1. 佐々木亮の宇宙ばなし
  2. 1085. 月に水を発見するまでの..
2023-09-28 20:38

1085. 月に水を発見するまでの120年の科学歴史特集!!

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ソース

https://moon.nasa.gov/inside-and-out/composition/water-discovery-timeline/

Credit : NASA

サマリー

月に水を発見するまでの120年の科学歴史が特集されています。アルテミス計画を通じて、世界中の宇宙機関が参画し、月に対する科学的な見方が進化してきました。1892年には水の存在が否定されましたが、1994年のクレメンティミッションで水の可能性が示唆され、最新の研究でもまだ水の確かな証拠は見つかっていません。1892年から始まり、120年近い科学の歴史を経て、人類は月に水を発見することができました。今後の月探査では、水資源の獲得が主な目標となるでしょう。

水の存在が否定される時代からアルテミス計画
1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております。宇宙話。今回は、月に水があるのかどうか、
これを発見するまでの科学的な研究の歴史には、約120年もの歴史があった。 そのあたりを1800年代からどんどんどんどん最新のところまで遡ってくる
宇宙開発、宇宙の科学研究の歴史に関するお話ししていきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
3、2、1、イギネション。
2023年9月28日始まりました、佐々木亮の宇宙話。 このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、
天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。 本日でエピソードが1085話目を迎えております。
基本的には1話完結でお話ししているので、気になるトピック、気になるタイトルからぜひ聞いていただけたら嬉しいです。
前回は、アメリカのお金すごいなっていうところで、オシリスレックス帰ってきたアメリカ版のハヤブサですね。
これにかかった予算の話が、もう一個ハヤブサ2作れるじゃんみたいな。
じゃあアポロ計画いくらだったのか、スペースシャトルいくらだったのか、お金の話させていただきました。
そしてその前は、今話したオシリスレックスっていうアメリカ版のハヤブサ、どんなことに成功したのかっていうミッションの概要をお話しさせていただいていたので、
そちらもぜひ楽しんでいただけたら嬉しいなと思っております。
で、今回のお話は、昨日アポロ計画の話をしたので、そこに関連するお話、
そして今、人類が月を目指している理由、なんていうところまで話を広げてお話ししていければというふうに思っております。
今、世界中の宇宙開発のベクトルはどこに向かっているのか、
この疑問に対してパッと答えられる人どれぐらいいるでしょうか。
もちろんいくつか正解はあるものの、一つは月ですよね。
月に向かって人類の宇宙開発の向きっていうのは向いていると。
じゃあなんで月に向かっているのか。
これはアルテミス計画と呼ばれる、世界中が月を目指しましょうというNASAが主導しているプロジェクトがあるんですけど、
そのプロジェクトに乗っ取って、世界中の宇宙機関がそこに参画しているというような状況で、
最新だと、どこが入ったんだっけ、ドイツだっけ、ドイツ最初からいた気がするけど違うかな。
ヨーロッパは結構たくさんいるんで、そのあたりいるものの20何カ国とか、
もう30カ国近い国の宇宙機関っていうのが、アルテミス計画っていうところに参加し始めているというようなところで、
このアルテミス計画っていうのは、アポロ計画の後継プロジェクトと言われています。
そこから50年以上経った今、アルテミス計画で再び月を目指していくというところで、
じゃあなぜ月なのかっていうところ、結構気になりませんか。なぜ月なのか。
これはですね、これまでの研究の成果によって、水が月にあるんじゃないかっていうような、
月の資源に関する解釈がどんどん深まっていったからっていうのが、一つ追い風になっている部分があります。
