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2025-08-08 1:01:22

2025年上半期ベスト本:ぽむ編:デザインとセンス、演じることについて

#13 / テーマ1「デザインの重要性と面白さがより分かった」 / 1冊目:博報堂『本能スイッチ』 / 商品には”触媒”がある / 行動経済学でいう「ナッジ」に近い? / 身近な日常にデザイナーのアイデアが詰まっていることが実感できる本 / 2冊目:『アートディレクター/デザイナーの仕事 デザインの手法、思考の源泉』/ デザイナーの頭の中が見える本 / デザインは思想が見えると面白い / SONYとJAXAの宇宙感動体験事業「STAR SPHERE」 / アートブックがめちゃくちゃかっこいい / 地球を模したロゴもかっこいい / 直線 or 曲線? / Kindle版ではダメ / テーマ2「センスってなんだろう?」 / 3冊目:千葉雅也『センスの哲学』 / センスをリズムという言葉から説明している点が面白い / そのもの自体をみることの重要性 / 美術館に行ったらキャプションではなく作品をちゃんと見ようと思える本 / 餃子のメタファーが面白い / 4冊目:森田真生『センス・オブ・ワンダー』/ 訳の森田真生さんは数学者 / 感受性豊かな訳と文章 / 森田真生さんの経歴の異質さ / 弱い文脈の取り組み / おおらかさがある / テーマ3「人間や風景が持つパフォーマティブ性」 / 5冊目:山崎正和『混沌からの表現』 / 高校国語の定番『水の東西』は面白すぎる/ 庭園好きの原点かもしれない / 観ている現実に対して、ひとつの物語を生んでくれる / 『サピエンス全史』の2つの現実の話 / 山崎正和さんは劇作家 / 山崎さんのリズム語り好き / 『リズムの哲学ノート』も読みたい / 6冊目:大前粟生、町屋良平、磯上竜也『全身が青春』 / 町屋良平が大好き / 『パフォーマティブな私』 /  パフォーマティブな自分に対する葛藤  v.s. 「演じることは人間の本質」 / 『混沌からの表現』と『パフォーマティブな私』 を同時に読むと面白い / 今の若い人たちはこのパフォーマティブ性を普通のものとして上手く付き合っている? / “本当”の話 = パフォーマティブでない話? / 抽象よりも具体の話に寄ったセレクションと語り


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𝑃𝑜𝑚𝑃𝑜𝑚 🍮@pompomreading ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://x.com/pompomreading⁠

サマリー

2025年上半期ベスト本として、デザインの重要性やセンス、パフォーマティブ性に関する書籍が紹介されています。白宝堂の『スイッチ』やMDNのアートディレクターに関する本、さらにソニーとジャクサによる宇宙体験プロジェクト『スタースフィア』が取り上げられ、デザインの奥深さが語られています。紹介された書籍は、デザインやセンスに関連する哲学や思考を掘り下げています。また、リズムやフォームの重要性についても議論が展開され、芸術やコンテンツの本質について考察が行われています。「センス・オブ・ワンダー」を通じて自然を感じ取る力とその重要性が語られ、森田雅夫氏の翻訳や考察をもとに自然を慈しむ心が強調されています。次に、山崎雅一の「混沌からの表現」を通じて日本人の自然感覚についても触れられています。デザインや感受性、演じることについての深い洞察が展開され、特に山崎真一氏の作品に焦点が当てられています。また、パフォーマティブ性についての考察や、時折感じる葛藤についても語られ、文学と自己表現の関係が探求されています。このエピソードでは、ポンさんとの対比を通じて具体的な話の難しさや意図について語り合い、リスナーとの交流を促進する方法が探求されています。

デザインの重要性
余白のエクリチュール、今回は上半期ベスト回で、本について、私、ぽむから話していきたいと思います。よろしくお願いします。
はい、お願いします。2025年上半期のベスト本ですね。
前半はぽむのやつをやりましたけど、ちょっと長くなりすぎて、ちょっと心配ですが、まあとりあえず、次はぽむさんのやってみましょう。
はい、お願いします。はい、私はちょっと今回3点は持ってきたんですけど、1個目はデザインの重要性と面白さがより分かった本、2つ目はセンスって何だろうっていう本、そして3つ目は人間や雰囲気が持つパフォーマティブ性について書かれた本です。
最初はデザインの重要性と面白さがより分かった本を2冊紹介したいんですけど、1冊目は白宝堂の本のスイッチ、
2つ目はMDNっていうところが出しているアートディレクター、デザイナーの仕事、デザインの手法、思考の厳選です。
私はデザインを見ることがすごい好きなんですよ。いろんな本の表紙とか、あとは街中にある看板とか商品のパッケージとか見るの結構好きなんですよね。
その中でデザインの本を読んでみようかなと思って、1個目の本のスイッチって本は、これは本当に面白かったんですけど、
どんなことが書かれているかっていうと、人が習慣をする、習慣づける、何かを習慣づけるときにそれって職場がないと続かないよねっていう問題意識からこの本を書いた人が言っていて、
例えばジムに通うときに、ジムってなかなか多分続かないと思うんですけど、そこにジムに通って汗だくになるっていう、この汗だくになるっていう職場があると続けられるっていうのを言ってたんですよ。
なんかそういう、実はいろんな商品とかには職場があるよねっていう話をしてたんですよ。
例えば、例えばですよ、スマホで決済をするじゃないですか、ペイペイとか。
そうしたらそのときにペイペイって音が鳴りますね。それは職場いで、それは何かというと、そのペイペイっていう音がすることでちゃんとお金を払ったっていう実感が得られる。
なので、それが職場いになると。
職場いって言葉が面白いなって思った。
職場いって言葉がめっちゃ面白いなって思って。
ちょっとペイペイの例はあれなんですけど、わかりやすいことで言うと、歯磨き粉の職場いって言うのはミントのスースー感。
実はこのミントのスースー感は別に歯を磨いたときに、ミントのスースー感があることで、より綺麗になるとかないじゃないですか。
そうですよね。意味ないんですよね。
そうそう、意味ないんですよ。
けど、そのミントのスースー感が出ることで、磨いた感が出るよね。
ということで、歯磨きをしたくなるかもしれないし、歯磨きをした感が出るから、これで意味が出てなる。
そうなんですよ。
なので、これが職場いであると。
職場いがすごい、職場いっていう単語がめっちゃ気になるっていうか。
