1. 佐々木亮の宇宙ばなし
  2. 84. ブラックホールから飛び出..
2021-01-01 11:40

84. ブラックホールから飛び出すジェットのハナシ

ブラックホールから飛び出るジェット。

ブラックホール自体は見えないけど、付随する現象は見えるんです。

車の排気ガスと非常に似たこのジェットのお話。

新年一発目に是非どうぞ。


感想、質問は「#宇宙ばなし」をつけてツイッターで呟いてください!

すぐに見に行きます!


元論文

https://arxiv.org/abs/2007.03105


Instagram(ryo_astro)

https://www.instagram.com/ryo_astro/

Youtube(佐々木亮の宇宙ばなし)

https://www.youtube.com/channel/UCHW6gg92z7E7hdnhbStpzTA

Twitter(_ryo_astro)

https://twitter.com/_ryo_astro

00:05
おめでとうございます。宇宙話、始まりました。
普段、国の研究機関で天文学の研究をしている私が、毎日最新の宇宙ニュースをお届けしております、こちらのポッドキャスト。
本日はですね、新年一発目、景気良くブラックホールの話でいきたいと思います。
巨大ブラックホールはジェットを紛失していて、そのジェットが一気に強くなった、その理由というのが何なのかというのをお話ししていきたいと思います。
こちらのお話ですね、実はブラックホールの話って結構皆さん反応してくれる方が多かったりして、
嬉しい反面、なかなか説明が絵を使ったりしないと難しいというところがあるんですが、
今回は結構いろいろ例を出してお話ししていければいいかなと思っておりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
活動報告みたいなことになりますと、今日は新年1月1日元旦のわけなんですけど、
今日は昨日、ポッドキャストで話させていただいた通り、論文を無事投稿することができまして、2020年の間にしっかり投稿することができて、
抱えていた仕事の一つが一段落といったところを迎えましたので、少し気持ちに余裕を持って過ごせたかなと思っております。
指導教授だったり、行動研究の方から連絡が来ることもあまりない日っていうのも珍しいので、
こういう日は大切にして、少しゆっくり過ごしながら、毎日取り組んでいる博士論文の方向性を一度確認してみたりとか、
あとは動画で勉強できるような内容ですね。ちょっとこれは来年以降仕掛けていきたい色々あるので、
来年以降じゃないか、卒業した後に自分でやってみたい施策みたいなのが色々あったりするので、そういう勉強とかをする時間に充てておりました。
なので、がっつりゆっくりしたというよりは少し作業もしつつ、いつもよりもちょっとだけペースダウンしてやってみたという感じですね。
明日からは年末年始感はなく、しっかり取り組んでいこうかなと思っている次第でございます。
そんな感じで1月1日を過ごしておりましたね。なかなか久しぶりにこんなに気持ちが落ち着いている日があるのかという感じですね。
結局はこの後博士論文に追われてまたバタバタするとは思うんですけど、引き続き気を引き締めて頑張っていきたいと思っておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。
といったところで、じゃあ早速新年一発目宇宙のお話ししていければいいかなと思いますね。
03:06
冒頭でお話しした通り今回は巨大なブラックホールのお話です。
ブラックホールって単純に物を全て引き込む、吸収して沈めていくみたいなイメージがあると思うんですけど、
ブラックホール実はジェットと呼ばれる噴出物を出すということも知られているんですね。
なので今回はブラックホールが穴だけではなく噴出物も出していて、それが何によるものなのかというお話をしていきたいと思います。
こちらも最新の研究を基にしているのでソースはバッチリです。
ブラックホールの正体ってそもそもなんだかご存知ですかね。
ブラックホールの正体はめちゃめちゃ重くてめちゃめちゃ小さい星とでも言っていいんですかね。
そんな感じです。
どういうことかというとまずは重さですね。
地球も持っている、いわゆる重力ってやつですね。
重さを持っているものは全てあるんですけど、重力は物体が重ければ重いほど強くなります。
そして重さの中心に近ければ近いほど重力は強くなると。
これは単純に例えば太陽を中心に考えたときに太陽から加わる重力は地球よりも一番外側の海洋星とかそういったところの星の方が受ける重力は小さいんですね。
それは単純にめちゃめちゃ遠いからと。
太陽からの距離が地球に比べてそういったところがあるので距離が一番大事。
なので地球が同じ重さのまま一回り小さくなると重力は一気に大きくなって私たちは今のこの重力のままでは生活ができないといったような感じになりますね。
なので小さくなると逆に重力が強くなるというイメージを持ったときにこれのめちゃめちゃ最強版がブラックホールだと思ってください。
太陽の何倍もの重さを持っている星が地球とかそれよりももっと小さい状態で存在しているのがブラックホールだというのが仮説として一つ考えられます。
そうすると非常に強い重力が働くのでその重力に引っ張られて光ですら外に出れない状況になってくるというところがあるんですね。
