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2024-11-01 11:57

#10.心地良い自他境界をつくるには?:#科学系ポッドキャストの日

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#科学系ポッドキャストの日 に参加しました!

11月のトークテーマ「境界」

ホスト「サイエントーク」

参加番組をまとめた特設ページは下記ウェブサイト内に掲載予定

https://scien-talk.com

Spotifyプレイリスト

https://open.spotify.com/playlist/7vFZMgthVrQ1R1ypqaROgE?si=CSWZvy_ZQwa399Xmd4B2pA&pt=5fc79eb007a5eed1cfecb9a5feb92b4b


というわけで、僕の方では「相手と自分と心地いい心の境界を作るには?」というテーマでお話ししてます。「自他境界」、とても難しいテーマですが、カウンセリング界隈では色んな人が色んな言説を唱えています。今回はその辺について私見を混ぜながら紹介していきます!


このチャンネルで取り上げてほしいこと、心理士にきいてみたいこと、エピソードのご感想などあれば、こちらのお便りフォームまでメッセージをお願いします!

https://forms.gle/sCeHYKuZZvqn8hKM8

X(Twitter)では日常のこともぼそぼそつぶやいてます。

https://x.com/wata_lune


前番組の関連エピソードです:

第94回 「わたし繊細だから優しくしてね」は周囲を傷つける免罪符になるのか?:

https://open.spotify.com/episode/2HzsaLKSFMkY3hezo46gLu?si=hGp6KeL0TQCYTYVcqB9-pw

第97回 人と距離感を保てているかの自己チェック法:

https://open.spotify.com/episode/7bGYAieXBFEadNj3gMncbQ?si=fiBhTEQaRN-J_dpBOee4vw


第66回 本当に働きやすい環境とは~心理的安全性って?~:

https://open.spotify.com/episode/7AwyjRks881UlxODRTHGuc?si=DckfXUnTRM2MEVI1BTgnxw

サマリー

今回のエピソードでは、心地よい自他境界について考察されています。自他境界が適切に保たれないと、相手の問題を過度に抱え込むリスクがあることや、心理的安全性の重要性が言及されています。自他境界を理解することが、他者とのコミュニケーションや関係性の改善に役立つと強調されています。自身の期待や関わり方を見直すことで、心地よい自他境界の構築が可能になると述べられています。

