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2020-12-10 12:56

62. 人間の寿命でも追える星の最期の姿のハナシ

宇宙で起こることの時間スケールは桁違い。

そんな中、人間が生きている中でもわかる姿の変化を捉えられることは非常に貴重なことです。

今回はそんな星の死に際の最期の姿「惑星状星雲」を紹介!

ジェットまで噴射する面白い星です。



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元論文

https://arxiv.org/abs/2006.07157


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はい、始まりました。佐々木亮の宇宙話。普段、国の研究機関で天文学の研究をしている私が、毎日最新の宇宙ニュースをお届けいたします、こちらのポッドキャスト。
本日はですね、人間の寿命でも追える星の最後の姿っていうところをお伝えしていければいいかなと思います。
こちらはですね、最新の論文の内容になるんですが、宇宙の歴史、140億年とかある中で、やっぱり星の変化みたいなところっていうのは、どうしても人間の寿命では追えないようなタイムスケールで動くものって結構あるんですね。
そんな中で、人間が生きている間で変わっていく姿が見れるっていうのは非常に貴重だというところで、今日はそんな天体をご紹介していきたいと思います。
本題に入る前に毎日恒例の日報というか、緊急報告みたいなところで言うと、今日は大学でずっと研究をしておりましたっていう感じですね。
最近皆さん聞いている方は毎日お前やってるんじゃないかって思うかもしれないんですけど、一応博士論文を常に頑張っているというところで、ちょっと先が見えなくて、心がすさんできてた時期もちょっとありまして、
ただ、今日ちゃんと指導教授ともう一回話をして、ある程度方向性をまた再定義してもらえられたというか、というところでかなり助けていただいて、またここから明日からアクセルかけて頑張っていければいいかなと思っているところでございます。
なかなかあと1ヶ月ちょっとなんですよね。なので、やらなければいけないわけなんですが、結構研究の世界だと出た結果、見せたけど、2次攻めされて結局頭がこんがらがって終わるみたいなところが結構多くて、それが最近続くようなことが多かったので、気がめいりそうになるというところはかなりありましたね。
ただ、そういうのを乗り越えて考え方っていうのが変わっていったりすると思うので、それは一つの試練だと思って考えればいいかなと思って頑張っております。
正直言うと、もう体調を崩すぐらいであれば、諦めてしまってもいいんじゃないかというのが心の中によぎったんですよ。
そういうときは正直そこに踏み切れた理由、そうやって考えるに至れた理由っていうところを考えると、自分は研究以外にも他にいろいろエンジニアリングであったりとか、ライティングの仕事とかもやらせていただいてたことがあって、
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フリーランスの仕事とかを取るっていうところに割と抵抗がないというか、これで大体これぐらいは稼げるだろうみたいな見立てっていうのは結構立つタイプなので、
別に生きていけないわけでもないしっていうところは若干あったんですが、ここまで頑張ってきたので、最後までもう一回もう一分張りっていうところをやっていければいいかなと思いますので、引き続きよろしくお願いします。
少しちょっと弱音を吐いてみました。
そんな感じで研究の傍らそういう別の仕事とかもしていたおかげで、研究者っていうのが一つのこと専業でずっとやっていくっていうよりはやっぱり他に目を向けて結構手広くやっていって、
そういう俯瞰的な目で見つつ研究を進められるっていうのは個人的にはいい研究との向き合い方の一つなんじゃないかなって思っていて、そんな記事をノートに書いていたんですよ。
そうしたら、大学院生とか向けの就職会社、就活をあっせんする会社の方から声をかけていただいて、その記事を今のやっているイベントで紹介させてほしいみたいな話もいただいたりして、
ノートの中でも結構伸びていたので、結構前に書いた記事ですが、かなり嬉しいあれだなと思って、ちょっと気持ちが救われた気分でしたね。
ちょっと嬉しい報告もありつつ、明日からまた頑張っていこうというところでやっております。
ではですね、早速今日の本題にも入っていきたいと思います。
今日は最初にお伝えした通り、人間の寿命でも終える星の最後の姿の変化というところを紹介していきたいと思います。
最近結構、星の中でも太陽に似てる星だったりとか、実際に太陽の話っていうところを多めに扱ってきたと思うんですね。
なので今回はちょっとだけそこからずれて、それよりももっと最後の方、進化の最後の方で、もう死んでる、またはちょっと死にかけみたいな最後の姿っていうところで、
惑星情勢運ってものを説明していきたいと思います。
惑星情勢運、これなんかあんまり聞きなじみないと思うんですよね。
自分も研究を始めてからようやく知ったみたいなところがあって、何回かこちらのポッドキャストでも紹介していると思いますが、
星が進化していった時の最後の姿の一つなんですね。
星が進化していった最後の姿、皆さん覚えてますでしょうか。
