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2024-06-21 15:58

完璧主義ママの悲劇、一宮3姉妹殺害事件。あなたならどう対応する?

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愛知県一宮市で起きたこの悲劇的な事件は、全国ニュースで取り上げられないことが不思議なほど深刻です。

身近でも起こり得る、この事件と紙一重のケース。あなたの周りにも育児ストレスで悩む人がいるかもしれません。もし相談を受けたら、あなたはどう対応しますか?

今回のエピソードでは、事件の概要と私の提案する初動対応についてお話しします。ぜひお聴きください。


▼noteでは、番組内容を1枚の画像とポイントでまとめています。この事件のニュース動画(YouTube)も貼りました。視覚的に確認したい方はこちらをご覧ください。
https://note.com/yotsuba_cafe/n/n2dea31370192

 

■質問やコメントは、noteやLISTENで受け付けています。

 

#愛知県一宮市 #三姉妹殺害 #母親 #事件 #完璧主義 #育児ストレス #相談 #他人事じゃない

 

サマリー

完璧主義ママの悲劇、一宮3姉妹殺害事件。どのように対応すべきか?育児ストレスから犯罪や悲劇に発展してしまうことは、決して珍しいことではありません。今回の一宮市の事件は、最悪の結果になってしまいましたが、他人事ではありません。我々は身近に育児ストレスで苦しんでいる人を見つけたとき、相談されたとき、最低限の対応ができるようになりたいと思います。

