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はい、始まりました。佐々木亮の宇宙話。このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、毎日誰でも最新の宇宙が学べる話題を、ドクター佐々木がお届けしております。
早速、今日の本題を紹介します。今日の本題は、魔法瓶で有名なタイガー、あのタイガーが宇宙空間で大活躍している、こんなお話をしていきたいと思っております。
今回紹介するのは、魔法瓶の有名なタイガーの話なんですが、タイガーが作り上げた、保温・保冷が効く容器ですね。
断熱、真空断熱容器。こちらが宇宙空間で活躍していて、宇宙ステーションで作ったタンパク質だとかっていう、そういう実験結果っていうのを、地球に冷たい状態のまま持って帰ってくるっていうところのタスクを、
なんと今回で2度成功させたというような、そんなお話がプレスリリースとして出ておりましたので、こちらについてご紹介していきたいなというところになっております。
でですね、こうやって単純に宇宙に特化した企業っていうのが最近増えてきている中で、やっぱり日本の底力というか、ものづくりのすごさっていうところが現れるのって、
民製品というか、地上で使われているものをより改良して宇宙用になるとか、そういったところも非常に重要だと思っているので、今回はその観点で見ていただけたら非常に嬉しいかなと思いますので、ぜひ最後までお付き合いいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
はい、ということで、じゃあ早速本題に入る前に毎日恒例の近況報告させていただこうかなと思うんですが、今2月の26日土曜日になってますが、昨日とかですね、最近は毎週金曜日に仕事で1時間ぐらい英語でディスカッションをするみたいな時間があるんですよ。
これは仕事の特性上、海外のデータ分析屋さんの人とやり取りをするっていうようなことがあって、普通に今のデータサイエンスっていう仕事をし始めて、あんまり英語に触れる時間が極端に短くなったんですよね、1年前とかに比べて。
研究をメインでやってる時っていうのは、基本的に毎日手を動かして書く論文も英語だし、分析をして、あとは一緒に働いている仲間との情報共有も、日本国内だったら日本語でいいんですけど、英語で報告しなきゃいけない時もあるし、そもそもその情報を引っ張り出す論文も英語だしっていうような感じで、英語まみれの生活を送っていたところから、
結構環境が変わっているというふうな中で、最近は週に1回1時間がっつりディスカッションをする英語でっていうところがあるんで、金曜日の脳みその疲れ方が結構すごいなっていうのが正直なところなんですよね。
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なので、一時期はわりと日常的に使っていた英語というか、あんまり脳みそ疲れるという感覚なかったんですけど、そういったところが挟まってくると、これだけ体にかかるというか脳にかかる負担って違うんだなっていうのを実感して、
なんか普段やっているところとは全く違うところの頭の使い方っていうのをするような時間をがっつり設けないと脳みそ死んでいきそうな気がして、最近ちょっとビクビクしております。
でもですね、普通に英語も前よりは出てこないもののある程度は出てくるようになっているので、そこらへんはちょっと安心しつつ、やっぱりできたほうがいいなっていうのを単純に思っております。
なのでですね、なんか最近はそこらへんをもうちょっと掘り起こして、ちゃんと英語すらすら出てくるように、もうちょっと勉強し直さないとなっていう反省を持ちつつっていう感じです。
そんな感じで、本業の方でも今までの経験がだんだん活かされてきたりとかっていう、比較的面白い状況続いているので楽しみながら仕事してますというところですかね。
じゃあ、そんな感じで本題に入っていこうかと思います。お家が完全になかったですね。今日は申し訳なかったです。
今日の本題は、魔法瓶で有名なタイガー。このタイガーが宇宙空間で大活躍しているというお話をしていきたいと思っております。
今回紹介するのはタイガー。この社名とか魔法瓶で有名っていうところぐらいは皆さんもご存じないんじゃないかなと思うんですけど、大阪の会社ですね。
この会社、何がすごいかというと、今回宇宙空間を行って、そして地球に帰ってくる。その中に断熱の容器なんですけど、その容器の中に、
例えば宇宙ステーションで行った実験の結果が入っているサンプルだったり、タンパク質の結晶を作ったサンプルだったりっていうのを持って帰ってくる。
それを全く中のタンパク質とかに影響も残さず、なおかつ温度を一定に保ったまま地球に持って帰ってくることができる。
そして最終的に今回使われているような容器っていうのは、複数回の利用、そして長期間の利用っていうのが可能な設計になっているというところで、
世の中で言われている持続可能性みたいなところっていうところにもフォーカスされている。そんな容器なんですね。
なので今回はこちらを紹介していきたいなというふうに思っているんですけど、そもそも国際宇宙ステーションからいろいろ持って帰ってくるっていう方向のお話、
今まであんまりしてなかったんじゃないかなと思うんですね。
というのも国際宇宙ステーションというのはまず巨大な実験施設なわけです。
そこでは僕がずっと日本だったりNASAだったりでやっていた天文観測っていうようなミッションも行われていますが、
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その国際宇宙ステーションの中、中ではより細かい人間の手でやるような実験っていうのが無重力空間で行われていて、
