ケアマネージャーの現状
Life Designチャンネル、このチャンネルは介護・福祉業界で約20年間働き、現役の主任ケアマネージャーである私、やまと ゆきが介護の話や、自身で作ったノート、ライフデザインノートのお話をさせていただいております。
おはようございます。やまと ゆきです。
今日はですね、ちょっと自知ネタというか、私の持っている資格、ケアマネージャーというものがですね、最近ちょっと制度が変わっていく、変えようとしているというようなニュースがありましたので、ちょっとそのお話と自分が思っていることですとか、そのところのお話をさせていただければと思います。
よければ最後までお聞きください。
最近、厚生労働省がケアマネージャーの試験の受験資格について、実務経験年数を短くするという方向で検討しているというニュースがありました。
これ通常であれば、介護福祉士を取得して、その業務について5年、もしくは900日以上の実務の経験が必要なんですね。
これは介護福祉士だけじゃなくて、社会福祉士だったり、お医者さんだったり、看護師さんだったりとか、いろんな資格があったり、今回のお話の中には資格をもうちょっと広げようみたいな案が出ているみたいなんですよね。
これを2、3年に短縮するという案が出ているんです。
これの背景というのが、めちゃめちゃ深刻なケアマネージャーの不足ですね。
介護を受けてサービスを受けたいんだけれども、ケアマネージャーがいないから受けられないという人が、結構かなり全国的にいらっしゃるというところが、これは最近の本当に近々の課題であるというふうに、厚生労働省も警告というか、あれをしておりまして、
ICT化をしている事業所ですとかケアマネージャーは、マックスの対応できる人数というのを通常よりも多く持てますよとかっていうのが制度で変わったりとかもしているんですけれども、
自分もやってますけど、実感はしてるんですけど、いないです。本当にいないです。
資格取得の課題
今回の厚生労働省のこの法改定の話なんですけど、私の意見としては全然、ちょっと的外れ的な感じで改正しようとしているなというのを感じます。
ケアマネージャーって、先ほどもお伝えしたんですけども、資格を取って、介護福祉士とかの資格を取って、実務で5年働いてようやく試験が受けられるんですよ。
しかもこの試験って、研修を受けるための試験なんですよ。なんだそれって思いません。
私も正直ね、試験受かったらそれで合格って思ってたら、本当にどうしようもないおバカだったんですけれども、介護福祉士とか社会福祉士とか看護師とか、ちょっと私わかんないからなんですけども、
いろんな実習とかそういうのがあったとしても、国家試験を受けたらその場で賞賞ってもらえるものなんですよね。
ちなみにケアマネージャーは国家資格ではありません。都道府県知事が発行している免許証になります。なので国家資格ではないんですけれども、
研修がその後にあるんですよ、受験に受かったら。あなたはこの研修を受けるための試験に合格しましたよってことなんですね。
そこから何百時間という、何百時間だったと思うんですけど、研修を受けて、プラス今は多分実習が必要だったんですよ。
何日間かの実習を実際に、実習受け入れ先の許諾介護支援事業所に行って、これ全部無給ですからね、行ってようやく資格が取得できるんですよ。
でね、一番深刻な問題ってね、毎年毎年毎年毎年この資格の試験って行われてるんですよ。
ただ、合格してもやる人の数がレベル違いにいないんですよ。マジで。実習生をうちも受け入れます。
いろんな、私主任ケアマネージャーっていう資格なので、ケアマネージャーさんの実習の受け入れっていうのをやらないといけないんですけれども、そういうのやってるんですけどね、
だいたい皆さんね、口を揃えて言うんですよ。取ったけどやらないって。じゃあどうして取ったん?って皆さん思うじゃないですか。
これね、別に取った人が悪いとかそういうわけじゃ全くないんですよ。やっぱり知識をつけるために、介護だけじゃなくて、トータル的な知識をつけるために受験しましたっていう方も中にはいらっしゃいますし、
会社でこの資格取ってたらちょっとお給料が上がるんです。雇用しなくてもっていう方とかもいらっしゃると思うんですよ。そういうので取られる方もいるんですけれども、
なんか実際、試験受けてみてやろうかなってちょっと思ってた人がいるとしても、やっぱりね、お給料の面とか、業務の内容とか業務料とかで、
今までやってた、5年以上はそのお仕事で働かれているというわけなので、そっちの方が肌に合っているっていうので、取ったけどやらないっていう人が本当に多いです。
で、これ本人が本当に悪いわけでもなんでもなく、
超高齢社会の背景
社会のね、私たちケアマネージャーっていうのは処遇改善加算っていうのはなかったりとか、そういう枠組みとかいろんなことはあるんですけれども、
やっぱりね、これ本当に言いたいんですけど、ケアマネージャーって便利屋さんだと思っている人がめちゃくちゃ多いんですよ。
なんか困ったことを相談したら解決してくれる人って思ってもらっていることは嬉しいんですけど、
困ったことを解決するっていうか、それはね、私たちが動いて解決するっていう方法ではなくて、
私たちがいろんな施策だとか、いろんな対応方法、例えばですけれども、