完璧主義なお母さんの育児ストレス
こんにちは。のびやか四葉カフェをお届けします。
公認心理師の四葉さわこです。
この番組は、しんどい、生きづらいと感じている人をのびやかにするような、
自分にも周りにも、仕事にも役立つセラピー理論を、
少しでも分かりやすく、と思ってお届けしています。
さて、今日のタイトルですね。
完璧主義ママの悲劇、一宮3姉妹殺害事件、
あなたならどう対応する?です。
先日、ネットニュースで私もこの事件を知ったんですよね。
とても無視できないというか、見過ごせないと感じました。
完璧主義なお母さんが、育児ストレスから娘3人を殺してしまったという痛ましい事件です。
この事件は愛知県一宮市で起きたんですが、
私たちの身近でも、いつでも起こり得るものだと思っています。
実際ね、20年前の私も、このお母さんと紙一重のところにいた時あったなと思います。
そもそも私がカウンセラーになったきっかけは、
自分が育児ストレスで大きく悩んでいたことが理由です。
またカウンセラーになってからも、私がカウンセリングで関わってきたたくさんのお母さんたちも同じです。
子育てを一生懸命頑張っているのに、自分はダメな母親だと責め続けていて、
ストレスを溜めていて苦しんでいるお母さんを何百人も見てきました。
今回の事件は決して特殊な事件ではありません。
殺人者になってしまう、その紙一重のところで苦しんでいるお母さんとかお父さんはたくさんいます。
そこであなたに質問です。
もし、あなたの身近にそのような育児ストレスで悩んでいる方がいたら、
そして相談をされたら、あなたはどうしますか?
例えばあなたのパートナー、ママ友、職場の同僚がそのように苦しんでいて、あなたにその辛さを伝えてきたら、
一宮3姉妹殺害事件の概要
もしあなたがカウンセラーだったら、あるいは保健センターの職員などだったら、
自分の身近にそういう人がいて、自分が相談を持ちかけられる、
そのような時にあなたは具体的にどのように対応しますか?
少し重いテーマになりますが、今回と次回の2回にわたってこのテーマでお話したいと思っています。
どのように対応するかという問いに対して、
私だったらこう対応する、私はこう対応しているということをお話したいと思っています。
そして、前回7月からメンバーシップを始めるという話をしましたが、
7月のメンバーシップでは、このことを題材に質問交流会を行いたいと思っています。
では、まずこの事件を知らない方も結構いると思いますので、事件の概要を説明させてください。
繰り返しになりますが、こんな人が身近にいたら、自分はどう対応しようかということを考えながら、この概要を聞いてほしいんです。
家族、友人、知人にこういうストレスを抱えた人が現れるということは、決して珍しいことではありません。
そういう時に、その相談を持ちかけられた自分がその人に追い打ちをかけるとか、NGな対応をとってしまうとかね、
そういうことは防ぎたいですよね。少しでも役立つ対応ができるように、自分にできる対応とは、ということを考えながら聞いてください。
ちなみに、noteの記事の方では、この事件のニュース動画をリンクを貼ってありますので、気になる人はそちらもご覧いただくといいと思います。
では、簡単に事件の概要を説明します。
2022年2月、愛知県一宮市で、当時27歳だった母親の遠矢姫華(とおやひめか)被告が、自宅で3人の娘を殺害してしまいました。
長女は当時5歳、次女は当時3歳、三女は当時生後9ヶ月です。
首をコートで締めて殺すという痛ましい事件でした。
ちなみに私がこの事件を知ったのは、最近、2024年6月11日ですね、この遠矢被告に対して判決が言い渡されたというネットニュースが出ていて、それをたまたま目にしたからです。
判決については、この母親に懲役23年の判決が言い渡されたということで、その記事に対して専門家とか多くの人がコメントを寄せていました。
ちなみにこの遠矢被告は2016年に結婚をして、一宮市の夫の実家近くに念願のマイホームを建てて住んでいました。
一見純風満帆に見える5人家族でした。
でも彼女は元々完璧主義で真面目、責任感が強い性格でした。
彼女は義理のお母さんの手を借りながら、幼い3人の育児をしていました。
でも時々精神的に不調になる時もあって、長女を出産した後には産後うつと診断されたこともあったそうです。
さらに彼女を悩ませたのは、2番目の娘さんに卵などの食物アレルギーが判明したということでした。
それが分かってから彼女は外食に行く時にも子供たちには手作りのお弁当を持参するようになったそうです。
完璧主義であるがゆえに娘たちの食事に対して神経質になって、SNSで頻繁に情報を検索するようになっていました。
次第に追い詰められた気持ちになり、またちょっとしたきっかけで自分には教養がない、母親として資格がないというように自分を責めるようになりました。
そしてこんな自分はもう死んでしまうしかない、でも残された子供たちがかわいそうだから無理心中、そう決意するようになってしまいました。
育児ストレスへの対応
事件当日、この遠矢被告は子供たちがずっと食べたがっていたハンバーガーチェーンのおもちゃセットを買い与えて、その後に一人ずつ部屋に呼び出して手をかけてしまったということです。