ストレートな感覚、今受けた感覚層としては、職場いがしっくりはきてない。
職場いがしっくりはきてないんだけど、言ってることはめっちゃわかるっていう感じなんだよな。
そうなんです。
職場いが確かにね、確かに言われてみると、職場いってあんまり確かに。
聞いていて思ったのが、思い浮かべたのが、工藤経済学とかで言われるナッチっていう、ちょっと僕はうまく説明できないんですけど、
工藤を誘発するような仕掛けとか仕組みみたいな、そういう話だと思うんですけど。
それに近しいなと思いながら聞いたんですけど。
まさにそうだと思いますね。
でもなんかちょっと違うんだろうなって気もして。
なんか別に三好子がミントであることは別にナッチではないと思うんだけど、職場いではあるんだろうなみたいな。
でもなんか確かに面白い。
これはなんかあれなんですか、そういう、今一応牧場見てるとそういう風に見えるんだけど、そういう一つ一つの商品とかに対してどういう職場いが付与されてるのかみたいなことがひたすらレッスンされてるかもしれない。
そう、ひたすらひたすら。そうなんです。
面白い。
その職場いを自分で当ててみようって感じなんですけど。
アートディレクションの探求
面白かったですね。
結構ずっとそうだよねそうだよねって感じなんですよね。
良かった。
職場い?職場いなのかわかんないけど。
なんか今聞いてて思ったのは、何かのものと体験を紐づける何かみたいな、どういう話なのかなっていう感じは。
そうですね。
ちょっと職場い、読書通帳とか、本を読むだけじゃなくて、本を、読書通帳ってあるじゃないですか、通帳みたいに。
知らない。
図書館で本借りた時に、これ、うちの図書館やってないんですけど、ある図書館でやってるんですけど、その読書の記録をつけていく。
通帳みたいに、その読書のタイトルと、本のタイトルと、借りた本のタイトルと金額がどんどんどんどん記録されていって、その金額が多分どんどんどんどん記録されていくんですよ。
なので自分が、この絵、読んだ本が金額に換算されるっていうのは結構面白いですよね。
本だけ読んだんだっていう、多分子供とかすごい楽しいと思うし。
それって結構一般的なんですか、読書通帳って。
いやー、ないと思います。あんまりないと思います。
僕はね、学校の図書館の読書カードしか追いかけられない。
すごい。
全然。
そこにお金を付与したってことですね。
それによって、なんかちょっと見える指標が、お金を付与して、しかもそれを自分の借りたものの一覧みたいなのを見れるようにしたってことがあるの。
そういうことです。
面白い。
面白いですね。そういう風なことが挙げられてされてて、そうなんだ、確かにそう考えればそうだなみたいなことがいっぱい書いてて、面白かったです。
これは確かに面白そうでした。
そうです。
なんかそのデザインって、ちょっとしたアイデアで人に使ってもらうっていうのも、それだと思うんです、究極は。
本当は実は気づかないけど、身近に日常にデザイナーの人が考えた、こういうアイデアが詰まってたんだなっていうことが分かって、それがすごい面白い本でした。
なるほど。面白そうでした。
その本はそんな感じで、次そのデザインのことでもう一冊なんですけど、アートディレクター、デザイナーの仕事ってやつで、これは図録みたいなやつなんですよ。
普通の本のサイズじゃなくて、大きいサイズで、これちょっと今調べてみると、国内の大選で活躍するアートディレクター、デザイナーの164名の人が実際に手掛けた仕事における仕事を書いてる。
これ本当にめちゃくちゃ面白かったんですよ。
デザインのことをあんまり知らない人とかでも、あ、めっちゃ面白いじゃんって思うと思うんですけど、これって見開きになってて、一見開きでその一人って感じで、
左のところにスタート、デザインのプロダクションするときにスタートするときに考えたことから完成に至るまでの工程っていうのを、
右側に書いてて、左は自分のデザイナーの人が普段どういうことを考えているかとか、普段の思考の厳選って何なのかっていうことが書かれてるんですよ。
それめちゃくちゃ面白くて、思考の厳選っていうのを知るのも面白いんですよ。
コーヒーを、ある人はコーヒーを作ったり、料理したり、レコードいっぱい聞いたり、ポッドキャスト聞いたり、散歩したり、
デザイナーの人って多分ずっとずっとコーン詰めて作業するから、自然に触れるってめちゃくちゃ大事だと思うんですよ。
自然を散歩しましたとか、公園に行きましたとか、庭を見ましたとか、そういう人結構いて、やっぱ大事だなと思ったんですけど、
今回その中で紹介するにあたってめちゃくちゃ面白いなって思った事例を紹介したいんですけど、
それがスタースフィアっていうプロジェクトがあって、スタースフィアって私初めて聞いたんですけど、これは聞いたことないですよね。
これ何かっていうと、ソニーとジャクサが共同でやった宇宙感動体験事業、スタースフィアってやつで、宇宙撮影体験ってやつで、
宇宙体験プロジェクトの魅力
そのソニーが小型の人工衛星、超小型の人工衛星、アイってやつを2023年に打ち上げたんですよ。
そのアイを使って、本当は専門的な知識とかがいる、宇宙で撮影っていうのができるようになった、宇宙撮影体験ができる、っていうのができるようになったってやつなんですけど、
ちょっと私調べたんですけど、グルーの方々が撮影リクエストをアイに送って、人工衛星が実際に宇宙から撮影を行う、専用のアプリケーション、アイコネクトを通じて、
アイの軌道や地球の位置をシミュレーションしながら、撮影のタイミングと対照地点をして、後日アイが撮影した宇宙や地球の写真が地上に届けられたってやつなんですけど、
こういうプロジェクトがあったらしい、それもめちゃくちゃ面白いんですけど、
何が面白いかっていうと、この宇宙を開放することを目的としたプロジェクト、スターソフィアで、各国のアーティストとコラボレーションして、
そのアーティストの方に宇宙視点を手に入れ、インスピレーションを高めてもらうために、プロジェクトの概要を解説したアートブック、
宇宙視点の芸術、アートフロースペース・パースペクティブスの制作をしたってあるんですよ。
っていうのが、この本に載ってて、この工藤北斗さんっていうデザイナーの方が、宇宙視点の芸術というアートブックを制作しました。
で、このアートブックがめちゃくちゃかっこよかったんですよ。
だから、この本を選んだんですけど、
これね、実際見ないとわかんないと思うんですけど、想像してほしいです。
想像してほしいんですけど、このアートブックの表紙、どんなものかというと、
シルバーの紙を使用していて、
シルバー一色で、そこに一つ細長い線が引かれている、
紺色で、っていう絵を想像してほしいんですけど、今想像できてますか?
