資金調達の成功
こんにちは、ゼロトピックです。今回は、私が経営している株式会社10Xの資金調達についてリリースをさせていただいたので、こちらをご紹介させてください。
まず、内容としましては、総額21億円の資金調達のラウンドをクローズしたという形になっています。
今回の投資家は、2社リードの、子リードの投資家がいまして、1社がグローバルブレインさん、もう1社がJICベンチャーグロースファンドというこの2社に子リードとなっていただいて、資金調達を実施しました。
最終的には、GMOベンチャーパートナーさん、三菱UFJキャピタルさん、KDDIオープンイノベーションファンドさん、Canon MJ未来ファンドさん、高野は地球液ファンドさんと、合計で7つのファンドから出資をいただくという形でラウンドを閉じさせていただきました。
まずは、このラウンドをちゃんと閉じることができて、ホッとしています。
今回の資金使徒としましては、我々のメインの事業である、ステーラーネットスーパーの更なる強化と、あとは新規事業としての交流のDXを支援していくプロダクトの開発だったり、拡大に投じていきたいというふうに考えています。
もう少しドリルダウンしてと言いますが、今回の調達だったり、我々の会社の背景みたいなものをお伝えできればと思っています。
まず、TXのミッションは、昨年実は改定をしていまして、小売業の未来を開くというミッションを掲げています。
これは小売業の方々が持たれている構造的な問題に、我々もテクノロジーの力を使ってアプローチをしていきたいと。
それによって、未来のあるべき姿を一緒に作っていきたいんだということを掲げさせてもらっています。
今、小売業界にどういう課題があるかというと、小売業界自体がかなり真っ黒というか、人々の生活全体に関わるようなものなので、影響を受けやすい産業だと思っています。
例えば、人口が減っていったり、人口動態が変わっていったり、それによって労働力あるいは需要が減っていったり、あるいはデジタル化が遅れていったり、こういったものが折り重なって、
さらに直近ですと、インフレによるコストプッシュだったり、あるいは関税によるコストプッシュだったり、そういったものが懸念としてはあって、
こういった構造的な変化が激しい時代にどうやって対応していくのか、これまで使ってきた法定式というか、勝利の法定式みたいなものが通用しなくなっていく中で、
どうやって個社、あるいは業界、産業自体が変わっていくのか、そこを一緒にリードしたり、パートナーとして伴奏したり、そういうふうに思っていますし、それが我々にとっての機会だというふうに思っています。
じゃあ具体的にどういうものを提供していくかというと、多分このポッドキャストを聞いていただいている方はほとんどの方がご存知の通り、
我々はステーラーネットスーパーという形でメインのプラットフォームを提供する事業を営ませていただいています。
これはお客様が注文するいわゆるストアフロントと呼ばれるようなアプリとかウェブサイトから注文を受けた後、決済をしたり、
今後の展望
あるいはピッキング、パッキング、配達といったオペレーションをすべて我々のモバイルアプリとか管理画面のウェブサイトとか、こういったものでオペレーションをカバーして、
この事業自体が成立するように必要なものすべてをパッケージでご提供するという、そういった事業になっています。
この製品の提供価値というのは、まさにネットスーパーを始められるというところもそうですし、あるいは継続したり利益を上げるというところにもつながっていきます。
例えば利益を上げるみたいなところで言うと、お客様の売り上げをもっと伸ばすための仕組みがプラットフォームの中に埋め込まれていたり、
あるいは今の現状を正しく分析して、例えば需要に手が必要なのか、あるいは供給に施策が必要なのか、どっちなんだみたいなものが瞬時に分かって、
そのためのアクションをすぐ取れる、そういったところも含めて事業全体を支援するようなものも組み込まれています。
今後の展開としては、このプラットフォーム自体をもっともっと強化していくというのもそうですし、冒頭申し上げたようなDXを推進していくというところも、
このStellaブランドのもとに手を広げていきたいなというふうに思っています。
今回の調達、シリーズCといういわゆるレイターに当たるので、どういった実績が評価されてきたのかなというところも少しご紹介できればなと思っています。
今の現状の事業はいわゆるネットスーパー一本なので、このネットスーパーの事業のキーディザルトみたいなところを中心にご紹介できればと思うんですが、
まずはネットスーパー市場自体が今、大体年間10%ぐらいずつ伸びているような市場なんですね。
これに対してStellaを投入いただいているお客様、パートナーさんの売り上げの成長率というのは、
昨年1年間は大体56.7%という数字が平均で出ていて、これ自体が市場の平均の成長率よりもはるかに高いものが記録できているというところが一つ我々の強い実績となっています。
もう一つはネットスーパーあるいはオンライングロサリーと呼ばれる食料品を扱ったeコマースの世界って世界中で利益が出ない、利益を出すのが難しい。
