行動規範の紹介
株式会社FeelWorksマーケティングチームの栗田です。 前回に引き続き、今回もFeelWorks代表前川のインタビューをお届けします。
中村:株式会社FeelWorksマーケティングチームリーダーの中村文子です。 前回のエピソード0では、FeelWorksの社志(経営理念)やビジョンについて語っていただきました。
今回は、FeelWorksの行動規範について伺います。前川さん、どうぞよろしくお願いします。
前川:よろしくお願いします。
中村:はい。FeelWorksの行動規範、7つあるんですよね。
これ改めてちょっと聞いたこと、私もそんなになかったので、経緯とか一つひとつ聴いていきたいと思います。
はい。
前川:やっぱり創業直後はもう必至のパッチで、このまま会社って成り立つんだっけみたいなことで、できることは何でもやろうということで、やってました。
でもなんか、少しずついろんなバックボーンを持つ仲間が集まってきて、改めて自分たちの存在意義とか、何が世の中とか、お客さんのお役に立てるのかというビジョンができたということなんですね。
で、おそらくこの行動規範もその前後に作ったような記憶があるんですけど、これは僕自身の創業以来からの七転八倒、苦労しながら、何とかみんなと一緒にFeelWorksを作ってきた中の、自分の経験則を言葉にしたということに間違いなと思ってて、
僕自身は、フミさんもよく知っていると思うんですけど、あんまり命令したくないんですよ。働いてる人たちに、あれやれこれやれって言いたくなくて。
上司力にもそのエッセンスが結局反映されてているんですけど、命令したくないけど、でも何となく僕の美学っていうか、ここは譲りたくないみたいなところもあるし、
そこに則ってFeelWorksの事業展開をしていきたいみたいなところがあるというふうなせめぎ合いがあって、でそういう意味でいくと一人ひとりの裁量をもって、仕事を働きがいをもって楽しみながらやってほしい。
でも一方でFeelWorksとしては、ある程度一定レベルのガイドラインがないと、やっぱりFeelWorksとしてのあるべき事業になっていかないみたいなところがあるなという。
そういう意味でいくと、やっぱり何のゲームもそうですけど、ある程度のルールがないと仕事も楽しめないし、ゲームも楽しめないっていうことと同じかなっていうことであって、7つのの行動規範っていうのを考えたんじゃないかなという、あとづけですけど(笑)
価値提供の重要性
中村:はい。そうです。ちょっと人数増えてきて会社っぽくなってくると、バタバタする時期がありましたもんね。
前川:そうね。色々ギクシャクしたりとかね。いろいろね。
中村:わかりました。はい。じゃあ1つ目。
お役立ちを第一に考える。
前川:これは行動規範の一丁目一番地にあげたのは、お役立ちを第一に考えるですね。
これはやっぱり僕が起業してから今に至るまで思うのが、やっぱりどうしても最初は不安だからいかに稼ぐかみたいなことに目が行きがち。売り上げをどれだけ増やすのかっていうことに目が行きがち。
それは当然、資本主義社会ルールのもとで会社経営してるから当たり前なんだけど、でもお金を先に求めるとお金って逃げていくんだよねって思いがあって。
で、なんでお金をいただけるのかっていうと、しっかり価値を提供してそれに喜んでいただいたから、その対価としてお代をいただけるっていうことの順番だなって思っててですね。
この順番間違えると瞬間風速的にはお金は稼げるかもしれないんだけど続かないっていうことを思ってですね。
そういう意味でいくとお代はあと、先にお役立ちをしっかり考える、ということを徹底的な文化にしたいなと思っていて。
それが結果としてお客さんも喜んでいただけるし、いろんな要望とかオーダーが来たときにそれに必死に応えようとするっていうことが商品や事業を磨くっていうことになるし、一人ひとりの働きがいにも通じるなという。
なのでそれを一丁目一番地にしたという感じでしょうか。
中村:これはすごく覚えてるんですけどね。営業チームでミーティングをしているとき
みんなで数字の話ばっかりしはじめたときに「待て待て待て」と。こんな会社あるんだって。
前川:数字はあと!って。
覚えてるよね。数字の目標をつくりましょうとかみんな話になって。いらないって言って。
で、社長が数字の目標いらないって言うのはおかしくないですかって。だから喧嘩の順番がおかしい。
中村:そうですねー。いろんな会社で営業としてやってきて、まず数字を言われてたんですけど。
なので逆に社長がそう言うと、いやでも数字をちょっと。。。
前川:(笑)目標を追うなって