わかんないですけど、はい、想像できたようです。
はい、シルバーの紙に細長い線が、紺色の線が引かれている、これが表紙になっています。
で、これが実はこの直線に見えるんですが、
ただの直線に見えるんですが、これって実は曲線です。
コンマ数ミリ単位の曲線になっていて、この線部分は青い白押しで仕上げた。
で、このコンセプトとしては、このコンセプトがめっちゃ面白かったんですけど、
曲線に見えつつも実は曲線であり、
宇宙から見た地球のこの一部というコンセプトを与えたって書いてて、
実は直線に見えるけど、すっごく深く大した、
これを多分、この線をどんどん引いていくと曲線になるんですよ。
この一直線に見えるものは、宇宙から見た地球でもありつつ、
このシルバーの扉から覗く宇宙への窓のようにも見えるっていうのを目指したらしくて、
めっちゃかっこいいなって思ったんですよ。
だから、この本を選びました。
私はこのロゴとか見るのめっちゃ好きなんですけど、
あんまり複雑なものの美しさとかもあるんですけど、
すごいシンプルなものにどれだけ思想が宿ってるかっていうのが、
めちゃくちゃ思想が宿っていれば宿っているほど大好きなんですよ。
この1個の作品は、それがめっちゃ出てるなって思って、
超かっこいいなって思いました。
なるほどね。面白いっていうか、
ちゃんとイメージ系とかが分かるけど。
めっちゃ面白いんですよね。
このスタースフィアっていうプロジェクトのロゴもすごく良くて、
スタースフィアのSとSが2つあるんですけど、
このSが2つ重なったもので、丸い円があって、
その丸い円を2つのSが地球の地点を地点するように、
Sが地球の周りを取り囲っているみたいな感じのロゴで、
そのロゴの軸も地球の地図と同じ23.4度傾いているってやつで、
めっちゃくちゃ良いんですよ。最高って思って。めっちゃかっこいいって思って。
素晴らしい。
ぶっちゃけ分かんない。全然分かんないけど、
分かったら面白いんだろうなっていう。
ちなみによく見て、めっちゃ最高、本当にっていう感じの。
デザインってむずいですよね。
今見てて思ったのは直線曲線みたいな話はめっちゃ分かるっていうか、
僕もそもそも直線なんて存在するのだろうかみたいなことはたまに考えたりするから、
たまには考えない。10年に1回ぐらいは考えたりするから、
それはなんとなくそのコンセプトみたいなのはめっちゃ共感できるなと思ってたんだけど、
そのデザインってむずいですよねって思ったのは、
別にそこの細かいコンセプトまで分かってもらうことって結構多分難しいと思っていて、一般的に。
だけどそれでもそのデザインの面白さを伝えなきゃいけないっていうところに難しさがすごいあるんだろうなっていうのが。
ぽんさんみたいな人はそうやっていろいろ細かく見ていって、
そこのデザインに隠された意図とか目的みたいなのを深掘るって面白いっていう人はごく一部いるんでしょうと思うんですけど、
デザインの目的にもよると思うけど、ごく一部だと思いますよ、そんなの正直。
デザインと印象
だけどそのごく一部を重要に、そこが本当に大事で、
結局でもそこをベースにより多くの人には、
じゃあその中でもどういう印象を与え方をするといいんだろうとか、
広告的なデザインなのかそうじゃないのかでもいろいろ違うと思いますけど、
みたいなところがデザインってすげー難しいんだろうなーみたいなことを聞いていて。
そうなんですよね。
このプロジェクトの最初のオリエンテーションからサードプレゼンまでで、
こういう過程をたどりましたよっていうのも書かれてるんですよ。
最初はクライアントの人からは未来観やソリッドな感じというよりも、
もっとエモーショナルな内を表現したいっていうことをやったらしくて、
いろいろ考えたと思うんですよ。
広大さをイメージしてもらったり、青を押し出したり、
全面青を使ったり、いろいろ考えたと思うんですけど、
結果できたのがこの直線に見える直線だったっていう、
そこの多分これをバーンって大々的にやるには、
本当にインパクトのあるものを見せるっていうのもあったと思うんですよ、
一つの手段として。
でもそこで選んだのがこのシンプルだった。
でもそのシンプルさを深まっていくと、
こんなにも素晴らしいコンセプトをしそうだったんだっていうことも素晴らしい。
本当にもうやばいよ。
私はそういうのが大好きなんですよ。
なるほどね。
大好き感がめっちゃ伝わってきた。
これ聞いてもいいですか?
これ面白そうだなって思ったんだけど、
ママゾン見てたんだけど、
Kindleだとあんまり良さが伝わらなそうな。
多分そうですよ、これはKindleじゃダメですよ。
失敗したなって言ってる人がいて、
これだから買うならちゃんと買うべきだと思います。
見た、そのレビュー見ました。
だからこれ買った方がいいんだって思って。
そうなんですよ。
ちょっと気になる。
めっちゃ最高。
これ多分見開きで見ることの面白さっていうのも多分あるので。
なるほどね。
そうそうそうそう。
厳選がここにあって、結果生まれたこのプロジェクターがこれなんだよっていうのが、
見開きで見れるってすごい素敵だなって思うんです。
いいですね。
紙の方がいいですね。
はい。
って感じです。
はい。
そんな感じでデザインの方はこの以上の2つなんですけど、
センスの哲学
じゃあ次ちょっとこのデザインにも通じるところで、
センスっていう概念がありますよね。
この本のアートディレクター、デザイナーの仕事の本の中では、
もうめちゃくちゃ皆さんセンスがやばいなって思ったんですけど、
じゃあそのセンスってなんだろうっていうので、
私が持ってきた本の2つで、
センスの哲学とセンスオブワンダーです。
センスの哲学は結構有名になった。
そうですね。
今はもうめちゃくちゃ読まれてるし、
昇吾さんも読まれたってことなんですけど。
そうですね、センスの哲学は読んだけど、
センスオブワンダーは知ってるけど読んでないなっていう感じですね。
OKです。
で、なんで私がこれを選んだかというと、
センスの哲学って書かれてることって、
結構なんか私の考えに合ってたんですよね。
それでセンスの哲学で言ってるのって、
芸術は無駄な時間を足し合うことだよっていうのは、
一つ言われてたことだなって思ってて、
めちゃくちゃそうだなって思ってるんですよね。
私は芸術イコール無駄な時間を足し合う時間って、
めちゃくちゃ大事にしてます。
さっき言ったみたいに、デザイナーの方の本もいっぱい、
いっぱいじゃないけど読んだり、
音楽、自分の好きな音楽聴いたり、
好きな増音家の庭園に行ったり、
自分の身の回りにある緑を埋めてたり、