故に事業に参入者が続出しては撤退していくという、そういうふうな産業性質があると認められている領域なんですよね。
すごいむずいですと簡単に言うと。
なので我々にとっても、我々がどうこうの前に、我々を導入いただいている小売さんがこの事業で黒字が出せるようになるのかどうかというところがすごい重要なポイントで、
僕らもこれを実現するための機能開発とか事業支援みたいなものにかなりフォーカスを持って取り組んできたというところがあります。
この成果が昨年出てきたところがあって、具体名で言うと長野のデリシアさんという会社さんが我々を導入いただいて、
1年半ぐらいで店舗の営業利益、これはどういうものかというと売り上げがあって、原価が引かれたあらりがあって、そこからのピッキング、パッキング、配達のコストを引いた利益。
これを店舗段階の営業利益と呼んでいるんですが、この店舗段階の営業利益が初めて導入1年半後に黒字化したという事例が作れました。
我々を導入する前は月次でマイナス30何%そのぐらいの利益率だったので、かなり大幅な改善を短期間で実行することができて、
それ自身自体は我々としてもすごく嬉しい一つエポックメイキングな事例になったかなというふうに思っていますし、ちょっと名前は開示できないんですが、
デリシアさん以外にもこういった事例が昨年は作れたというところが、一つ自信を深めつつあるところです。
まさにネットスーパーの市場とか、あるいはこの売り上げが伸びていくというにあたっては、この黒字化自体が僕らもボトルネックだなというふうに思って、
社内でもそう定義しています。なぜなら黒字にならないと、要はその利益を再投資するというサイクルが回らないので、
エコシステム化しないというか、自己利益を再投資するモデルが作れないと、
そうなるとどこかで稼いできたお金、調達してきたお金を投じ続けるという健康的ではない形の事業になる。
そういった事業はやっぱり長くは続かないというふうに思っているので、一つ市場自体が伸びるにはやっぱり事業者の大半が黒字化していくということが、
我々はすごい重要だと思っていて、こういった事例が作れたことは非常に我々にとっても今後の市場成長を牽引する上で重要なことだったかなと思っています。
こういった実績自体が、小売業の中でも少し認知をいただいて、ステーラーの強いブランドにつながっていると感じています。
今年はまだ公表できていないんですが、新規の顧客開拓も黒字化の事例がきっかけになって、すごく順調に進んできていて、新しいパートナーを迎え入れることにつながってきています。
これがここまでの事業のキーディザルトみたいなところなんですが、この他に昨年1年は社内でも実は内部で大きい変革をやった1年になっています。
これはノートとかでも少しご紹介させていただいているんですけれども、会社として構造変革を行いまして、いわゆるリストラクチャリングを行いました。
当然リストラクチャリングなので、会社がこれまで目をつむってきたこととか、あるいは失敗したものをしっかり受け入れたり、
あるいは今後のあるべきに向けてメスを入れなきゃいけないものというのには、すべからくメスを入れるというようなことを実施してきた1年で、非常に厳しいものだったと思っています。
ただ、この厳しいシーズンにも関わらず、前者、残ってくださったメンバーが非常に必死に成果に向き合ってくださったおかげで、
意図したターンアラウンドというのはやり切れたんじゃないかなと思っていますし、結果として24年度というのは数期で12ヶ月連続で掲げた予算を超過し続けると。
さらにこれは経営にとっても非常に大きいサプライズだったんですが、我々が想定したよりも早く単月黒字化というのを複数回達成するということが昨年度起きました。
これにさらにワンタイムの要因で、例えばポジティブなことが起きたりすると、営業キャッシュフロー自体も大きくドーンと入ってくるような、
そういった体質に生まれ変わることができて、こういった前者の積み上げのもとに社内の実行力が強化されて、
それが市場の中で成果として結実して、今回の資金調達につながったかなと思っています。
今後目指す姿としては、ここもやや重複していく部分があるんですが、
Stelaは今までネットスーパーのブランドとして運営してきた部分があるものの、今後はこのStelaという名前は変えないままに、
次世代の小売業のための変革のインフラになっていきたいなというふうに思っていますし、
実はそのために用意してきた新しいプロダクトというのが、今非常に強く引き合いをいただいて導入が決まってきたりしています。
ここで解いていくテーマは何かというと、一言で言うと労働生産性の改革だと思っているんですね。
先ほど外部の環境が変わって、その影響を受けやすいのは小売業だという話をさせていただいたんですが、
コストアップと利益管理
今は起きているのは要はコストアップなんですよね。
ただ一方で小売業あるいはスーパーマーケットの収集感として、結構売上市場主義気な部分が過去はすごく長くありました。
なので基本的にはお客様をたくさん呼んで、売上をたくさん取ればいいと。
利益はどうするのとなると、ボリュームを使って卸業者さんだったりとボリュームディスカウントを効果していくというのがメインの戦い方になっていたのが過去。