中村:はい。では2番目、独自性で差別化を目指す。
業務の効率化と強み
前川:これもすごく大事だと思っていて、お役立ちをしていきますよねと。
前回ビジョンのところでも話しましたけど、やっぱり一生懸命いろんなオーダーに応えようと思って、
いろんなプログラム作ったりとかサービスを作ったりとか、それで支援したりとかってことをやっていくんだけど、
それって本当にお客様とかクライアントのためになってるのかなっていうのがクエスチョンいっぱいついてくると。
どう考えてもうちより経験値があるコンサルティング会社あるよね、とか研修ベンダーがあるよね、っていうことになったら、
そこに依頼していただいた方が結果としてはお客さんのためになるよねっていうこともやっぱりしっかりお伝えしないといけないし、
っていうことをもやもや思い始めたんですね。
いろんな仕事が広がっていく中でそのもやもやが出てきて、やっぱり自分たちのらしさ、FeelWorksらしさ、FeelWorksの独自性っていうもので
サービスを作って提供して、それにこだわっていくっていうことが、結果としてお客様のためになり、
かつ我々の強みを伸ばしていくっていうことになるなというふうに思って、独自性で差別化を目指すんだっていうのを2番目にあげたんですね。
中村:はい。次3つ目は、絞り込む。
前川:絞り込むも2番の独自性で差別化を目指すの延長線上なんですけどどうしてもねこう発散していくんですよね。
仕事って広がっていくんですよ。
サービス提供だけじゃなくて普段の社内でのねお仕事も皆さんそうだと思うんだけど、みんなそんなにあの
サボろうと思ってる人って実は多くないと思ってて、みんな一生懸命真面目にやっていくとあれもやらないとこれもやらないとという風になっていく。
でそれが結果として本当に大事なことをやれてるかというと、そこに時間が割けてなかったりとか、そこに全力投球できてなかったりとかってことが起こってしまうんで
一番こだわらなければいけないところっていうことをしっかり考えて、そこに絞り込んでそこに我々の限られたリソースを投入していくっていうことが
良い仕事になっていくなと思ったので絞り込むというふうに決めたんですね。
中村:はい。では次4つ目。強みを伸ばす。 前川:ありがとうございます。絞り込むとですね自分自身、FeelWorks、もしくは一人ひとりの働いている人たちの何が強みなんだっけ、
っていうのがある程度あぶり出されてくるんですよね。FeelWorksの強みは何なんだっけって考えていくと
これまでいろんな人材育成、研修の仕事をしていく中で、やっぱりなんとなくFeelWorksって世の中にこれまであった素晴らしい理論フレーム
研修プログラムってあるけどもなんとかライブ感があるよねとかすごくリアリティがあるよねとか現場フィット感があるよねなんてことが
言われるんですね。それはやっぱり僕自身がリクルート時代から30年以上にわたって、働いている人の声を見たり観察したりし続けてきた中で
働いている人たちにとって上司や経営はどうあるべきかってことをつくってきたんで、その意味でいくと、現場のライブ感フィット感というのがすごくあるんだろうなというふうに思うんですね。
ただそれだけでも良くなくてある程度やっぱりこうね我々は人材育成のプロフェッショナルとして研修を提供していくので
下敷きになるようなフレーム理論というのがやっぱりないといけなくて僕たちでいくと動機づけの理論であるとか、モチベーションってどう考えているんだっけとか
マネジメントのフレームとかいろいろあるんですけど、こういうのは一般的な理論はやっぱりおさえると。でもこれに傾倒しすぎずに僕たちは理論と自論のバランスって言うんですけど
現場フィット感のあるような自論、経験談みたいなことを盛り込みながらやっていくってことが多分強みなのでこの強みをしっかり受ける。
ただこの強みができたからといってもしくは自覚できたからといってそれは未来永劫続くということはないなと思っていて
なぜならば、世の中の環境はどんどん変わっていくし、受講する人たちもどんどん変わっていく。
弱みを補う戦略
それに応じて我々の強みだと思ってきたものもそのまましとくと陳腐化していってしまうので今の時代に応じてup to date、更新していく作業をしていく。
そういう結果として強みを伸ばす経験値がたまっていくということになるんだろうなと。
中村:はい。じゃあ5つ目、弱みは組む。
前川:はい。弱みは組むは、絞り込む強みを伸ばすのこれもセットなんですけどこうやって強みを伸ばしていくとやっぱりFeelWorksのできることってやっぱり人材育成課題本当に多岐にわたりますからその中の一部になると思うんですよね。