めちゃくちゃやります。
そんな中でこのセンスの哲学って書かれてたことは、
その中でこれ何が面白いかっていうと、
そのセンスを、
リズムという言葉で説明したところが、
めちゃくちゃ面白いなって思ってて、
多分この導入のところでは、
意味を追う前にフォームを見なさいって言ってるんですよね。
多分いろんな、私も昔はそうだったんですけど、
とにかくこの物、音楽、本、いろんな物とかの意味を知りたいっていうのがあったんですけど、
意味を追う前にそのフォーム、
その音楽だったらリズムがどうなってるか、
このギターがどういう風に使われてるか、
ベースがどういう風になっているかとか、
絵でもこの絵が象徴しているものとか、
作者が伝えたい社会的なメッセージは何なのかっていうことよりも、
先にこの絵のテクスチャーはどうなのかとか、
この絵の配置、人物の配置とか建物の配置とか、
そういうこと、フォームをまず見なさいっていうことを言ってて、
めっちゃ大事だなって思ったんですよね。
そのフォームを見ることって、
そこに描かれている、
まずはその物自体を見なさいっていうことをずっと言ってて、
私はそれがあんまりできてなかったなって思ってて、
でも、あんまりできてなかったけど、
やっぱりそうだよなっていうことを思いました、このフォームで。
本当にそこで描かれているもの、
実際に描かれているものをちゃんと見よう。
私は美術館に行っても、その絵を見る時間よりも、
その絵の横にあるこの作品はどういう歴史があって、
どういう歴史の時代の中で描かれましたっていう、
鑑賞文のほうを見る時間のほうが長かったんですけど、
でも実際、それよりもちゃんと絵を見たほうがいいなってことに気づいたんですよね。
ということで、これはめっちゃいい本だなって思いました。
いろいろ思ったことがあって、
しかし、この本を読んで面白いなと思ったんだけど、
いろいろ話せることはありそうなんだけど、
一番最初に引っかかったのは、引っかかったというか、ごめんなさい。
そう書いてたか、僕は全く記憶がないんですけど、
芸術は無駄な時間であるって言いましたっけ、っていう話は、
言ってることはめっちゃ分かるんだけど、
この間誰かが言ってたような気がするんだけど、
それって本当に無駄なんだっけみたいなことは、
よく分かんないなと思っていて、
結局タイムスパンの問題であって、
ちょっとその短い期間の間であれば、
確かに無駄なのかもしれないけれど、
長いスパンで見ると全然無駄じゃないよねみたいな、
なんかそういう話でもある気がするなっていう気がするから、
単純な無駄っていうことをどう考えるかと思うんですけど、
そこって言えばむずいよなみたいなことを聞いていて思いましたね。
たぶん作者の千葉さんも無駄って言ってないと思うんですけど、
一般的には無駄だと言われるけど、
そこにこそ、そういうのを維持してほしいよねっていう気持ちだと思うんですね。
フォームの重要性
そこはそうだよなっていう話と、
あとリズムの話っていうかフォームの話みたいなのはそうだよな。
僕がよく分からないものの一つとして映画があるんですけど、
映画は僕はあんまりちゃんと見てきてないので、
あんまり分かんないんですけど、
映画もおそらくフォームとかそういうものとして見ると、
また全然違った見え方があるんだろうなということをよく思いますね。
名作みたいなのはきっとそういう見方をすると面白い。
僕も詳しくないからあんまり分からないんですけど、
ゴダールとかあれゴダールって映画だったっけ?
合ってるかちょっと分からないけど、
そういう映画とかって多分意味とかじゃないんだと思うんですけど、
そういう映像美とかそういう構成とか、
そういうのなんだろうなって考えると、
やっぱりそういうフォームで見るみたいなことの大事さっていうか、
そういって見ることによって見え方変わるよねみたいなのがすごいあるだろうなっていう感じがしましたので。
そう思いますね。
そうなんです。
私も映画あんまり昔の映画とか全然見たことなくて、
今から見ていこうかなって思うんですけど、
映画は本当はストーリーを見ているんですけど、
でも多分そこで言っているのは、
本当に社会的なメッセージとかも大事だけど、
その一個一個の映像の色の美しさとか音楽の使われ方とか、
そういうところに着目してもいいよねっていうことを言ってるんだと思いますね。
確かにそれはめちゃくちゃ大事。
そういうのを私はめっちゃ大事にしたいですね。
世界はめっちゃ大事にしてますね。
あともう一個だけ。
リズムっていうところをフォーカスされているのは、
本当に僕もいいなと思っていて、
僕は音楽は基本的にリズムでしか聴いていないんですよね。
歌詞とか音楽は全然どうでもいいなって思っちゃうから。
めっちゃそう。
でも聴くけど、音に対してどれだけ歌詞がハマっているか、
歌詞のリズムがハマっているかっていうところの方が、
めちゃくちゃ私は大事にして聴いてます。
そのリズムを際立たせる歌詞であればあるほどめちゃくちゃいいなって思って。
それはめっちゃわかるよね。
そうなんですよね。
でも歌詞はその書いた人、そのアーティストが好きであればあるほど、
その歌詞っていうのは後からちゃんと読み込むっていうのはちゃんとします。
その人の思想が描かれているから、その歌詞には。
最近全然だな。
だからそういう意味では、
コムさんは聞かれると思うけど、
ヒップホップとかヒップホップとかラップ、
ラップっていうのはもうこれこれだと思っていて、
リズムでしかないので、
イーモグムだったりとかも出そうだし、
そこにその言葉を置く必然性があるのかみたいなので、
僕は特にここ近年聴くようになったなっていう感じですね。
あと一個だけ。
やっぱりそのコンテンツを見ないと、
ちゃんとコンテンツって言い方にしちゃえばいいかもしれないけど、
やっぱりそれをちゃんと見なきゃいけないよねっていう話は、
多分本当にこうだと思っていて、
最近読んだ記事で、
一億裏方時代どんどん可能っていう、
柴崎由実さんと書いた記事があったんですけど、
結局やっぱり今最近のお客さんは、
コンテンツそのものよりも、
その裏側でどういうことが起きているかだとか、
裏方目線でメタ的に見過ぎじゃね?みたいなことを書いてる。
それはめっちゃわかるなと思っていて、
コンテンツを見なきゃいけない、
コンテンツ自体をもうちょっとちゃんと楽しもうよっていう主張は、
わかるなと思いつつ、
メタで語ることが悪いとか思わないんだけど、
そこの難しさみたいなのは感じるなっていうか、
僕とかは感想はもっと言うべきだとかって思ったりもするから、