その中に例えば製薬、薬を作る技術だったりとか、そもそもの生物系の実験だったりっていうのもやられているわけですね。
そういうところでは簡単に言えばタンパク質を結晶化させる。地球上ではどうしても重力がかかってしまうので、それって水の中でも一緒なんですよね。
なので液体の中でいろいろ操作しても結局は重力がかかったっていう状況でしか、例えばタンパク質とか何かを結晶化させるっていうことは難しいというところの背景があるから、
宇宙実験っていうのをある程度のものに関しては行うっていうのがあったりしますと。
これは重力っていう要素を省いたときに果たしてきれいにものを作ることができるのかみたいなところにつながっていくんですね。
そういうものってデータとして地上に下ろすっていうだけじゃなくて、実際にできたもの、これを地球上に運ぶことによって国際宇宙ステーションではしっかりと判断できない、
より詳細な分析だったりとかっていうのが地上でできるっていう点で非常に重要なことであるというふうに考えられています。
そのときに持って帰ってくるとき、例えば今回の場合でいうとSpaceXのドラゴンっていう宇宙船に乗って帰ってくるんですが、
それに例えば宇宙ステーションを飛び出してからある程度の時間、経過時間が経つわけですよ。
その中で実際に宇宙空間で作ったタンパク質の結晶だったりっていうものが温度変化を起こしてしまうと、
宇宙で作ったものが全然違う状況になって地上に届いてしまう可能性があるというところで、そこが非常に懸念だったわけですね。
なのでそこを解決するために耐熱容器、そして温度が変化しない中身をそのまま地球上に持ってこれる装置が必要だというところで、
今回タイガーが作成した、言ってしまえば魔法瓶みたいなもの。
実際には真空になっている二重構造のビールとか、あれでずっと冷たいみたいなのあるじゃないですか。ステンレスっぽい銀のコップみたいなやつ。
あんな感じのもので宇宙空間から地上に運んでくるっていうような実験を実際に、実証実験というか、もうすでに実用化されているという状況ですね。
今回いろんなタイガーの工夫によって3つのある要件が満たされた上で宇宙空間での実用にたどり着いていると。
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これはまずやっぱり温度を一定に保てるのかどうかっていうところ。
こちらについては打ち上げから国際宇宙ステーションまでの間、そして国際宇宙ステーションから地上に降りてくるまでの間っていうところで、
20度プラスマイナス2度っていうところを保ち続けなければいけないというところがあって、
例えば地上からISSに持っていくときは、それが12日間続かなきゃいけない。
宇宙ステーションから地上に帰ってくるまででも、その20度プラスマイナス2度っていうのが7.5日以上キープされなきゃいけないっていうところなんですね。
ここは非常に重要なポイントで、今回はこれをクリアした断熱、耐熱容器みたいなのを実際にタイガーは作成したと。
プラスして本当に一気に軽量化が進んでいて、やっぱ宇宙空間っていうのは基本的に重いものを重力の力を振り切って宇宙に行くわけですから、
重ければ重いほどコストがかかってしまうっていうところで、高性能な上で4.7キロ以下っていうところを実現しなければいけないというところが、
非常にコンパクトな、そして軽量化されたものが必要だったっていうところで、今回そこもクリアしている。
そして3つ目、これが面白くて複数回利用できるっていうところで、今まで宇宙に使うものっていうのは最悪行き来できればOKみたいなものが多かったり、
使い捨てになってしまうものっていうのは一定数あったわけですね。
ただこれを絶対に許さないというところで、今回の設計されたタイガーの断熱容器っていうところは、
3年以上使える、または6回以上繰り返し使えるっていうところが非常に重要なラインになっているというところで、
今回はそこの基準をクリアしてタイガーのボトルっていうのは作られたというふうに言われています。
で、これの他にも結構いろんな要素が今回ここには詰まっていて、4つのNOっていう約束がついています。
NOっていうのはNOのダメの方ですね。これ何かっていうと、NO紛争鉱物って言って、
人間が争って奪い合うような鉱物を使わない、そしてフッ素コートを使わない、丸投げ生産をしない、
プラスチックゴミを出さないっていうところの4つっていうところを掲げていて、これがどういうところにつながるのかっていうと、
人権だったり健康問題、そして環境問題っていう社会問題をどんどん解決していく、
プラスでやっぱSDGsとかっていう文脈があると思うんですけど、そういったところでも持続可能な社会の実現を目指すっていう、
ものすごく今地球上で課題になっているようなことをたくさん満たした上でできたのがこのタイガーの今回、
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宇宙ステーションから運搬される液体だったりタンパク質を乗せる真空断熱機っていうんですかね、
保温輸送機関っていうところになってます。なので、こういったところの技術っていうのがまたさらに、
例えば、もっとビールが冷えないグラスとかそういったところにもつながっていくかなと思うので、
今後のこのタイガーの活躍っていうのはまた宇宙空間っていう目線で見ても非常に楽しみだなというところになっております。
ということで、今回は宇宙空間で活躍する魔法瓶のタイガー、こちらについてお話ししていきました。
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それではまた明日お会いしましょう。さようなら。