんがいるってことすら知らなかったんですけど、
今おっしゃったように、
他の絵本作家の人だけじゃない、
出版の人とかデザイナーの人とかのチーム戦だって書かれた時に、
え、そうなんだって思ったんですよね。
私もね、絵本を出版するまでそれ分からなくって、
そもそも編集者が何をするんだろうって思ってたんですよ。
特に私の場合は絵も文章も自分で書いてるから、
自分の作品だってすごい思ってるところがあったんですけど、
実際にやってみるとね、チーム戦なんですよね。
それね、やっぱりピンとこない人多いと思いますよ。
業界がわかんないんで。
だからね、私を前面に出してくれてて、
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まるで私が全部やってるような、
見せてくれているけれども、
私を支えてくれているバックはすごく深くて、
例えばこのケーキになれとか、
結構ね、いろんな大学、
保育圏の大学でお話しすることとかもあるんですけど、
その時に、もう絵本って私一人が作ってるんじゃないんですよって話を
必ずさせてもらうんですけど、
これなんですが、これ最初ね、この表紙のところが、
私は白いところにケーキだけ書いてたんですね。
その時に、ここの編集長さんが、
ダサいほうだねって言われて、
私はダミーを持ち込んでくださった、
フリーの編集者って、
すごい私も尊敬している松田本人さんという方が、
ちゃんとしますから大丈夫ですって言われて、
どうしよう、どうしようとか思ってたんで。
これの下にカラーのレースペーパーを書いたり、
いろいろこうやってたら、
イラストレーターさんというか、デザイナーさんが
デザインでこういう中にある果物をうまく配置して、
しかもちょっと消えてるような感じで、
世界観が広がるような感じでね、
そういうのがあるんですね。
しかもピンクのイメージで、
ピンクの柔らかいやつがすごく拠点になった時にね、
とってもいい雰囲気を保つんですね。
確かにね、並んでたらパッと目にきますね。
ケーキもすごくおいしそうに見せてくれて、
思わず松田編集者さんとともに、
この手があったのかっていうぐらい、
これは思いつかなかったねって言ったんですけど、
表紙ってすごく大事で、
手を取るきっかけですよね。
手を取ろうと思ったけど、表紙が面白くなかったら手を取らないので、
まず最初のきっかけを作るところで、
出版社は表紙をすごい大事にするんですけれども、
その時にすごく素敵に作ってくださって、
脱帽って思いましたね。
そうなんですね。
もちろん藤本さんの描かれるケーキ自体、
おいしそうにすごく見えるんですよ。
もちろん絵の力も、
私ごめんなさい、素人ですけど、
素人ながらもすごいなって思うんですけど、
それ以上にそれを生き出してくれるようなものを、
アイデアを出してもらって、
それを作り上げて、みんなで作り上げていくってことなんですね。
あとね、原画展をしたらすごくわかるんですけど、
私が絵をミスをしているところがあって、
そうなんですか。
大体、果物が出て、それがケーキになるっていうところなんですけど、
この最初の苺のところに鶴がついてない苺を描いてて、
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で、ケーキのところに鶴がついてるっていうような形で、
絵ができてたんですよ。
それはもうね、ギリギリまで私も気づかなくて、
本の1枚目と2枚目みたいなところで、
ちょっと絵が違ってたってことですね。
だからね、最初に鶴がついてて、
ケーキになった時に鶴がないのが変わるんですよ。
そうだね、確かに。
鶴がないのが出てきてるとおかしいわけじゃないですか。
ケーキになった時に鶴がついてるとおかしいってことですよね。
そうそう。どうしようって。
でもね、この苺を描くのってすっごい大変なんですよ。
これでもリアルですね。光沢がすごい綺麗だし。
ありがとうございます。
これはね、あかしのキャネットっていうケーキ屋さん。
あかしのね、ご自宅の近くのケーキ屋さんのケーキってことですね。
いろんなケーキ屋さんのやつ。
で、どうしようって思って。
これはだから、描き直すとなるとものすごく大変。
どうしようかなと思ったら、
印刷会社の方がわからないようにこれね、
してくださったんですよ。