心地よい自他境界の重要性
皆さん、今週も1週間お疲れ様でした。公認心理師・臨床心理師のわたるんと申します。この番組カウンセラジオでは、病院勤務の現役カウンセラーが日常のことから人生設計諸々まで、いろんなお困りごとの解決に役立ちそうな心理学・カウンセリングの豆知識をゆるっとお伝えしています。
今回はですね、タイトルの通りなんですが、他のポッドキャスターさんが企画したイベントに参加する形でお話をしていきます。
その企画というのは、科学系ポッドキャスト番組サイエントークのレンさん・エマさんが運営している科学系ポッドキャストの日というイベントがありまして、
これはですね、毎月出される一つのテーマ、お題に沿った話を参加したポッドキャスターの方がそれぞれお話ししていくというものなんですね。
僕も一応科学というか、一つの学問の専門家ではあるので、せっかくなので参加してみようと思ってこのエピソードを作った次第です。
そして今月のテーマは教会、チャペルじゃなくてバウンダリーの教会ですね。 ということなので、心理学と教会を絡めたお話を、いろんな言説と僕の考えを織り交ぜながら話をしていきます。
テーマはズバリ、相手との心地いい心の教会、 つまり心地いい自他教会を作るには、です。
ではカウンセルラジオやっていきましょう。 さてじゃあ相手との心地いい自他教会を作るには、ということですが、実は前の番組
働くをカウンセリングするチャンネルで少しそのテーマを取り上げたことがあるんですね。 第94回、私繊細だから優しくしてね
は周囲を傷つける免罪婦になるのか? と、第97回、人と距離感を保てているかの自己チェック法の2つのエピソードで自他教会のお話をしてます。
SpotifyでもYouTubeでも聞けるようになっているので、ご興味があれば聞いてみてくださいね。
もうそのエピソードを聞いている方には繰り返しの説明になってしまいますが、 まずは自他教会の解説からしていこうと思います。
自他教会というのは簡単に言うと、自分と他人を分ける心の境界のこと。 つまり、自分は自分、他人は他人、他人は自分と違う価値観や考え方を持っていて、それぞれ事情がある。
すべて自分の思うように他人は動かないし、他人は他人の問題があって、自分には自分の問題があるんだ、という感覚ですね。
しっかりと相手と適した距離感を保てるとも言えますね。 もしこの自他教会が緩んでいる場合どうなるかというと、そうですね、
ちょっと押し付けがましい感じになる人もいるかもしれません。 例えば前のエピソード94回で話したように、
私が好きなことはあなたも好きでしょ?とか、私がこうしたいと思うんだからあなたは当然答えてくれるでしょ? と、何の悪気もなく都合を押し付けてくるなんてことが起こり得ます。
あとついでに、そんなことが起こった時に、その受け手側も自他教会が緩んでいるとどうなるかというと、
いや相手にも相手の事情があるからなるべく答えてあげようと、相手の抱えている問題や感情を過度に抱え込んでしまって、
その要求に答えすぎようとして疲れてしまうなんてことも起こります。 それはいわば共感性があるとか優しいとも表現されますが、
悪く言うと少しバウンダリーが緩んでいる状態とも言えます。 周囲からは優しい人と見られるでしょうし、相手のことを重んばかることによるメリットはありますが、
例えば相手の気持ちを想像しすぎて自分のことを後回しにしてしまって、後でしんどい思いをするなんてリスクも生まれます。
心理的安全性の概念
そう、自他教会が緩い時って自分の思いや価値観を相手に押し付ける形になっちゃう時もあれば、相手の思いを自分が必要以上に抱えちゃう時もあるんですよね。
そして自他教会って常に一定というわけではなくて、その人によって教会の作り方が違うのはもちろん、同じ人でも関わる人によって教会の在り方は違ってきます。
職場の人には心の境界をうまく引けるけど、家族にはどうしても緩んでしまってきつく当たってしまうとか、
逆に友達とはもう少し距離を詰めてもいいのに、どうしても心の境界を強く引いてしまうとか、人によって本当に様々ですね。
その時の体や心の調子によっても変わっていくでしょうし、結構難しいテーマだと思います。
そんなこんなで、自他教会って結構大事だけど、僕ら人間がうまく扱うには難しい概念でして、
だからこのカウンセリング界隈と言いますか、その辺ではいろんな言説があるんですね。
今回はまずはその言説を2つ紹介していって、その上で心地いい自他教会を作るにはどうすればいいかを軽くお話ししていければと思います。
では皆さん一つ目なんですが、 過去と相手は変えられないけど自分と未来は変えられるという言葉を聞いたことがありますか。
これは嫌われる勇気という書籍で有名なオーストリアの精神科医アルフレッド・アドラーの言葉と言われています。
意味は申し上げた通りで、過去と他人は自分で自由に変えられないけど、 自分と未来は自分で変える余地があるよということですね。
確かに言われてみればその通りですよね。 自分か相手か、
自分が変えられる可能性が高いのはどちらかというと、間違いなく自分の方なんだから自分が変えられるところに注意を向けていこうぜといったところでしょうか。