この月に水があるっていうのが、実は宇宙業界では結構もう当たり前のように話されている部分ではあるんですけど、
一般的にはあんまり浸透してないかなっていう。
僕よくこの外で、なんか宇宙のことを教えてくださいっていうような仕事に行ったりすると、月の話よくするんですよね。
で、月の話するときに、月って実は水あってっていうと、そこで一回、そうなんですかってなるんですよ。
これが結構びっくりするポイントで、宇宙業界とそうじゃない人たちとの理解のギャップがあるなって思うんですね。
で、月が水を持っているっていうところの理解、一体どういうふうに進んできたかっていう時代の背景、みんな知ってますか。
これ、実は僕も最近ちょっと色々調べてみたら、これすごいのが、
なんと、月の表面の水に対する議論っていうのは、1892年から行われてるんですね。
1892年。
アポロ計画で、人類が月面にたどり着くのが1969年なので、そこから77年前っていうところに、水の議論がされていたと。
月に水があるのか。
そして、その当時話されていた、論文に書かれていた記述で言うと、月に水はないというふうに言われていたんですね。
アポロ計画での水の探索と結果
月に水はないっていう結論の論文が出ていたのが、一番最初が1892年と言われてます。
1892年。このタイミングは簡単に言うと、月は機体もなく、で、太陽にさらされている部分もあり、
本当、水があったら瞬間的に蒸発してしまうだろうというようなところで、月に水なんてあるわけがないというふうに考えられたのが1892年。
100年以上前の話なんですよね。すごいなっていう。ここから、科学研究の積み上がりが始まりました。
みんな、もう本当に、そうだよね。月、あの感じの見た目だし、水なんかないよねっていうふうに思っていたところがずっと続いていた中で、
アポロ計画っていうのは1961年にスタートするんですよ。1961年にスタートして、月面に人間が立つのが1969年というところになっている。
そんな中で、1961年に、月に水があるんじゃないかっていうような、月に対する新しい科学的な見方が提唱されました。
ここで人類の理解の矛先が月に向かっていた中で、水があるのかないのかっていう議論がスタートしたんですね。
本当、最初に提唱されてからここまでだから70年、69年かかってますね。
で、ここが本当にターニングポイントで、しかも、今、一般的に月に水があると思われている場所っていうのが、
月の表面にあるデコボコしたクレーター、そのクレーターの底のところになっている永久陰と呼ばれるところですね。
永久陰、簡単に言うと太陽の光が当たらないところ。
つまり、太陽の光が当たらない場所っていうのがあって、そこは太陽が当たらないから、
本当、マイナス200度ぐらいまでグーって下がった状態が保たれているというところが問題提起として挙げられて、
そうしたら、例えば、そこに水があるんだとしても、氷のままその前に主張されていた蒸発するっていう行為にはならずに、
そのまんま残ってるんじゃないのかっていうようなところが考えられ始めたっていうところですね。
これによって、アポロ計画で月面に人が立つっていうところの直前に、
なんと、月に水があるんじゃないかっていう説が提唱され始めて、
じゃあ本当にどっちなんだろうみたいな、水あんのかな、ないのかなっていう風になりながら、アポロの時代に突入するんですよね。
アポロ計画は1969年に、これ、人類は月面に到達します。
月に人が降り立ったっていうところで、じゃあこの時何をしたのか、
そしてアポロ計画はその水に対する証拠を得られたのかっていうところで言うと、
結果先に言うと、アポロ計画は不作でした。
もう何も見つけられませんでしたというようなところが結果としてはあって、
アポロ計画で人類が月面に降り立って、その降り立った場所の砂とかを持って帰ってきてるんですよね。
それ自体は今も科学研究の中で使われている部分もあって、非常に重要なサンプルとして使われているんですけど、
その持ち帰ってきたサンプルを解析してあげた結果ですね、当時。
月に水の証拠は見つからなかったというようなところになって、
今この時点で最初に提唱されたところから80年近く経ってるんですけど、
月に水はないって最初に言われて、その後あるっていう説が出て、またないってなったと。
