新刊の概要と背景
FeelWorks 代表取締役の前川孝雄です。
今日はですね、新刊の話をしていきたいなというふうに思っております。
その本はですね、じゃーん、これですね。
〈働きがい改革に本気の上司がチームを覚醒させる〉という、ちょっとタイトル長いですね。
ちょっと思いがこもりすぎまして、タイトル長くなりましたが、
この本はですね、今年の夏、7月末に出たばっかりの本でございます。
この本についてちょっと語りたいなというふうに思っております。
まずですね、今日のYouTubeで語りたいのは、
働く人々を幸せにするのは、働きやすさではなくて、働きがいであるという話をしたいなというふうに思っています。
この本をですね、書く一番の動機、背景にもなっているということですね。
皆さんもご存じのようにですね、今働き方改革がすごく進んできてますよね。
もうすごく働きやすい社会になってきたと思うんですよね。
いろんなデータを見ても明らかなんですけど、働いている時間、労働時間はですね、日本の人たちは激減してますね。
30年前ぐらいと比べると、1か月分以上ぐらい平均値で働く時間が短くなってきてる。
あとは、休みも取りやすくなってきてますよね。
皆さんの会社もそうだと思うんですが、休め休めと、有休休暇しっかりとってねというふうな話が多いと思うんですね。
実際データでも明らかになってまして、昭和の59年以降ですね、現在、今日本で働く人たちの有休休暇の取得率は過去最高というところまで来ています。
あとは働き方改革の中でよく言われるのがですね、賃上げの問題ですね。
働きやすさとモチベーション
これもここ2年ほどですね、アフターコロナになってから、賃上げの動きがすごく盛んになってきてます。
アベレージで5パーセント以上ですね、前年比、給料上がってきてますし、あとは大きいのが初任給ですね、初任給の引上げ幅がすごく大きくなってきてるというふうに思っています。
そういう意味ではですね、働く時間も短くなって、休みも取りやすくなって、給料も上がってきてると、非常に働きやすい社会になってきてるじゃないかということなんですけど、
一方で、もうこれもよく言われることなので皆さんご存じだと思うんですけど、日本で働いてる人たちのエンゲージメント、エンゲージメントは日本語に少し訳しにくい言葉ですけど、
仕事に対する情熱であったりとか、職場に対する忠誠心であったりとか、仕事における成長実感とか、このようなものがミックスされた言葉なんですが、
これはですね、世界主要諸国と比べると最低レベルになっているということでございまして、あれ?って言うか、いろんな調査もありますけども、エンゲージメントの世界平均が23%ぐらいあるんですけど、日本はたった6%で最低ラインになっている。
おかしいなと。これだけ働きやすくなってきてるのになぜエンゲージメントが低いんだっけと考えていった時に、
僕はやっぱり働き方改革は必要だったんだけど副作用があってですね、その副作用が影響しているんだと思っているんです。
皆さんも知っているでしょうか、ハーズバーグという学者がですね、その昔、二要因理論というのを主張しました。働く人たちのモチベーションに関する研究ですね。
そのうち、前半に言った働き方改革で進んできた、労働時間が短いとか休暇が取れるとか、あと賃上げとかですね。
最近、アフターコロナなのでちょっと収束傾向ですが、テレワーク、リモートワークも広がってきてますよね。
こういうふうな環境要因というのは働きやすさにまつわる要因だなと僕は思っているんですけど、衛生要因って言ったんですね。
衛生要因は確かに必要かもしれないですけども、改善すればするほど仕事の満足が高まるんじゃなくて、不満が減るんだというふうにハーズバーグが言ったわけです。
あれっていうことですね。じゃあ満足を高めるの何かっていうのがハーズバーグのいう動機づけ要因。
僕は働きがいにつながる要因だと思っているんですけど、これはどんな仕事を任されるかとか、職場で自分の持ち味をどう認めてもらえるかとか、
自分が努力と工夫した結果、どのような達成感を感じられるかとか、チーム全体で難題を乗り越えた時の高揚感とかですね。
このようなものが動機づけ要因ですね。これを高めていくっていうことが働きがいにもつながるなというふうに僕は思っているんですけど、働きやすさによって、
皆さんの職場もそうかと思うんですけども、難しくなってきますよね。仕事を打ち込みたいときもなかなか打ち込めなくてですね、早く帰れって言われると。
若手はすごく仕事を通じて成長したいと考えてるんだけど、残業させられないから仕事が任せにくいとかですね。
短時間勤務で働いてる社員がいらっしゃったら、その仕事の負荷を下げてあげようと。まあ良かれと思ってやっているんだけど、でも本人はキャリアダウンしたような感じでモチベーションが下がってしまう。まあこのようなことがいっぱい起こっていると思うんですね。まあそういう意味でいくと、働き方改革によってですね、その副作用で働きがいがそがれてときたというふうなことがあって、で、今、国際的に見てもエンゲージメントが低い状態を変えていくには、働きがいをいかに高めていくかっていうふうなことですね。で、そういうことに集中しなければならない。で、それが働く人たちを幸せにする要因であると
いうふうに強く思っている。というのがこの本の執筆の大きな背景でございます。