1. 佐々木亮の宇宙ばなし
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2021-01-20 12:33

103. 海王星っぽいのに海王星っぽくない星のハナシ

遠い宇宙に見つかった海王星に似た星。

大きさだけで海王星っぽい星とされたこれらの空気の構造を調べてあげました。

その結果、海王星っぽくないという結果が!?


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論文

https://arxiv.org/abs/2007.12968

note

https://note.com/ryo_sasaki/n/n9dc820e0836d?magazine_key=mf3c4bc47b5da


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00:04
始まりました、佐々木亮の宇宙話。普段、国の研究機関で天文学の研究をしている私が、毎日最新の宇宙ニュースをお届けいたします、こちらのポッドキャスト。
本日はですね、海王星っぽいけど、海王星っぽくない星っていうちょっと矛盾したお話をしていければいいかなと思っております。
こちらも最新の論文を参考にしてお話しさせていただくものなんですけど、なんかちょっと面白いオチというか、科学的な論文でそんな最後オチの仕方でいいのかなっていう若干思ったところもあったので、
そちらちょっと面白い矛盾みたいなところも紹介できればいいかなと思っておりますので、ぜひ最後までお付き合いください。よろしくお願いいたします。
さっそく毎日恒例の活動報告を挟んでいきたいと思いますが、今日は昨日とか一昨日ぐらいの段階でだいぶ研究が落ち着いたっていうところがあるので、
ゆっくりと以前発表資料として使った、白紙論文の審査の発表資料として使ったものを見直しながら、どこを修正しなきゃいけないかなとかを洗い出し、課題を洗い出しする作業とか、
あとは出版予定の論文の若干の改訂みたいなところっていうのを進めておりました。
でですね、こちらのポッドキャストの方針とかっていうのもちょっと考える時間をとってやっていて、今後はですね、もっと視聴者さんを増やしていきたいと。
たくさんの方に聞いてもらえたらすごい嬉しいので、そういうふうに増やしていきたいなと思って、コラボレーション企画みたいなのもいくつか考えております。
まだ確実に決まったものっていうのはないんですけど、いくつかお声掛けさせていただいたりとかお話させていただいて、これまでにも実は何回か一緒にどうですかっていうお話いただいてたりもしたので、
そういう方とちょっとお話をしながら、いろんな方とコラボレーションできる機会みたいなのを伺っております。
そうすると、宇宙だけの分野じゃなくてですね、別の研究分野であったりとか、あとは宇宙のちょっとまた違う分野の話とか、はたまた全然違う分野の話なんていうのも提供できるかなと思っておりますので、ぜひ楽しみにしていただければなと思っております。
といった感じで、今後の戦略作りとちょっとゆっくり研究をしていたという感じですね、今日は。
そんな感じで過ごしていた水曜日か、今日は水曜日でしたが、皆さんいかがでしたでしょうか。
03:00
では早速今日の本題に入っていきたいと思います。
早いですね、今日は。
今日紹介するのは、海洋性に似た惑星3つっていうのを観測してあげた論文のお話です。
海洋性に似てる、皆さん海洋性ってピンときますかね。
太陽系の中でいうと、今は一番外側の星ですね。
内側から外側にかけて、水、金、地下、木、土、天、海、名と。
自分が学ぶときには、冥王星、水星、金星、地球、火星、木星、土星、水、金、地下、木、土、天王星、海洋星、冥王星と。
いった感じで、水、金、地下、木、土、天、海、名と覚えたんですが、
10何年前ですかね、冥王星が一番端っこの冥王星が太陽系から除外されますというようなことになって、
今は海洋星が一番外側の太陽系の惑星になってるんですね。
これ何か以前も話したのかな。
Twitterとかで話してても、冥王星入ってるときに勉強したっていう人とそうでない人で別れてたりとかで、
かなり面白い議論だったので、それを思い出しました。
今回はその海洋星に似た星。
結局は、この現状海洋星に似てるって言ってるような状況って、
基本的には大きさで判断してるんですね。
惑星の大きさで判断していて、地球っぽい星だったら地球の大きさに似てるとか、
木星っぽい星だったら木星の大きさに似てるとか。
今回は海洋星っぽい星といった感じで、海洋星に大きさが似てる星っていうのを考えていきます。
これどうやって大きさが分かるのかっていうと、
基本的には惑星を発見するときの方法に関係していて、
惑星を発見するときは、ある星を細かくずっと見てあげるんですね。
ある星をずっと見ていてあげると、たまに惑星を持ってる星っていうのは、
目の前を惑星が通過することによって、ものすごく小さい幅で光が暗くなるんですよ。