クレメンティミッションとアポロ計画のサンプル
しかもアポロ計画の一番厄介なところは実際に言ってるんですよね。
実際に言ってないって言われたら、いやないんだってなりそうじゃないですか。
ただここで勘違いしちゃいけないのは、そもそもアポロ計画で人が降り立つ前に提唱された月面に水があるっていう場所、
永久影っていうのがキーポイントでしたよね。
その永久影と呼ばれる場所には行ってないわけですよ、アポロ計画では。
なのでそこに対する能っていうのが突きつけられたわけではないというようなところで、どうしたものかというようなところになりました。
そしてまた時間を渡って20年後、アポロ計画から20年経ったタイミングで、
水の存在っていうのが観測的にどんどんヒントが得られてくるっていう時代に突入します。
この時点で年代は1994年ですね。
1994年、だいぶ最近になってきましたね。
僕生まれたのが1994年なので、ようやく僕生まれたと。
佐々木亮誕生のタイミングで月に水があることが発見された。
発見というか可能性が示唆されたっていう感じですね。
クレメンティミッションと呼ばれるNASAの月の軌道に人工衛星が投入されるミッションで、
その観測によって永久影に水が存在しているっていうことが提案されました。
ただ、この時はやっぱりまだ性能がまだまだだったなっていうところがあって、
観測のね、水の存在を明言することができない状態にあったっていうところが残念ながら起きていたと。
で、その観測があって論文が発表されたのが1998年っていうところで、
もうそろそろ2000年に突入するっていう時でも、
まだ水の確かな証拠っていうのは明らかになっていないというところになってるんですね。
で、それでじゃあ人類はまだまだ月の水っていうのを測定しに行くためにですね、
いろんなデータっていうのを集めようとしている。
その中で次に取り組んだのは、
なんとその20年30年前に行われたアポロプロジェクトが持って帰ってきたサンプル、
つまり月の砂ですね。
これをもう1回分析してみようというようなところで、
ブラウン大学だったかなっていうのを研究チームがもう1回チャレンジしたんですよね。
そうしたらその中からなんと水素を発見することに成功したと。
つまりアポロ計画の当時はやっぱり観測技術っていうところが発達してなくて、
いくら月に行って持って帰ってきたとしても、
その月で見つけたサンプルを地球で観測したとはいえ、
水の証拠は見つけられなかったと。
アポロ計画の当時はね。
月の水の歴史
ただ2008年、そのアポロ計画で物を持って帰ってきてから本当に30年40年っていう時間が経ったタイミングで、
もう1回性能の上がった観測装置を使って分析してあげることで、
なんと水は見つからなかったけど水素を発見することに成功したと、砂の中から。
これによって、やっぱり水あるんじゃないのっていうところが期待され始めたと。
で、さらに2008年。
2008年にアポロ計画のサンプルの再調査が行われたに加えて、
2008年には日本が月の周りを回る人工衛星、カグヤですね。
っていうのを、からの論文っていうのが発表されて、
数センチ以上の厚みを持った氷だったら月面にちゃんと存在してられるんじゃないか、
っていうようなところが提唱された一方でですね、
カグヤの観測データからは、また水が見つかんないというようなところになってまいりました。
もう何回これね、水があるないあるないっていうところを繰り返していくんだっていうぐらい、
観測の結果っていうのはうよ曲折を経ているわけですね。
ただこのカグヤっていうのも、そのカグヤの観測データからは、
表面に氷がむき出しになっていることはない。
ただ、むき出しになってないけどあるんだとしたら、
これぐらいの氷が砂の中に埋もれてるんじゃないの、みたいな。
そういったところが提案されたというところになって、
日本もここでね、発見できてたらもう月のプロフェッショナルというふうに扱われていただろうし、
このカグヤっていう名前もね、確実にカグヤ姫からインスピレーションを受けているじゃないですか。
日本人と言ったら竹取物語みたいなところもあるので、
こういうネーミングセンスは素敵だなと思いますよね。
何だっけな、英語だったらセレーンだったかな、セイレーンだったかな。
そういうちょっとカグヤ姫の精霊感というか、
そういう妖精感というか、そんな感じのが確か、