別にそれはそれであっていい気がするし、
みたいなね、そういうのを思い出しながら話を聞いていました。
そうですね、メタで語るっていうことが、
批評はそれに含まれるかもしれないんですけど、
私も昔はそういう話とか好きだったんですけど、
今なんか全然興味なくなってきちゃって、
本当になんか、今多分そういう、
ここ数ヶ月ですね、数ヶ月くらいの話なんですけど、
だから本当に自分の好きなものをメタることしか、
今興味なくなっちゃったんですよ。
楽しいんじゃないですか、楽しいんだと思う。
そうなんですよね、多分。
でも多分ゆり戻しが来るかもって思って、
多分これをやりきったら、
次はメタで楽しもうってなるかもしれないなって、
今なんか私の人生を予想しています。
いいですね、いいんじゃないですか。
はい、このね、センスの哲学で書かれてたの、
めっちゃ面白いなって思ったの、リズムの話で、
食感と足のリズムを楽しめってやつで、
餃子を食べるときに餃子の意味を考えないって、
めっちゃ面白いなって思いました。
みんなそこを上げますよね。
みんなそこが面白いって言ってる気がする。
そうなんだ、だってやっぱ。
この比喩というか、この事例は天才だなって思いましたね。
やっぱそうですよね。
だって餃子の意味考えないもん、普通に。
センス・オブ・ワンダーの探求
確かにそうじゃんって思って、
確かに餃子を食べるように、
絵とか音楽って楽しむべきなんだなって、
めっちゃ思ったんですよね。
なるほどね。
それは面白かったですね、いちゃくちゃ。
って感じです、センスの哲学については。
それに関連して、
センスって何だろうと説明が、
センス・オブ・ワンダーです。
これはめっちゃくちゃ良かったです、私は。
本当にこれがベストかもしれない、私の中で。
それくらい良かったんですけど、
センス・オブ・ワンダーって、
レイチェル・カーソンって人が書いたんですよ。
みかんなんですよ、これは。
本当に、この森田雅夫さんの
センス・オブ・ワンダーの単行本なんですけど、
このセンス・オブ・ワンダー、
レイチェル・カーソンの訳した部分は、
最初の30ページとかそのくらいでなんですよ。
その後に、私たちのセンス・オブ・ワンダーだったっけな、
その題で森田雅夫さんが、
このセンス・オブ・ワンダーを引き継いで、
自分のセンス・オブ・ワンダーについて語っていくってやつで、
めっちゃくちゃ良かったんですよね。
センス・オブ・ワンダーって何かというと、
自然を感じ取る力、センスのことなんですけど、
それをもって書かれた本で、
この本の特色は、自然を感じ取る力とか、
自然を描写する、丁寧に描写する力っていうのがあって、
森田雅夫さんの役以前に、別の人が役をしてたんですよね。
私はその役も見比べてみたんですけど、
私はこの森田雅夫さんの役の方が、
めちゃくちゃ大好きだなって思って、
この人って数学者なんですよ。
独立研究者じゃなくて、
数学する体だったかな、そういう本をいろいろ出してるんですけど、
なので結構論理的な感じで書くのかなって思ったら、
全然違ってて、すごく感受性豊かに書かれてたんですよ。
そういう感受性って本当忘れちゃうなっていうのを、
日々思ってて、自然を慈しむ感受性。
だけどこの本を読むと、すごくそういう慈しみ、
気持ちっていうのを大事にしたいなって思いました。
その感受性を救い上げようとする、
この豪らかさがこの本にあったと私は思っています。
本当に素晴らしかった。
このセンス・オブ・ワンダーのこの本の中で、
すごく特徴的なところがあって、
それがレイチェル・カーソンが子供と星空を見に来たときに、
星空を見たときにですね、
子供がここに来てよかったねってつぶやくんですよ。
これが元の本ではレイチェル・カーソンが書いたものだと
I'm glad we cameって言ってるんですけど、
これをこの森田雅夫さんは来てよかったねって訳しました。
この森田雅夫さんが後書きを書いたときに、
来てよかったねっていうことについて、
すべての子供たちがこの星に生まれてきた経験で、
心からそう思えたらどれだけ素晴らしいだろうか。
現実のせいはいつも来てよかったと思える瞬間ばかりではない
というふうに言ってるんですよね。
このI'm glad we cameっていうのを来てよかったねって、
この一つのすごくシンプルな言葉で森田さんが訳されたことが
本当に素晴らしいなって思ってて、
これを読んだときに本当に、
この星、地球に生まれてよかったねっていう気持ちを
持ち続けたいなっていう、
そのじんわりした気持ちが私の中に広がっていって、
本当に素晴らしかったです。
なるほどな。
森田雅夫さんのことちょっと調べてたんだけど、
この人面白いですね。
この人、元文系ですね。
そうなんて知らなかった。
文化二類出て、あとIT系の仕事をやってるんですよ。
鈴木健さんって、なめらかな社会とその敵っていう、
僕ちょっと読んでないんですけど、書いた人の元でプログラマーやってたみたいで、
知らなかった。
そっから数学とか理系に興味を持って、
そっから東大の理学部入ってる。
やばいですね。
一応最終的には数学の研究をしてる方だと思うけど、
そこの出自がちょっと変すぎるから、
そういうところの感性が出てるんだろうなって感じがします。
本当ですね。
本当に素晴らしい役でした。
なるほどね。
ぜひ読んでほしい。
世界がいつも驚きに満ちてるってことを、
この森田さんの役によって感じることができます。
本当すごいね。
本当に。
結構よく表紙だけは見かけてたし、
この表紙も西村土佳さんってあんまり詳しく知らないんだけど、
名前は知ってる人だったから。
そうなんですよね。
これ結構読みやすそう。
めちゃくちゃ読みやすいです。
ちょっとこれは絶対見たいかも。
このね、僕たちのセンス・オブ・ワンダーっていうのを森田さんが書かれてるんですけど、
それもめちゃくちゃ素晴らしいですよ。
子どもとの触れ合いの中で、
子どもが自然を感じ取るってことを目の前にして、
森田さん自身も自然を慈しみ、気持ちっていうのを回復していくみたいなことの仮定が書かれてて、
その中で展開される森田さん自身の気づきっていうのがあるんですよ。
自分のアイデンティティとか。
めちゃくちゃ面白いんですよ、それも。
めっちゃ面白いんです。
1個挙げるとすると、この心理学者の河合俳夫さんが、
自然を慈しむ心
神話と日本人の心の中で何か不思議なことや感動的な体験をしたとき、
人間の特徴はそのような体験を自分なりに納得のいくこととして、
言語によって表現し、それを他人と共有しようとすることであると記している。