でも一方で、「FeelWorksさんにある程度人材育成のトータルプロデュースもお願いしたいんだわ」みたいなお話もありがたいことにいただくことがあって。
そうなった時には全面的には我々がプロデュースするんだけど、この領域はこの大学の先生がお詳しいので来ていただきましょうとか、この領域は経営者として経験をつまれたこの方に来ていただいてお話しいただいた方が深くなるようにやりましょうとか。
この領域はFeelWorksはマインドセットなんで、スキルは弱いんで、スキルの強い研修会社と組みましょうとか。
あとは今最近ホットですけど、例えば360度フィードバックみたいなことをモチーフにして上司力研修もやりますけども僕たちはそのサーベイシステムとかデータベースを持ってないので、それはそれに強いシステム会社と組んでやりましょうかってやったほうが、結果としてお客さんのためになるので僕たちが持ってない弱みは強いところと組むというのが5番の弱みは組む。と。はい。
中村:6つ目、PDCAを回す。
前川:まあこれもね。あたり前やんかって思われるかもしれないんですけど、まあやっぱりね、20年近くFeelWorksでみんなと一緒に事業をやってきて思うのは、フミさんとも毎回話すんですけど、いろんな商品企画考えて、サービスつくって、そうしたときの仕組み、体制どう作るんだっけみたいなことも悩んで悩んで作ったりとかしていろんなサービスを投入してきましたけどだいたい9割以上は失敗するって。
中村:はい(笑) 前川:明らかにはいって言ったよね(笑)
前川:なんですよね。
9割以上は失敗する、こけるっていうことを経験してきてですね。
どれだけ緻密に事業計画商品サービスを作っても結果投入してみないとわからないし、9割以上はこけるということがわかってます。
じゃあどうやって事業を継続するかっていうと、結局は仮説を立てて投入して、で、あのこけたりとか。で、こけるって言っても、100%こけることはなくて、この中の一部は残しておこうかっていうのが出てくるので、それを残してそれを磨き続けるっていうことでは結果事業を磨く、商品を磨く、FeelWorksとしてはお役立ちにつながるということになると思うんで、結果PDCAだよねっていうシンプルな話で仮説を立てて投入してあかんかったらやめる。
良かった部分は残してあかんかったところはフェードアウトして、残った分をより磨いていくっていうことを繰り返しながら事業サービスが広がっていくということだと思うんです。
中村:はいでは最後。スピードを上げる。
前川:ありがとうございます。
これもですね、僕こだわってるところで、例えばね僕はもう40冊ぐらい本を書いてるんですけど、人によったら前川さん、40冊を書く時間どこまであるんですかって話をされてて、正確に言うと、うちのヒラさんっていうのがいてくれるから本が出来上がってるわけで、僕自身が一人で企画して書いてるわけでもなんでもないんですけど、ただそれを除いても、何でそれができるかっていう部分で僕の考えがあって、さっきの
PDCAを回すと結構繋がってるんだけど、完璧な設計図を書いて完璧な商品を提供しようとなるとものすごく時間がかかるんだよね。
プランニングも時間がかかるしそのサービスを磨き上げて仕上げるのも時間がかかるし投入するということも時間がかかるし全て時間がかかる。
そういう意味でいくとやっぱりこう締め切りをある程度短いスパンで決めて100%満足いく状態じゃないんだけどでも限られた時間でここまで考え抜いたなっていうものをすぐ投入すると。提供するっていうことが大事だな。
そういう意味でいくとまだ完成度が少し緩くても、実際投入してみると。その中でフィードバックを受けてすぐ軌道修正するっていうことが、結果より良いサービス提供になるので、そういう意味でいくと締め切りを決めてスピードを上げて、どんどん商品サービスを投入して組みがえていくっていうことをやることが、結果としてお役立ちの角度を上げていくっていう方法なのかなと。
中村:ありがとうございます。これあれですねスピードを上げるって社員に対して、スピードをあげなさいよ、っていうメッセージかと思ってたんですけど。
前川:それもありますよ。もちろんそれもつながる。だからさっき言ったお役立ちの提供スピードを上げる、すなわち、働く皆さんのお仕事のスピードを上げてくださいに当然つながる。全部一連の流れでございます。
中村:そうですね。御意でございます。(笑笑)
前川:もちろんそうだと。
中村:わかりました(笑)
はい。以上となります。
前川:はい。
いかがでしたでしょうか。では次回のインタビューもお楽しみに。