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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。今回は、日本が誇る世界最高峰の天文観測装置ということで、
国立天文台が所有しているアルマ望遠鏡と呼ばれる大活躍の観測装置についてお話ししていきたいと思います。
この望遠鏡、望遠鏡っていうのは、大きければ大きいほど能力が高いと言われている中で、直径16キロの大きさの望遠鏡を実現しているという点で、非常に面白い。
視力6,000の望遠鏡になっているので、こちらぜひ楽しんで聞いてください。
3、2、1、イギネション。
2022年11月20日、始まりました。佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは、1日10分、宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙ニュースをお届けしております。
ということで、本日でエピソードが776話目を迎えているというところで、明日で777ですよ。
こんなラッキーナンバーがね、まさかならぶとは、初めの頃は思っていなかったなというぐらいの回数になってきましたが、
まぁ今回も、いつ聞いても、最新の話だと言って、人に話せるぐらいの、そういう陳腐化しないお話をどんどんしていこうかなというふうに思っております。
でですね、今回紹介するのは、昨日に引き続き、日本が持っている世界最高峰の観測システムに関するお話です。
今回紹介するのは、チリの砂漠のど真ん中にあるアルマ望遠鏡と呼ばれるものですね。
こちらも国立天文台が所有している、昨日紹介したスバル望遠鏡と同じような世界最高峰の観測装置であり、
世界中の宇宙機関と協力して日本が運用して作成している望遠鏡になっていたりします。
でですね、この観測装置はもう本当にすごくて、もうなんか、昨日の話でも話したと思うんで、
ぜひですね、天文観測の観測装置の特性とかっていうところをつかみたい方は、今日の話を聞いた後でも、
昨日のからでもいいんですけど聞いていただきたいなと思っていて、とにかく今回紹介するアルマ望遠鏡はもうでかいです。
でかすぎます。
なんでこんなにでかいかっていうと、これはもう望遠鏡っていうのは単純な話をしたら大きければ大きいほどいいというような状況です。
なぜかというと望遠鏡っていうのは遠くを見るためのもの。
で、なぜ遠くのものって人間の目だとなかなか見えなくなってくるのかっていうと、
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結局はその光を検出する目の機能の限界だったりするんですよね。
例えば、別に私たちの目には見えないものの、宇宙空間にはものすごくたくさんの星たちがキラキラと輝いているわけなんですよ。
ただ、その光っていうのは遠くなればなるほど、僕たちの目に届く光の量っていうのは少なくなるし、
なんなら何かに吸収されてしまって、それこそ地上にある望遠鏡だと星がまたたいて見えるのは地球の大気のせいだよっていう話をしたと思うんですけど、
地球の大気が吸収してしまって、例えば光が10っていう量の光が来たらなんとなくあるなってわかるものの、
人間の目に届くときにはもう2ぐらいしかないみたいな光の強さを勝手に数字にするとですね。
で、なってくるので、それぐらいの人間の目の性能が悪いというところで、
じゃあ光をとにかく検出しまくることができる望遠鏡があればいい。
じゃあどうやって検出するかっていうと、巨大な望遠鏡にして、とにかく飛んでくる光を漏らさずにキャッチするというようなところをすれば、
今まで見えなかった星も見えるだろう、今まで見えなかった遠くの宇宙の姿まで見えるだろうっていうところが目的としてあって、
巨大化、巨大化っていうのは一つ世界中のトレンドとしてあるわけですね。
で、今回紹介するこのアルマ望遠鏡に関してはですね、もうこれ山手線ぐらい。
出たよ、山手線って感じですよね。
分かってますよ、ポッドゲスト聞いてる人が東京の人以外のことだっていうことも。
なので直径16キロぐらいのところに広がって設置されている望遠鏡群のことをアルマ望遠鏡って言うんですよ。
直径16キロですよ。
もう普通の、ここでなんとなく想像つく方は想像つくかと思うんですけど、
普通の望遠鏡ってせいぜい例えば20センチ30センチとか、
なんか家のベランダに置いとくとかって言ったら本当に大きさで言うと10センチぐらいのとか20センチぐらいの筒じゃないですか。
で、それを16キロの筒を作ることができるのかっていう話で言うと、これはノーですよね。
さすがに。
さすがにこれは無理なんですけど、
じゃあどうやって作っているかっていうと、
直径16キロの円を仮想して、その中に66個のパラボラアンテナを置くっていう方式の望遠鏡なんですよ。
これなんか簡単に言うと、
16キロメートル直径16キロの大きなガラス板を作って、
なんかいろんなところから光を1箇所に集めてくるみたいなことをしようとすると、