これはなんでこういうことを持ち出したかっていうと、
森田さんのお子さんがカニを飼っていたと。
そのカニが亡くなったという経緯があったと思うんですけど、
カニの運命と自己の運命。
カニが亡くなったことで自分の人生についても考えたと思うんですね。
ちょっと具体的な描写は忘れたんですけど、
その時にカニの運命と自分の運命で接点のなかった二つの奇跡が
今ここで交わるという偶然、その驚きが長男の心に
不思議な物語を生み落としたのかもしれないと今読んでるんですけど、
たぶんカニを見たときにそのお子さんが
こういう物語っていうのを話して聞かせたんでしょうね。
そういう経験の中から森田さんが考えたことがいろいろ書かれていて、
ここで書かれていた河合晴さんの一説、
自分なりに納得のいくことを言語によって表現し、
他人と共有しようとすること。
めちゃくちゃすごく素朴なことだけど、めっちゃ大事だよなって
すっと思ったんですよね。この物語の中で、この一説が引かれていることで。
っていう自分のすごく柔らかい気持ちにさせられました。
というのがめちゃくちゃ良かった本でした。
ありがとうございます。
はい、って感じです。
本当にぜひ読んでほしいです。
という感じなんですが、
ここでね、今までね、
センスって何だろう、センスの哲学、センスオブアンダー
っていうことを紹介したんですけど、
その本で書かれていることは、自然を慈しむ気持ちをもとうってことだと思うんですけど、
次に紹介する山崎雅一さんの混沌からの表現。
これはまさに自然を慈しむ日本人の心をもとうという、
そういう気持ちが書かれてた本だったんですよ。
紹介したいなって。
人間や風景が持つパフォーマティブ性について書かれた本が2冊。
その1冊目が混沌からの表現なんですけど、
この本もむっちゃくちゃ良かったです。
混沌からの表現って、私が高校生の時に教科書に載ってたんですよ、国語の。
えー、そうなのよく覚えてますね。
しょうもさん、載ってました?
いや、言っときますけど、
教科書に載っていたものなんて一つも覚えてない。
本当に覚えてない。何も覚えてない。
全然覚えてない。
私はそういうのを読むのが好きだったから、よく覚えてるんですけど。
なんで覚えてるかっていうと、
すっごく私の価値観に影響を与えたんですよね。
この山崎の方とかに。
この水の東西って本があるんですけど、
この水の東西って何かっていうと、
西洋と東洋、日本に関する価値観っていうのを、
日本の獅子おどしと西洋の噴水を対照的に描いて、
そこで論じてるんですよね。
水に対する考え方、日っていうのは時間に対する考え方っていうのを論じてるんですよ。
これね、文庫本で3ページなんですよ。
めちゃくちゃ面白くて、最高なんですよ。
これをね、高校の時に読んで最高だったんで、
また読み直してみようかなって思って今回読んだんですけど、
また最高だったんですけど、本当に。
でもね、この話はどっかで読んでてもめっちゃ見てる。
確かに思うっていうか、
推しとかでめっちゃ出てきそうな感じだなって聞いていても、
出てきてるんじゃないかな。
多分ね、読んだことあると思いますよ。
なんかそんな気がする。
これの最初の一文も最高でね、
獅子おどしが動いているのを見ると、
その愛嬌の中になんとなく人生の気だるさのようなものを感じることがある。
ここがまず最高なんですよ。
はい。
この獅子おどしの愛嬌はあるんですよ、確かに。
愛嬌はあるんですけど、この中に人生の気だるさを感じるかって。
これがまじ最高ですね。
この感性やばい。
本当にやばいって思うんですけど。
これがね、すごい面白いんですけど、
獅子おどしっていうのは、
水の、この竹のシーソーがあって、
水受けがついてて、柿の水が少し温まる。
緊張感が高まりながら、シーソーがグラグラと固まって水をこぼす。
っていう仕組みなんですけど、
これが、山崎さんがそこから何を言ってるかっていうと、
水の流れをせき止めて刻むことによって、
かえって流れてやまないものの存在を強調しているっていうんですね。
それに対照させて、
ヨーロッパのローマ郊外のエステキの別荘にある
ナンビャクという噴水の群。
これはバロック彫刻のようであって、
音を立てて空間に静止しているように水が吹き上げているって言ってるんですよね。
この日本の水と西洋の水。
日本はこの流れをせき止めて刻むことによって流れてやまないものの存在を強調している。
逆に西洋はこの水を音を立てて空間に静止している。
他のようにいれるように水を造形している。
ここで日本人が古来から大事にしている幸運流水という言葉がありますけど、
すごく流れる雲とか流れる水、
雪かう雲、流れる水をめでるように、
絶え間ない流れ、時間の流れをめでようみたいな。
時間は修行無常でずっとずっと移り変わっていくものだよ、みたいな。
そういう精神がこの四肢卸しに現れているんだ、みたいなことを書かれた本なんですよね。
めちゃくちゃ最高、最高って感じです。
めっちゃ裏で調べてたんですけど、
平成29年発行の高校の教科書の9冊24種中8冊20種に再録されているらしくて、めちゃくちゃ定番らしいですよ。
そうなんですよね、やっぱ定番ですよね。
最高ですよ、これは。
定番らしい。
最高なんですよ、本当に。
私こういう思想系の本を読むの結構好きなんですけど、
何で好きかって言ったら、自分が今見ている現実に対して、
現実への視点
現実の解像度を上げてくれるっていうのはまたちょっと別なんですけど、
なんかこの現実に対して一つの物語を生んでくれるんですよね、こういう人の考え方の本って。
この人が言っているのは、ちょっとさっき言ったセンスの承諾のリズムの話にも
ちょっと近いかもしれないんですけど、
山崎雅一さんは花火を見て、その花火には無情のリズムがある。
除波球のリズムがある。
はじめはゆっくりと動きを起こし、中ほど激しく変えたすと、
やがて暗闇に浮かって、永遠に消えていく。
これは水の流れにも鳥の鳴く音にも認められる。
この日本的なリズムが働いていて、
はじめがあって、中があって、終わりがあって、
これが生然とあるリズムに乗って展開するとき、
我々は物事が完結したという印象を受ける。
変化の中に完結していって、
デザインと感受性の探求
その中に隙のない除波球のリズムがある。
この感受性、これって17文字の俳句の中にも、
すごい短い俳句の中に完結した物語とか感情を
燃え込むことを日本人はしていて、
この何か独特の感受性が花火という純粋な変化を、
変化の美を感じ取ることに繋がっている、
みたいなことを書いていて、
そういう一個の事象に対して、
その視点を、一個の視点を提示する、