裁判で弁護側は彼女の心身喪失を主張しましたが、裁判長は強い殺意があったと認めて、被告に対して懲役23年の判決を下したということです。
このようなお母さんや事件に対していろいろな意見があると思います。
この事件を伝えるニュース記事のタイトルは、「幼い3姉妹を殺害。母親に懲役23年の判決。完璧主義。子育てに苦悩。」でした。
完璧主義による育児のプレッシャーと精神的な不調が引き金になった悲劇だということで、専門家の意見や一般の方から多くのコメントが集まっていました。
コメントには、「長女を産んだ後に産後うつと診断されているのに、なぜその後二人も子どもを設けたんだ。」とか、「どんなにストレスがあったとしても子供に手をかけるなんて許せない。」とか、
あとは、「事件後に夫がすぐに離婚したらしいということで、夫にも責任があるんじゃないか。」とか、さまざまな声がありました。
さて、あなたはどう感じましたか?
そして、先ほど問いを伝えましたね。
もし、あなたの身近に、このような事件を起こすまでではないけれど、似たような育児ストレスで悩んでいるお母さんがいたとしたら、そして相談されたら、あなたはどう対応しますか?
私なら、まず、このように対応します。
できれば、すべての方に、まずはこれを実践してほしいと私は思っています。
最初にやるべきことは、
傾聴とねぎらいです。
傾聴とは、傾ける、聴くと書いて、その人の話を目と心、耳と目と心をちゃんと傾けてじっくり聞くということです。
否定も肯定もせず、ただただ共感的に受けとめてあげる、それが傾聴というものです。
育児ストレスの現実
この傾聴をしてほしい。
まずは相手の辛さや苦しさをしっかり聞いて、共感してあげてほしいです。
アドバイスは後です。
たとえその方が虐待のようなことをしていて、何かそのお母さんに言うべきこと、伝えたいことがあったとしても、
まずはそのお母さんに、その後からアドバイスもできるように、自分に聞く耳を持ってもらえるような関係づくりの方を先にしてください。
実際、子育ては大変なことです。
思うようにいかないことがたくさんあります。
その中で、絶対その人なりに頑張って取り組んできたんです。
それを認めてねぎらってあげてほしいです。
そして、話を聞いてねぎらったりするときに意識してほしいことがあります。
こちらが、話を聞いているときにあいづちとか、受け答えをしますよね。
そのときに大きな前提として、次の2つのメッセージを繰り返し伝えてほしいんです。
それはこの2つです。
まず1つ目は、「あなたは十分頑張っている。」というメッセージ。
もう1つは、「1人で子育ては無理なんだ。」というメッセージです。
その悩んでいる人が、母子家庭だろうが、父子家庭だろうが、ワンオペ育児をせざるをえない状況だろうが、一緒です。
1人で子育てなんて無理だよね。という前提で、受け答えを示してほしいんです。
1人の子育ては無理なんですよ。人間は原始時代から、群れで、集団で子育てをしてきているんですから。
無理だから、パートナーとか、親とか、保育所とか、行政とか、民間のサポートでもいいし、
傾聴とねぎらいの重要性
利用できそう、頼れそうなところにサポートやヘルプを求めて、みんなで子育てをするべきなんだと、
1人で抱え込んじゃいけないんだということを伝えてほしいんです。
もちろん、いきなり最初からこれを言ったり促すのは難しいかもしれません。
でも、タイミングを見て、機会を見て、周囲にヘルプやサポートを求めるべきなんだということは、絶対に伝えてほしいことなんですね。
今日はここまでの内容にしたいと思います。長くなっちゃうんでね。
次回、この続きをお話したいと思います。
まずは、今日の内容について、大事なポイントをもう一度おさらいしますね。
育児ストレスから犯罪や悲劇に発展してしまうことは、決して珍しいことではありません。
今回の一宮市の事件は、最悪の結果になってしまったものですが、決して他人事ではありません。
私たちは身近に育児ストレスで苦しんでいる人を見つけたとき、相談されたとき、最低限の対応ができるようになっていたいです。
まず、やるべき最低限の対応は、傾聴とねぎらいです。話をじっくり聞いてあげて、ねぎらってあげることです。
いきなりのアドバイスは必要ありません。
今後、必要なアドバイスをその方に伝えるためにも、まずは関係づくりが重要です。
こちらの話に耳を傾けてもらえるように、とにかく傾聴して、その方に寄り添ってあげてください。
そして、そのとき、2つの前提をさりげなく意識して伝えてあげてください。
1つは、あなたは十分頑張っているよ、ということ。
もう1つは、1人での子育ては無理なんだ、ということです。
では、次回、その傾聴やねぎらいで関係づくりをした後に、具体的な問題解決策としてどんな対応をすべきか、ということをお話したいと思います。
多くの育児ストレスに悩むお母さんたちと関わってきた私、四葉さわこが、実際にカウンセリングの場でどんなことを意識して、どんな対応をしているか、そのあたりをお話したいと思っています。
では、今日はかなり重い話になったかもしれませんが、とても重要な内容だと思ったので、こうして取り上げさせていただきました。
ここまでお聞きいただき、ありがとうございました。
次回もぜひご視聴いただけると幸いです。
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