なので小さい頃ブラックホールブラックホールとか結構言葉だけは聞いたことあったけど本当に実在するのかなって思ってました。
ただ実際は結構存在していてしかも数もかなりあるという感じですね。
ブラックホールって画像とか見たことある方いらっしゃいますかね。
見なかったらぜひ調べていただきたいんですけどイメージ図がたくさんあります。
そんな中でブラックホールは近くに星があったりすると単純にそこにものを吸い込むときに円盤を作るんですね。
06:08
土星の輪っかみたいなやつです。
これがなんでできるかというとさっき言ったみたいにブラックホールはある意味すごく小さい星なわけですよ。
その星は結局星なのでぐるぐると自分で回転している。
その回転をしながら周りにある物質っていうのを引き込んでいくっていうその作業をしているので
その引っ張られて中心に吸い込まれていく物質が円盤を作るといった感じですね。
落ちていく物質っていうのは高速に近い速さで回転していた状態から
吸い込まれた瞬間にある意味星の表面に落ちていくみたいなイメージになるじゃないですか。
そうするとぐるぐる回っていたときにすごいエネルギーを持っていたのに
いきなりそのエネルギーたちはそこにパンとくっついてしまったら
そのエネルギーどこに行けばいいのかってなるじゃないですか。
いきなりそのエネルギーが消えなくて
例えばめちゃめちゃ熱いものをどこかに置いたら
それで接触したものに熱のエネルギーを移していくじゃないですか。
そんな感じでエネルギーは基本的にはどこかからどこかへ移動するっていうことが起こるんですね。
しかしブラックホールに吸い込まれたときは
高速に近い速さで吸い込まれたにもかかわらず
そのエネルギーが行き場をなくしてしまう。
どうしようどうしよう。そうするとエネルギーっていうのは逃げる先を探します。
その逃げる先が結局その円盤からまっすぐにビームとして飛ばされる。
これがジェットなんですね。
このジェット、ブラックホールでかなり色々探されています。
イメージは車のエンジンとかですね。
エンジンってガソリンを燃やしてエネルギーを作るじゃないですか。
それを車を動かす力に変えてるんですけど
その熱の力、車を動かす力に使わなかった分っていうのが
行き場をなくして排気ガスとして放出される。
これつまりブラックホールのジェットっていうのは
その周りの星を吸い込んだときの排気ガスみたいなイメージなんですね。
そんなジェットがバンバン出ているとブラックホールから。
今回研究を進めていく中で
あるブラックホールから出ているジェットが
いきなりバッと強くなったという現象が起こったんですね。
これが結構珍しい現象で
実際にこれ今のジェットが出てくる過程を考えてください。
円盤みたいな周りの星が吸い込まれて円盤ができて
そいつらがその物質がブラックホールに落ちて
余ったエネルギーが放射される。
つまりジェットが大きくなるっていうことは
09:01
吸い込まれたものの量が増えたと。
円盤から落ちてくる物質が増えたと考えることができるというのが
今回の研究の結論になりますね。
ジェットの量が増えたってことは
目に見える光の明るさが増えただけなんですけど
これは円盤の物質の量が一気にそこに加わったからといった感じですね。
なのでブラックホール自体は
皆さんのイメージ通り黒い穴で光も全く出ないので
姿を見ることはできないんですけど
それに付随している現象から
ブラックホールの存在っていうのを確認することができると。
つまりブラックホールはあるんですよ、ちゃんと。
伝説ではなくブラックホールは存在しています。
ただそれ姿を見ることができないから
研究者たちは工夫を凝らして
どうにかしてブラックホールを撮影しようと
試みているわけですね。
といった感じで今回は
そんなブラックホールから飛び出てきたジェットについて
お話ししてみました。
今回の話面白いなと思ったら
ぜひお手元のポッドキャストアプリで
フォロー、サブスクライブよろしくお願いいたします。
番組の感想や宇宙に関する質問については
ツイッターで募集しております。
ハッシュタグ宇宙話
宇宙が漢字で話がひらがなになっておりますので
皆さんジャンジャンつぶやいていただけると嬉しいです。
ぜひツイッター上で絡みましょう。
早速昨日の配信についてコメントいただいているので
一つツイッターの内容読ませていただきます。
ツイッターネームカラフルさんからいただきました。
りょうさん白紙論文頑張ってください。
大学の卒業論文で宿泊していたことを思い出しますが
それの日じゃないですよね。
無事ドクターになれるように応援しています。
というコメントをいただきました。
これ本当に嬉しいですね。ありがとうございます。
自分も今まで卒論とか修論とか修士論文とかっていうのは
特に苦労せず過ごせてきてたんですけど
今回はなかなか壁にぶち当たっているので少し焦っております。
しっかりと頑張ればいけると思ってますので
ぜひこれからも応援よろしくお願いいたします。
去年の振り返りとか今年の抱負っていうのを話した後に
こういうメッセージいただけるのは非常に嬉しいと思うばかりでございます。
といったところで本日はこれくらいにしていきたいと思います。
それではまた明日お会いいたしましょう。
ゆっくり年始の時間お過ごしください。さよなら。
11:40

コメント

スクロール