というところがすごく面白いんですね、私にとっては。
一つの美学を提示してくれるというのがあって、
そう考えると、普段何気なく見ている花火とか、
庭園、心の中では庭園の話も出てくるんですけど、
庭園とか、自然とか、そういう中に、
何だろう、深みを感じるというか、
深みを感じるというのも、あまりあれですけど、
また新しい物語を感じるんですよね。
演じることの本質
サピエンス全史を私はすごい読んで面白かったんですけど、
ちょっと面白かったですよ、というアピールをしたいんですけどしょうごさん。
教えてもらったんで。
いきなりなんで面白かったかわからない。
サピエンス全史、めっちゃ面白かったんですよ。
サピエンス全史で書かれていたことって、
多分サピエンス全史だったと思うんですけど、
人間は二つの現実を生きているという話があったんですよね。
一個は普通に見ている世界であって、
もう一個は人間が、
そのもう一個というのは虚構だと思うんですけど、
人が見ているそのものの現実に対して、
物語を付与している。
そのもう一個の物語というのも、
人は生きているよという話があったんですけど、
そういう物語を、
この山崎真一さんの本は提示してくれるなと思っていて、
そういう本がめちゃくちゃ大好きですね、私は。
ということで、これを選ばせてもらいましたね。
そうですね。今の最後の話はそうだよなというか。
だからなんか、僕は批評とか考察とか感想とか、
全部同じものとして取られちゃってるけど、
だから優れたそういうものっていうのは、
全部その類なんだろうなという考え方ですね。
だいたい優れたものは、
そういう現実に対して何か違う見方なり考え方なり、
物語を提示するっていうものだと思うので、
そうだろうなという感じがしますね。
そうですね、そうなんですよ。
この山崎真一さんの混沌からの表現っていうのは、
私はさっきこの花火とか、
石下ろしとか自然を感じる力について、
今ちょっと言ったんですけど、
それとあともう一個の点からちょっと語りたくて、
それが人間や風紀が持つパフォーマティブ性ってことなんですよ。
これね、山崎真一さんって劇作家なんですよ。
劇作家の人だから、この人って自分が劇曲を書くにあたって、
人間って演じているよねとか、
演じることで人間ってどうなっていくんだろうねっていうことを、
すごい述べた人なんですよ。
演じする精神っていう本を出したりもしたんですけど、
人間は演劇的な存在であって、
誰もが社会の中で様々な役割を演じている。
でもそれは嘘の自分じゃなくて、
人間関係を円滑にするためのものでもあるし、
実感的に見つめ直すためのものでもあるよね、
ということを言っています。
私は、私もそっちの考えに近いんですけど、
なんでこのパフォーマティブ性について作目をしたかというと、
同じ時期に読んだ全身が青春っていう、
オンマイアオさんとマチアリヨヘイさんと
イソガミリュウヤカンっていう、3人が書いた、
これ農戸で3人が書いた日記、交換日記みたいなのがあるんですけど、
これが本になったってやつで、
大阪のトイブックスっていう店主さんが、
イソガミタツヤさんなんですけど、
このトイブックスが初めて出した本が、
この全身が青春ってやつで、
私はもうマチアリヨヘイさんがむちゃくちゃ大好きなんですよ。
本当に大好きなんですけど、
日記であんまりファンじゃない人からしたら、
本当にこの人たちの毎日感じたこととか、
なんだろう、よくわかんない3文字とか、
とかいうのがいろいろ書かれてるんですけど、
私はマチアさんのファンなので、
マチアさんがここに文章を残してくれただけで、
めちゃくちゃ最高って感じなんですけど、
それだけでいいんですよ、本当に。
文章を、小説だけじゃなくて、
この文章を残してくれたってことが素晴らしい。
小説を書いていれば小説家なのか、
私はそう思うとか、そういう葛藤、
いろんなマチアさんの葛藤とか、
マチアさんがこの小説はこの時期に書いていたよとか、
この小説は書いてたけど、
ドロップボックスからデータが消えちゃって、
いつ書いてたかわかんないよみたいなことも、
ファンじゃない人からしたらどうでもいいよみたいなことだと思うんですけど、
私はファンからしたらそうだったんだって、
めちゃくちゃ最高なんですけど。
この中でマチアさんが1個、
パフォーマティブな私っていうタイトルで書いたやつがあって、
それをこの全身画全身画と、
この混沌からの表現を同じ時期に読んでて、
山崎雅一さんもマチア良平さんも、
2人とも演じることについて書いてるぞっていうのがあったので、
それが自分の中でリンクして面白いなって思ったんですよ。
本って出会ったタイミングってめっちゃ大事じゃないですか。
出会ったタイミングとか、
その同時期に読んでた本との連観が見えた瞬間とか、
めっちゃ面白いじゃないですか。
それと同じようにしてこの全身画青春、
面白いなって思ったんですけど、
マチアさんは自分はパフォーマティブであるっていうことを自覚していて、
ここに書いてるのが、
今年はしんどい年だったよなと思うことから始まって、
これってコロナの時期に書かれてたので、
そういうのもあるかなって思うんですけど、
多くの人にとってもそうだったのではないかと思う。
しかし私には一人でいる時に他者を想像する力に乏しいのだったって書いていて、
ここですぐマチアさんは、
他者を想像する力に乏しいことと、
私が先ほどそうしたように他者を想像する力に乏しいと書くことは全く違う。
後者はいわゆるパフォーマティブである。
つまり私はしばしば思っているだけにしとけばよいことをわざわざ言葉にして、
そのことによって別のメッセージを人に伝えようとしているということを書いていて、
この自分がパフォーマティブであることが、
私の一貫性に乏しい調節分に通っているテーマの一つだと思うということを書いています。
マチアさんはやってるなと私は思う。
私はよく自分の発言や行動に対してやってるなと思う。
要するに、あざといというか他者の反応を期待し、
自分がこうしたい、自分がどうこうという他者のレベルで規定された発言や行動をしている。
つまり何か演じているなと思う。
私はこのやってるなという自己顕著のような眼差しに苦しんでいる。
簡単に言うと、私は私のそういうところが本当に嫌いだった。
これには私じゃなくても思い当たる人がいると思う。
自分の発言や行動が自分がそうしたいと願う領域である瞬間は極めて少なく、
そうした実感はほんの一瞬に過ぎず、すぐに他者に需要される形にすり替わり、施行されてしまう。
ちょっとめちゃくちゃ長く引用してしまいましたが、