やっぱ大きさ的に無理があるというところで、
じゃあアンテナってこのバランスで設置しておけば、
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だいたい望遠鏡のこの辺りにこの光が当たってるだろうみたいな逆算をして、
この66個のそれぞれバラバラになっているアンテナで取得した情報を、
まるで一つの望遠鏡で観測しているかのように見せるっていう技術が、
このアルマ望遠鏡の特性になってるんですね。
これのおかげで、人間のアイデアの賜物って感じですよね。
66個の望遠鏡を重ねて1個の望遠鏡にしてみるというところで、
それぞれのアンテナに入ってきた光の粒が到達したタイミングを、
0.0何秒っていうような精度で調整してあげて、最終的なパソコンの中で、
それによって仮想の巨大望遠鏡が作れるっていうイメージなんですよね。
この超巨大化させた望遠鏡によって見える視力、この視力が超大事で、
もう相当遠くまで見えます。
なぜかっていうと、アルマ望遠鏡は宇宙の始まりを捉えていくと、
135億光年先までどんどん見ていきたいという気持ちが込められて作られているので、
この視力、人間の視力2.0とか言うじゃないですか、いい人で。
だいたいみんな成人すると1ぐらいの人が多いと思うんですけど、
そんな中で、視力6000です。
6000。わけわかんない。
本当にわけわかんないと思うんですけど、
6000ってどんぐらいかっていうと、
国立天文台が出してる面白い例えがあって、
大阪に落ちてる1円玉の大きさ、
あれ1円玉だなって東京から見分けられるぐらいの能力らしいです。
やばいっすよね。
プラスでやっぱ直径16キロとかまでの大きさにしている状況だからこそ、
見える量っていうのは視力6000って半端じゃなくて、
昨日の放送で話したスバル望遠鏡って呼ばれるものに関しては、
なんと視力はスバル望遠鏡に対して10倍もあります。
これまでいろんな同じような仮想巨大望遠鏡みたいなのを作っていたところに比べても、
最大で100倍ぐらい高い性能を見せられるっていうところで、
本当に巨大化っていう一種パワープレイが成立させた最強の望遠鏡が実は日本所有で、
チリの砂漠の中にあると。
しかもこれも大気の影響を考慮しなくていいというか、
大気の影響を受けないように、地上からの高さでいうと、
確か5000メートルぐらいのところにある超高地にできてるんですね。
なのでそういったところでもパワーを発揮して、
宇宙がどうやってできたのかとか、
あとは私たちの体を構成しているアミノ酸だったり、
そもそもの元素だったりっていうようなところを、
宇宙空間からどんどん見つけていくっていうような、
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そんな研究成果を残している非常に面白い観測装置が、
このアルマ望遠鏡と呼ばれるものです。
ポッドキャストでも結構な割合で研究内容を紹介しているので、
なんとなくイメージしながら聞いてもらえたら、
より観測のタイミングを頭に浮かべやすいんじゃないかな、
というふうに思っているので、
ぜひ楽しみにしておいていただけたら嬉しいな、
というふうに思っております。
アルマ望遠鏡、喋りたいことたくさんあって、
今回は時間的にはこれぐらいなのかなと思うので、
またタイミングを見て面白い話できそうだったら、
していきたいと思っておりますので、
ぜひ最後まで、最後までというか、
今後も楽しんでいただけたら嬉しいです。
はい、ということで本題は以上にしていきたいなと思っていて、
簡単に近況報告をしておこうかなと思うんですけど、
そうですね、こう、
明日でポッドキャストのエピソード777を迎えるわけですよ。
ラッキーセブン。
なんとなく演技いい感じするなっていう、
個人的な勝手な思い込みがあるので、
ちょっと明日の放送に関しては、
最近の自分の動きだったりとか、
あとは去年僕が今の状況を作り出してもらったイベントって、
ジャパンポッドキャストアワードだと思うんですよね。
そのポッドキャストアワードが3月にも開催されるっていうところで、
僕としても考えているところが色々あったりするっていう状況も踏まえですね。
その辺りの今後の意気込みとか宣言とか、
色々こんなことやろうとしてるよとかっていうのを、
ざっくり話していけるお話をしていけたら嬉しいなというふうに思っております。
別にね、わざわざ777でやる必要はないんですけど、
ここで話しておけば、
ちょっとはラッキーないい展開が来るんじゃないかなという、
勝手な厳格義でございます。
なので、その辺りを色々話しながら、
近況報告をちょっと深めにするみたいな感じですかね。
宇宙の話にも結構絡めていく部分多いと思うので、
その辺りは是非楽しんでいただけたらというふうに思っております。
とにかく明日の777ラッキーセブンの日の放送、楽しみにしておいてください。
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