結局は、前を障害物が通ることによって、
こっちに飛んできていた星の光、恒星の光っていう量が減るっていうのが、惑星の見つけ方。
その沈み方によって、どれぐらいの惑星が通り過ぎたのかっていうのを見積もるっていうような方法が、
一番主流として取られているんですね。
06:00
他にも手法はあるんですけど、そんな感じで見つけることが多いと。
それによって、どれぐらい光が暗くなったのかみたいなところで、
惑星の大きさっていうのを制限していくような形になるんですね。
失礼しました。
過去の研究の中で、あるいくつかの星の周りに海洋性に似た星が3つあると。
今回の研究は、その海洋性に似てると言われた星の大気の状態を調べてあげる。
これが研究のテーマになっているんですね。
大気の情報をどうやって取得するのか。
これもさっき言ったみたいな、星の目の前を惑星が通過するときの状態を確認してあげる。
これが手法の一つになるんですけど、今回は完全に恒星からの光がどれぐらい暗くなったかではなくて、
光を細かく見てあげて、目の前を通過する惑星の大気、例えば酸素がいっぱいあったら酸素に対応する光の種類。
ヘリウムだったらヘリウムがあるときの光の種類みたいなところに対応した光だけが暗くなるっていうような現象が起こるんですね。
これどういうことかっていうと、例えば普通に黒い塊が目の前を通ったら星の光っていうのは単純に黒くなりますよね。
ただちょっとガスみたいな若干透けてるような空間が星と私たちの光、私たちの間を通過した場合っていうのは
ある種類の光だけがその霧で隠されて、それ以外の光は単純に通過して私たちの目に届くといったような状況が発生するんですね。
つまりどういうことかっていうと、ある光単体なら光の種類っていうのは波でできてるので光は。
青から紫から赤まで種類があったとしたら赤色だけに注目するみたいな見方をすると、それに対応した元素がどれぐらい含まれているかっていうのが分かるんですね。
今回はこの大気中にヘリウムがどれぐらいあるかっていうのを調査してあげたいと。
これなんでヘリウムに注目してあげたかというと、海洋星っていうのが海洋星自体の星の中に20%、大気の20%はヘリウムでできてるんですね。
なので海洋星に大きさが似てる星っていうのを見てあげると、そこにはヘリウムの特徴的な光の変わり方っていうのが見えてくるはずだっていうのが研究のモチベーションだったんですね。
09:04
なのでその光、つまり一つの光の種類を丁寧に見てあげるためにハワイのケック望遠鏡っていうのを用いてあげました。
ケック望遠鏡、こちら調べてみると2つの望遠鏡のドームがあって、その2つの望遠鏡で一つの星を見るみたいなイメージで研究を進めるもので、かなりきれいな画像がたくさん出ているので、ぜひ注目していただきたいですね。
ハワイのケック望遠鏡です。
で、今回そんなケック望遠鏡を使って海洋星に似た星3つっていうのの大気の状態を調べてあげた結果、3天体を調べてあげたんですね。
3天体を調べてあげた結果、ヘリウムが光を弱らすような特徴っていうのが見当たらなかった。
つまりはヘリウムがその惑星に存在しないっていう研究結果が得られたんですね。
これ不思議ですよね。
私たちの太陽系にある海洋星っていうのは、20%がヘリウムで構成されている大気なのにもかかわらず、他の海洋星に似た星っていうのからはヘリウムが観測されなかったんですね。
もちろん検出器の性能上見つからなかったっていう可能性もなくはありませんが、今回はヘリウムの光に特化した望遠鏡を使っていたので、基本的にヘリウムがほぼないといっていいような状況になっております。
つまりですね、海洋星っぽい惑星とかずっと言ってたけど、こいつ海洋星っぽくないじゃんみたいな。大きさは海洋星っぽいけど大気全然違うねっていうような研究結果が出てしまったんですね。
この論文いろいろ見てみると、最終的に締めくくられてる文言が結構面白くて、極論、これ日本語の言い訳ですね、読み上げます。極論、これらの海洋星っぽい星たちは普通のガス惑星とは根本的に違うのかもしれない。
つまり、海洋星っぽい星を見てあげたけど、海洋星と同じ大気してないじゃん。こいつらは元々全く違う種類の惑星なんじゃないかっていう、最初から海洋星っぽいって言うなよみたいなお話にはなってくるんですけど、そんな感じで結局はこの3つの惑星、謎に包まれたままと。
ただ、海洋星っぽいって言ってたけど、海洋星と同じ大気の構造にはなってないっていうのがわかったのが今回の研究でした。
こんな感じでですね、科学的な研究を中心にやっていても、わからないことはわからないと素直に書いてしまうっていうような側面が研究の中にあることは確かですね。
12:04
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それではまた明日お会いいたしましょう。さよなら。
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