1. 佐々木亮の宇宙ばなし
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2020-11-23 11:22

45. 宇宙でも地球でも物事は多角的に見ないとねってハナシ

一つの事実だけではなかなか結論を導くことはできません。

人を説得するときも一つの理由ではなく、複数の理由を述べる必要があります。

今回発表された論文で、そんな基礎的だけど重要な話が指摘されていました。

今まで2つの証拠で論じていた結果が、2つでは足りないかもしれないぞって話です。


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元論文

https://arxiv.org/abs/2005.09657


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はい、始まりました。佐々木亮の宇宙話。普段、国の研究機関で天文学の研究をしている私が、毎日宇宙の最新のニュースをお届けするこちらのポッドキャスト、毎日配信させていただいております。
でですね、本日は最新の論文で、多角的に物事を見ることっていうのは大事だよっていうような、ちょっとなんか天文学の研究なんだけど、
人生観というか、仕事の取り組み方みたいなのを、ちょっと啓蒙されるような内容だったので、それはそれで面白いなと思って、今回こちらで紹介させていただきたいと思います。
はい、ということで、3連休皆さんいかがお過ごしでしたでしょうか。 毎日恒例の緊急報告というか、今日どんなことやってたかっていうような話をすると、
今日はですね、まあ別に3連休だから何か変わるっていうわけでもなく、むしろいつも通りの月曜日のような生活を送ってましたね。
ずっと研究をしていて、で、何か数日前にこの学会の準備みたいなのをしてるっていう話をしたと思うんですけど、一応何かその
3月にあるオンラインである日本天文学会っていうのに申し込もうと思っていて、それの申し込み文章みたいなのを作ってるんですね。
で、まあ分からない方もいると思うんですけど、学会ってどんな感じなんだろうっていうのがあまりピンとこない方もいると思うんですけど、
学会っていうのは基本的には普段やっている研究の何か成果とかが出ていたら、それを同じ分野の人とかに発表できる場であるというような感じで、
日本天文学会の場合は年に2回行われるんですね。 で、今回に関してはコロナウイルスのこの蔓延している中っていうことで
オンライン開催。今年の夏と、毎年夏と冬に2回あるんですけど、今回も夏と同様オンライン開催ということになります。
で、まあ自分も何回かオンラインの学会行って参加させてもらってるんですけど、個人的にはあまり好きではなくて、これはまあ単純にこういろんなところに行けないっていうのもあると思うんですけど、
この発表している時、自分はあんまり台本とかを作らないタイプで、この発表資料をこう伝えながら、でなおかつ聴衆の方々の顔を見て、なんか伝わってそうなところは結構スラスラ進むけど、
伝わってなさそうなところはちょっとなんか言い回しを変えてみたりっていうのを挟んだりっていうのは結構臨機応変にやるタイプなんですね。
なので、オンライン開催になってしまうとどうしても相手の顔が見えないっていうところで、どこがクリティカルに伝わっていて、どこが伝わってないかっていうのが微妙なニュアンスがわからないのが個人的にはあまり好きではないというような感じがあります。
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皆さんはどうですかね。結構台本を作っていく方っていうのは、むしろカンペを見やすいとかっていう利点もあったりすると思うので、人によるのかなと思います。
そんな感じで、自分は結構相手の目を見て喋りたいなと思うタイプですというところですね。
そんな感じで、明日がチーム内の申し込みの締め切りになっているので、それの資料と細かい計算の最後調整みたいなのを行っておりました。
皆さんはよく休めていればいいかなと個人的には思います。
はい、ということで、本題に入っていきましょうかね。毎日宇宙のニュースをお届けしておりますが、今日は天文学の研究においても、
物事、結果っていうのは多角的な視点で見て、論理性ではないですけど、この証拠を固めていくっていうことが必ず大事だよって。
どんな研究の結果も必ず疑ってかかりましょうっていうような風変わりの論文が出ていたので、そちらを紹介してみたいと思います。
今回の研究内容ではどういうことをやっているかというと、最近よく
私たちのいる地球みたいな惑星を探すっていう研究がよくなされていて、その惑星を探す対象の星っていうのは基本的には
太陽の温度によく似た星を探すんですね。こういう太陽に似た星っていうのを探すと、探したときに惑星がどういうふうに見つかるかというと、
1個の星じっと見ていると、よく見ると明るさが少し暗くなるタイミングがあるなんて、しかもそれが周期的に起こると。
そうなると、その星の周りを惑星が回っていて、ある一定期間で
星の前を通ると。星の前を通るとその明るさを隠すので、星の明るさが若干暗くなるっていうところを見て、