これは本当にシンプルに相手は相手、自分は自分という考えが入りやすいし、改めて人と自分は違うんだなという境界を意識できる言葉だなと思います。
ちなみにアドラーは個人心理学という心理学の一つの学問を作った人で、 その考え方を基盤にして特に子供の臨床や治療に力を入れたみたいですね。
他には、人の性格は死ぬ1日2日前まで変えられるという名言もあって、 なんというかこういう前向きな考え方は僕個人としても好きですね。
他の言葉としてはこんなのもあります。 他人を変えることはできない。できるのは影響を与えること。
その方法は相手に好奇心や思いやり、真摯な熱意を持つことですね。 これはですね、恐れのない組織という書籍の中で書かれているものなんです。
心理的安全性という言葉を皆さん聞いたことがありますでしょうか? 恐れのない組織という本は、その心理的安全性という概念を提唱した
アメリカの組織行動学の教授、エイミー・エドモンドソンさんの本なんですね。 ちなみに心理的安全性というのは簡単に言うと、
チーム内の対人関係でリスクのあること、例えばみんなと違った意見を出すことや間違いの指摘、 ミスの報告などをしても罰せられたり、
屈辱を与えられたりしない。 つまり心理的に安全であるということが共有されている状態を言うんだそうです。
ちなみにまた前の番組になっちゃうんですが、第66回本当に働きやすい職場って?でもこのことには触れています。
心理的安全性の概念そのものに興味のある方はそちらも聞いてみてください。 それでちょうどですね、僕の同僚がその本を読んで、こんな風に書かれてるんですよーと話してくれ
自他境界の重要性
たんですね。 いやこれは自分が働く上でも大事な考え方だし、番組でも紹介できるやつだなぁと思って早速紹介させてもらいました。
その同僚には懸けながら感謝をしています。 それでその言葉の中身なんですが、これも確かにその通りですよね。
相手は変えられないとは言うけど、でも自分の言葉や働きかけで相手に影響を与えることはできますよね。
それで相手がどう変わるかっていうのはこちらでは操作できないけど、自分が思っていること、感じていることを相手に伝えることで、確実に伝える前とは違う反応が相手から来るわけです。
これも自他協会を踏まえた上でのコミュニケーションをよく表した言葉だなぁと思います。 それで今、自他協会にまつわる考え方について2つの言葉を紹介したんですが、これらを踏まえて僕らは相手とどんな風に
心地いい自他協会を作っていったらいいでしょうか。 それはですね、多分答えは人それぞれ違うんだろうなぁと思います。
つまんない答えで本当にすいません。 でも例えば、相手に変わってほしくて何度も何度も同じことを言っているのに変わってくれないと悩んでいる方は、
今一度自分が相手に期待をしすぎていないかを考え直す必要があるかもしれませんし、
逆に、あの上司は何を言っても変わってくれないからもう話すのをやめた。 でも今の職場環境はちょっと嫌だなぁと思っているのであれば、
相手にどんな風な関わり方ができるか、 もしここまでやったらもうそれ以上のことはできないから自分で自分の環境を変えるしかないかな、
とか対象を改めて考えてみてもいいかもしれません。 なにせよ他人との関係性で悩みがあるのであれば、
今回紹介した2つの言葉も参考にしながら心地良い自宅教会を作っていってもらえればと思います。 そしてその先には相手との関係性の修復につながる時もあれば、
残念ながら欠別という結果になることもあるかもしれません。 でもそれはそれこそ自分は自分、相手は相手。
皆さんが自分のことをなるべく大事にした上での選択ができるといいなぁと僕は思います。
関係性の改善
ちなみに相手との話し合いが必要な時は自分の意見を言う時に、「私は…。」を主語にして伝えるといいと言われています。
これはアイメッセージと言われるものなんですが、これも相手と自分は違う人間なんだという考えを前提に話を進める態度につながってますね。
参考にしてもらえればと思います。 さて今回はいかがでしたでしょうか。
今回の話は2つくらい自他教会にまつわる言葉を紹介しましたが、
それらが皆さんの気持ちを少しでも楽にしてあげられていたら嬉しいなぁと思います。
自他教会をなんでしっかりさせるのかっていうと、やっぱりそこは自分も相手も大事にするためだからですよね。
というわけで今回は科学系ポッドキャストの日にちなんだお話でした。
サイエントークのれんさん、えまさん、科学系ポッドキャストの日、オーガナイゾーありがとうございました。
科学系ポッドキャストの日は毎月10日頃に様々なポッドキャスターさんがホストとなって、
トークテーマ比較を開催していますので、もしご興味があれば他の方の配信も聞いてみてくださいね。
じゃあ最後にもし良ければこのエピソードがいいなと思ったら星5評価をしていただいたり、
何か心理師に聞きたいことがありましたらお便りフォームまでメッセージを送ったりしていただけると嬉しいです。
では今回はここまで。おやすみなさい。ここまで聞いてくださってありがとうございました。また次回をお楽しみに。
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