高齢者で一人暮らしで、ついに今まで一人で行ってたけど、もうちょっと疾患の進行があって一人じゃ行けなくなってしまった。
ないし、受診したけれども薬を取りに行くということができなくなってしまったっていう方がいるとするじゃないですか。
私たちケアマネージャーは考えないといけないということは、この薬を取るに行くためにどういった制度があってどういうことが使えて、
それはいくらかかって、プラス本人さんの持っている力とかいろんなことを加味して、
じゃあこういうことを使いましょうと、こういうふうに対応していきましょうっていうのを道しるべみたいな感じを作るっていうのが私たちの仕事なんです。
それが専門性なんです。
正直、薬だったらケアマネージャーさんが取りに行った方が早いとか、なんでケアマネージャーさんが取りに行かないのとか、
ケアマネージャーさんの中でも、まあこれぐらい私が行った方が早いから取りに行くっていう人もいるんですよ。
いるし、そう思われる時もあるんですよ。でも私はそれをしないんです。
なんでかといったら、私の仕事はそれじゃないから。私は専門職であって、薬を取りに行く人じゃないんです。
ここは全ケアマネージャーが今一度、自分たちの仕事は何なのかっていうのをケアマネージャー側もちゃんと理解しないといけない問題だと思っています。
なんだけど、なんだけどね。ここで理由というか言い訳みたいな感じになっちゃうんですけど、介護保険っていうのは2000年に施行されてそこから始まってるんですね。
2000年って25年前じゃないですか。25年前って今と何が違ってたかっていうと、今75歳の人って25年前って50歳ですよね。
合ってますよね、計算ね。
今、段階の世代っていうのが75歳を迎えたっていうのが、段階の世代って人口が一番多いフェーズの人たちじゃないですか。
だからその前の人たちっていうのは、今ご存知であれば100歳ちょいとかの人たちは段階の世代の人たちと比べたら人口的には少ないんですよ。
だから高齢者が多かった。少子高齢化とかはしてましたよ。してたけど、言ったら今ほど多くはなかったわけですよね。
今の段階の世代の人もまだ働いて、社会保障料とか介護保険料とかそういったのが収めていくとかっていう世代がボリュームがあったそうなんですよね。
よく言うんですけれども、3人で1人を介護していた時代から、今1人で3人ぐらいをおんぶに抱っこしないといけないぐらいな時代になりつつあるんですよ。
25年前の介護保険が施行される前の話でちょっと今置いといて、
ケアマネージャーさん1人に会った月、何人何人とかっていうのもあったんですけれども、ICT科とかもしてなかったから全部手書きとかいろいろあったんだけれども、
でも今みたいに絶対数が多いわけじゃなかったんですよね。もちろんその時期が良かったか良いかとかそういう話じゃないですよ。
じゃなくて、使う人がそもそもちょっと少なかった。今より少なかった。
だからケアマネさんも頼まれたら、介護保険も今ほぼガチガチ。ガチガチじゃないって言ったらちょっと話が語弊があるか、語弊があるんですけど、
何でもやさんみたいな感じでやってる人が多かったんですよね。正直な話をすると。
それから25年の月が経って、いろんな法律が変わって、高齢者の数も必然的に爆発的に増えた。
今は高齢化社会じゃなくて、超高齢社会になってるわけなんですよね。
そこで、介護を受けたいっていう人たちが今、25年前は50歳だった。
そこで、自分の親を介護保険に当てはめて介護してもらってたであろう人たちが、今度自分が介護を受ける側の人間になったんですよ。
ここをよく考えてみてください。
25年前には受けれていたサービスが、なんで自分たちになったら受けれないんだって思われてもしょうがないんですよ。
ケアマネージャーの役割
だってそうじゃないですか。親の時はOKだったのに、なんで自分たちが申請してやろうと思ったら受けれないんだって。
これってね、誰が悪いとかそういうわけじゃなくて、やっぱり人口的な人数の増減とかってあるじゃないですか。
で、昔はやっぱりケアマネージャーさんが結構本当に何でもしてた。通院も行ってた、あれも行ってた、これも行ってた。
なんか困ったことがあったらすぐに駆けつけてた。
でもそれで社会は回ってました。
正直、それをしないと回らなかったっていう実際もあったかもしれない。
なんだけど、今はそれが正直、手が回らなくなってきてるんですよ。
ケアマネージャーの不足も言われて久しいですけれども、それよりも介護の現場で働く人たちっていうのもやっぱり減ってきています。
昔よりは減ってきてると思います。
で、ここでやっぱり私たちケアマネージャーは先ほども言ったように専門職なんです。
その人の生活が困っているから困らないようにするためにシステムを整えるということを考えないといけない専門職なんですね。
私がやったら早い。それはもちろんある。
もちろん例外もあります。100%絶対やらないというわけじゃないんだけれども、
これを今の時代に断ち切らないといけないんです。
ケアマネージャーは何でもやっていうのが。
ただね、やっぱりね、25年前からずっとやってる人ってそれが当たり前になってるんですよ。
だからもちろんそれをやるのが悪いということじゃないんだけど、
あなたがいなくなったらそれは誰がやるの?