惑星があるかどうかっていうのを結構探していたんですね。 ただ、どうしても目に見える光だけで評価していると、
本当に一瞬というか定期的に暗くなるっていうのが見つかったら、本当に全部
惑星なのかっていうところに疑問を持った方が過去にいらっしゃいまして、そういうときに天文ではどういうふうにするかっていうと、
例えば私たちが目で見ているような光っていうのを見て、その光の変動があったら、じゃあ他の光の種類を使って同じ変動が見えるのか
っていうのを考えるんですね。例えば赤外線だったり紫外線というものであったりとかで観測してあげて、
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同じような変化をするのかどうか、またその光の種類を変えたら違う変化が見えるのかどうか
っていうところで現象を切り分けるんですね。 特に今回みたいな惑星を探すっていう研究になると、
単純に暗くなるかどうかっていうところが大事なのと、あともう一つ星の明るさっていうのを変える要素がもう一つあるんですね。
それが黒点と呼ばれるものです。 黒点ってご存知ですかね。太陽の写真とかでよく表面にポツポツ黒い点とかがあるときがあるんですが、
そういう黒点と呼ばれるもの、そういうのが結構やっぱ太陽に似た星を探しているので、
ちょくちょく見つかるっていうところがあるんですね。そうすると、じゃあ黒点があって暗くなっているのか、
はたまた惑星が通って暗くなっているのか、 これって正直一つの光だけだとわからないんですよ。
なので、今回の研究の場合は可視光線と赤外線、 2つを使ってあげると、もし目の前を惑星が通った場合は、
その2つの光の種類というのは同じような暗くなり方をするんですね。 その一方で黒点が目の前を通過した時というよりも、この目に見える面を
黒点が通った時っていうのは、 目に見える光と赤外線、可視光と赤外線というので、
この暗くなり方が違うっていう、 そんな経験則的なものが
すでに見つかっていたんですよ。 で、
これが結構業界の中でも通例として使われてた。 しかし、今回最新の研究で
最新の研究、つまりは今までよりも精度が高い 検出器、望遠鏡とかを2つ使って
そういう惑星を探すっていう研究を行ってあげた結果、 どうも可視光線でも赤外線でも変化が変わらない、変化量が変わらない黒点っていうのが
見つかったっていう報告があったんですね。 こうなると今まで信じてきた法則に例外が生じたということになります。
で、そうなると今までは1個の情報だけだと なかなか信頼に至る結果は得られないっていうところがあった中で、
じゃあもう一つ情報を付け加えてあげよう。 これで100%判断できると思っていたんですが、
今回の研究でそれだけだとまたわからないぞ、 というようなところが指摘されてしまったんですね。
そうなると、じゃあどういう風な法則を立てていけばいいのかってなると、 やっぱりもう一つ違う種類の光っていうのを導入してみたりとか、
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あとはもう1回そういうデータっていうので細かい実は変化というか違いが 2つの光の種類の間にあるんじゃないかとかっていうところは
やっぱり細かく見ていって、 自然科学は基本的にそういう検出、
これだけの精度、例えば99%以上これが本当だと思われますっていうような 再現性のある数値を出さなければいけないので、
そういった意味で、より再現性の高い方法っていうのを 新しく見つけていかなければいけないんだなぁという業界がざわつく研究が出ておりました。
こういう話って結構実際の仕事をしている時とかでもあると思うんですよ。
例えばその人を説得するときにどれだけの判断材料、 これがこの材料とこの材料、こういうのがあるから、
じゃあ次の仕事、次のプロジェクトこういう方針にしましょうとかっていうので、 相手を説得しなければいけない時とかってあると思うんですね。
で、そういうのって理由を3つ並べると非常にそれの効果が最大化されるっていうのが 行動心理学とかあとはビジネス系の本とかに載っていたと思うので、
そういう感じで天文学でも今2つで全部判断していたものを ちょっと3つにするとそれだけやっぱ信憑性のある結果っていうのが今後得られるんじゃないかなと思ったところでございました。
ということで今回はちょっと風変わりな物事を多角的に見て、 証拠を複数揃えないと真実は見えてこないぞっていうようなお話をさせていただきました。
今回の話もですね、面白いと思ったら是非お手元のポッドキャストアプリで フォロー、サブスクライブ等々よろしくお願いいたします。
で、番組の感想をお持ちしております。
ツイッターで募集していて、ハッシュタグ宇宙話でつぶやいていただけると嬉しいです。
宇宙が漢字で話がひらがなになります。
で、そういった質問どんどんこちらのポッドキャストに取り上げていきたいと思うのでよろしくお願いいたします。
本日YouTubeもあげたのでよろしくお願いいたします。
それではまた明日お会いしましょう。さようなら。
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