要は売上を取るというのが一番重要なKGI。
そういうふうに私としては見てきたんですが、今はどちらかというと利益をどうやって残すのかというところにもっともっと深く入っていかないと利益自体が出なくなっていく時代になっていると思います。
なのでやっぱりこの利益をどう出すのかという管理だったり、そのための具体的な手立てというのがもっと重要になる時代に入ってくると思っていまして、
ただ小売業というのはやっぱりたくさんの人でたくさんの物を売る商売なので、すなわちその生産性、労働生産性というのがすごい重要な今後のKGIになっていくんじゃないかなと思っています。
労働生産性ってどういう計算式かというと、分子はあらり、付加価値なんですよ。
要は生み出すあらりを何人月で割るんだいという、何人で生み出すのかという、その労働の投入量とあらりの関係で決まってくるのが労働生産性という数値なので、
これを上げていくということは単に労働の量を減らしていく、効率化していくということだけではなくて、いかに新しい価値を作っていくかというのはセットだと思っています。
僕らはネットスーパーでこれ両方ともやってきたというふうに自負があって、
ネットスーパーで注文を下さるお客様というのは、基本的にはお店に来なくても作られる売り上げを作っている、あらりを作っているので、新しいあらりを生み出す事業になっているんですよね。
一方でそれをいかに少ない労働量でデリバリーまで完了して、あらりとして立てていくか、この2つが複雑に絡み合ったのが初めのネットスーパーという事業で、
この我々が抽象的に作ってきた価値みたいなものを、実店舗のオペレーションだったり、実店舗のあらり創出みたいなものにもっと還元していく形で、次の新規のDXプロダクトというものを今作ろうとしています。
こういったアプローチによって、小売業とのパートナーシップというのをもっともっと深く広くしていきたいなと思っていますし、
その産業自体が変わっていく瞬間に今立ち会えていると思っているので、そこをリードしたり一緒に伴奏したり、そういった人格の会社になっていけるといいなと思っています。
資金調達と業界の挑戦
最後に今回の調達を経て、改めて我々自身もこの事業をより一層研いでいきますし、今お伝えした通り、私が今メインとリーダーとなって、新規事業の創出というのも非常に活発になってきています。
ここを一緒に戦ってくれると言いますか、走ってくれるメンバーを募集していますので、ぜひ採用の応募ページの方もご確認いただけると嬉しいなというふうに思っています。
特に小売業と非常に密接に事業をするTenXという会社は、例えば自分たちがユーザーになることもすごい多いんですよね。
僕自身もネットスーパーをめちゃめちゃヘビーに使っていますし、TenXの中でどこどこの会社のどのお店がネットスーパーを開始しましたってなると、
例えば地方に住んでいる人でも、あ、そこは自分の家の近くだ、待ってましたみたいな形で喜びの声が上がるみたいな。
そういう自分たちの生活に自分たちの力で関わっていくっていうところが一つ大きい魅力だと思っていますし、
あるいはより自分たちが見えないような世界の小売の方々と関わることで、
なんというか日本の抱えている問題のダイナミズムみたいなものに自分は直接触れる機会も多いなと思ってまして、
そこに何らかの貢献ができるっていうのは、一人の社会人というか社会を作っていく人間としてのやりがいみたいなのも感じたりします。
最近では自分としては議員さんとかあるいは市区町村自治体の方とかともお話をさせていただいて、
例えば買い物難民対策をどうするのかとか、そういったところに我々のソリューションだったり考え方がはまっていくところもすごくあるなというふうに思っていて、
自分たちが単にテクノロジーが得意な人たちで終わらずに、その力をもう少しどうやって社会に結びつけて還元していくかっていう、
そこの楽しさみたいなものを会社全体で味わっていけたら嬉しいなと思っていますので、
そういったところに関心がありそうだなという方はぜひ気軽にご連絡いただければ嬉しいなと思っています。
もう一つはですね、このポッドキャスト、いつも例えば月に1人とか2人とかゲストでファウンダーだったり経営者の方にお話を聞かせてもらっているんですよね。
それ自体はなんか自分にもすごい勉強になる機会になっていて、なんか自分は受け取ってばかりだなと思っているんですが、
今回なんか我々が行ってきたターンランドの1年だったり、あるいはこのベンチャーとかスタートアップ、VCみたいな業界に割と逆風が吹いているような環境の中で資金調達をするっていうことに対しては、
一つ事例としてお伝えできる部分もあるのかなと思っています。
特に僕はファウンダーの人たちをすごい尊敬というか、なんか共感、リスペクトみたいなものが強くてですね、
悩んでいる方とかちょっと相談したいなって、もしこれを聞いて思われる方がいらっしゃったら、お問い合わせだったりメールだったりメッセンジャーでも何でも構わないので、
ご連絡いただければ、なんらかしっかり対応させていただきたいなと思っています。
そういった形で今回の資金調達のアナウンスをさせていただきました。
では、今回もお聞きいただきありがとうございました。