してくれた。全くわかんないですよ。
ただ描いてるだけじゃなくて、ちょっと調整してもらっているので、
まるで最初からこう描いてるように。
そうですね。そうしか見えないですよ。
そうなんです。
で、例えばバナナの色とかも、
ちょっと淡かったんですね。
色鉛筆で描くんですけど、
金色の色のバリエーションって割と
明度が高いものっていうのが少ないんですね。
やっぱりちょっと浅かったんですよ。
色の調整をしてくださったり。
あまりにもすごいので、
私はちょうどね、
たまたまこれを印刷してくださっている方とね、
別のところでお出会いして、
印刷しているのを、
見学しに行きたいんですけどって言って、
実際にこれを印刷しているところにお邪魔して、
どうやって印刷しているのか見せてもらったことがあるんですけど、
いやもうね、すごいですね。
職人集団で皆さん。
そうなんですね。
で、試しに作業ができた時に、
これマゼンタが何ミリずれてるねって。
ちょっとずれてるねって。
右にずれてるねって。
見てもわかんないんですけど、
右にずれてるねって。
見ても全然わかんないんですよ。
で、細い特殊なレンズを貸してもらってみたら、
確かに点々がちょっとだけずれてる。
それ目視でパッとわかるんですよね。
目視でわかるんですよね。すごいですよ。
職人ですねそれは。
目視でわかるんだみたいな。
そんな細やかな作業が。
で、例えばこのオレンジっていう色は、
赤と黄色の混色で出すんですけど、
すごくは発色の難しい色らしいんですね。
どうしても綺麗に出そうと思うと、
特色っていうとオレンジっていうインクを
使わないといけないんですけど、
そうやって特色インクっていうのを使うと、
印刷が跳ね上がるわけですよ。
で、一緒に編集者さんも言ってて、
リボンさん、特色インクはやめましょうね。
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いろいろ色の調整のことで反応するんですけど、
オレンジはここまでしか出ませんって言われて。
十分出てるけどなーって。
十分ですよ。十分だと思いますよ。
このオレンジの色。
オレンジを描いたオレンジの色ですよね。
でも、印刷会の業者さんに来たら、
まだ出ないと思ってるみたいで、
これ色出すんだったらもうね、
特色インクじゃないと出ません。
十分だと思います。
ですね。
プロから、プロフェッショナルの人から見たら、
もっといけると思ってるんですね。
何回か色構成っていうのがあるんですけど、
色構成の度に、
原版を全部作り替えるんですよ。
へー。
だから、色構成を一回すると、
ものすごいお金がかかるので、
最後は、
多分こうなるだろうという指示で、
もう見切り発車をするっていう。
へー、そうなんですね。
だから、編集者さんとか、
印刷会社さん。
印刷会社さんはね、
そこはね、口を挟まないんです。
どんな風にやりたいかっていうのは、
シスさんがやっぱり決めることなんで。
はい。
この辺りで、
前のはやっぱりこうで、
今度はこうで、
これの中間をこっちに狙いたかったら、
これぐらいかなっていうので、
指示発車でお願いするんですけど。
へー。
そんな風にして、
印刷会社さんもね、すごい。
印刷会社さんはどんなインクを作ってるのかっていう、
これはそれこそ、
永田萌恵さんっていう、
すごい素敵な、
ものすごく色の美しい、
イラストを描かれる方の、
がここを全部使っているっていうぐらい、
すごく良いインクを使っているところなんですね。
それを誇りに取っていらっしゃって。
はい。
これがね、
リリックスなんですけど、
印刷会社の人って、
絵本出すときに、
それがヒットするかどうかわかるらしいんですよ。
へー、そうなんですか。
これ有名な話なんだけど、
ガルマガルマ。
絵本作家の藤本紀子さんにご登場していただきました。
次回は、
今回に引き続き、
絵本制作のことについて、
お話ししていただきます。
この番組をまた聞きたいなと思っていただいた方は、
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毎週日曜日に配信されたものがスムーズに聞けますので、
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それでは、次回もお楽しみに。
伊藤芋子でした。