未来のケアマネージャーさんがやるんですよね。
そのケアマネージャーさんができないってなった時に困るのって誰ですか?
利用者さんですよね。
私たちは利用者さんとどういう関係性を築くのかっていう信頼関係ももちろん大事。
そこは根本的に大事っていうか、当たり前のレベルの話なんですけど、
その一歩先に私たちがきちんとできること、できないことっていうのを伝えておく。
そしてこれを聞いている皆さんにも一つお願いしたいことがあります。
介護職とかケアマネージャーさんとかって、やっぱり介護保険という制度の中でいろいろと対応しています。
本当に専門職です。
なので専門職の方がやっぱりできること、できないことっていうのをお伝えしなければならない時がきます。
そうなった時に一緒に考えてください。
ケアマネだからなんとかして当たり前だろ。
介護の人だからなんとかして当たり前だろ。
自分は仕事があるんだ、そんなことできない、そっちでお願いします。
それじゃあやっぱり未来につなげられない。
私はどうして、正直ね、いろんな話を聞くと優しくないとか、機械みたいな人ってもしかしたら思われてるかもしれない。
それはできませんって結構はっきり言うから。
でもね、なんで言ってるか。
未来のためなんです。
私がいなくなった時に、だって私なんでいなくなるかわかんないじゃないですか。
変な話、会社辞めますって言ったら辞めれちゃうんですよ。
辞めれちゃう。
で、自分の担当してた人がものすごく私に依存してたら、どうなります?その人の生活。
立ち行かなくなるでしょ。
私は何でも手を出すことが正解だなんて思ってない。
時にはやらなきゃいけない時もあるかもしれない。
でもそれはずっとじゃない。
このケアマネージャー不足が言われてるのって、そういったことの過去の積み重ねからやりたい人がいなくなっちゃってるっていうのが結果なんですよ。
これだけじゃないけどね、もちろん。
だから私たち今ケアマネージャーをしてる人間は、過去を一回見つめ直して未来に進むためにできないことはできないって言わないといけないんですよ。
っていうちょっと熱くなった話をしちゃったんですけど。
ケアマネージャーの本当に人材不足は深刻です。
未来への提言
私もマックス人数持ってたりとかいろいろしますけれども、それでも依頼がまあまあきます。
だけどお断りしないといけない現実があるんですよ。
それっておかしいでしょ。
だけどやっぱり持てる人数には限界がある。
使えるサービスには限界がある。
資源には限界があるんです。
ケアマネージャーという一つの資格を通じてちょっとお話ししてみましたけど、
じゃあどうするのかっていうのはやっぱり私たちケアマネージャーが考えるべきこと。
サービスを受ける方の人たちもやっぱり一度考えてほしいなって思っています。
全てを丸投げするんじゃなくて、一緒に考えられる関係性をケアマネージャーと作っていく。
そんな関係性を私は作っていきたいなと仕事をしながら毎回思っております。
でもこれって何の仕事でもそういうふうに言えるんじゃないのかなーなんて思ったりもしております。
今日はちょっと暑くなって長くなってしまいましたが、ここで終わりにしたいと思います。
最後まで聞いていただきありがとうございました。
いつもいい目をこむと本当にありがとうございます。
今日が皆さんにとって素晴らしい一日になりますように。
それではまた次回。