名前としては反映されているものだったりするんですよ。
で、2008年まで見つからんと。
そうしたら、とうとう時代が変わるのが2009年。
もうだいぶ最近ですね。今から見ても14年前とかの話になってきていて、
アメリカインドのミッションによって、太陽に照らされた領域で、
これは酸素と水素の分子の信号が見つかったと。
酸素と分子の信号。
水っていうのは、科学式で書くとH2Oですよね。
Hっていうのが水素でOが酸素っていうところで、
HとOの組み合わせの物質らしきものが発見されたと。
ただこれは水かどうか、H2OなのかHOなのかっていうようなところは断定できなかった。
ただ、水分子と同じような構成のものは見つかってきて、
OOOとなってきて、そしてさらに2009年、
NASAが運用するLクロスって呼ばれるミッションとLROと呼ばれるミッション。
これらのミッションによって観測が連続して行われて、
水の観測的な証拠をついに獲得するというようなところになりました。
長かったですね。2009年に観測的に明らかになる。
ただ最初に、月の水に関する議論がスタートしたのは1892年というところで、
大体110年、120年近くの時間が経って、
ようやく人類は月に水があることを発見することができたんですよね。
水の発見からアルテミス計画へ
すごいロマンがありますよね。
で、しかもなんならその後、明確にその成果が出たのは2018年というようなところになって、
もうつい最近というようなところで、
ほんとこの流れは相当ロマンあふれてるなっていうところですね。
さっき2009年って言っちゃったか。2009年からLクロス、LROっていうミッションがスタートして、
確かなことが言われたのが2018年頃っていうようなところだったりするんですよね。
で、そっから2022年、それこそポッドキャストもうその時は始めてましたよ。
の時に、太陽に照らされてる表面のところで水っていうのも発見されて、
もうなんか月いろいろ探しに行ったら水たくさん見つかるんじゃないのみたいな、
思ったよりたくさん水ありそうみたいなところもわかり始めていて、
こういう水資源を獲得しに行くために、
今人類はアルテミス計画っていうところで月を目指しているというようなところですね。
この水を発見しに行くっていうところが今後かなり議論の中心になっていくだろうし、
たぶんアルテミス計画で人が行って物を調べてってなって一番最初に出てくる成果はたぶん水だと思うんですよ。
だからポッドキャストで今これこうやって聞いてる人たちは、
なぜ今世界中が月面向かってるのかっていうところに一緒にですね、
水どうせ見つかるんだろうな、最初にでっかいニュースとして出てくるんだろうな、
みたいなところをちょっと頭の片隅に入れておいていただけたら嬉しいなと思います。
今回ちゃんと調べてみたらこんなにね、月の探索っていうところに歴史があるとは思ってなかったんで、
個人的にもすごい面白い調べ物でした。
なのでこういったところをどんどん話していこうと思ってますので、
ぜひ皆さん楽しみにしておいてください。
ということで、じゃあ明日のエピソード何話そうかなと思ってるんですけど、
明日のエピソードは120光年先の惑星で水が見つかったという話していこうかなと思います。
生命との関連のある物質まで一緒に見つかったんじゃないかっていうところで、
人類が宇宙から水を見つけるのに120年とかっていう歴史があった中で、
今はバンバンそういうのが見つかってきてる。
じゃあその観測結果どんな感じになってるのか、
そのあたり楽しんでいただけるようにエピソードを作っていこうと思っておりますので、
明日もぜひ楽しみにしておいてください。
今回の話も面白いなと思ったら、
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そちらからレビューいただけたら嬉しいです。
番組の感想や宇宙に関する質問については、
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またはSpotifyのQ&Aコーナーだったり、概要欄からじゃんじゃんお寄せください。
それではまた明日お会いしましょう。さよなら。
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