マチアさんがパフォーマティブな自分に対する葛藤を書いていて、
ここで私も、マチアさんはこういうことを書くと、
読んだ人は私もパフォーマティブだ、つらいという思いが喚起され、
つらいのではないかと書いているんですけど、
文学と自己表現の葛藤
私もこれわかるなと思って、自分はパフォーマティブな私がいるなって思うんですけど、
これは同時期に読んだことで、それが別にダウナーに行かず、
でも山崎さんはここで演じることは人間の本質だよ、
みたいなことを書いているから、それでもいいんじゃないか、
みたいなことを私は思っていたんですよね。
そういう、この2つの本の狭間にいて、
自分もこっちでもそれでもいいか、みたいなことを最終的に思ったっていう、
私もこの本を読んで、ちょっと自分のパフォーマティブ性について考えたっていうか、
結局これでもいいかなっていう実感を得たっていうのがあって、
これについて挙げさせてもらいましたね。
なるほどな、パフォーマティブ、そうですね。
今聞いているだけだとあれだったけど、
別に普通にパフォーマティブじゃない人間なんていないと僕は思っているから、
そうだな、そういう観点から見たときに、
でもそのパフォーマティブっていうことに気づかされると、
ダウナーになっちゃう人っていうのもいるのか、みたいなことを聞きながら思ったんだけど、
どうなんだろうな、今の若い人たちとかそういうのにすごい繊細な、
ちょっとニュアンス悪いかもしれないけど、
そういうのの感じ取り方が繊細だから、
もはやそういうものは所有のものとして受け取っているような気もするな、
みたいなことを思ったりしたけど、どうなんだろうな。
これがなんか普通なんだと思いますね。
プラットフォームによって事故を変えるとか、
SNSもいろんなことをやってね、アカウントを持って、
ペンテジンクを変えるとか、
じゃあ多分これは普通なんだろうなって思いますけど、
多分普通だけど、何か他人と接している中で、
ちょっと引っかかることとかもしかしたらあるかもしれないな、とか思ったり。
むずいっすよね、パフォーマティブ。
何か今思い出したことだけ喋ると。
だから直近渡辺幸太郎さんと宇斗さんがやったポッドギャスと、
宝ラディオのやつ聞きましたけど、
あれももしかしたらこういう話かもしれないなと思って今聞いてましたけど、
宇斗さんはずっと本当の話が聞きたい、本当の話がしたいみたいなことを言っている気がするんですけど、
それはもしかしたらパフォーマティブでないことを言いたいとか、
そういうことなのかもしれないなって何か思っていて。
すごいっすよね。
パフォーマティブから離れることはできないんだけど、
少なくともパフォーマティブでないものっていうものが、
世の中的にも何か求められている感覚は確かにあるのかもな、
みたいなことを聞いていて思うな。
めっちゃそうですよね。
もう何か先がたいんですよね。
他者からの眼差しっていうのが見えすぎたから、
自己均一が働かざるを得ないんですよね。
けど、何か自己均一が働かざるを得ないけど、
それでいいのかっていう思いはめっちゃある。
全然ダメだろうって思うんですけど、
でもどうしても他者からの眼差しはあるから、
自己均一でいくしかない。
自己均一をむちゃくちゃ研ぎ澄ませるしかないけど、
そうなると本当につまらなくなっちゃうから、
本当のものを見たいなっていう気持ちですよね。
なるほどね。
あの2人の話でも全然そこはかみ合ってないっていうか、
やっぱり別に悪いわけじゃないと思うんだけど、
別にだからどうっていう感じじゃなかったなって気はするから、
まだ難しいところだよなって気はする。
結局アウトプットで判断するしかないっていう話なのかなって気はするけど。
アウトプットで判断するしかないっていうのも悲しいですよね。
そうそうなんだけど、
そういう創作家っていうか、
そういう人たちにとってはそれでしか判断されないっていう話なんだろうなって気がするから、
難しいなという気がしますね。
そうですね。
って感じですね。
時間経っちゃいましたけど。
1時間超えそうです。
別にいいんですけど。
何か言い残したことないですか?
いや、もうめっちゃ面白い本ばっかりなんで読んでください。
聞いてて思ったのは、途中最近ポンさんが僕の解釈だと、
そういうちょっと抽象的なものより具体のものを直接するというか、
そこにできるだけ距離を持たずに、
直接触るとか、そういうことをすごく意識してるんだろうなみたいなことを聞いてて思ったんですけど、
そういうのが現れた本だと思ったし、
具体的な話の意図
今日の語りも過去の話よりもめちゃくちゃ具体の話をするなと思って聞いてたので、
多分そういう時なんでしょうねって。
そういう具体を語ってると思いました。
そうなんだ。
あんまり意識してないかもしれないけど。
意識してないかもですけど、多分そういうのが現れるんでしょうね。
そういう感じがしますね。
聞いてて思いました。
そういうことを感じ取ってもらえたのは嬉しいです。
強引にしてるだけかもしれないけど、そんな感じがしましたんで。
ただ僕のやつと、かなり対照的な気がしました。僕の語りとポンさんの語りが。
そうなんですね。多分そうなんですよ。
でも私前半にしょうごさんの話があんまり聞き出せなかったかもしれない。
全然いいんだけど、そこの感じが多分違う。
僕は結構意図的に具体の話を省いたんで。
そうなんだ。ちょっと具体のこと聞きたかったかもしれないです。
具体の話はしづらいなと思ったので。
でもそういう内容にもよりますよね。
そうなんですよね。そこが難しいところですね。
具体の話をするとどうしても長くなっちゃうしみたいなのもあるかも。
でも面白かったんじゃないでしょうか。
聞き残したことないですか。大丈夫ですか。
はい。OKです。
リスナーとの交流
じゃあここまでにしたいと思います。今回はここまでです。
ヨハチュールではディスコードにて2人の放送後の感想を書いていたり、
今日の本のリンクだとか、エピソードの中で出てきた参考リンクを載せていたりするので、
ぜひお気軽に覗いてみてください。
Xもやってるのと、Googleフォームもお便りをプッシュしてますので、
あわせて概要欄からどうぞ。
お好きな場所であなたの感想も聞けると嬉しいです。
Xではハッシュタグはひらがなヨハチュールでお待ちしてます。
今回も長くなりましたが、お聞きいただきありがとうございました。
次回もぜひお会いしましょう。さようなら。
ありがとうございます。
01:01:22

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