最後の姿は正直途中の星の重さとかによって変わっていて、めちゃめちゃ重い星だとブラックホールになると。
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それよりもちょっと重くない星だと中性子星と呼ばれる半径10キロぐらいの直径10キロぐらいの星になるんですね。
それが中性子星。
それよりももっと軽い星っていうのが惑星情勢運ってものになります。
惑星情勢運、惑星のような星の雲ですね。
これがどういうことなのかというと、
星っていうのはだんだん進化していくにつれて膨張していくと。
中で核融合が進んでいて大きくなっていくと。
だんだん大きくなっていって、そのまま超新星爆発っていうのを起こすためにはかなり重い星の重さが必要なんですが、
そんなに重くないときの場合は中の核融合が終了したときにぐしゃっと潰れて、
そうするとそこにあった物質とかが宇宙空間にもわーんと広がっていくみたいな感じですね。
これは潰れないのか、申し訳ありません。
重くない星っていうのは大爆発も起こさずにそのまま中の核融合も終わってぼーんと死んでいくと。
太陽もこの道をたどります。
これ結構あれですよね、やっぱり超新星爆発とかの比べるとかなり地味な死に方だなっていうような印象はありますが、
まあそんなもんでしょう。しょうがないですね。
生きてるときに自分を重くできなかった星のせいです。
そんな感じでもわーんとなって死んでしまったところから、
ところの今回は天体を注目してあげたと。
今回の天体の名前っていうのがW42A。
W42Aっていう惑星状成分で、
皆さんもしこの長らぎきしている方、ちょっと手が空いたらぜひ調べていただきたいんですが、
W42Aという惑星。
これ面白くて、星がもわーんと雲みたいに広がっている中から2本のビームが出てるんですね。
これを宇宙のジェットと呼びます。
ジェットが出ていて、このジェット構造っていうところがこの星の正体を示している一つの現象ですね。
これどういうふうになっているかというと、
このジェットっていうのが起こるためには、
死んだ星とそれの近くに別の星っていうのが存在しなければいけないと。
星の進化っていうところで、なおかつ2つの星が近くにある場合っていうのを考えると、
星Aと星Bっていうのは近くにいて、だんだんお互いの重力で片方の星にガスとかが溜まっていってしまうんですね。
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そうすると片方の星だけ先に重くなって、その星の方が先に進化していくと。
重い方が中心の核融合っていうのが進んでいくので進化が早いんですよ。
そうなっていくと先に星が大きくなっていって、そいつがバウンと最後死ぬと。
先にそいつが死ぬと真ん中に死んだ星の核みたいなのが残るんですね。
その核が結構な重さを持っているけど、周りの星のガスっていうのを吹き飛ばした後なので、かなり重力が強い星になっていると。
その星が横にあった別の星を吸い込み始めて、その吸い込んだ勢いでジェットを出すというような感じで。
これちょっと難しいかなと思うんですけど、星の進化って結構いろいろあって、もし2つの星がペアになっている時っていうのは、
重い方の星が先に進化して先に死んで、その真ん中に残っためちゃめちゃ重力の高い星っていうのが、
もう一方の星を吸い込み始めて、そこからジェットを出すと。
これ結構不思議なのでぜひ調べてほしいですね。
W42a、これ面白い星ですよ。
そんな感じでジェットを吹き出している状態が見えるので、私たちが観測、その星を観測すると、
例えば1年前に撮った時のジェットの大きさと今年のジェットの大きさなんか違くないみたいな。
これはもう、そのジェットが吹き出し続けていれば、同じスピードで広がっていれば、1年後にはそのスピード。
また2年後には同じだけ広がるみたいな感じでわかると思うんです。
ただ、これまでの60年、このジェットができたのはそもそも60年前で、
今回の研究では数年前の観測と最新の2018年とかの観測を比較してあげた結果、
このジェットの吹き出ているスピードっていうのがどんどん下がっていることがわかった。
この下がっていることによって、私たちに見えない何か物質がそのジェットを止めてるんじゃないかとか、
実はもっと星の死骸には大きなスケールがあるんじゃないかとか、そういうような考察がかなりされているという感じで、
数年の間の観測でも速度の変化がわかる面白い現象ですね。
なので、宇宙にあるジェットっていうところ、星を吸い込んでその反作用みたいな勢いで吸い込んだ物質を吐き出していくみたいな、
この機構、ぜひ面白いので覚えておいてください。
ということで、今日はジェットを持つ星の最後の姿、
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これのスピードの変化っていうのが人間の寿命でも終えるような面白い変化を示しているっていうお話をさせていただきました。
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それでは皆さん、明日は金曜日、1週間の最後ですがしっかり頑張っていきましょう。
それではまたお会いしましょう。さよなら。
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